保護者が知っておきたい受験・進路情報まるわかり!

保護者が知っておきたい受験・進路情報まるわかり!

メニュー

本郷中学校に合格!ピンチにプロを頼る“合理的な判断”が引き寄せた最高の結果|親たちの中学受験体験記Vol.31

更新日:
中学受験
アイキャッチ画像

「ビビッと来た」──小学6年生の夏前、初めて足を運んだ学校説明会で、息子の颯太さん(仮名)は本郷中学校をそう表現しました。広い校庭、本音で語る先輩、活発な部活動。理屈ではなく感覚で「ここに行きたい」と決めた瞬間から、桐谷さん(仮名)親子の中学受験は本格的に動き出します。

しかし志望校が定まったのとほぼ同時に、偏差値が一気に10近く下がる大きなスランプが訪れました。塾のクラスも数段下がり、「このままでは第一志望は無理かもしれない」という状況に。それでも9月には少しずつ成績が持ち直し、夏以降は苦手な算数を個別塾で志望校特化の対策に絞り込んでいきます。

最終的に算数は本番で「最も点が取れた科目」になり、颯太さんは第一志望の本郷中学校合格をつかみ取りました。1月校不合格後の自暴自棄も、追い込まれた場面で「プロに委ねる」判断を貫いたことが、合格への流れを取り戻す合理的な選択でした。自身もフルタイムで働きながら息子の受験勉強を支えた、母の伴走のリアルを伺いました。

塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

目的や性格について回答するだけ!簡単10秒!ぴったりの塾を診断
目次

【保護者プロフィール】

お名前 桐谷 真希(仮名)
インタビューでお話しいただいた方
年齢 50歳
お住まい 東京都

【中学受験を行った子どものプロフィール】

お子さまの名前 桐谷 颯太(仮名)
性別 男子
現在通っている学校名 本郷中学校
受験時にしていた習い事 なし
受験時に通っていた塾 難関中学受験に定評がある集団塾/算数に強い個別指導塾
伸びた科目 算数
苦手科目 算数・国語・理科
性格 外交的な部分と内向的な部分が半々。朗らかで平和主義、比較的世話焼き
偏差値 通塾開始時:40台半ば 受験直前期:50台後半
受験結果 本郷中学校(第一志望):合格
併願校:合格・不合格あり
1月校:合格

「ビビッと来た」が決め手。本人が熱望した本郷中学校との出会い

Image Student

―まずは、中学受験を考えるようになったきっかけから教えてください。

きっかけは、通っていた小学校の環境に少し不安があったことです。ちゃんと落ち着いて勉強できる学校に行かせたいと思い、地元の公立中学ではなく、受験をして別の環境に行きたいと考えたのが出発点でした。小学3年生の2月から入塾し、本格的な準備をスタートしました。

―学校はどのように候補を挙げて、絞り込んでいきましたか?

小学4年生になった段階で、最難関校はうちには届かないとわかっていたので、その少し下のあたりから探し始めました。うちは家族みんなスポーツが好きなので、部活が盛んでグラウンドや広い校庭がある学校を中心に、候補を挙げていきました

ほかに重視したのは「近さ」ですね。だいたい1時間くらいで通えるところがいい、と。あとは大学付属校は基本的に外して、進学校を中心に見ていました。

それと、私自身のポリシーでもあるのですが、あまりに自由すぎる校風は息子に合わないと思っていて。ある程度規律があり、管理をしてくれる学校がよかったので、それも候補選びの基準にしていました。

―最終的に、息子さんが一番惹かれたのが本郷中学校だったそうですね。どんなところに惹かれていたのでしょう?

それが、本人は「ビビッと来た」としか言わないので、正直よくわからないんです(笑)。

ただ、おそらく校庭が広かったこと。それから、学校に行ったときの先輩たちが屈託なく、本音で全部話してくれたことがある気がします。いろいろと学校のことを質問したときも、先輩たちがみんな活発に答えてくれたのが印象的です。

あとは、息子は小学校の頃から体を動かすことが好きだったので、部活動がある程度活発な学校がよかった。そうした条件が全部マッチしたのが本郷だったんだと思います

\志望校・学校選びのポイント/

58148 (3)

地元の友達がいない塾を選択。集団塾と算数専門の個別指導を併用

Etc Image

―先に通われた集団塾は、何が入塾の決め手だったのでしょうか?

まず大きかったのは、地元の友達があまり通っていなさそうだったことです。小学校から少し距離を置きたいというのが受験の出発点だったので、大手の大規模塾はすぐに外しました。私たちが住んでいる地域は中小の塾が多く、その意味でも大規模塾以外を選びやすい環境でした。

―実際に通ってみて、良かった点を教えてください。

基本的に勉強がほとんど塾で完結する、自習時間のとても長い塾だったんです。自然と塾での勉強が増える状況だったので、家でやらせる負担がなく、親としては本当に助かりました。あとは先生方が熱心で、いつ電話しても基本的には答えて対応してくれる。とても心強かったです。

ただ集団指導塾なので、どうしても上位の子にレベルを合わせる面があります。総合点でクラスが決まるので、息子のように算数がすごく苦手、社会はすごく得意という場合は、教科ごとに「ついていける・物足りない」の差が出てしまいます。

もう少し科目別に、細かくクラス分けがある塾に通っていたらどうだったかな、と思うことはありますね。

―算数に強い個別指導塾にも通い始めたのは、やはり苦手な算数のためですか?

