公募推薦で受かりやすい大学は?倍率が低い・評定平均がいらない大学を紹介
受験生やその保護者のなかには「公募推薦で受かりやすい大学ってどこだろう」「評定が平均値だと公募推薦は難しいかな」といった疑問を抱えている方も多いでしょう。
特に、年内に進路を決めたい方にとって、公募推薦は魅力的な選択肢です。一般選抜とは異なる基準で合否が決まるため、学力に自信がなくても合格できる可能性があります。
この記事では、まず、公募推薦で受かりやすい大学を、以下の3つの観点から具体的に紹介します。
- 倍率が低い大学
- 評定平均が不要な大学
- 提出書類が少ない大学
さらに、記事の後半では、公募推薦で受かりやすい人の特徴や今からできる対策方法についても解説します。希望に合った大学を見つけて早めに準備を進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
編集部
塾選ジャーナル編集部
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目次
そもそも公募推薦とは?

公募推薦で受かりやすい大学を確認する前に、公募推薦の基礎知識についておさらいしておきましょう。
公募推薦とは、「学校推薦型選抜」と呼ばれる入試方式の一種で、高校の校長からの推薦をもとに大学へ出願する入試方式です。学業成績を重視する「一般推薦」と、スポーツや文化活動などの特定の分野を重視する「特別推薦」に分けられます。
公募推薦の特徴
- 推薦書が必要:高校の校長から推薦書をもらうことが前提となります。推薦を受けるためには、一定の学力や活動実績を示す必要があります。
- 学業成績が重要:特に「一般推薦」の場合は、学業成績が合格基準に達していることが求められます。
- スポーツや文化活動が重視される:「特別推薦」では、学業だけでなく、スポーツや文化活動での実績が大きなポイントになります。
公募推薦は、どの高校の生徒でも応募可能ですが、出願には大学ごとの基準を満たす必要があります。評定平均や資格取得状況が出願条件となることが多いため、事前に大学の入試要項を確認しておくことが重要です。
公募推薦について、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
公募推薦で受かりやすい大学

公募推薦で合格を目指すなら、まず知っておきたいのが「受かりやすい大学」の特徴です。倍率が低い大学・評定平均の基準が緩い大学・提出書類が少ない大学などが挙げられます。
公募推薦で受かりやすい大学を簡単にまとめた表が以下になります。
公募推薦で受かりやすい大学
| 受かりやすい基準 | 大学名 | 学部 | 特徴 |
| 倍率が低い | 上智大学 | 文学部 ドイツ文学科 | 2026年度入試結果では、一般選抜全体の倍率が約3.2~7.5倍だったのに対し、公募制推薦は約1.0倍と低め |
| 倍率が低い | 学習院大学 | 経済学部 | 2026年度一般選抜の倍率は試験区分によって約3.8〜5.1倍。公募制推薦は、確認できる2025年度実績では経済学部全体で約2.1倍と低め |
| 倍率が低い | 同志社大学 | 文学部 英文学科 | 2026年度入試結果では、一般選抜全体の倍率が約2.8倍だったのに対し、推薦選抜入学試験は約1.0倍と低め |
| 評定平均が不要 | 龍谷大学 | 全学部(※一部除く) | 2026年度入試ガイドによると、出願資格に評定平均の数値基準はなく、試験科目の得点で評価。スタンダード方式では調査書も得点化 |
| 評定平均が不要 | 帝京大学 | 経済・法・文・外国語・教育学部 | 2026年度入学試験要項によると、学習成績の状況は出願基準ではなく、面接・基礎能力適性検査・書類審査で総合評価 |
| 提出書類が少ない | 関西大学 | 商学部 | 2027年度入試要項によると、受験生本人が作成する主な書類は志望理由書。評定平均4.0以上や資格要件がある |
