【高校生】政治・経済の勉強法|出題範囲や共通テスト対策、大学受験におすすめの塾など解説


編集部
塾選ジャーナル編集部
大学受験で政治・経済を選んだ高校生の中には、「どのように勉強すればよいのかわからない」「成績アップにつながる勉強法を知りたい」などと思っている子どもがいるかもしれません。時事問題も出題されることから厄介な科目と思われがちですが、実は正しい勉強法に沿って対策することで、大きな得点アップが見込めるでしょう。
今回は政治・経済の主な勉強法について、大学受験における出題範囲や大学入学共通テスト対策、受験勉強におすすめの学習塾情報などと一緒に解説します。
大学受験の政治・経済とは?出題範囲や向いている人の特徴などを解説
まずは大学受験における政治・経済の概要や出題範囲、政治・経済の選択が向いている人の特徴などについて見ていきましょう。
政治・経済とは?わかりやすく解説
高校で学ぶ政治・経済はその名称の通り、政治と経済の2つを中心に学ぶ公民の科目です。大きく「現代の日本における政治・経済の諸問題」と「グローバル化する国際社会の諸問題」の2分野に分けられ、日本の政治や経済問題だけでなく、国際社会の課題などについても学んでいきます。
政治・経済の学習を通して、世の中や人々の暮らしの仕組みがわかり、現代社会における根本的な問題を発見できる力を身につけられるでしょう。
政治・経済の出題範囲や傾向
大学受験の政治・経済では日本の政治と経済のほか、国際社会の変遷や安全保障、日本との関わりなどについて幅広く出題されます。
従来の大学入試センター試験では知識を問われる問題が多かったものの、大学入学共通テストでは知識をベースにした、思考力・判断力・表現力・読解力などが求められるようになりました。資料を読み込んだり、複数の知識を組み合わせないと解けない問題があったりと、単なる知識の暗記では対応できない問題も少なくありません。
政治・経済が向いている人の特徴
政治・経済は特に、以下のような特徴にあてはまる人に向いています。
- ・政治や経済に興味を持っている
- ・中学校の公民が得意だった
- ・単なる暗記ではなく、物事の仕組みを考えたり理解したりすることが好き
暗記するべき知識量が少ないものの、そもそも政治や経済に興味がないと、勉強自体が苦痛に感じてしまいます。政治や経済に興味を持っている人や、中学校の公民が得意だった人に向いているでしょう。
また、単なる用語の暗記だけでは対応できないため、物事の仕組みを考えたり、理解したりすることが好きな子どもにも向いています。
政治・経済を選択するメリットとデメリット
政治・経済を選択することには、いくつかのメリットとデメリットがあります。それぞれの詳細は次の通りです。
メリット①:短期間でも得点アップが期待できる
最も大きなメリットのひとつが、短期間でも得点アップが期待できることです。政治・経済で覚えるべき知識量は、日本史や世界史の6割ほど。
暗記する知識量が少ない分、解釈や理解が求められるものの、勉強自体にかかる負担は少なくて済みます。短期間の集中学習でも、合格に必要な点数まで伸ばせるはずです。
メリット②:年度によって難易度が大きく変わらない
教科や科目によっては受験する年度によって、試験内容が難しくなったり、易しくなったりすることがあるでしょう。しかし、政治・経済は年度によって、難易度が大きく変わることがありません。
ある程度の知識が身につけば、その後は安定して高得点をマークできます。
デメリット①:受験できる大学が限られる
唯一といってもよいデメリットが、政治・経済で受験できる大学が限られることです。国公立大学の大学入学共通テストでは使用できるところが多いものの、2次試験や私立大学の一般入試では、日本史や世界史と比べて使える大学が決して多くはありません。
そのため、志望大学がすでに決まっており、政治・経済で受験できるとわかっている場合に選択するとよいでしょう。
【高校生】大学受験に向けた政治・経済の勉強法
政治・経済で高得点取得を目指す場合、所定の勉強法に従って対策していくことが欠かせません。一般的には次のステップに沿って、勉強を進めていくとよいでしょう。
①大まかな流れを把握する
まずは教科書や参考書などを用いて、全体の大まかな流れを把握してください。先
で述べたように、政治・経済は日本史や世界史と比べて、覚えるべき知識量が少ないです。そのため、子どもによっては最初から、すべての知識を細かくインプットしていこうと思うかもしれません。しかし、初めから細かく理解しようとすると、反対に混乱につながります。