はい、それに尽きます。6年生になって算数の苦手ぶりがあからさまになってきたので、これはまずいということで、個別指導を受けることにしました。受験本番に向けて、ほぼ最後の追い込みのタイミングでしたね。

\塾選び・併塾のポイント/

58148 (4)

苦手だった算数が、本番で“最も点が取れた科目”に。志望校特化の個別指導

Image Etc (8)

―最も伸びた科目として、苦手の算数を挙げていただきました。本郷中の受験本番では一番点が取れたそうですが、個別塾の成果が大きかったのでしょうか?

はい。個別塾では、基本的に過去問を中心に「いかに志望校に受かるか」に特化した授業をしてくれたんです。本番で点が取れたのも、完全にその特訓のおかげだと感じています

というのも、同じ受験でも不合格だった併願校は、本人いわく算数が全然できなかったと言っていて。学校によって問題のクセは当然あるのですが、その学校の出題傾向に合った問題で、しっかり得点できるようになったんだと思います。

―もともと算数が苦手だったお子さんが、ここまで変われた要因は何だったと思いますか?

一つは、個別塾に通うことで「やらざるを得ない状況」に持っていけたことです。算数は点が取れないから嫌いで、嫌いだからやらない。結果的に向き合う時間も短くなり、好きな科目ばかりやってしまう。その状況を変えられたことが、大きかったと思います。

もう一つは、「できなかった問題が取れる」という好循環が生まれたことです。個別塾なので、点が取れなかった部分を具体的に取れるようにしていける。取れるようになると、ほかの問題も解きたくなる。その好循環に入れたのが、大きかったと思います

―第一志望対策に照準を絞るのは、いつ頃からがよさそうだと感じましたか?

9月以降だと思います。個別塾が志望校特化に切り替えてくれたのも、それくらいのタイミングでした。その後年内はほぼ第一志望校を見据えて取り組み、併願校の過去問に本腰を入れたのは1月に入ってからでした。

\苦手科目の克服・学習のポイント/

58148 (5)

偏差値が一気に10下落。志望校を決めた直後に訪れた、小6夏のスランプ

Image Etc (9)

―小6の夏に大きなスランプがあったそうですね。どんな状況だったのでしょう?

本当に急でしたね。偏差値が10くらい落ちたんです。原因は、周りの勉強がより本格化したことだと思います。6年生になると、みんなエンジンがかかって点がしっかり取れるようになる。すると抜けがある子は、あからさまに偏差値に影響が出るんです

理科も社会も6年生になってびっくりするほど平均点が高くなって、学習が仕上がってない息子は夏前にドーンと偏差値が下がりました。

―ちょうど志望校を決めたタイミングと重なっていたのですね。

そうなんです、ちょうど重なりました。本郷を第一志望に決めたのが小6の夏前で、成績が下がり始める時期と同じでした。それまではふわっとした志望校しかなかったのですが、志望校が決まった瞬間に「自分はまずい」という危機意識が本人に生まれた様子でしたね。

―受験校の見直しは考えましたか?

9月の模試で持ち直したので、その時点では志望校を変えるイメージはなかったんです。本人には「変更せざるを得ないかもよ」とは言いましたが、実際に検討するところまではいっていません。

ただ、これが秋まで続いていたら、間違いなく下方修正していたと思います。

―「なぜスランプから抜け出せたかわからない」とのことですが、振り返って思い当たることは?

思い当たるのは、勉強が抜けていた部分を自分から埋め始めたことと、純粋に勉強量が増えたことです。集団塾のクラスも4つ、5つとかなり下がったので、さすがに本人もまずいと思ったんでしょう。

9月には、それまでの「とてつもなくできない」状態が「ちょっとできない」くらいにはなりました。一度成績が下がったことが、良い方向に働いたのかもしれません

ただ、スランプになってすぐは、親としても「どうしたらいいんだろう」と不安でした。そこはもう塾の講師の方々にアドバイスを聞いて、それに習うしかなくて。あとは親による勉強管理の強度を少し上げるしか、できることはありませんでしたね。

\スランプの乗り越え方のポイント/

58148 (6)

自暴自棄はプロに任せる。1月校で“お守り”を得て本番へ

Image Etc (2)

―1月に受けた前受け校に落ちたとき、息子さんの落ち込みは大きかったそうですね。

すごかったです。ちょっと手がつけられないくらいで。本人は落ちるわけがないと思っていたらしくて。大丈夫、リベンジできるからもう一回頑張ろうと前向きな声かけをしたんですけど、全然ダメでした。

最終的には塾を頼りました。極限のピンチは親では無理なんです。泣きわめく息子を半ば無理やり塾に連れて行って。講師の方々はその辺りに慣れていらっしゃるので、1〜2時間もしたら綺麗に立ち直らせてくれました。

自暴自棄になったら親には何も解決できない。プロに任せたほうがいいというのは、声を大にして言いたいですね

―その後、立て直して2月の本番を迎えたのですね。

立て直せたのは、その後の1月校で合格を取れたからです。自宅からは遠いのですが、本人は「ここも行きたい中学校の一つ」と思っていたので。

1月のうちに行きたい学校を一つ取れたことで、2月をその勢いのまま迎えられた感じでした。1月中に行ってもいいと思える学校を一つ押さえておくのは、精神的に親子ともに大切だと思います。いわば2月へ向かうための“お守り”ですね

―第一志望の本郷に合格と分かったときは、いかがでしたか?