| 提出書類が少ない | 高崎経済大学 | 経済学部 | 2026年度学生募集要項によると、受験生本人が作成する主な書類は入学志願票と志望動機 |
| 提出書類が少ない | 横浜国立大学 | 経営学部 | 2026年度募集要項によると、受験生本人が内容を作成する主な書類は志望理由書 |
参照:各大学が公表する入学試験データ(表内のリンク)
それぞれの学校が、公募推薦で重視しているポイントを比較することで、自分の強みを活かせる大学を見つけやすくなります。
公募推薦の倍率が低めの大学
公募推薦で合格を掴むためには、倍率の低さは重要な指標の一つです。
倍率が低いということは、それだけライバルが少ないということ。一般選抜では高い学力競争となる難関大学でも、公募推薦では比較的倍率が落ち着く場合があります。
ここでは、過去の入試データから倍率が低めの大学を3校紹介します。
上智大学文学部ドイツ文学科
上智大学文学部ドイツ文学科の公募制推薦は、一般選抜と比べて倍率が低い傾向にあります。
上智大学文学部は、文献や言語を学ぶだけでなく、他者と言葉を交わしながら人間について考える学部です。少人数授業や多様な世代・国籍の人々と関わる機会が設けられているのが特徴で、広く豊かな視座を養うことが期待されます。
なかでも、ドイツ文学科では、ドイツ語圏の文学・文化についての学びを通して、生徒一人ひとりが自己を表現する能力を身につけていきます。
2026年度入試結果では、上智大学文学部ドイツ文学科の一般選抜全体の倍率は約3.2〜7.5倍でした。一方、公募制推薦は約1.0倍と低めで、一般選抜よりも倍率面では狙いやすい入試方式といえるでしょう。
なお、公募推薦の出願には、評定平均4.0以上、英検2級相当の英語能力証明書などが必要となります。選考は、提出書類・自己推薦書・レポート・学科試験・面接の総合評価です。
上智大学文学部ドイツ文学科の公募推薦を目指す方は、募集要綱を確認し、早めに準備を進めておきましょう。
学習院大学経済学部
学習院大学経済学部は、一般選抜と比べて公募制推薦の倍率が低めに出ている大学の一つです。
学習院大学経済学部は、学生一人ひとりの主体性を育む教育に力を入れています。経済学の専門知識に加え、社会や歴史、国際情勢など幅広い教養を身につけるカリキュラムが特徴です。
授業では、仕事と人生のあり方を学生自身に考えさせるカリキュラムが実施されており、生徒は、将来に直結する知識やスキルを身につけることができます。学科は、社会を広い視点で捉える「経済学科」と、企業や組織の仕組みをより具体的に学ぶ「経営学科」に分かれています。
2026年度入試結果では、学習院大学経済学部の一般選抜における倍率は3.8〜5.1 倍でした。一方、確認できる2025年度実績では、経済学部全体の学校推薦型選抜(公募制)は志願者54名、合格者26名で、倍率は約2.1倍です。一般選抜と年度は異なるものの、公募制推薦は比較的倍率が落ち着いている傾向があります。
公募制推薦の出願には、経済学科では全体の学習成績の状況3.8以上かつ数学3科目の平均4.0以上、経営学科では全体の学習成績の状況4.0以上かつ数学3科目の平均3.8以上が求められます。
選考は、提出書類・小論文・面接をもとに行われるため、出願資格を満たしている方は、書類や小論文、面接の対策を早めに進めておくとよいでしょう。
学習院大学経済学部を志望する方は、公募推薦の募集要項も確認しましょう。
同志社大学文学部英文学科
関西の難関私立大学として人気の同志社大学ですが、文学部英文学科の公募推薦は、一般選抜と比べて倍率が低めとなる傾向にあります
同志社大学文学部英文学科が目指すのは、高度な英語力と国際的な視野を兼ね備えた人材の育成です。授業では、英文学や英米文化を深く掘り下げ、異なる文化背景を持つ人々との円滑なコミュニケーションを可能にする力を養います。
特に、ネイティブ教員による少人数授業や、実践的な留学プログラムが充実している点が大きな魅力です。英文学科での学びを通して、多角的な視点から物事を捉え、論理的に思考する力を身につけられます。