読書する感覚で教科書や参考書を読み進め、1周読み終わったら2周・3周とくり返しましょう。少しずつ知識を肉付けしていけば大丈夫です。
②問題演習をして、知識をより深める
大まかな流れや概要を理解したら、問題演習をして知識をより深めていきましょう。
最近の政治・経済では単なる暗記ではなく、物事の仕組みを根本的に理解できているかどうかが問われる問題が出題されます。問題演習を通して知識が深まり、実際に出題される問題に対応できるようになるでしょう。
問題集はレベル別に分かれているため、志望大学のレベルに合わせて選んでください。初めは基礎的な問題集から取り組み、少しずつレベルを上げていくと無理がありません。
③新聞やニュースで情報収集する
最後の仕上げに新聞やニュースで、最新の情報を収集します。政治・経済では教科書や参考書に掲載されている内容だけでなく、いま実際に起きている出来事が問題に出ることも少なくありません。
ニュースや新聞に積極的に触れて、最新の政治・経済情報を頭の中に入れておきましょう。
高得点をマーク!政治・経済の共通テスト対策
大学入学共通テスト向けに、政治・経済を選択する高校生も多いことでしょう。共通テストで高得点をマークするためには、以下の点に注意して対策を進めることが大切です。
広く、浅く勉強する
共通テストの政治・経済では例年、幅広い分野からバランスよく問題が出題されます。特定の分野に偏って問題が出題されることはないため、広く、浅い勉強を心がけましょう。すべての分野の重要ポイントを中心に、取りこぼしのないように学習を進めていくことが大切です。
苦手な分野があれば、必ず克服に努めてください。大きな失点につながりかねません。
計算問題の対策をする
共通テストだけでなく、過去のセンター試験でも計算問題が出題されていました。今後も出題が予想されるため、計算問題の対策にも取り組んでおきましょう。2022年度の共通テストでは個人の収支と消費税負担額についての表から、消費税の逆進性について正しい文章を選ぶ問題が出題され、表をもとにして計算する必要がありました。
決して難しい計算ではないものの、普段から慣れておくとスムーズに解けるはずです。
過去問に取り組む
共通テストの政治・経済の問題形式は、前述したように、これまでのセンター試験のときから大きく変わっていません。そのため、過去問に取り組むことで共通テストの試験形式や、問題の出題傾向に慣れることができるでしょう。
過去数年分の問題に取り組み、間違えたところは解説を読んで理解に努めてください。
消去法を用いない
マーク式の問題を解く際、消去法を使っている子どもがいるかもしれません。試験本番では役に立つこともありますが、普段の勉強から消去法を用いるのは止めましょう。たまたま正解したとしても、答えに至った知識を正確に知っていたことにはならないためです。
また、共通テストでは複数の選択肢を選ぶ問題があるため、消去法が通用しません。普段は消去法を用いず、必ず自分自身の頭で考えて、正解を導き出すようにしてください。
大学受験に向けたおすすめの塾・予備校5選
最後に大学受験に向けた、ジュクセンがおすすめする学習塾・予備校を、全部で5カ所紹介します。
おすすめ塾①:河合塾
1つ目は全国的に名の知られている、河合塾です。
塾の特徴
授業は複数の生徒が一緒に受ける、集団指導型です。同じ学力や目的を持つ子どもたちが集まり、切磋琢磨し合いながら勉強を進めていけます。また映像型授業もあるため、自分のペースで勉強したい高校生にもおすすめです。
現役生を対象とする「高校グリーンコース」では、チューター(進学アドバイザー)が生徒一人ひとりに合格戦略を作成。受講すべき講座や学習計画のアドバイスのほか、学習計画の見直しにも対応してくれます。
「政治・経済」「共通テスト対策政治・経済(演習)(映像)」などの講座が開催されています。
河合塾についてはこちらの記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
料金
河合塾のホームページによると、「政治・経済」を受講する際の授業料は6万4,800 円です(2022年9月2日から受講する場合)。
おすすめ塾②:東進ハイスクール
映像型授業で、自分のペースで勉強をしたい高校生におすすめなのが東進ハイスクールです。
