志望理由書は「です・ます」「だ・である」どっち?語尾の統一と言い換えを解説
「志望理由書の語尾は、『です・ます調』と『だ・である調』のどっちがいいの?」と迷っていませんか。
結論からいうと、大学から指定がなければ、志望理由書は「です・ます調」「だ・である調」のどちらで書いても構いません。ただし、文章の途中で2つの文体を混ぜず、どちらかに統一することが大切です。
また、すでに下書きを書き終えた方の中には、「~と思いました」「~と考えています」のように、同じ語尾ばかり続いてしまい、どう直せばよいか悩んでいる方もいるでしょう。
本記事では、志望理由書に関する著書も持つ専門家・福井悠紀先生の監修のもと、「です・ます調」と「だ・である調」の選び方から、同じ語尾が続くときの整え方まで解説します。

編集部
塾選ジャーナル編集部
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監修者
福井悠紀
1995年、大阪府生まれ。京都大学経済学部経済経営学科卒業。大学3年生次にAOIの創業に参画し創業当時から志望理由、面接、小論文の指導を行う。塾内の教材開発にも長年にわたり携わってきた。
目次
志望理由書は「です・ます調」「だ・である調」どちらでもいい?

結論として、大学から文体の指定がなければ、志望理由書は「です・ます調」「だ・である調」のどちらを選んでも問題ありません。大切なのは、選んだ文体を最後まで統一することです。
すでに「です・ます調」で書き進めている場合も、そのために書き直す必要はありません。ここでは、文体を選ぶ際に押さえておきたい4つのポイントを整理します。
指定がなければどちらでもよい
「です・ます調」「だ・である調」に、絶対的な正解はありません。どちらを選ぶ場合も、文章全体で文体を統一し、内容が読み手に伝わるように書くことが大切です。
「です・ます調で書いてしまったから直さなければ」と焦る必要はありません。まずは落ち着いて、自分が今どちらの文体で書いているかを確認してみましょう。
大学から指定があれば従う
募集要項や出願書類の記入要領に文体の指定がある場合は、その指示が最優先です。
大学によって指定の有無は異なるため、提出前には必ず募集要項や出願案内を見直し、文体に関する記載がないか確認しておきましょう。
指定が見当たらない場合は、次に説明する考え方を参考にしてください。
文体は途中で混ぜない
どちらの文体を選ぶかよりも重視したいのが、文章の途中で文体を混ぜないことです。
「です・ます調」と「だ・である調」が混在していると、文章が読みづらくなったり、丁寧さに欠ける印象を与えたりする可能性があります。書き終えたら、文末が「~です」「~ます」なのか、「~だ」「~である」なのかを一通り見直してみましょう。
「です・ます調」「だ・である調」のどちらかに文体を統一することが基本です。途中で気持ちが変わって書き方を変えてしまった場合も、必ず統一の作業を行ってください。
迷ったら「だ・である調」がおすすめ
「です・ます調」「だ・である調」のどちらにするか決めきれない場合は、「だ・である調」を選ぶという方法もあります。
「だ・である調」は簡潔に書きやすく、限られた文字数の中でより多くの情報を伝えやすいという特徴があります。また、小論文でもよく使われる文体であるため、入試全体を通じて一貫性を持たせやすい面もあります。
ただし、「だ・である調が正解」「です・ます調では不利になる」というわけではありません。あくまで、指定がなく迷っている場合の一つの選択肢として検討してみてください。
「です・ます調」と「だ・である調」の違い

指定がなければどちらでもよいとはいえ、両者の特徴を知っておくと、自分の文章に合った文体を選びやすくなります。
ここでは、印象や書きやすさといった観点から、2つの文体を比較します。まずは、それぞれの違いを一覧にした表を確認してみましょう。
以下は、「です・ます調」と「だ・である調」を、印象・文章の長さ・書きやすさ・注意点の4つの観点で比較したものです。
| 比較項目 | です・ます調 | だ・である調 |
|---|---|---|
| 印象 | 丁寧でやわらかい印象になりやすい | 引き締まった、簡潔な印象になりやすい |
| 文章の長さ | 語尾が長く、文字数が増えやすい | 語尾を短くまとめやすい |
| 書きやすさ | 日常の作文などでなじみがあり書きやすい | 慣れないと硬くなりすぎることがある |
| 注意点 | 語尾が単調になりやすい | 無理に使うと不自然になる場合がある |
この表からわかるのは、どちらの文体にも一長一短があり、絶対的にどちらが優れているというものではないという点です。
自分がふだん書き慣れている文体や、限られた文字数の中でどれだけ内容を盛り込みたいかによって、選び方は変わってきます。
「です・ます調」のメリット・デメリット
「です・ます調」は、丁寧でやわらかい印象を与えやすく、日常の作文などでもなじみのある文体です。高校生にとっては、比較的自然に書き進めやすい文体だといえるでしょう。
一方で、「~です」「~ます」が続くと単調になりやすく、「~と考えています」「~したいと思います」のような表現を多用すると、文章が長くなりがちです。
「です・ます調」を選ぶ場合も、同じ文末表現が続かないように意識すると、文章を読みやすくまとめられます。丁寧さを保ちながら、単調にならない工夫を心がけましょう。
「だ・である調」のメリット・デメリット
「だ・である調」は、簡潔にまとめやすく、文字数を抑えやすい文体です。引き締まった印象を与えやすいため、限られた字数で多くの情報を伝えたい場合に向いています。
一方で、書き慣れていないと、必要以上に硬い文章になってしまったり、無理に「だ・である調」を使おうとして不自然な言い回しになったりすることもあります。
最終的には、どちらの文体を選んだとしても、内容が自然に読み手へ伝わることを優先しましょう。文体の選択そのものよりも、伝えたい内容が明確であるかが重要です。
大学・入試方式によって文体は変えるべき?