2026年度入試結果では、同志社大学文学部英文学科の一般選抜全体の倍率は約2.8倍でした。一方、推薦選抜入学試験は約1.0倍と低めで、一般選抜よりも倍率面では狙いやすい入試方式といえるでしょう。
公募推薦(推薦選抜入学試験)の出願には、評定平均4.0以上に加え、TOEIC600点以上などの英語資格が必要です。出願書類に基づく第1次選考の合格者のみが、第2次選考の筆記試験(日本語による論文)と口頭試問に進み、総合的に合否判定がなされます。
同志社大学文学部英文学科への入学を希望する受験生は、公募推薦を活用するために、早めにTOEICなどの対策を進めておきましょう。
公募推薦で評定平均がいらない大学
公募推薦では、多くの大学が評定平均の基準を設けています。しかし、一部の大学や学部学科では、出願に際して評定平均の基準を設けていないケースもあります。
高校の成績に自信がないけれど、面接や学科試験で頑張りたいと考える受験生は多いでしょう。ここでは、公募推薦で評定平均がいらない大学を紹介します。
龍谷大学
高校での成績に伸び悩む受験生にとって、龍谷大学の公募推薦は魅力的な選択肢の一つです。
2026年度入試要項によると、龍谷大学の公募推薦入試〔2教科型〕では、出願資格に評定平均の数値基準は設けられていません。合否は、指定する試験科目の得点をもとに判定されます。スタンダード方式では調査書の得点、英語資格試験利用方式では英語資格検定試験のスコアも加算されます。なお、スタンダード方式では、調査書の「全体の学習成績の状況」も得点化されるため、方式によっては高校での成績も評価に含まれます。
また、龍谷大学の公募推薦には、スタンダード方式・2科目方式・英語重視方式・英語資格試験利用方式・高得点科目重視方式など、複数の入試方式が用意されています。希望する学部や得意な科目に合わせて方式を選択できる点も特徴です。
さらに、龍谷大学では、公募推薦入試の試験内容が高等学校の教科書に沿った基礎・基本を重視した内容とされており、一般選抜を見据えた基礎学力対策と並行して準備しやすい入試方式といえるでしょう。
帝京大学 経済・法・文・外国語・教育学部
帝京大学では、公募推薦に評定平均の基準を設けていない学部が多くあります。そのため、高校での成績に自信がない受験生にとって、受かりやすい選択肢の一つといえるでしょう。
2026年度入学試験要項によると、学校推薦型選抜(公募制)で学習成績の状況が出願基準として設けられていないのは、経済学部・法学部・文学部・外国語学部・教育学部です。
選考は、基礎能力適性検査・面接・調査書などの書類審査をもとに、総合的に行われます。評定平均の数値基準に左右されにくいため、部活動や課外活動に力を入れてきた受験生でも、面接や基礎能力適性検査の対策次第で合格を目指せます。
また、一部の学部では、取得した資格や検定結果による加点も実施されています。自分の得意分野やこれまでの取り組みを活かしやすい点も、帝京大学の公募推薦の特徴です。
公募推薦の提出書類が少ない大学
公募推薦で受かりやすい大学を探す際は、出願に必要な提出書類についても確認しましょう。
公募推薦では、志望理由や自己推薦などで、複数の書類提出を求められる大学が大半です。しかし、なかには提出書類よりも、当日の筆記試験や面接に比重を置く大学も存在します。
出願に必要な書類の準備には、意外と時間がかかってしまうものです。そのため、提出書類が少ない大学を選んで、本番の試験や面接の対策に多くの時間を割くという作戦が、有利に働く可能性があります。
ここでは、公募推薦における提出書類が少ない大学を紹介します。
関西大学商学部
関西大学商学部の公募制推薦入試は、受験生本人が作成する書類の負担が比較的少ないのが特徴です。
2027年度入試要項によると、書類選考の対象となるのは、推薦書・調査書・志望理由書です。このうち、受験生本人が内容を作成する主な書類は志望理由書で、自己推薦書や活動報告書などの作成負担は比較的少ないといえます。
