大学受験数学の勉強法|苦手克服から難関大まで文理別・レベル別に東大卒ライターが徹底解説


編集部
塾選ジャーナル編集部

株式会社カルペ・ディエム所属 東京大学教育学部卒ライター
永田耕作
「数学の勉強法がわからない」「何から始めれば良いかわからない」そう悩んでいる受験生の人はいませんか。
大学受験の数学では、基礎からの積み上げが合格への最短ルートです。
まず意識すべき3つのポイントがあります。苦手な人ほど基礎に立ち返り、理解を固めること。教科書レベルの例題で、公式や解法パターンを習得すること。そして、問題演習と復習を繰り返し、知識を定着させることです。
この記事では、大学受験の数学勉強法を理系・文系別、志望校レベル別にわかりやすく解説しています。さらに、参考書の選び方や使い方、時期別のスケジュール例も紹介。
自分に合った学習方法を見つけ、自信を持って数学対策に取り組んでいきましょう。
【大学受験】数学の勉強は何から始めるべき?
大学受験における数学は、いきなり応用に進むのではなく、基礎からの積み上げが成功のカギです。
特に苦手意識がある場合は、以下の3つのポイントを意識して学習を始めましょう。
- 苦手な人ほど、基礎に立ち返って理解を固める
- 教科書レベルの例題で公式と解法のパターンを習得する
- 問題演習と復習を繰り返して定着を図る
苦手な人は基礎に立ち返ってマスターする
数学が苦手な人ほど、無理に難しい問題に取り組むのは避けた方が良いでしょう。今習っている単元や応用問題に焦って手を出すのではなく、まずは基礎を固めることが優先です。
数学は積み重ねがものをいう教科です。中学数学の内容に不安が残っている場合、高校数学を進めても最初の段階でつまずいてしまいます。
その結果、なかなか成果が出ず、学習のモチベーションも下がってしまうかもしれません。分数・因数分解・一次方程式など、「簡単すぎる」と思う内容も丁寧に見直しましょう。
基礎の徹底が、後の応用力につながります。
遠回りに見えるかもしれませんが、苦手を克服するためには基本に戻るのが最短ルートです。焦らず一歩ずつ、土台を固めていきましょう。
教科書レベルの例題を解いて公式と解法を叩き込む
教科書に載っているような例題は、数学の基礎力を固めるための最良の教材です。
特に、重要な公式や典型的な解法を学ぶには、このレベルの問題に繰り返し取り組むことが効果的です。
数学は「基礎→応用」と段階的に積み上げていく教科です。この順序を丁寧に踏むことで、確かな実力が身につきます。
まずは、教科書や参考書にある例題を一通り解いてみましょう。その後、解説を読んで理解を深め、自力で再現できるようになるまで練習を重ねてください。
重要なのは、ただ解き方を覚えるのではなく「なぜそうなるのか」を考えながら解くことです。簡単に思える問題でも、油断は禁物です。初歩的な問題でありがちなミスに気づくことで、計算の精度が上がり、論理の流れにも慣れていきます。その結果、後に出てくる応用問題にもスムーズかつ正確に対応できるようになるでしょう。
問題演習を繰り返し、復習する
数学の得点力を伸ばすには、演習量の確保が欠かせません。共通テストでも二次試験でも、素早く正確に解く力は常に求められます。
その力を身につけるためには、問題演習の反復が必須です。「1回解けたから終わり」ではなく、何度も解き直す姿勢が重要です。
間違えた問題にはチェックをつけておきましょう。次に解くときに意識できるようにしておくと、同じミスを防げます。
演習を重ねるうちに、似たタイプの問題への抵抗感が薄れます。試験本番でも緊張せず、落ち着いて取り組めるようになります。
解ける問題の量が増えていけば、自信も自然とついてきます。その結果、本番での得点力にも直結するはずです。
ほかの教科の勉強法も気になるという人は、以下の記事をご覧ください。
【理系・文系別】共通テスト数学の勉強法は?
