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【中学生向け】自己推薦書の書き方と例文10選!書き出しから締め方まで解説

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高校受験
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「自己推薦書を書いてきてください」と言われたものの、最初の一文から手が止まっていませんか。部活で賞を取ったわけでもなく、何をアピールすればいいのか悩む中学生は少なくありません。

自己推薦書は、特別な実績がなくても、中学校で努力したことや学んだことをアピール材料にできます。この記事では、書く内容と基本構成、10パターンの完成例文を紹介します。自分の経験を文章に変える手順や、書き出し・締め方のテンプレートも解説しています。読み終えるころには、自分の言葉で書き始められるはずです。

塾選ジャーナル編集部

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目次

中学生の自己推薦書には何を書く?基本構成を解説

中学生の自己推薦書には何を書く?基本構成を解説

自己推薦書とは、高校の推薦入試などで、自分の強みや経験、志望理由を伝えるための書類です。何を書くかの全体像をつかんでおくと、書き始めで迷いにくくなります。

ただし、記入項目や様式は地域や高校によって異なります。たとえば北海道では、教育委員会が自己推薦書の様式をダウンロードできる形で公開しています。

参考:【自己推薦書】様式ダウンロード|北海道教育委員会

ここで紹介するのは一般的な考え方です。実際に書くときは、志望校の募集要項と指定様式を必ず確認してください。

自己推薦書に書く4つの内容

自己推薦書に盛り込む内容は、大きく分けて4つあります。

次の表は、4つの内容と、それぞれで何を伝えるか、短い記入例をまとめたものです。

書く内容 何を伝えるか 短い記入例
自分の長所・強み 継続力や協調性など、自分の特徴 「私の長所は、最後まで粘り強く取り組めることです。」
中学校で頑張ったこと 部活動、勉強、委員会、行事などの経験 「中学校では、美術部の活動に力を入れました。」
高校を志望する理由 志望校の特色と自分の興味のつながり 「貴校の探究学習に魅力を感じ、志望しました。」
入学後に頑張りたいこと 中学での経験を高校でどう生かすか 「高校では、英語の資格取得に挑戦したいです。」

4つは別々の話ではなく、「強み→経験→志望理由→目標」と一本の線でつながっていると、読みやすい文章になります。すべてを書く必要はなく、記入欄に合わせて選んで使いましょう。

ここで迷いやすいのが、自己PRと志望理由の違いです。自己PRは「自分がどんな人か」を、志望理由は「なぜその高校で学びたいか」を伝えるものと考えると区別しやすくなります。記入欄が分かれている場合は、それぞれの目的に合わせて書き分けることが大切です。

自己推薦書の基本的な文章構成

自由に書く形式の自己推薦書では、「書き出し・本文・締めくくり」の3つで組み立てるとまとまりやすくなります。

次の表は、3つの部分の役割と記入例を示したものです。

部分 役割 記入例
書き出し いちばん伝えたい強みや志望理由を最初に述べる 「私の強みは、目標に向かって努力を続けられることです。」
本文 その根拠となる経験や努力した過程を書く 「中学校では、苦手だった数学を克服するため、毎日復習を続けました。」
締めくくり 学んだことや高校での目標につなげる 「高校でもこの経験を生かし、難しい課題に粘り強く取り組みたいです。」

表のように、「結論→具体例→今後の目標」の順番を意識すると、読み手に伝わりやすい文章になります。最初に言いたいことがわかるため、読む先生も内容をつかみやすくなるでしょう。

なお、「志望理由」「中学校での活動」のように記入欄が分かれている場合は、それぞれの質問に沿って答えてください。

【例文10選】中学生の自己推薦書の書き方

【例文10選】中学生の自己推薦書の書き方

完成した文章を見ると、全体の長さや言葉づかい、経験の伝え方がイメージしやすくなります。ここでは、部活動・勉強・生徒会や委員会活動・特別な実績がない場合に加え、学校行事・習い事・地域活動・趣味・苦手への挑戦・家庭での役割を題材にした10の例文を紹介します。