正直、受かるかどうか半信半疑でした。本郷は2月1日午前で、合格がわかったのが当日の夜8時。息子はすごく飛び跳ねて、泣きながら喜んでいました。「人生で最大の喜びだった」とも言っていて、相当うれしかったんだと思います。

\受験本番・直前期のポイント/

58148 (7)

努力が結果に結びついた経験と、信じられる大人との出会いが財産に

 

―入学後の息子さんの様子はいかがですか?

とても楽しそうですよ。本人が行きたかった学校で、男子校に行きたいという希望もありましたし、何より自分のやりたい部活に入って打ち込んでいます。本郷はスポーツもかなり本格的にやる学校で、それが本人には楽しいみたいです。

勉強も相当大変なはずなんですけどね(笑)。

58148 (2)

―中学受験を振り返って、息子さんにとって良かったと思う点は何でしょう?

一つは「努力をしたら結果がついてきた」という経験を得たことです。それが彼にとって、一番の財産なんじゃないかと思います。嫌でも辛くても頑張った先に、求めていた結果があった。自己肯定感も高まったし、成功体験も積めたと感じます。

もう一つは、信じられる大人と出会えたことです。成績が下がったときも、1月校で不合格だったときも、真っ先に声をかけてすぐ対応してくれた講師の方がいて。何百人も生徒がいるなかで、自分のためにあれだけ熱く指導してくれる人と出会えたのは、息子にとって大きな財産になったはずです。

小学校はつらい思い出も少なくなかった分、「あの塾に行って本当に良かった」と本人も言っていました

―受験を振り返って、「これをやっておけばよかった」と思うことはありますか?

もっと早く、子どもの苦手科目を把握しておけばよかったと思います。これは私自身の反省です。面倒見がいいと評判の塾だったので、5年生の頃までは本人の出来不出来をまったく管理しておらず、何が得意で何ができないかも知らなかった。やっていたのはプリントの整理くらいで、6年生になって初めて「まずい」とわかったんです。早く手当てできていれば、わざわざ個別にお金をかける必要もなかったかもしれないし、もう少し余裕を持てたはず。より上の偏差値の学校も選べたのかもしれません。

特に男の子の場合は、なかなか自分から勉強をやらない子が多いと思うので、早いうちから親がある程度勉強や成績を管理して、把握するのも大事なことだと思います

―最後に、これから中学受験に取り組む親子へのアドバイスをお願いします。

一つは、第一志望を早めに、具体的に決めることです。志望校が決まった瞬間にモチベーションが変わるので、4年生のうちからさまざまな学校へ本人と一緒に足を運ぶのが良いと思います。わが家は本郷の説明会に行かせたのが6年生で初めてだったので、もっと早く出会えていたら、とも思います。

もう一つは、身近な人からの生の情報も意外と役立つということです。本郷を知ったきっかけ自体、一学年上で中学受験を終えたお母さんに「本郷とか合うんじゃない?」と教えてもらったことでした

主観は入りますが、わが子を実際に知っている人の情報は、ウェブやAIで調べる膨大な情報とはまた違う価値があると思います。

\中学受験を振り返って/

58148 (8)

取材後記

「ビビッと来た」という息子さんの一言から始まった本郷中学校への道のりは、決して平坦ではありませんでした。志望校を決めたのとほぼ同時に訪れた、偏差値10下落という大きなスランプ、手がつけられないほどの落ち込み──それでも親子が立て直せたのは、桐谷さんが「自分一人で抱え込まない」割り切りを重視していたからかもしれません。

印象的だったのは、ひどく落ち込む息子さんの立ち直りを、塾に託したというエピソードです。親の手に負えない局面では、経験を重ねたプロに委ねたほうがいい。その冷静な判断が、最後の目標達成に結びついたのではないでしょうか。

一方で、苦手な算数を個別塾で志望校特化に絞り、本番で「最も点が取れた科目」に変えた選択と集中もまた、合格の決め手になっています。

自身もフルタイムで働きながら、息子さんをサポートするための試行錯誤を続けた桐谷さん。成功体験や出会いというかけがえのない財産は、その伴走があってこそ手にできたものだったのだろうと感じる取材でした。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部のサムネイル画像
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

最大12,000円分プレゼント
目的や性格について回答するだけ!簡単10秒!ぴったりの塾を診断
塾選で塾を探す