英検®2級が大学受験で優遇される大学一覧|出願・得点換算・免除の最新情報【2025年入試】


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塾選ジャーナル編集部
「英検®2級は、大学受験で本当に役立つの?」「どの大学で使えるの?」と疑問に感じていませんか?実は、英検®2級を取得していれば、多くの大学で出願資格として認められたり、得点換算、加点などの優遇措置を受けられたりします。
この記事では、英検®2級を入試で活用できる国公立・私立大学の一部を紹介します。
大学によっては英検CSEスコアの基準が設けられている場合もあり、「2級を持っていれば安心」とは言い切れない点にも注意が必要です。こうした注意点を踏まえて、英検®2級を受験にどう生かすか、そしてスコアアップに向けた効果的な勉強法についても解説していきます。
ぜひ、志望校選びや戦略立ての参考にしてください。
英検®2級は大学受験で有利になる?|出願資格・試験免除などの活用方法を解説
高校生にとって、身近な資格の一つである英検®2級は、取得していると大学受験において大きなアドバンテージとなります。
英検®2級は、大学入試制度の中でさまざまな形で評価されるため、志望校合格への道を切り開いてくれるでしょう。具体的にどのような活用方法があるのか、詳しく紹介します。
大学・学部によっては英検®2級が「出願資格」に
大学や学部によっては、入試において英検®2級の取得が「出願資格」になるケースがあります。
これは、その大学や学部が求める英語力の最低基準として、英検®2級レベルを設けているためです。
特に、国際系の学部や、英語を専門的に扱う学科では「英検®2級以上」を出願資格の条件に設定しているのがよく見られます。
英検®2級が出願資格に指定されている場合、たとえ他の入試科目の成績が良くても、英検®2級を取得していなければ出願できません。
そのため、志望校に英検®の資格要件があるかどうかは、できるだけ早い段階で確認しておきましょう。
共通テストや二次試験で「得点換算」や「試験免除」が受けられる場合も
英検®2級を取得していると、共通テストや各大学の個別試験(二次試験)において、「得点換算」や「試験免除」などの優遇措置が受けられる場合があります。
大学の中には、英検®2級のCSEスコアを独自の基準に基づいて点数化し、英語試験の得点に換算するシステムを採用しているところがあります。
例えば、英検®2級のCSEスコアが一定以上であれば、共通テストの英語に加算されたり、英語の試験自体が免除されたりする場合も少なくありません。
英検®2級の優遇措置を利用できれば、英語試験の対策にかける時間を他の科目に充てられるため、受験生にとっては大きなメリットになるでしょう。
また、各大学の個別試験でも同様の措置ががあり、取得級や英検CSEスコアに応じて、英語試験や特定の問題が免除になるケースが存在します。
もちろん、英検®準1級や1級を所有しているほうが、より優位に働く場面こともありますが、「2級以上」を基準としている大学も多数あります。
大学受験対策として、これから英検®の勉強を始める方は、まずは2級の取得を目指してみましょう。
英検®2級の「級」だけでなく「CSEスコア」も見られる
英検®2級を利用できる大学であっても、「英検®CSEスコア○○点以上」といった基準が設けられている場合があります。
英検®CSEスコアとは、英検®の各級で共通のスコア尺度で、客観的に英語力を確認するための数値です。
英検®の成績表では、4つの技能を英検CSEスコアで表しており、各技能の数値と総合点が記載されます。4つの技能は、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングです。
また、その下にCEFRレベルが記載されています。
成績表のスコア部分を抜粋すると以下のような形になります。
試験 | 英検®CSEスコア | CEFRレベル |
---|---|---|
Reading(一次試験) | 525 | B1 |
Listening(一次試験) | 525 | B1 |
Writing(一次試験) | 525 | B1 |
Speaking(二次試験) | 525 | B1 |
例えば、同じ2級を持っていても、スコアが足りなければ出願資格を満たさなかったり、得点換算の対象外になったりするケースもあります。
そのため、単に「2級に合格した」という事実だけでなく、取得したCSEスコアが大学の条件を満たしているかどうかを確認することが非常に重要です。
志望校の公式サイトや入試要項を事前にチェックしておきましょう。