例文はすべて架空の中学生を想定したものです。それぞれ「想定する記入欄」を示しているので、自分が書く欄に近いものを参考にしてください。

部活動を頑張った場合の例文

大会での入賞やキャプテン経験がなくても、日々の努力を題材にすれば十分に書けます。

【例文:ソフトテニス部での努力】
想定する記入欄:自己PR/中学校での活動

私の長所は、苦手なことからも逃げずに努力を続けられることです。

中学校ではソフトテニス部に所属しました。入部当初はサーブが安定せず、試合で失点が続くことに悩んでいました。そこで、部活動の後に10分間だけ残り、サーブ練習を続けると自分で決めました。上手な先輩のフォームを観察し、気づいたことをノートに書いて練習に生かしました。

少しずつ入る確率が上がり、3年生の練習試合では、サーブで得点できる場面が増えました。レギュラーにはなれませんでしたが、毎日の積み重ねで自分が変われることを実感しています。

高校でもこの粘り強さを大切にし、勉強と部活動の両立に挑戦したいと考えています。

この例文のポイントは、「頑張った」で終わらせず、毎日の行動まで書いていることです。「残って10分練習した」「ノートに書いた」のように、自分が実際にしたことを書けば、成績がなくても努力は伝わります。

勉強を頑張った場合の例文

成績が特別よくなくても、苦手科目に向き合った経験は立派な題材になります。

【例文:英語の苦手克服から志望理由へ】
想定する記入欄:自由記述(志望理由を含む)
※英語での発表活動に力を入れている架空の高校を想定しています。

中学2年生の初め、私は英語が一番苦手な教科でした。単語が覚えられず、テストでも点数が伸びなかったからです。

そこで、通学前の15分間を単語の復習にあてると決め、毎日続けました。さらに、間違えた問題をノートにまとめ、テスト前に見直す習慣をつけました。

続けるうちに長文の内容がわかるようになり、今では英語の授業で自分から発言できるようになりました。苦手だった教科が、いつの間にか好きな教科に変わっていました。

貴校の説明会で、先輩方が英語でスピーチする姿を見て、私もこうなりたいと強く感じました。英語での発表活動に力を入れている貴校で、自分の考えを英語で伝える力を伸ばしたいと考え、志望いたしました。

この例文は、苦手な状態から書き始め、どう変わったかを順に見せる形です。「苦手→工夫→変化」の流れがあると、成長した姿が読み手に伝わりやすくなります。最後に説明会で感じたことを入れることで、自然に志望理由へつなげています。

生徒会・委員会活動を頑張った場合の例文

役職名を書くだけでなく、自分がどう動いたかを伝えると、人柄が見えてきます。

【例文:図書委員としての取り組み】
想定する記入欄:中学校での活動

私は3年間、図書委員として活動してきました。

2年生のとき、私のクラスでは図書室を利用する人が少ないことが気になっていました。そこで、委員の仲間と相談し、友人に好きな本を聞いて、おすすめの本を紹介するカードを作りました。カードは教室の後ろに掲示し、月に一度入れ替えるようにしました。

私が担当したのは、友人への聞き取りです。最初は答えてくれる人が少なかったものの、話しかけるうちに「この本を紹介してほしい」と言ってくれる友人も増えました。「カードを見て借りてみた」という声を聞いたときは、仲間と工夫してよかったと感じました。

この経験から、一人で考えるより、周りの人の意見を取り入れることで、よい方法が見つかると学びました。高校でも、仲間と協力しながら学校行事や委員会活動に取り組みたいです。

この例文では、活動の中で自分が担当した役割をはっきり書いています。役職の大きさよりも、「誰と、どう関わったか」を書くことで協調性が伝わります。学校行事の係やクラスの当番でも、同じ形で書けるでしょう。

特別な実績がない場合の例文

部活動の大会や生徒会活動、資格などの経験がなくても、自己推薦書は書けます。ここでは、勉強や部活動以外の学校生活を題材にした例を紹介します。

【例文:周りへの気配り】
想定する記入欄:自己PR

私は、教室で困っている人がいると、自然と声をかけるようにしています。

たとえば、休み時間にプリントの提出方法がわからず困っている友人がいたときは、一緒に確認しました。2年生のときに転校してきた友人には、移動教室の場所や給食当番の流れを教えました。掃除の時間に人が足りない班があれば、自分の担当が終わった後に手伝うこともあります。