関西大学商学部の公募制推薦入試の選考は、書類選考・小論文・面接によって行われます。志望理由書の準備は必要ですが、書類作成にかかる時間を抑えやすい分、小論文や面接の対策に時間を回しやすいでしょう。
ただし、出願には全体の評定平均4.0以上に加え、簿記・情報処理関係の資格や英語資格などの要件があります。一般選抜との併願を検討している受験生にとっても、提出書類の準備負担を抑えながら挑戦しやすい大学・学部の一つです。
高崎経済大学経済学部
高崎経済大学経済学部は、国公立でありながら、公募推薦が受かりやすい大学の一つです。
2026年度学生募集要項によると、出願にあたって受験生本人が作成する主な書類は、入学志願票と志望動機です。多くの受験生が負担に感じやすい自己推薦書や活動報告書などの提出は求められていないため、書類作成の負担は比較的少ないといえます。
一方で、選考では英語試験・面接試験が課され、調査書や推薦書などの提出書類も含めて総合的に判断されます。なお、全国推薦・地域推薦では小論文試験も加わります。そのため、書類準備の負担を抑えやすい分、英語や小論文、面接の対策に時間を回しやすいでしょう。
国公立大学を目指す受験生は、高崎経済大学経済学部における公募推薦の募集要項をチェックしてください。
横浜国立大学経営学部
横浜国立大学経営学部は、公募推薦において、受験生本人が内容を作成する主な書類の負担が比較的少ない国公立大学です。
2026年度募集要項によると、出願には調査書や推薦書、志望理由書などの書類が必要です。このうち、受験生本人が内容を作成する主な書類は志望理由書で、長文の自己推薦書や活動報告書などの作成負担は比較的少ないといえます。
選考は、小論文試験・個人面接を中心に、志望理由書・推薦書・調査書の内容も含めて総合的に行われます。書類作成にかかる時間を抑えやすい分、小論文や面接の対策に力を入れて取り組みやすいでしょう。
国公立大学の学校推薦型選抜を検討している方は、横浜国立大学経営学部の募集要項も確認してみてください。
公募推薦で受かりやすい人は?

公募推薦入試は、単に学力だけでなく、高校生活での多様な取り組みや人間性が評価される選抜方法です。そのため、一般選抜とは異なり、大学側の評価基準を満たす強みを持つ受験生が合格を掴みやすい傾向にあります。
ここでは、公募推薦で大学に受かりやすい人の特徴を具体的に解説します。自分の強みを最大限にアピールできるよう、早めの準備を進めましょう。
評定平均が高い人
評定平均が高い受験生は、公募推薦に受かりやすい傾向があります。理由は、多くの大学が公募推薦において、評定平均の基準を設定しているからです。
高い評定平均は、高校の授業に真面目に取り組み、日々の学習を継続してきた成果です。大学側は、受験生の基礎学力や入学してからの学習意欲を測る指標として、評定平均に注目します。
一般選抜の偏差値が届かない場合でも、高い評定平均があれば、公募推薦で志望校に合格できる可能性があります。
よって、高校の定期テスト対策を怠らず、着実に評定を上げてきた方は、公募推薦で受かりやすいといえるでしょう。
第三者に志望理由書などの書類を見てもらっている人
公募推薦で受かりやすい人の特徴としては、高校の先生や塾の講師など、第三者に提出書類を添削してもらっていることが挙げられます。
公募推薦で提出が求められる志望理由書や自己推薦書は、大学側に自分をアピールする重要なツールです。
志望理由書や自己推薦書では、単に事実を羅列するだけでなく「なぜその大学・学部を選んだのか」「何を学びたいのか」「将来にどう活かしたいのか」といった点を論理的かつ情熱的に記述する必要があります。
より説得力のある読みやすい文章に仕上げるには、高校の先生や塾の講師などから客観的に評価してもらうのが得策です。
公募推薦で合格を掴むために、自分の魅力が最大限に伝わる書類を完成させましょう。
面接での受け答えがきちんとできる人