総合型選抜や推薦選抜では英検®2級が一つの基準に
英検®2級は、総合型選抜や学校推薦型選抜において、合否を判断するうえでの重要な評価基準の一つとなります。総合型選抜や学校推薦型選抜といった入試方式では、学力試験だけでなく、面接や小論文、プレゼンテーション、高校での活動実績などが総合的に評価されます。
その中で、英検®2級を取得することが出願資格となっている場合があることも念頭に置いておきましょう。
特に、国際系の学部や英語学習を重視する学部では、英検®2級の取得が、入学後の学習についていけるだけの基礎的な英語力を持っていることの裏付けとなり、評価が高まります。
また、英検®2級の取得は、単なる英語力の証明だけでなく、目標に向かって努力する主体性や継続性をアピールする材料にもなり得ます。
ただし、英検®2級は、持っているだけで合格が保証されているわけではありません。他の評価項目と併せて、総合的に自身をアピールできるよう準備を進めていくことが大切です。
英検®2級を利用できる国公立大学【2025年最新】
英検®2級は、国公立大学の入試において、多様な形で活用されています。ここでは、2026年度入試において、英検®2級のCSEスコアを活用できる一部の国公立大学を地域別にまとめました。(2025年度の入試要項を参考とする)
出願資格や得点換算などの融通措置は、大学や学部、入試方式によって異なります。志望校の募集要項と照らし合わせながら、自身の英検®2級がどのように生かせるか確認してください。
北海道・東北
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
北海道大学 | 理学部地球惑星科学科 | 総合型選抜 | 出願資格 |
関東
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
東京海洋大学 | 海洋生命科学部、海洋資源環境学部 | 一般選抜 | 出願資格 | 準2級以上、他の学部でもスコアによって利用可 |
筑波大学 | 人文学群、文化学群、人間学群、生命環境学群、理工学群、情報学群、体育専門学群、芸術専門学群 | 学校推薦型選抜 | 試験免除 | スコア1950以上 |
千葉大学 | 法政経学部法政経学科経済学コース | 総合型選抜 | 出願資格 | スコア2130点以上、2級・準1 級・1級の受験結果のみを対象として合格・不合格にかかわらずスコアで判定 |
高崎経済大学 | 経済学部 | 学校推薦型選抜(英語重視推薦) | 加点 | 準2級以上 |
北陸
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
富山大学 | 教育学部、工学部、都市デザイン学部(都市・交通デザイン学科) | 総合型選抜Ⅰ【スポーツ実技型】、学校推薦型選抜Ⅰ 、帰国生徒選抜、私費外国人留学生選抜 |
加点 |
中部
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
名古屋市立大学 | 経済学部 | 学校推薦型選抜A | 加点 | 準2級以上 |
近畿
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
京都大学 | 農学部資源生物科学科 | 総合型選抜 | 出願資格 | |
大阪大学 | 経済学部 | 総合型選抜 | 出願資格 | 他の学部では級の指定なし、あるいは面接時の自己PRの一部 |
京都府立大学 | 生命理工情報学部理工情報学科 | 学校推薦型選抜 | 出願資格 |
中四国
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
尾道市立大学 | 経済情報学部経済情報学科 | 一般選抜 | 加点 |
九州・沖縄
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
大分大学 | 経済学部 | 総合型選抜Ⅰ | 出願資格 | 日商簿記2級以上も選択可 |
英検®2級を利用できる私立大学【2025年最新】
英検®2級は、私立大学の受験においても強力なアドバンテージとなります。多くの私立大学が、英検®2級の取得者に対して、入試における優遇措置を設けています。
英検®2級の優遇措置の内容は、入試形式や学部によって異なりますが、出願資格の付与、得点換算、加点、試験免除など、受験生にとって有利となるものばかりです。
ここでは、2026年度入試において英検®2級のCSEスコアが活用可能な私立大学を一覧にまとめました。(2025年度の入試要項を参考とする)