どれも小さなことですが、「ありがとう、助かった」と言われると、私もうれしい気持ちになりました。こうした経験から、周りの様子に気づき、すぐに行動できることが自分の持ち味だと考えるようになりました。

高校では、新しい環境で出会う仲間とも、このような気配りを大切にしながら関わっていきたいです。

この例文で大切なのは、日常の小さな行動を、無理に大きな成果として描いていない点です。「自分が普段していること」に目を向ければ、特別な実績がなくても書く材料は見つかります。家での手伝いや登下校中の行動なども、具体的な場面を思い出せば題材になります。

学校行事を頑張った場合の例文

文化祭や体育祭などの学校行事も、自分が考えて動いた経験を伝える題材になります。ここでは、準備を計画的に進めた例を紹介します。

【例文:文化祭の展示準備】
想定する記入欄:中学校での活動/自己PR

私が中学校生活で力を入れたことの一つは、文化祭のクラス展示の準備です。

私たちのクラスでは、地域の歴史を紹介する展示を作りました。最初は調べる内容が多く、準備が予定どおりに進みませんでした。そこで私は、必要な作業を紙に書き出し、いつまでに何を終えるかを班の友人と相談して決めました。

展示の前日までに資料をそろえることができ、当日は来場した人に自分たちの調べた内容を説明できました。この経験から、みんなで一つのことを進めるときは、見通しを立てて準備することが大切だと学びました。

高校でも、勉強や学校行事でやるべきことを整理し、計画的に取り組みたいです。

この例文では、行事の成果よりも、準備を進めるために自分が考えたことを伝えています。自分の経験に置き換えるときも、担当した仕事と工夫した点を一つ選ぶとまとめやすくなります。

習い事を続けてきた場合の例文

学校外の習い事も、自己推薦書の題材になります。ここでは、習い事と学校生活を両立するために工夫した経験を取り上げます。

【例文:ダンスと学校生活の両立】
想定する記入欄:自己PR/学校外の活動

私は、小学生のころからダンスを習っています。中学校に入ってからは授業や宿題が増え、練習時間を確保するのが難しくなりました。

そこで、週の初めに学校の予定と練習日を書き出し、宿題に取り組む時間を決めるようにしました。発表会が近い時期には、帰宅後すぐに勉強を始め、練習に集中できるように工夫しました。

うまく予定を立てられない日もありましたが、少しずつ自分で時間を使う習慣が身につきました。ダンスを通して得たのは、踊る技術だけでなく、やりたいこととやるべきことの両方を大切にする姿勢です。

高校でも時間の使い方を工夫し、学習と自分の好きな活動を両立させたいと思います。

この例文の中心は、受賞歴や発表会での成績ではなく、時間を管理するための工夫です。スポーツや音楽など、ほかの習い事にも応用できます。

ボランティア・地域活動に参加した場合の例文

地域の清掃や行事の手伝いなど、学校外で人と関わった経験もアピールできます。

【例文:地域の清掃活動】
想定する記入欄:学校外の活動/自己PR

私は、地域の清掃活動に参加したことをきっかけに、自分の住む町について考えるようになりました。

初めて参加したとき、公園の植え込みに空き缶やお菓子の袋が捨てられているのを見て驚きました。それからは、清掃に参加するだけでなく、普段からごみを見つけたときは安全に拾えるものかを確かめ、決められた場所に捨てるよう心がけています。

活動中に近所の方から「きれいになって気持ちがいいね」と声をかけてもらい、小さな行動でも地域の役に立てると感じました。

高校でも身近な問題に目を向け、自分にできることを考えて行動していきたいです。

ここでは、活動への参加だけでなく、参加後に自分の考えや行動がどう変わったかを表現しています。活動回数を多く見せようとせず、実際の経験をもとに書きましょう。

趣味や好きなことを深めた場合の例文

部活動や委員会以外でも、好きなことについて自分で調べたり試したりした経験を題材にできます。

【例文:天気の観察を続けた経験】
想定する記入欄:自己PR/自由記述

私は、空を見ることが好きで、雲の形や天気の変化を調べています。

理科で雲について学んだあと、教科書で覚えるだけでなく、実際の空と比べてみたいと思いました。そこで、帰宅時に見た雲の様子を簡単にメモし、翌日の天気と比べるようにしました。予想と違う天気になったときは、図鑑や気象情報を調べて理由を考えました。