「総合型選抜だから〇〇調」「学校推薦型選抜だから〇〇調」というように、入試方式ごとに正解が決まっているわけではありません。
基本的な考え方はシンプルで、まず大学・学部の指定を確認し、指定があればそれに従います。指定がなければ、入試方式だけを理由に文体を変える必要はありません。
総合型選抜や学校推薦型選抜、公募推薦など、方式によって求められる内容には違いがありますが、自分が受験する大学・学部・入試方式の募集要項や出願書類の指示を確認することが基本です。
大学の公式サイトや募集要項を参照する際は、対象となる年度と入試方式が自分の受験するものと一致しているかを必ず確認してください。年度によって内容が更新されている場合もあるため、最新の情報を出願直前に見直しておくと安心です。
なお、医学部の志望理由書は、他学部と比べて記載すべき内容や注意点が異なる場合があります。医学部を志望する方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
志望理由書で使える語尾のバリエーション

ここからは、「志望理由書 語尾」というテーマを中心に解説します。文体を統一することと、すべての文を同じ語尾で終えることは、まったく別の話です。
たとえば「です・ます調」に統一していても、文末をすべて「~です」「~ます」でそろえる必要はありません。文体という大きな枠組みは保ちながら、語尾には変化をつけることができます。
志望理由書でよく使われる文末表現を、場面ごとに整理すると以下の通りです(「だ・である調」の場合の例です)。
| 書く内容 | 語尾の例 |
|---|---|
| 志望理由・目標 | ~を目指す/~につなげたい |
| 経験・気づき | ~に関心を持った/~を実感した |
| 大学での学び | ~を学びたい/~と考えている |
「です・ます調」を選んだ場合は、「~を目指します」「~に関心を持ちました」のように、選んだ文体に合わせて語尾を整えましょう。
この表からわかるように、語尾はランダムに選ぶのではなく、その文で何を伝えたいか(目標なのか、経験なのか、学びたい内容なのか)に応じて選ぶと、自然な文章になります。
単なる言い換えリストとしてではなく、内容に合わせて使い分ける参考として活用してください。
語尾の使い方を、実際の文章の中でどう活かせばよいか具体的にイメージしたい方は、以下の例文集も参考にしてください。
同じ語尾が続くときの言い換え方

下書きを読み返してみたら、同じ語尾ばかりが続いていた、という経験がある方も多いのではないでしょうか。
ここでは、代表的な2つのパターンを取り上げ、言い換えの考え方を説明します。
「~と思いました」が続く場合
「~と思いました」という表現が何度も続くと、文章全体が単調に感じられやすくなります。
こうした場合は、「~と感じた」「~を学んだ」「~を実感した」「~に関心を持つようになった」など、文の内容に応じた表現に置き換えられないか考えてみましょう。
大切なのは、単純に同義語へ置き換えることではなく、その文で本当に伝えたいのが感想なのか、学びなのか、変化なのかを見極めることです。内容を整理してから言葉を選ぶと、より自然な文章になります。
「~と考えています」が続く場合
「~と考えています」は志望理由書で使いやすい表現ですが、繰り返し使うと文章が単調になりやすい表現でもあります。
目標を伝える場合は「~を目指す」、学びたい内容を伝える場合は「~を学びたい」、興味を持ったきっかけを伝える場合は「~に関心を持った」というように、文の役割に応じて表現を選び分けることが、単調さを解消する近道です。
文体は変えず、文末表現を変える
ここで注意したいのが、語尾が単調になったからといって、「です・ます調」と「だ・である調」を交互に使ってはいけないという点です。
「です・ます調」を選んだのであれば、その文体の範囲内で「~です」「~と考えています」「~を実感しました」のように文末のバリエーションを増やします。文体そのものを途中で変えることとは、まったく別の作業です。
「文体の統一」と「文末表現のバリエーション」は、混同しないよう分けて考えましょう。この違いを理解しておくと、語尾の直し方に迷いにくくなります。
語尾だけ変えて同じ内容を繰り返さない
語尾を変えても、書いている内容そのものが同じであれば、志望理由書の情報量は増えません。
福井先生のアドバイス
同じ内容のことを違うパートで繰り返していると志望理由書の情報量が減ってしまい、内容が薄くなってしまいます。表現を変えて、同じことを表現してしまっているところは積極的にカットしましょう。
重要なのは語尾のバリエーションを増やすこと自体ではなく、それぞれの文で異なる情報を伝えることです。
志望理由、経験、大学で学びたいこと、将来像といった要素が、内容として重複していないかを見直してみましょう。
志望理由書で避けたい語尾・文章表現