自身が持つ英検®2級のスコアを、最大限に活用できる入試方式を見つけましょう。
北海道・東北
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
岩手医科大学 | 医学部 | 総合型選抜 | 加点 | 準1級以上で加点増 |
関東
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
青山学院大学 | 文学部英米文学科D方式、国際政治経済学部B方式、総合文化政策学部A方式 | 一般選抜 | 出願資格、加点 | 加点点数はスコアによって異なる |
亜細亜大学 | 経営学部データサイエンス学科 | 一般入試(学科別:DS後期) | 加点 | CSE2.0が1950点以上 |
茨城キリスト教大学 | 文学部、生活科学部、看護学部、経営学部 | 学校推薦型選抜 | 出願資格 | 準2級以上、学校成績や他の資格でも代用可 |
医療創生大学 | 理学療法学科、看護学科、心理学科、作業療法学科 | 一般入試、大学入学共通テスト利用 | 加点 | 一般入試は80点、大学入学共通テスト利用入試は160点加算 |
大東文化大学 | 文学部、経済学部、外国語学部、法学部、国際関係学部、経営学部、スポーツ・健康科学部、社会学部 | 一般選抜(英語民間試験活用総合評価型) | 出願資格 | 準2級以上 |
北陸
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
北陸学院大学 | 教育学部、健康科学部、社会学部 | 一般選抜 | 試験免除、得点換算 |
中部
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
南山大学 | 全学部 | 全学統一入試、共通テスト利用入試 | 加点 |
近畿
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
関西大学 | 法学部、文学部、経済学部、政策創造学部、人間健康学部、社会安全学部、文学部、システム理工学部 | 一般入試(全学部日程、学部個別日程)、共通テスト利用入試 | 得点換算 | CSEスコア1,950点以上 を取得、スコアに応じて得点換算 |
大阪大谷大学 | 文学部、教育学部、人間社会学部、薬学部 | 学校推薦型選抜 | 得点換算 | 準2級以上 |
同志社大学 | グローバル・コミュニケーション学部(中国語コース)、心理学部、文学部美学芸術科、グローバル地域文化学部グローバル地域文化学科(ヨーロッパコース、アジア・太平洋コース、アメリカコース) | 総合型選抜 | 出願資格 | 一部の学部では級の指定なし |
中四国
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
広島修道大学 | 商学部、人文学部、経済科学部 | 学校推薦型選抜 | 出願資格、評価対象、加点 | 学部によって優遇措置が異なる |
九州・沖縄
大学名 | 学部 | 入試方式 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|---|
福岡大学 | 人文学部、商学部、商二学部、法学部、経済学部、理工学部、医学部看護学科、薬学部、スポーツ科学部 | 共通テスト利用入試 | 加点 |
英検®2級を大学受験で利用する際の注意点|利用条件
英検®2級は、大学受験において大きな強みとなりますが、活用する際にはいくつかの注意点があります。
大学ごとの利用方法やスコア基準を理解していないと、せっかく取得した英検®2級の資格を「活用できない」といった事態になりかねません。
後悔のない受験にするためにも、以下のポイントをしっかりと確認しておきましょう。
- 有効期間と取得時期
- 級とスコアが両方必要な場合がある
- 大学ごとに級・スコア・入試形式の指定が異なる
- CSEスコアの見方にも要注意
- 合格証明書・スコアレポートは早めに準備する
- 出願前には必ず最新の募集要項を大学公式サイトで確認しよう
有効期間と取得時期
大学受験において利用できる英検®の資格には、有効期間や取得時期の指定がある場合があります。
英検®自体に公式な有効期限はありませんが、入試では受験生の直近の学力を把握するため、大学側が独自の基準を設けているケースが一般的です。
ほとんどの大学が、出願時に提出する英検®のCSEスコアについて「〇年〇月以降に取得したものに限る」や「2年以内の受験記録」というように、具体的な時期を指定しています。