調べてみると、最初に思っていたことと違う発見もあり、一つの疑問から新しい疑問が生まれる面白さを知りました。

高校でも、興味を持ったことをそのままにせず、自分で調べ、確かめる学び方を続けたいです。

この例文では、趣味そのものではなく、疑問を持ち、自分で調べて確かめる姿勢を伝えています。読書、ものづくり、写真など、自分の好きなことでも同じように考えられます。

苦手なことに挑戦した場合の例文

最初から得意だったことだけでなく、苦手なことに挑戦した経験も自己PRに使えます。

【例文:人前で話すことへの挑戦】
想定する記入欄:自己PR/中学校での活動

私は以前、人前で話すことが苦手で、授業で意見を求められても、なかなか手を挙げられませんでした。

しかし、中学2年生の国語の授業で班の発表を担当することになり、少しずつ変わりたいと思いました。まず、話す内容を短い文にまとめ、家で声に出して練習しました。班の友人にも聞いてもらい、早口になっているところを教えてもらいました。

本番では緊張しましたが、最後まで自分の言葉で発表できました。それからは、授業でも一度は自分の考えを伝えてみようと意識しています。

高校では、苦手だからと避けるのではなく、準備をしながら新しいことに挑戦していきたいです。

この例文は、苦手を完全に克服したという話ではありません。不安があっても行動を起こしたことを伝えている点が特徴です。小さな挑戦でも、具体的な場面があれば十分に題材になります。

家庭での役割を頑張った場合の例文

家で担当している仕事も、責任を持って取り組んだ経験として書けます。大切なのは、手伝いをしたという事実だけでなく、自分なりの工夫を伝えることです。

【例文:夕食の準備を手伝う習慣】
想定する記入欄:自己PR/学校外の活動

私は、家族と相談して、週に何回か夕食の準備を手伝っています。

最初は食器を並べるだけでしたが、今ではご飯を炊いたり、食材を切ったりすることもあります。帰宅が遅い日には何を先に準備すればよいかを考え、家族に確認してから取りかかるようにしています。

ある日、私が準備を進めておいたことで家族が早く夕食を食べられ、「助かったよ」と言ってもらいました。その経験から、自分の担当に責任を持つことや、周りの人のことを考えて行動する大切さを学びました。

高校でも、自分が引き受けたことを最後までやり遂げる姿勢を大切にしたいです。

家庭での経験を書く場合も、「何を任され、どのように考えて取り組んだか」を中心にまとめましょう。学校での役職や受賞歴がなくても、自分の責任感を伝える材料になります。

10の例文を読んで、自分に近いものが見つかったでしょうか。例文は文章の流れをつかむための参考にとどめ、内容は必ず自分の経験に置き換えてください。

自己推薦書の書き方4ステップ

自己推薦書の書き方4ステップ

例文のイメージがつかめたら、次は自分の自己推薦書を作る番です。ここでは「長所を見つける→エピソードを整理する→志望理由と目標を考える→文章にまとめる」の順に、手を動かしながら進める方法を紹介します。

①自分の長所や頑張ったことを見つける

「長所を書き出しましょう」と言われても、すぐには思いつかないものです。そこで、先に経験を思い出し、そこから長所を考える方法をおすすめします。

次の表は、自己推薦書の材料を見つけるための質問をまとめたものです。紙やスマートフォンのメモに、答えを書き出してみましょう。

質問 答えの例
中学校の3年間で一番頑張ったことは? 合唱コンクールの練習
苦手だったけれど努力したことは? 理科の計算問題
友人や先生から褒められたことは? 「丁寧にノートをまとめているね」
毎日続けていることは? 朝の自主学習
誰かのために行動した経験は? 転校生に学校を案内した

答えは一言のメモで十分です。思いつかない質問は飛ばして、書けるものから埋めていきましょう。

書き出した経験から長所を考えるときは、次のような対応表が役立ちます。

経験 見つかる長所の例
毎日練習を続けた 継続力
友人の相談に乗った 思いやり、話を聞く力
苦手科目の勉強方法を工夫した 課題に向き合う姿勢
行事でみんなをまとめた 協調性、責任感
転校生を案内した 周りへの気配り

このように、身近な経験からでも長所は見つけられます。長所は立派な言葉で表す必要はなく、経験から逆に考えるのが近道です。迷ったときは、家族や友人に「私のいいところって何?」と聞いてみるのも一つの方法です。

②具体的なエピソードを整理する

長所につながる経験が見つかったら、読み手に伝わるエピソードに整えていきます。

まずは、次の4つの質問に答えてみましょう。

  • 何に取り組んだ?
  • どのような課題があった?
  • どう工夫・努力した?
  • その経験から何を学んだ?