共通テストの数学では、理系と文系で対策のポイントが異なります。ここでは、それぞれの立場に合った勉強法を詳しく解説します。
理系の共通テスト対策
理系の受験生は、共通テストと並行して数学Ⅲの学習も進めておく必要があります。特に数学Ⅲは、微分積分を中心に難易度が高いため、対策には十分な時間が必要です。
まずは教科書レベルの内容を早めに終わらせましょう。そのうえで、共通テストの出題傾向に沿った過去問や予想問題に取り組むことが効果的です。
問題形式や時間配分にも慣れておくことで、本番でも安定して得点できる力が身につきます。また、公式の暗記だけでなく、概念の理解を重視する姿勢が重要です。
文系の共通テスト対策
文系の受験生が共通テストで対策すべきなのは、特に数学ⅠAと数学ⅡBです。
共通テストの数学は、公式の暗記だけでは太刀打ちできません。大切なのは、与えられた条件をもとに論理的に考え、正確に計算する力です。
基本問題の反復と共通テスト特有の問題形式に慣れるため、過去問演習を重点的に行うことをおすすめします。
【志望校レベル別】理系数学の勉強法を徹底解説
理系の大学入試における数学は、志望校のレベルによって対策方法が大きく変わります。
難関大学では応用力と論理力が重視され、中堅・基礎レベルの大学では正確な計算力と典型パターンの習得が重要です。
そのため、自分の志望校に合った勉強法を選ぶことが、効率よく得点力を伸ばす鍵になります。
ここでは、難関・中堅〜上位・基礎〜中堅の大学それぞれに合った数学対策のポイントを、順を追って解説していきます。
難関大理系
難関理系大学を目指す場合、高度な論理的思考力と計算精度が求められます。典型問題を覚えるだけでは対応しきれないため、応用力の養成が不可欠です。
入試では、複数の解法を検討したり、自力で解法を構築したりする問題が多く出題されます。そのため、難度の高い問題集や過去問に積極的に取り組むことが大切です。
演習では、「解き方を覚える」のではなく、なぜそう解くのかを意識して理解を深めましょう。未知の問題に出会っても、自分で道筋を立てて考える力が合否を分けます。
中堅〜上位大理系
中堅〜上位の理系大学を志望する場合、まずは基本から標準レベルの問題を確実に解けるようにすることが大切です。土台が不安定なまま応用問題に進むと、得点力が伸びにくくなってしまいます。
典型的な頻出パターンを反復演習し、「これは絶対に解ける」という問題を増やしていきましょう。この段階での目標は、標準問題を見た瞬間に手が動く状態を作ることです。
基本・標準レベルが安定してきたら、過去問や発展的な問題にも取り組み始めてください。
ただし、解けなかった問題は必ず復習し、「なぜ解けなかったのか」を振り返る習慣をつけましょう。
基礎〜中堅大理系
基礎〜中堅レベルの理系大学を目指す場合、まずは教科書レベルの内容を確実に理解することが最優先です。焦って応用に進まず、基本を徹底することで着実に得点力を伸ばせます。
特に、公式の暗記だけで満足せず、「なぜその公式が使えるのか」を理解しておくことが大切です。理解した公式をもとに、基本問題を何度も解き直して、定着させましょう。
一度解いて終わりにするのではなく、自力で解ききれるまで繰り返すことが重要です。演習の質と量を意識しながら、確実に解ける問題を少しずつ増やしていきましょう。
【志望校レベル別】文系数学の勉強法を徹底解説
文系の大学入試においても、数学の得点力は合否に大きな影響を与えます。
特に、共通テストだけでなく個別試験でも数学が課される大学では、レベルに応じた対策が欠かせません。
文系数学は、「標準問題の正確な処理」と「応用力のバランス」が重要です。
そのため、志望校のレベルに合った勉強法を実践することが、効率よく得点を伸ばす近道となります。
ここでは、難関・中堅〜上位・基礎〜中堅の3つのレベルに分けて、効果的な数学の勉強法を解説していきます。
難関大文系
難関文系大学を目指す場合、高い計算力と柔軟な応用力の両方が求められます。数学が得点源になるかどうかが、合否に直結するケースも少なくありません。
まずは標準的な問題で確実に得点できるようにしておきましょう。
そのうえで、志望校の過去問に取り組み、出題傾向や難度を把握することが重要。実践形式で慣れることで、応用問題への対応力が身につきます。
また、複数の解き方を比較し、解法の引き出しを増やすことも大切です。別のアプローチでも同じ答えが出せるようになると、試験本番でも柔軟に対応できます。
中堅〜上位大文系
中堅〜上位の文系大学を目指す受験生は、公式を理解して基礎問題を完璧に解けるようにすることが先決。
次に取り組むべきは、標準レベルの問題集です。問題パターンを多くこなし、解法の型を体に染み込ませていきましょう。
最初から難問に手を出すのではなく、標準問題を通じて少しずつ応用力を身につけることがポイントです。
基礎〜中堅大文系
基礎〜中堅レベルの文系大学を目指す場合は、基本公式と解法パターンの暗記が最優先です。まずは、教科書レベルの内容をしっかり理解し、反復して定着させましょう。
この段階では、難しい問題に手を出す必要はありません。大切なのは、簡単な問題を大量にこなすことで、安定した得点力を築くことです。
自分に合った数学参考書の選び方や使い方は?