大学によっては、高校1年生の時期に取得したスコアを利用できない可能性もあり、注意が必要です。
英検®の活用を検討している場合は、志望校の入試要項を事前に確認し、有効期間や取得時期を確認したうえで、適切な受験計画を立てることが重要です。早めの情報収集を心がけましょう。
英検®の有効期限については、以下の記事もご覧ください。
級とスコアが両方必要な場合がある
大学受験における英検®の利用は、単に2級に合格していれば良いというわけではありません。大学によっては、英検®2級の合格に加えて特定の英検®CSEスコアの提出も求められる場合があります。
特に、共通テストを利用する入試形態や外国語を専門的に扱う学部では、英語の外部試験の成績が重視される傾向があり、英検®2級の中でも、より高いCSEスコアを求められるケースが多く見られます。
入試要件にある「CSEスコア1950点以上」といった条件も見逃さないようにしましょう。
例えば、千葉大学(法政経学部)では、英検®2級の取得に加えて、CSEスコア2130点以上が出願要件として明記されています。
もし、CSEスコアが基準に満たない場合、得点換算や加点といった優遇が受けられないだけでなく、出願資格自体が得られない可能性もあります。
このような事態を避けるためにも、大学が公式に発表している入試要項は、早い段階で細部まで確認しておくことが大切です。
大学ごとに級・スコア・入試形式の指定が異なる
英検®2級の活用方法は、大学や学部、入試形式によって大きく異なります。
ある大学では、英検®2級が得点換算の対象になるだけでなく、出願資格となる場合もあります。また、同じ大学であっても、国際系の学部では「英検®準1級以上」といった高い基準が設定されているケースも多いです。
そのため、自身がどの大学の何学部を目指すのかによって、適切な英検®級やCSEスコアを準備する必要があります。
さらに、一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜などの入試形態によっても、求められる英検®のレベルや受けられる優遇措置が異なります。
一部の入試形態でのみ、英検®2級の優遇措置を用意している大学も少なくないため、自身が持つ英検®の資格を最大限に生かせる入試形態を慎重に選択しましょう。複数の大学を併願する場合は、それぞれの大学の条件を個別に把握しておくことも重要です。
CSEスコアの見方にも要注意
CSEスコアは大学受験において重要な指標となるため、英検®の活用を検討している方は、自身の持つスコアと志望大学の入試要件を細かく照らし合わせましょう。
大学によっては、英検®2級の合格ラインを大きく上回るCSEスコアを持っている受験生に対して、より有利な得点換算や加点を行うことがあります。
例えば、英検®2級の合格点は、CSEスコアで1950点になりますが、「2100点以上のスコアを取得している受験生は満点扱いにする」といった優遇措置を設けている大学もあります。
自分のCSEスコアが、志望校でどのように評価されるのかを知っておくことで、入試において英検®をより効果的に活用できるでしょう。
合格証明書・スコアレポートは早めに準備する
大学に出願する際には、英検®の合格証明書やスコアレポートの提出が求められます。
合格証明書やスコアレポートは、申請から発行までに時間がかかる場合があるため、出願期間に間に合うように、余裕を持って準備することが重要です。
たとえCSEスコアをオンラインで確認できる場合でも、大学には正式な紙の証明書で提出する必要があります。英検®の公式サイトで発行手続きを確認し、早めに申請を行いましょう。
特に、受験直前は、願書や筆記試験、面接の準備に時間を取られる可能性が高く、合格証明書やスコアレポートは、できるだけ早めに手元に用意しておくほうが賢明です。
出願前には必ず最新の募集要項を大学公式サイトで確認しよう
大学入試の制度は、毎年変更される可能性があるため、前年の入試情報や予備校の資料だけでなく、志望する大学の公式サイトで公開されている最新の募集要項を確認してください。
特に、英語外部試験の活用方法は、文部科学省の方針や各大学の判断によって、頻繁に見直されています。
昨年までは英検®2級のCSEスコアによって得点換算を受けられた大学でも、今年度からは級の指定のみに変更されている場合や、逆に新たな優遇措置が導入されている場合もあります。
受験に向けて限られた時間を有効に使っていけるように、過去の入試情報は参考にしつつも、必ず最新の情報に基づいて受験計画を立てましょう。
不明な点があれば、大学の入試課に直接問い合わせることもおすすめです。
英検®2級に合格するには?効果的な勉強法は?