塾の特徴
授業は映像型。通期講座や通年講習講座のほか、パソコンやスマホを用いて受講する高速マスター基礎力養成講座、過去問演習講座などがあります。
授業を担当するのは、日本全国から選りすぐられたプロ講師ばかり。大学受験指導実績が豊富で、「なぜ、そうなるのか」「どう考えればよいのか」にこだわった学習指導が展開されます。
「大学入学共通テスト対策 政治・経済」「政治・経済 政治編」「政治・経済 経済編」「政治経済演習」など、バラエティ豊かなラインナップです。
東進ハイスクールについては、こちらの記事で解説しています。
料金
東進ハイスクールのホームページによると、通期講座の受講料は7万7,000円となっています。
おすすめ塾③:駿台予備校
駿台予備校は大学受験を専門とし、多くの大学への合格実績を持っています。
塾の特徴
「高校生クラス」の授業は複数の生徒が一緒に受ける、集団指導スタイルです。またオンライン型も選択できます。
「選抜」「難関」「標準」「基礎」と4つのレベルに分かれており、一人ひとりの目標や学力に合わせて、適切な講座を受講できるのが特徴です。難関大学へも多くの合格者を輩出したベテラン講師が、わかりやすい授業を展開。さらに、進路アドバイザーやAI教材などのサポート体制も充実しています。
「政経共通テスト対策」の講座が開催されており、共通テスト対策をしたい高校生におすすめです。
詳細はこちらの記事でも解説しているので、ぜひ目を通してみてください。
料金
駿台予備校のホームページによると、「政経共通テスト対策」の受講料は年間14万4,000円です。
おすすめ塾④:武田塾
4つ目のおすすめ塾は、武田塾です。
塾の特徴
武田塾の大きな特徴は、他の塾のような授業をしないこと。代わりにおこなうのが、生徒の学習管理です。
事前のカウンセリングによって一人ひとりの学習ニーズや学力から、必要な勉強内容や方法、順番などを洗い出します。毎日の勉強内容を細かく指示し、生徒は指示に従って自主学習を進めていきます。
1週間の最後にはテストがおこなわれ、その週に勉強した内容が理解できているかをチェック。不合格となった場合、翌週も同じ学習内容に取り組むなど、完璧に理解するまで徹底的にくり返します。
武田塾についてはこちらの記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
料金
武田塾のホームページによると、授業料は最も安いコースで毎月2万円ほどです。
おすすめ塾⑤:四谷学院
「科目別能力別授業」と「55段階個別指導」の組み合わせで、効率的な受験勉強を実現できるのが四谷学院です。
塾の特徴
授業は集団指導スタイルです。「科目別能力別授業」と「55段階個別指導」の組み合わせで、最小時間で最大効果を上げられます。
科目別能力別授業とは科目ごとの学力に応じて、適切な授業クラスを選べる仕組みのこと。たとえば、「苦手な現代文は基礎クラスで、得意の古文は選抜クラスで」など、より細かいニーズに沿って授業を選べます。
55段階個別指導は科目別にやるべきことを、全部で55のステップに置き換えたものです。中1レベルから東大レベルまで分かれており、スモールステップで勉強を進めていけます。高校3年生向けに「入試政治経済」の講座が開催されています。
四谷学院についてはこちらの記事でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
料金
四谷学院のホームページによると、週1コマ受講する場合の授業料は7万2,160円です(2022年7月7日スタートの場合)。
まとめ
政治・経済は日本史や世界史と比べて覚える量が少ないため、短期間の集中学習でも得点アップが期待できます。
「大まかな流れを把握する」→「問題演習をして、知識をより深める」→「新聞やニュースで情報収集する」と、大きく3つのステップに沿って勉強を進めていくとよいでしょう。ただし、大学によっては政治・経済で受験できないため、志望校選びには十分注意してください。
「自分では勉強法がわからない」「難関私立大学受験に向けて、よりレベルの高い勉強をしたい」といった子どもにおすすめなのが、塾や予備校での学習です。今回紹介した塾・予備校情報も参考にしながら、学習ニーズに合ったところを探してみましょう。
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