数学で得点力を伸ばすには、自分のレベルに合った参考書を選ぶことが欠かせません。
どれだけ良い教材でも、自分に合っていなければ効果は半減してしまいます。
また、選んだ参考書をどう使うかによっても、学習の成果は大きく変わります。
「選び方」と「使い方」の両方を意識することで、効率的な学習と確実な実力アップが可能になります。
自分の現状のレベルに適切なものを選ぶ
数学の参考書を選ぶときは、自分の学力に合ったレベルかどうかを最も重視しましょう。その判断には、模試や学校のテスト結果、指導者の意見を参考にすると安心です。
難しすぎる参考書に手を出すと、理解に時間がかかりすぎて途中で挫折しやすくなります。逆に、簡単すぎる内容に時間をかけても、実力の伸びはあまり期待できません。
受験生にとって、時間は限られたリソースです。「友人が使っているから」「有名だから」という理由で選ばず、自分に合っているかを基準に選びましょう。
なお、ある程度の基礎がある人は、自分のレベルよりやや上の問題集に挑戦するのも有効です。
難度の高い問題にあえて挑戦することで、理解力や粘り強さが鍛えられることもあります。
自分の志望大学や目的に合ったものを選ぶ
同じレベルの参考書でも、重点を置いている問題形式や分野は大きく異なります。そのため、志望大学の出題傾向や自分の目的に合った教材を選ぶことが重要です。
例えば、難関大学を目指すなら、応用問題への対応力を高める内容が求められます。一方で、中堅以下の大学では、基本問題を確実に解く力が重視される傾向にあります。
さらに、難関大の中でも出題形式には違いがあります。東京大学は、短時間で複数の設問に取り組む処理力や柔軟性が問われます。これに対して、京都大学は、じっくりと考え抜く力や論理展開の深さが求められることが多いです。
このように、大学ごとの特徴に合わせて参考書の内容も見極める必要があります。目的が明確であれば、それに特化した参考書を選ぶことで学習効率が大きく変わります。
志望校が未定の場合は、苦手分野の克服や数学全体の底上げに適した教材を選ぶのがおすすめです。
解答・解説の充実さで選ぶ
数学の参考書を選ぶうえで、解答や解説が丁寧かどうかは非常に重要です。単に答えを覚えるのではなく、「なぜそうなるか」を理解することが実力アップにつながります。
そのため、詳しい解説が掲載されている参考書を選ぶことをおすすめします。問題よりも解答・解説のページ数が多い参考書は、理解を重視した作りであることが多いです。
購入前に確認できる場合は、必ず解説部分の質をチェックしておきましょう。
「なぜその公式を使うのか」「どう考えれば解法にたどり着けるのか」など、思考過程が書かれているかがポイントです。
丁寧な解説がある参考書なら、塾や学校に頼らなくても独学で理解を深めることができます。
読み込むには時間がかかりますが、答え合わせだけで終わらせない学びが可能になります。
あれこれ手を出さず1冊を仕上げる
数学の参考書は、複数に手を出すよりも、1冊をやり込むほうが効果的です。
つい不安になって別の本に目移りしてしまう人もいますが、それは逆効果になりがちです。
その不安を打ち消すためにも、これまで紹介したように、自分のレベルと目的に合った1冊を選ぶことが大切です。
解説が充実していて、内容構成が自分に合っている参考書なら、途中でやめる必要はありません。
しっかりと根拠を持って選んだ1冊であれば、大きく的外れということはまずないでしょう。
選んだ1冊を信じて、内容を完全に理解できるまで何度も解きましょう。
解けなかった問題にはチェックを入れ、復習のたびに確実に克服していくことが重要です。
その1冊に飽きを感じたとき、あなたの数学力は確実にレベルアップしているはずです。
学年・時期別|数学の勉強スケジュール例は?