英検®2級は、高校卒業レベルの英語力が問われる試験であり、大学受験で有利に働くことから、多くの高校生が目標としています。
しかし、なかには「どう勉強すればよいのか」「どれくらいの期間が必要なのか」と悩む方もいるでしょう。
ここでは、英検®2級合格に向けた効果的な学習法と各技能別の対策、塾の必要性について解説します。
英検®2級はどれくらい難しい?学習時間の目安は?
英検®2級は、高校3年生までに習得する語彙・文法知識がベースとなり、日常生活や社会生活に必要な英語を理解し、表現できるレベルが求められます。
大学入試における共通テストの英語試験と比べると、語彙や文法の難易度は、同等か、英検®2級の問題のほうがやや難しく感じるかもしれません。
英検®2級試験においては、特に、ライティングとスピーキングの二次試験対策が重要です。必要な学習時間は、現在の英語力によって大きく異なりますが、中学英語の基礎がある場合は、約100〜150時間。英語学習にブランクがあったり基礎に不安があったりする方は 、約200〜300時間以上を目安にすると良いでしょう。
毎日少しずつ学習時間を確保し、継続的に勉強を進めることが合格への鍵となります。
リーディング・リスニング・ライティング・面接の対策法
英検®2級は、一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)と二次試験(面接)で構成されています。勉強する際には、それぞれの試験において、効果的な対策を意識しましょう。
リーディングの対策法
リーディング試験では、長文読解の速さと正確性が求められます。英文の読解力を養うには、 2級レベルの単語帳を繰り返し学習し、語彙力を強化しておくことが肝心です。
関係代名詞や分詞、仮定法など、高校で学習する文法を一通り確認しておくことも、複雑な構文の読解に役立つでしょう。
なお、速読の観点で考えると、毎日少しずつ英文を読む習慣をつけたり時間を計りながら長文読解に取り組んだりする訓練が有効です。
リスニングの対策法
英検®2級を取得するには、リスニング力を向上させることも重要です。
英検®の過去問だけでなく、英語のニュースやポッドキャストなど、さまざまなジャンルの英会話を聞くことで、応用問題にも対応できるようになります。
その他、聞き取った英語を書き取る「ディクテーション」や、流れてくる英語のすぐ後を追って発音する「シャドーイング」なども、ネイティブな英語に対応するスキルを養うのに効果的です。
また、試験では、長い時間集中して英語を聞き続けなくてはなりません。過去問を解く際は、中断せず、本番と同じような流れで実践的に取り組みましょう。
ライティングの対策法
英検®2級のライティング試験では、与えられたテーマに対して、自分の意見を論理的に構成し、適切な語彙と文法で表現する力が問われます。
導入・本論(理由と具体例)・結論というテンプレートに沿って文章を作成することを意識しましょう。
ライティングの練習方法としては、過去問や予想問題集でさまざまなテーマに触れ、自分の意見を英語で表現する練習を繰り返します。
学校の先生や塾の講師、オンライン添削サービスなどを利用して、第三者に添削してもらう方法もおすすめです。
面接の対策法
英検®2級の二次試験は、一対一の対話形式で行われる面接です。
学校の定期テストにはない形態であるため、多くの高校生が対策に悩みますが、質問の意図を正確に理解し、自分の意見を具体例を交えながら説明すれば、スムーズに対応できます。
質問に回答する際には、時制を一致させることや適切な前置詞を使用することも意識してください。
先生や友人を相手にした模擬面接を繰り返せば、本番も緊張せずに落ち着いて回答できるでしょう。
英検2級は独学だと難しい?塾を利用する必要はある?