公募推薦の選考においては、面接での受け答えも評価される重要なポイントです。
面接は、受験生のコミュニケーション能力や思考力、入学への意欲などを直接アピールする場です。
面接官は、質問に対する答えの内容だけでなく、話し方や表情、姿勢、言葉遣いなどを総合的に評価しており、受け答えがきちんとしている受験生は受かりやすい傾向があります。
対策としては、事前に質問を想定し、模擬面接を繰り返しておくことが大切です。また「この大学で学びたい」という熱意をアピールすることが、面接官に好印象を与えるコツです。
アドミッション・ポリシーを理解し自分の学びにつなげられる人
公募推薦を受ける大学や学部のアドミッション・ポリシーを熟読しており、自分の学びにつなげられる受験生は、公募推薦に受かりやすくなります。
アドミッション・ポリシーは、各大学・学部が定めている入学者の受け入れ方針で、大学側が「どのような学生を求めているか」「どのような資質や能力を評価するか」が示されています。
つまり、公募推薦において、アドミッション・ポリシーに合致していることをアピールできれば、選考において有利になるのです。
アドミッション・ポリシーは、大学や学部によって異なっているため、公募推薦を検討する際は、大学の公式サイトを見て事前に確認しておきましょう。
課外活動で実績を積んでいる人
学業成績だけでなく、部活動や生徒会活動、ボランティア活動、地域活動など、課外活動で実績を積んでいる人は、公募推薦で受かりやすい傾向があります。
課外活動は、積極性やリーダーシップ、協調性、問題解決能力といった、社会で必要な能力を育むものです。
公募推薦では、大学側が将来活躍するであろう生徒を積極的に採用するため、課外活動での実績が直接的な評価対象となり得ます。
小論文や面接の問いにも、課外活動の経験から得た学びを交えて解答すると、好印象を与えられるでしょう。
生活態度・出席率が良い人
生活態度や出席率は、公募推薦を受かりやすくする要素の一つです。
大学側は、受験生が高校でどのような生活を送ってきたのかという情報をもとに、その生徒の人間性や責任感、協調性、学習意欲などを判断します。
公募推薦で提出する高校の調査書には、学業成績だけでなく、生活態度や出席状況も記載されることを認識しておきましょう。
そして、公募推薦を検討している方は、高校での立ち振る舞いを意識することが重要です。
公募推薦で受かるための対策やポイント

公募推薦で合格するには、一般選抜とは別の戦略を立てる必要があります。
公募推薦では、学力試験だけでなく、高校生活での取り組みや人間性が総合的に評価されるため、多角的な準備が必要です。
とはいえ、公募推薦の対策に、それほど時間をかけられない受験生も多いでしょう。
ここでは、公募推薦において効率良く合格を掴めるように、具体的な対策方法と押さえておくべきポイントを解説していきます。
定期テストに取り組んで評定平均を上げる
定期テスト対策に取り組んで、評定平均を上げておくと、公募推薦で受かりやすい大学があります。
公募推薦の出願要件として、多くの大学が評定平均の基準を設けています。評定平均は、高校での日々の学習成果を示す客観的な指標であり、大学側はこれを通じて受験生の学習意欲や基礎学力、勉強に取り組む姿勢を評価します。
特に、3年生の1学期までの成績が最終的な評定平均に大きく影響するため、気を抜かずに定期テストに取り組みましょう。
目標とする大学の評定平均基準を把握し、それを上回ることを意識して学習計画を立てることが重要です。
日々の授業には積極的に参加し、提出物や課題をしっかりとこなしていくことが、合格への第一歩となります。
自己推薦書・志望理由書などの書類対策
公募推薦において、自己推薦書や志望理由書は、自分の個性や熱意、大学への適性をアピールする重要なツールです。これらの対策をしっかり行うことで、合格しやすくなります。
受験生は、自己推薦書や志望理由書を通じて、大学側に「なぜこの大学・学部で学びたいのか」「高校生活ではどのような経験をし、そこから何を学んだのか」「大学での学びを将来にどう生かしたいのか」を具体的に伝える必要があります。