数学の学力を効率よく伸ばすには、学年や時期に応じた適切な学習スケジュールを立てることが重要です。
高校1・2年生のうちにやっておくべきこと
高校1・2年生の段階では、数学の基礎力を徹底的に固めることが最優先です。
特に、教科書レベルの例題を使って、公式や定理の理解を深めることが大切です。
授業を受けっぱなしにせず、その日のうちに復習する習慣をつけましょう。
小さな積み重ねが、後の応用力や演習力の土台となります。
この時期に公式や定理の意味を理解しておけば、高校3年生での過去問演習もスムーズに進められます。
焦って難問に挑むよりも、基本問題を確実に解ける状態を目指す方が長期的に見れば有利です。
高校3年生・受験生の1年間スケジュール
高校3年生の1年間は、計画的に学習を進めることが合格へのカギになります。
春から夏にかけては、基礎の定着と標準問題の演習に力を入れましょう。この期間に、公式や定理を確実に理解し、使いこなせるレベルまで仕上げておくことが重要です。
夏以降は、志望校の過去問演習に本格的に取り組みます。実践形式の問題に慣れることで、時間配分や得点戦略の感覚が磨かれていきます。
秋から冬にかけては、応用問題や予想問題に取り組み、入試本番を想定した力を養いましょう。
また、毎日の学習スケジュールには復習の時間を必ず組み込み、知識を定着させることが大切です。
スケジュールと参考書
いつ | どのレベルの参考書 |
---|---|
春から夏にかけて | 基礎~標準レベルの参考書 |
夏(受験まで残り半年) | 志望校の過去問、予想問題 |
秋から冬 | 応用問題や予想問題 |
受験まで残り1か月 | 今まで解いてきた問題 |
受験まで残り半年になったら、過去問や予想問題を中心に演習量を増やしましょう。本番に近い形式で問題に取り組むことで、実践的な得点力が養われます。
この時期でも、苦手分野の放置は禁物です。あやふやな単元は、基礎に立ち返って短期間で集中的に復習しましょう。
残り1か月になったら、新しい問題には手を出さないようにします。これまでに解いた問題をもう一度理解できるまで復習し、知識を確実に定着させることが重要です。
頻出の公式や典型的な出題パターンを何度も解き直せば、短期間でも点数アップは十分可能です。
【大学受験】数学を勉強するときの注意点
大学受験の数学では、ただ問題を解くだけでは得点力は伸びません。
参考書や問題集を進める中でも、意識すべき「勉強の姿勢」や注意点がいくつか存在します。
特に、解法の理解の仕方や復習の取り組み方次第で、学力の伸び方に大きな差が生まれます。
効率よく成果を出すためには、正しい方法で数学と向き合うことが不可欠です。
数学を勉強する際に見落とされがちな注意点について見ていきましょう。
「なぜこの解法なのか?」を考えるクセをつけよう
数学は暗記ではなく、理解が求められる科目です。覚えた解法をそのまま当てはめても、初見の問題には通用しないことがあります。
そこで重要なのが、「なぜこの問題にはこの解き方が使えるのか?」と常に理由を考える習慣を持つことです。この問いを繰り返すことで、解法の本質や構造が自然と理解できるようになります。
理由を考える習慣が身につけば、数学の勉強は「覚える」から「理解する」へと質が変化します。
結果として、未知の形式の問題にも柔軟に対応できる力が身につくはずです。
応用力が高まるだけでなく、論理的に物事を捉える思考力の育成にもつながります。
ミスの原因を「感覚」ではなく「プロセス」で振り返る
数学でミスをしたときは、その場の感覚で処理せず、解答のプロセスを丁寧に振り返りましょう。
自分の解答と解説を見比べ、どのステップで間違えたのかを明確にすることが重要です。
「ただの計算ミスだから仕方ない」と済ませてしまうと、思考の癖や根本的な理解不足に気づけません。
同じようなミスを二度としないようにするためには、原因を具体的に分析する必要があります。
例えば、「計算が雑だった」「式の立て方を誤った」「条件を読み落とした」など、ミスの発生箇所と理由を明確にすることが、再発防止につながります。
そのためにも、普段から途中式や考え方を丁寧に書き残す習慣をつけておくと良いでしょう。
あとから見返すことで、復習の質が高まり、定着度も向上します。
キチンと復習をしてから次の問題へ
数学の学習では、復習が定着と得点力向上のカギを握っています。間違えた問題は放置せず、時間をおいて定期的に振り返ることが重要です。
同じミスを繰り返さないように、どこで間違えたかを明確にし、克服していきましょう。
また、一度正解した問題であっても、復習によって理解を再確認する価値があります。
記憶が薄れかけたタイミングで見直すと、理解の定着に大きく役立ちます。
次の新しい問題に進む前に、必ず前回の内容を見返す習慣をつけましょう。これにより、学習の積み上げが安定し、ミスの再発も減らすことができます。
継続的な復習を意識することで、本番でも自信を持って解答できる力が身につきます。
いきなり応用問題から入るのは危険
大事なポイントなのでリマインドしますが、数学は基礎の積み重ねがあってこそ力が伸びる科目です。
基礎が不十分なまま、いきなり応用問題に手を出すのは非常に危険です。
背伸びして難問に取り組んでも、解けずに挫折するリスクが高まります。その結果、数学自体への苦手意識が強まり、やる気を失ってしまうおそれも。
こうした負のサイクルに入らないためにも、まずは基礎問題を解きましょう。
解法の流れを理解し、考え方の定着を意識した学習が必要です。
基礎を固めたうえで、徐々に難易度を上げることが、最も効率的で確実な学習方法です。
応用問題に取り組むのは、その土台がしっかりしてからでも遅くはありません。
大学受験の数学対策に向けて重要なサポートは?