英検®2級は、高校で学習する範囲が中心となるため、継続的に勉強に取り組む意志と計画性があれば、独学でも合格を目指せます。
英検®対策に活用できる市販の参考書や問題集、オンライン教材も豊富に揃っているため、自分に合った教材を使いながら学習を進めましょう。
一方、塾や予備校を利用すれば、講師から学習の進め方をアドバイスしてもらえたり、同じ目標に向かう仲間の存在でモチベーションを維持できたりする点がメリットといえるでしょう。
また、ライティングや面接試験の対策として、プロの添削や面接指導を受けられるのも魅力です。
自分のペースで黙々と学習を進めるのか、塾で効率的に対策するのかは、自身の性格や学習スタイル、現在の英語力などを考慮した上で選択しましょう。
そして、どちらの方法を選ぶにしても、計画的な学習と根気強い継続が重要です。
英検®2級と大学受験でよくある質問(FAQ)
大学受験における英検®2級の活用について、多くの受験生が疑問に思う点をQ&A形式で解説します。英検®や入試に関する不安を解消し、受験準備をスムーズに進めましょう。
英検®2級はMARCHレベルですか?
英検®2級のレベルは、一概に「MARCHレベル」とはいえません。MARCHは、関東にある明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の難関私立5大学です。
英検®2級は、高校卒業レベルの英語力で、「日常生活や社会生活で必要な英語を理解し、表現できる」程度のスキルだといわれています。
一方で、MARCHクラスの大学の英語入試問題は、英検®準1級レベルの語彙や読解力が求められることも多いです。
特に、長文読解や自由英作文、リスニングにおいては、英検®2級の知識だけでは対応が難しい場合があります。
しかし、英検®2級を取得していることで、 MARCHの大学で、CSEスコアに応じた英語の得点換算や加点といった優遇措置を受けられる場合があります。入試本番の負担を軽減できる点で、メリットは大きいでしょう。
したがって、英検®2級は、MARCH合格を保証するものではありませんが、取得しておくことで受験において有利に働く可能性は高くなります。
英検®2級でハイスコアを狙うのと、ギリギリでも準1級を取得するのはどちらが有利ですか?
結論から言えば、「英検準1級を取得する」方が有利といえます。理由は以下の3つです。
- 資格としての評価が高い
- スコアより級で見られることが多い
- 準1級に合格できる人は、すでに2級の力は十分ある
英検®準1級は、大学入試において「英語資格としての価値」が2級以上に高く評価される傾向があります。特に共通テストの外部検定利用や、総合型選抜(旧AO入試)などで準1級を条件とするケースもあります。
実際、英検®2級で高得点を狙える人は、準1級に手が届くレベルにあることが多く、「だったら先に準1級を取ってしまったほうが有効活用できる」ことも理由の一つです。
英検®S-CBTで2級を取得したのですが、大学受験に使えますか?
英検®S-CBTが大学受験に使えるかどうかは、志望する大学や学部によって異なります。しかし英検®S-CBTは、従来型の英検®を認めている大学であれば、同じように利用できるのが一般的です。
英検®S-CBTは、試験形式がコンピューターベースである試験形態で、試験内容・合否判定基準・付与されるCSEスコアは、英検®と全く同じです。そのため、従来の紙媒体で行われる英検®と同等の資格として扱われます。
大学側も、英検®S-CBTと英検®通常回の区別なく、提出された英検®2級の合格証明書やCSEスコアを評価の対象としています。
英検®S-CBTは、ほとんど毎週試験日が設定されていて、自分の都合に合わせて受験しやすいのが特徴です。
また、スピーキングを個別のブースで受験できる点や、1日で4技能を全て受験できる点でもメリットがあります。
英検®と英検®S-CBTは、自身に合ったほうを選択して合格を目指しましょう。
英検®S-CBTについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
まとめ|英検®2級は大学受験に活用できる!
英検®2級は、大学受験において出願資格・得点換算・加点・試験免除など、多岐にわたる優遇措置が受けられるツールです。
英検®取得者の優遇措置は、国公立・私立問わず多くの大学で活用されており、志望校合格への大きなアドバンテージとなります。
有効期間やCSEスコアなど、利用条件を事前にしっかり確認し、最新の募集要項をチェックした上で、英検®2級を最大限に活用した受験戦略を立てましょう。
執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。