【大学受験】志望理由書は改行すべき? 段落の正しいルールを例文と合わせて解説
大学の総合型選抜や学校推薦型選抜で提出する志望理由書を書くとき、「改行してもいいの?」「段落は1文字空ける?」「400字だと何回くらい改行すればいい?」と迷う人は多いのではないでしょうか。内容は考えられても、書き方のルールがわからず不安になりますよね。
志望理由書は、段落ごとに改行して書くのが基本です。内容の区切りで改行すると、読みやすくなり、伝えたい志望理由も整理できます。
この記事では、志望理由書の改行ルールや、段落の作り方、400字・800字の志望理由書での改行の目安をわかりやすく解説します。よくあるNG例や提出前のチェックリストも紹介するので、志望理由書を書く前にぜひ確認してください。
編集部
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目次
志望理由書は改行していい?
志望理由書は、原則として適切に改行して記述することが望ましいとされています。
ただし、大学側の募集要項で「改行不可」などの指定がある場合や、Web出願システムで改行が制限されている場合は、そのルールが優先されます。指定がない限り、適切な改行が減点対象になることはありません。
むしろ、改行のない文章は詰まって読みにくくなります。適切に改行して、読みやすく整えることが大切です。
【改行あり・なしの文章比較】

cap:段落の区切りがなく読みづらい。

cap:段落の区切りがあり読みやすい。
段落ごとに改行するのが基本
改行は好きな場所で自由に入れるのではなく、内容のまとまり(=段落)ごとに入れるのが基本です。たとえば、志望理由書なら次のように段落を分けられます。
- 第1段落:志望する理由(結論)
- 第2段落:そう考えたきっかけや経験
- 第3段落:大学で学びたいことや将来の目標
伝えたい内容が変わるタイミングで改行すると、話の流れが整理され、読み手にも伝わりやすくなります。
意外と忘れてる? 原稿用紙・手書きの基本ルール
改行の詳しいルールに入る前に、形式面で一緒に確認しておきたいポイントを紹介します。
原稿用紙のルールに従う
原稿用紙のルールにのっとるなら、段落の書き出しは1マス空ける、句読点は行頭に置かないなどのルールを守りましょう。ほかにも1マスに文字をどう入れるか、細かいルールにも注意してください。
大学受験の場合、志望理由書は横書きが主流です。
【原稿用をイメージした横書きの例】

・段落の頭は1マス空ける
・「っ」「ゃ」「ァ」など小さい文字も「1マス」使う
・英字の大文字は、1文字で「1マス」・小文字は2文字で「1マス」
・数字の1桁は「1マス」。2桁以上は1マスに「2数字」書く
・句読点やかぎかっこなどは、それぞれ「1記号1マス」に書く
・句読点が次行にもれる場合は、前行の末尾に詰めて入れる
・会話文前後は改行する
・会話文末尾の句点は、入れるか入れないか統一する(※そろっていればどちらでもよい)
指定文字数の9割以上を書く
たとえば、400字指定なら360字以上が目安です。改行による空白が増えると文字数不足になるので注意しましょう。
文体を統一する
「です・ます調」か「だ・である調」のどちらかに統一します。大学側の指定があれば、それに従いましょう。
志望理由書の正しい改行3ルール
「段落ごとに改行する」という基本がわかったところで、次に気になるのは「具体的にどう書けばいいの?」という部分ではないでしょうか。
ここでは、実際に書くときに迷いやすい3つのポイントを見本つきで解説します。
① 段落の最初は1文字空ける
改行して新しい段落を始めるときは、最初の1文字分を空けて書き始めます。原稿用紙なら「1マス空ける」「横書きの用紙やWeb入力なら1文字分のスペースを入れる」と、覚えておきましょう。
【段落の書き出し(横書き):1文字空けのあり・なし比較】