この4つに答えるだけで、短いメモが文章に変わります。ここでは学校行事を例に、実際の流れを見てみましょう。

最初のメモ
「合唱コンクールを頑張った」

4つの質問で情報を整理
「パートリーダーとして合唱の練習をした」「パート全体の声がそろわず、練習が思うように進まなかった」「休み時間に少人数で練習する時間を作った」「一人ひとりに声をかける大切さを学んだ」

文章にする
「私は合唱コンクールでパートリーダーを務めました。パート全体の声がそろわず、練習が思うように進まなかったため、休み時間に少人数で練習する時間を作りました。この経験から、一人ひとりに声をかけることの大切さを学びました。」

一言だけのメモでも、質問に答えて情報を足すと、自己推薦書に使える文章になります。特に「どう工夫・努力したか」は、ほかの人と差がつく部分なので、丁寧に思い出しましょう。「毎日」「10分間」など、回数や時間をはっきり覚えている場合は、書き加えるとさらに伝わりやすくなります。

③志望理由と高校での目標を考える

自分の経験が整理できたら、志望校とのつながりを考えます。志望理由は、学校をほめるだけでなく、自分の目標と結びつけることが大切です。

次の4つの手順で考えると、志望理由がまとまりやすくなります。

  • 志望校の特色を調べる
  • 自分が魅力を感じた点を見つける
  • 自分の興味や経験と結びつける
  • 入学後に取り組みたいことを考える

この手順で考えた志望理由の完成例を見てみましょう。探究学習に力を入れている、架空の高校を想定しています。

私は、身近な環境問題について深く学びたいと考え、貴校を志望しました。中学校の理科の授業で水質汚染について調べたことをきっかけに、環境を守る取り組みに興味を持ちました。探究学習に力を入れている貴校で、地域の環境問題について自分で調査し、解決方法を考えてみたいです。

この例では、「学校の特色」「自分の経験」「入学後に学びたいこと」が一つにつながっています。志望理由は、学校の特色と自分の経験を「だから」でつなげると、自分だけの理由になります。

「家から近い」「雰囲気がよい」という理由も、本当の気持ちなら否定する必要はありません。ただ、それだけでは具体性が足りません。学校説明会で印象に残った場面や、学びたい授業の内容を加えてみましょう。

公立高校では、高校ごとに「入学者の受入れに関する方針」を公表している地域もあります。北海道では、推薦入学者選抜を実施する学校の方針をまとめた一覧表が、教育委員会のサイトに掲載されています。

参考:高等学校入学者選抜情報|北海道教育委員会

自分の地域の教育委員会や志望校の公式サイトで、こうした方針や学校の特色を確かめておくと、志望理由が書きやすくなります。

④書き出し・締め方を考えて文章にする

ここまでの材料がそろったら、いよいよ文章にまとめます。多くの中学生がつまずく「書き出し」と「締めくくり」から考えると、書き進めやすくなります。

書き出しは、記入欄の内容に合わせて3つのパターンから選べます。

志望理由から始める場合
「私が貴校を志望する理由は、〇〇に力を入れた教育に魅力を感じたからです。」
記入欄が「志望理由」の場合や、志望校への思いを一番伝えたい場合に向いています。

自分の強みから始める場合
「私の長所は、目標に向かって努力を続けられることです。」
自己PRを書く欄や、強みを中心に書きたい場合に使いやすい形です。

中学校での経験から始める場合
「私が中学校生活で最も力を入れたのは、〇〇の活動です。」
「中学校での活動」を書く欄に合っており、経験から話を広げたいときに便利でしょう。