説得力のある書類を作成するには、まず自己分析を徹底し、自分の強みや経験を明確にすることから始めましょう。
そして、大学のアドミッション・ポリシーに合致するように、学びたいことや将来の展望を結びつけ、論理的に記述することが大切です。
また、完成した書類は、必ず高校の先生や塾の講師などに添削してもらい、客観的な視点から改善を加えてください。誤字脱字はもちろん、適切な表現や構成になっているかといった細かい点にまで、徹底的にこだわりましょう。
小論文・面接は第三者の視点で準備
公募推薦の選考で課されることの多い小論文や面接は、第三者の視点を意識して答えると、受かりやすい傾向にあります。
自分だけで文章や回答を作成した場合「自分自身はわかっているから」という理由で、無意識に言葉や説明を省略してしまう可能性があります。
採点者側に伝わりにくい部分を指摘してもらうために、小論文や面接の練習には、必ず第三者の協力を得ましょう。
小論文対策としては、まず質問に対する回答として、自分自身で文章を完成させます。そのあと、書いた小論文を高校の先生や塾の講師に添削してもらい、論理構成や表現の適切さについてフィードバックを受けてください。
また面接対策では、質問に対する答えを、まずは自分自身の言葉でまとめます。その回答を第三者に聞いてもらい、自分の想いが正しく相手に伝わっているか確認しましょう。
どちらも本番の緊張のなかで焦らないために、練習は何度も繰り返しておくことが重要です。
学科試験や共通テストの対策も忘れずに
公募推薦では、学科試験や共通テストの対策をしておくと受かりやすい大学があります。
理由は、公募推薦において小論文や面接とは別に、大学が独自に用意する学科試験が課されるケースがあるためです。
また、国公立大学の公募推薦では、共通テストの成績が出願要件や合否判定に用いられることが多く、共通テスト対策は必須です。
公募推薦で課される学科試験は、基礎レベルの問題や共通テストの傾向に沿った内容が多い傾向にあります。そのため、共通テストをしっかりと対策しておけば、学科試験にも卒なく対応できるでしょう。
小論文・面接・学科試験をバランス良く学習し、さまざまな入試方式に対応できるようにしておくことが重要です。
特別推薦の場合は資格取得・課外活動にも取り組む
特別推薦を視野に入れている場合は、資格取得や課外活動に積極的に取り組みましょう。
特別推薦は、特定の分野で優れた実績を持つ学生を対象とした入試方式です。例えば、語学系の学部を目指すのであれば、英検やTOEFL、TOEICなどの高い級やスコアを取得していると有利に働くことがあります。
また、課外活動で全国大会出場などの実績があれば、突出した能力や強い精神力を大学側にアピールできます。
そのほか、生徒会やボランティア、地域の活動なども、積極性・リーダーシップ・協調性を示す材料です。
面接では、資格取得や課外活動に取り組むうえでの困難や、それを乗り越えた経験などを具体的に語れるように準備しておきましょう。
公募推薦の受かりやすい大学についてよくある質問(FAQ)

ここでは、公募推薦についてよくある質問を解説します。
評定平均ギリギリでも公募推薦は受かりますか?
結論からいうと、評定平均がギリギリでも合格できる可能性はあります。公募推薦は、評定平均だけで合否が決まるものではないからです。
大半の大学では、提出書類(志望理由書など)や小論文、面接など、複数の選考要素を総合的に評価します。
評定平均が出願基準を満たしている限り、そのほかの選考要素で高い評価を得られれば、十分合格を狙えます。
例えば、面接で入学への熱意を強くアピールしたり、小論文で論理的な思考力や表現力を示したりできれば、評定平均のマイナスをカバーできる可能性があります。
評定平均がギリギリの場合は、本番の試験や面接に向けて集中的に対策を取ることが重要です。
公募推薦で落ちる確率はどれくらいですか?