大学受験の数学では、自力での学習だけでは限界を感じる場面も少なくありません。
つまずいたときに頼れるサポート体制を整えておくことが、学力向上のカギになります。
わからない問題を質問して解決するだけでも、学習の効率は大きく向上します。
さらに、塾・予備校・オンライン講座などを活用して、プロ講師から直接指導を受けるのも効果的です。
また、学校の先生・先輩・友人との学習交流も大切にしましょう。互いに学び合える環境が、学習意欲の継続にもつながります。
どんなサポートであっても、受け身ではなく主体的に活用することが重要です。自分から質問し、他人に説明する機会を通じて、理解がより深まりやすくなります。
数学に強い塾を探しているという人は、以下の記事をご覧ください。
【大学受験】数学の勉強法でよくある質問
数学の勉強を進める中で、「どこから始めれば良いのか」「何を優先すべきか」と悩む受験生は多くいます。効率よく得点力を上げるには、正しい方法を知り、間違った取り組みを避けることが大切です。
ここでは、大学受験の数学勉強法に関するよくある質問とその答えをわかりやすく解説しています。つまずきやすいポイントを事前に把握しておけば、遠回りを避けて学習を進めやすくなるでしょう。
数学を勉強するときやってはいけない勉強法はありますか?
やってはいけない勉強法の代表例は、「解答を見ただけでわかった気になること」です。
また「間違えた問題を放置すること」も、理解の定着を妨げる原因になります。
こうした間違った勉強法は、表面的な理解にとどまり、得点力の向上につながりません。
時間や手間をかけるべき場面を、面倒くさいと感じて避けてしまう人に多く見られます。
たしかに効率よく多くの問題をこなせているように見えますが、それは見せかけの成果にすぎません。
本当に実力を伸ばしたいなら、丁寧にプロセスを踏んで復習し、理解を深めることが不可欠です。
大学受験には何時間の勉強が必要ですか?
必要な勉強時間は個人によって異なりますが、難関大学を目指す場合は、1日2〜3時間の数学学習が目安です。
日によっては時間を多めに取り、その日の終わりに30分〜1時間の振り返りを行うと効果的です。
苦手分野がある人は、克服に向けて時間を多く割く必要があります。
逆に基礎が仕上がっている場合は、演習に多くの時間を使って問題慣れを優先すると良いでしょう。
ただし、最も重要なのは勉強の「時間」ではなく「質」です。
集中力を保ち、明確な目標や問題意識を持って取り組むことが成果につながります。
時間をこなすことだけが目的になってしまうと、かえって効率が下がってしまいます。
あくまで「どのように学ぶか」を重視して、計画的に時間を活用していきましょう。
まとめ
大学受験の数学では、計画的な学習と地道な復習が合格へのカギとなります。正しい理解と反復による積み重ねは労力を要しますが、その努力は必ず成果に結びつきます。
どんな学問も、「面倒に見える部分」にこそ本質が隠れているものです。だからこそ、逃げずに丁寧に向き合う姿勢が重要です。
まずは自分に合った勉強法を見つけましょう。そして、基礎を確実に固めたうえで、段階的に応用力を伸ばしていくことが理想です。
この記事の内容を参考に、自信を持って数学の対策を進めてください。継続的な努力が、大学合格という大きな目標をきっと引き寄せてくれます。
執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
監修者プロフィール

2001年生まれ 東京大学教育学部卒 公立高校から学習塾に入らずに東大へ現役合格。中学・高校は野球部に所属、部活動と勉強を並行し 「練習で自分の苦手を潰して、試合で自分の力を最大限に発揮する準備をする」という努力の「型」を 勉強にも活かして受験勉強を乗り切る。得意科目は数学で、高校2年生のときに数学オリンピック本選に出場した経験がある。現在は(株)カルぺ・ディエムに所属し全国各地で年間100回以上の講演活動を行い、勉強モチベーションや計画の立て方などを伝えている。自著に、「東大生の考え型(2022,日本能率協会マネジメントセンター)」「東大式 数値化の強化書(2024,彩図社)」などがある。 X公式アカウント:https://twitter.com/nagatakosaku08