ここまでの内容を踏まえ、提出前に確認しておきたい注意点を整理します。
| 避けたいこと | 確認ポイント |
|---|---|
| 「です・ます」と「だ・である」を混ぜる | 文末がどちらか一方の文体に統一されているか確認する |
| 同じ文末表現を続けすぎる | 同じ終わり方が続いていないか確認し、必要に応じて言い換える |
| 同じ内容を言い換えて繰り返す | 語尾だけを変えて、同じ志望理由や将来像を重ねていないか確認する |
| 抽象的で誰にでも当てはまる表現を使う | 「将来に役立ちそうだから」「親に勧められたから」だけで終わらず、自分の経験や志望理由が伝わる内容にする |
| 1文を長くしすぎる | 1文40〜60文字前後を目安にし、長くなったら文を分ける |
文の長さだけでなく、段落の区切り方や改行の入れ方によっても読みやすさは変わります。改行のコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。
志望理由書の語尾・文体に関するFAQ

最後に、志望理由書の語尾や文体についてよくある質問をまとめました。
「です・ます調」で書くと落ちる?
「です・ます調」で書いたことが、直接の不合格理由になると断定することはできません。大学からの指定がある場合はそれに従う必要がありますが、指定がなければ、文体だけを理由に過度に不安になる必要はありません。
まずは、大学の指定の有無を確認しましょう。
面接での話し方と文体をそろえる必要はある?
面接は話し言葉、志望理由書は書き言葉であり、語尾をそのまま同じにする必要はありません。
ただし、志望理由や将来像など、伝えている内容に大きな矛盾がないようにすることは大切です。
小論文と志望理由書の文体はそろえる?
小論文と志望理由書は目的が異なるため、必ず同じ文体にそろえなければならないわけではありません。小論文では「だ・である調」がよく使われますが、志望理由書は大学からの指定がなければ、どちらの文体でも構いません。
それぞれの提出書類の指示を確認することを優先しましょう。
同じ文末表現を避けるコツは?
語尾をただランダムに変えるのではなく、その文が感想を述べているのか、経験から得た学びなのか、将来の目標なのか、大学で学びたい内容なのかを考えることがコツです。
文の役割に合わせて表現を選ぶと、自然な文章になります。
まとめ 志望理由書は文体を統一し、語尾を整えよう

志望理由書は、大学から指定がなければ「です・ます調」「だ・である調」のどちらで書いても構いません。指定がある場合はその指示に従い、指定がなければどちらか一方の文体に統一することが基本です。
迷った場合は「だ・である調」も選択肢の一つになりますが、どちらを選んでも構わないという前提は変わりません。そのうえで押さえておきたいのが、「文体を統一すること」と「同じ語尾を繰り返すこと」は別の問題だという点です。
同じ文末が続く場合は、文体そのものを変えるのではなく、文の内容に合わせて表現を言い換えましょう。また、語尾だけを変えて同じ内容を繰り返さないよう、それぞれの文で異なる情報を伝えられているかを確認することも欠かせません。
文体や語尾を整えることは大切ですが、それ自体が目的ではありません。最終的には、自分の志望理由や経験、大学で学びたいことが読み手に伝わる文章になっているかを、提出前にもう一度確認してみましょう。
福井先生のアドバイス
論理が飛躍したり、矛盾が発生したりしないように順序に気をつけながら書きましょう。自分で見直すことはもちろん、先生や友人など他の人に読んでもらい客観的な意見をもらうことも効果的です。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
監修者プロフィール
1995年、大阪府生まれ。京都大学経済学部経済経営学科卒業。大学3年生次にAOIの創業に参画し創業当時から志望理由、面接、小論文の指導を行う。塾内の教材開発にも長年にわたり携わってきた。
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