国公立大学における公募推薦の合格率は大学・学部によって大きく差があるものの、おおむね20〜40%台が中心、私立大学の公募推薦は大学ごとに差はあるものの、おおむね60%以上、大学によっては90%を超える高い合格率となっているケースも見られます。
ここでは、2026年度入試の実績をもとに、一部の国公立大学や私立大学の公募推薦入試の合格率を地域別に紹介します。
公募推薦の合格率(一部国公立大学・私立大学)
| 大学名・学部 | タイプ | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
| 旭川医科大学医学科 | 国公立 | 22 | 7 | 約32% |
| 大阪大学医学部 | 国公立 | 31 | 4 | 約13% |
| 上智大学文学部 | 私立 | 194※ | 90 | 約46% |
| 岡山理科大学理学部 | 私立 | 145 | 138 | 約95% |
※上智大学文学部は、公式資料に受験者数の記載がないため、推薦入学試験(公募制)の志願者数をもとに算出しています。
参照:各大学が公表する入学試験データ(表内のリンク)
公募推薦で落ちる確率については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関西地方で公募推薦が受かりやすい大学はどこですか?
関西地方で公募推薦が受かりやすい大学としては、同志社大学文学部英文学科や龍谷大学、関西大学商学部などが挙げられます。
同志社大学文学部英文学科は、2026年度入試結果では一般選抜全体の倍率が約2.8倍だったのに対し、公募推薦(推薦選抜入学試験)は約1.0倍と低めでした。一般選抜と比べて、倍率面では狙いやすい入試方式といえるでしょう。
また、龍谷大学は2026年度入試要項において、出願資格に評定平均の数値基準が設けられていません。関西大学商学部は、2027年度入試要項によると、受験生本人が作成する主な書類が志望理由書であり、書類作成の負担を抑えやすい点が特徴です。
ただし、いずれの大学も出願資格や選考方法は学部・方式によって異なります。関西地方で公募推薦を狙う受験生は、志望大学の募集要項を確認し、早めに対策を進めることが重要です。
総合型選抜(旧AO入試)で受かりやすい大学はありますか?
総合型選抜(旧AO入試)で受かりやすい大学としては、以下のような特徴を持つ大学が挙げられます。
- 総合型選抜の倍率が低めの大学(例:国際基督教大学)
- 評定平均がいらない大学(例:早稲田大学創造理工学部 建築学科)
- 提出書類の難易度が低い大学(例:青山学院大学文学部 史学科)
以下の記事では、3つの特徴に合った具体的な大学を紹介していますので、ぜひご覧ください。
公募推薦は塾に通うべきですか?
「公募推薦で受かりやすい大学はわかったけど、塾に通った方がいいの?」と考える方もいるかもしれません。
結論からいえば、公募推薦での合格を目指す場合、塾や予備校を活用することは有効な選択肢の一つです。
公募推薦では、書類作成(調査書、推薦書、志望理由書)に加え、小論文や面接対策が必要です。独学では限界を感じることが多く、第三者の指摘を受けることで、論理の甘さや表現の改善がしやすくなります。また学力面のサポートも重要です。塾では志望大学の傾向に合わせた対策ができ、効率的に準備が進められます。
おすすめの塾については、以下の記事をご覧ください。
まとめ 公募推薦はしっかり対策して大学を選ぼう!

公募推薦は、一般選抜とは異なり、高校での生活態度や課外活動の実績も評価される入試方式です。
この記事では、公募推薦で受かりやすい大学を、倍率・評定基準の有無・提出書類の観点から見ていきました。公募推薦を目指す受験生は、自身の目標や得意と向き合い、自分にとって受かりやすい大学を探してみてください。
そして、公募推薦対策のポイントを参考にしながら、適切な準備を早めにスタートさせることが重要です。
公募推薦を上手に活用して、志望大学の合格を掴み取りましょう。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
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