cap:段落の区切りがわかりにくい。

cap:段落の区切りがわかりやすい。
【段落の書き出し(縦書き):1文字空けのあり・なし比較】

cap:段落の区切りがわかりにくい。

cap:段落の区切りがわかりやすい。
1文字空けがあることで、「ここから新しい段落が始まる」と読み手に伝わります。逆に1文字空けがないと、改行しても段落の区切りがわかりにくくなります。
段落の途中で文が長くなり、自然に次の行へ折り返される場合は、1文字空けは不要です。1文字空けるのは、あくまで新しい段落の書き出しだけです。
② 改行の回数に決まりはない。目安で考えよう
「改行は何回まで?」と気になるかもしれませんが、回数に明確な決まりはありません。大切なのは回数ではなく、内容のまとまりで段落を分けることです。
目安としては、400字程度なら2〜3段落、800字程度なら4~6段落が書きやすいバランスです。ただし、これはあくまで目安のため、内容に合わせて調整してください。
③ 句読点や文節の途中で不自然に改行しない
改行は段落の区切りで入れるものなので、文の途中で意味なく改行するのは避けましょう。特に次のような改行はNGです。
- 読点(、)の直後で改行して段落を変える
- 一文の途中で改行して段落を変える
たとえば、「地域の企業と、」で改行して次の段落に「連携しながら地域経済に〜」と続けると、文が不自然に分断されてしまいます。
【改行する位置のNG例とOK例】


改行するなら、文の最後(句点「。」のあと)で区切るようにしましょう。
400字・800字の志望理由書の改行例
ここまで改行の基本ルールを解説しましたが、実際にどう書けばいいのかイメージしにくい人もいるでしょう。ここでは、まずは400字の志望理由書を例に、段落の分け方と改行の入れ方を具体的に紹介します。
400字なら2〜3段落を目安にする
400字程度の志望理由書なら、2〜3段落に分けると読みやすくなります。段落の分け方は、内容の役割ごとに区切るのが基本です。
3段落に分ける場合の目安は次の通りです。
- 第1段落(約80字):志望理由の結論の提示
- 第2段落(約160〜200字):きっかけとなった経験やエピソードの説明
- 第3段落(約120〜140字):大学で学びたいことや将来の目標の明示
すべての段落を均等にする必要はありません。伝えたい内容に応じてボリュームを調整しましょう。特に第2段落の経験パートは具体的に書く分、自然と長くなる傾向があります。
400字の志望理由書の例文(改行の見本)
実際に400字・3段落の例文を見てみましょう。「どこで改行しているか」「構成的な見やすさ」に注目してください。
\志望理由書を書くコツは、こちらの記事でチェック!/
【例文】人文系学部志望の場合(400字指定)
( 第1段落:志望理由の結論)
私が貴学の国際関係学部を志望する理由は、異文化理解や国際協力について実践的に学べる環境が……(中略)……。国際的な文化の違いを理解し、共生を支える仕組みをつくることが私の目標である。
( 第2段落:原体験と同期)
きっかけは、高校一年生のときに参加した地域の留学生交流プログラムである。通訳役としてベトナムからの留学生と地域の高齢者の橋渡しをする中で、……(中略)……この経験から、多文化共生について深く学びたいと考えるようになった。
(つづく……)
例文のように段落ごとに改行がなされ、役割がはっきり見てわかる構成だと、読み手は「この人が何を伝えたいのか」をスムーズに理解できます。自分の志望理由書を書くときも、まず3段落の役割を決めてから書き始めると、改行のタイミングで迷いにくくなります。
800字の志望理由書の例文(改行の見本)
次は800字指定の志望理由書です。目安としては4~6段落構成が見やすいでしょう。段落変更での改行の入れ方を参考にしてください。
【例文】人文系学部志望の場合(800字指定)
( 第1段落:志望理由の結論)
私が貴学の国際関係学部を志望する理由は、異文化理解や国際協力について理論と実践の両面から学べる環境が整っているからである。国際的な文化の違いを理解し、共生を支える仕組みをつくることが私の目標であり、その実現に最もふさわしい環境が貴学にあると考えている。
( 第2段落:原体験と動機・前半)
きっかけは、高校一年生のときに参加した地域の留学生交流プログラムである。英語が得意だった私は通訳役を任され、ベトナムからの留学生と地域の高齢者との橋渡しをした。その中で、言語を超えた価値観や文化的背景の違いが、相互理解の大きな壁になることを実感した。同時に、対話を重ねることで少しずつ距離が縮まる手応えも感じた。
( 第3段落:原体験と動機・後半)
この気づきをきっかけに、「異文化コミュニケーション論」や「多文化共生」に関する文献を自分で読み進めるようになった。さらに、高校の探究学習では外国人労働者の受け入れ政策について発表を行い、文化的な対立や偏見を乗り越えるための教育的アプローチについて考察を深めた。
( 第4段落:大学で学びたいこと)
貴学には「フィールドスタディ」や留学生支援プログラムなど、現場での実践を重視した学びが充実している。座学で国際関係の理論を学ぶだけでなく、実際に多様な背景を持つ人々と関わりながら課題を考えられる点に大きな魅力を感じている。加えて、少人数制のゼミで専門的な議論を重ねられる環境も、貴学を志望する大きな理由の一つである。こうした学びの中で、自分の問題意識をさらに深めていきたい。
( 第5段落:将来の目標)
将来は多文化共生を支える行政機関や国際協力団体の一員として、現場と制度の両面から課題解決に携わりたいと考えている。大学での四年間で異文化理解の専門知識を身につけるとともに、実践的な活動を通じて現場の声に耳を傾ける力を養いたい。高校時代に感じた文化の壁を出発点に、貴学で培った学びを活かし、異なる文化や立場にある人々がともに暮らせる社会の実現に貢献したい。
志望理由書でありがちな改行ミス
改行のルールを理解していても、実際に書くとミスをすることがあります。ここでは、受験生がやりがちな改行ミスを3つ紹介します。提出前のチェックにも活用してください。
改行しないまま長文になってしまう
よくあるのが、一度も改行せずに最初から最後まで書いてしまうパターンです。内容が良くても、文章がまっていると読み手は要点をつかみにくくなります。
書き終えたら、一度読み返してみましょう。「ここで話題が変わっているな」と感じるポイントがあれば、そこが段落を分ける目安です。
改行が多すぎて文章が途切れる
また一文ごとに改行してしまうケースもあります。改行が多すぎると箇条書きのような印象になり、文章のつながりが伝わりません。文字数制限がある場合は、空白が増えて内容が薄くなるリスクもあります。
改行は「話題が変わるとき」に限定するのが基本です。400字なら2〜3回を目安にすると、改行しすぎを防げます。
段落の最初を1文字空けていない
改行はしているのに、段落の書き出しを1文字空けていないというミスもよくあります。1文字のスペースがないと、段落の区切りが見た目で伝わりにくくなります。
特に横書きの用紙やWeb入力では、字下げのルールが意識されにくく、1文字空けるのを忘れやすい傾向があります。書き終えた後に、各段落の書き出しを一つずつ確認する習慣をつけておくと安心です。
志望理由書の改行についてよくある質問
原稿用紙とWeb入力で改行のルールは違う?
基本的な考え方は同じですが、Web入力の場合、システムの都合で原稿用紙特有の制約がないこともあります。記述前に入力フォームの注意書きをよく確認しましょう。
- 入力フォームの注意書きをよく確認する
- 送信前確認やプレビューで“仕上がり”を目視確認する
システムによっては、段落の書き出しにスペースを入れても反映されなかったり、エラーになったりすることがあります。その場合は、改行による段落の区切りで読みやすさを確保してください。
改行で生まれる空白は文字数に含まれる?
原稿用紙の場合、改行後の空きマスは文字数に含まれないのが一般的です。ただし、大学ごとに指定が異なる場合があるため、事前の確認が必要です。一方、段落の書き出しで空ける1マスは文字数に含まれます。
Web入力では、入力フォームの仕様によって異なる場合があります。文字数制限が厳しいときは、改行の回数を2〜3回に抑えて、空白を最小限にしておくと安心です。
志望理由書でやってはいけない書き方は?
改行の形式面以外にも、内容面で避けたい書き方があります。
たとえば「貴学は有名なので志望しました」のように、大学の知名度やブランドだけを理由にするのはNGです。また、パンフレットの内容をそのまま写したような志望理由や、どの大学にも当てはまる抽象的な内容も評価されにくい傾向があります。
「なぜこの大学でなければならないのか」が伝わる具体的な内容を書くことが大切です。
まとめ 志望理由書の改行は「段落」と「読みやすさ」を意識しよう
実際に志望理由書が書けたら、改行について以下の7つの条件を満たせているか、確認しましょう。
改行のルールはとてもシンプルです。
––内容が変わるところで段落を分け、読みやすく整える
これを意識すれば、形式面はもう心配いりません。
書き方のルールが分かった今、あとは志望理由の中身に集中できます。提出前に一度声に出して読み返して、読みやすさを最終確認したら、自信を持って提出しましょう。
執筆者プロフィール
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