締めくくりは、高校入学後の目標につなげると、前向きな印象で終えられます。

  • 「中学校で身につけた継続力を生かし、高校でも勉強と部活動の両立に取り組みたいと考えています。」
  • 「仲間と協力する大切さを忘れず、貴校の行事にも積極的に参加したいです。」
  • 「この経験で得た粘り強さを、高校での新しい挑戦にも生かしていきます。」

ただし、記入欄が「中学校で頑張ったこと」だけの場合は、学んだことで締めても問題ありません。

最後に、自分の経験を当てはめて使える穴埋め式テンプレートを2種類紹介します。【 】の中に、ステップ①〜③で整理した内容を入れてみてください。

自己PR中心の自由記述用テンプレート

私の強みは【長所】です。中学校では【取り組んだこと】に力を入れました。特に【具体的な課題】に対して、【工夫・努力したこと】に取り組みました。この経験から【学んだこと】を身につけました。高校では【入学後の目標】に取り組みたいと考えています。

自由記述欄で志望理由も求められている場合は、自分の強みや経験に加えて、その高校を選んだ理由も盛り込みましょう。

志望理由欄用テンプレート

私は【将来の目標や学びたいこと】を実現したいと考え、貴校を志望しました。中学校では【きっかけとなった経験】を通して、【興味を持ったこと】に関心を持つようになりました。【志望校の特色】がある貴校で、【入学後に取り組みたいこと】に挑戦したいと考えています。

テンプレートは下書きの土台として使い、埋めた後に自分らしい言葉へ書き直すことが大切です。学校指定の記入項目に合わせて、必要な部分だけを使ったり、順番を入れ替えたりして調整しましょう。

自己推薦書を書くときの注意点

自己推薦書を書くときの注意点

下書きができたら、伝わりにくい部分がないか見直しましょう。ここでは、よくあるNG例と改善例を比べながら、直し方と提出前の確認ポイントを紹介します。

NG例と改善例を比較する

自己推薦書でよく見かける表現には、気持ちは伝わるものの、中身が見えにくいものがあります。

次の表は、ありがちなNG例と改善例、直すときのポイントをまとめたものです。

NG例 改善例 改善ポイント
「学校行事を一生懸命頑張りました。」 「体育祭の応援係として、休み時間に振り付けを考え、クラス全員に教えました。」 何をどう頑張ったかを書く
「私は責任感があります。」 「保健委員として、毎日欠かさず健康観察表を集め、先生に届けました。」 強みを示す経験を添える
「貴校の雰囲気がよいと思いました。」 「説明会で、先輩方が自分の言葉で授業の魅力を話す姿に憧れました。」 魅力を感じた場面を書く
「何でもできます。」 「苦手だった人前での発表にも、授業で自分から手を挙げて挑戦してきました。」 実際の経験に合った強みに絞る

NG例に共通するのは、読み手が「具体的にどういうこと?」と感じてしまう点です。下書きを見直すときは、「この文を読んだ人に、場面が思い浮かぶか」を基準にしてみてください。思い浮かばない文には、行動や場面を一つ足すだけで印象が大きく変わります。

また、インターネットの例文を丸写ししたり、経験を大げさに書いたりするのはやめましょう。自分の経験ではない内容は、面接で質問されたときに説明できず、困ることになります。

提出前に確認したいポイント

清書の前に、次のポイントを確認しておきましょう。

  • 志望校の指定様式や記入項目、文字数を守っているか
  • 記入欄の質問に正しく答えているか
  • 自分の行動や経験が書かれているか
  • 事実と違う内容や大げさな表現がないか
  • 誤字脱字や話し言葉が混ざっていないか

なかでも見落としやすいのが、質問とのずれです。「志望理由」を聞かれている欄に自己PRばかり書いていないか、質問文を読み直して確かめましょう。

自分で見直した後は、学校の先生や家族、塾の先生などに読んでもらうと、自分では気づけない点が見つかります。保護者の方が確認する場合は、上の表を参考に「場面が思い浮かぶか」を中心に見てあげてください。提出前には、面接に備えて控えのコピーを取っておくと安心です。

自己推薦書の書き方に関するよくある質問

自己推薦書の書き方に関するよくある質問

ここでは、本文で触れきれなかった細かな疑問に答えます。書き始める前や提出前の確認に役立ててください。

自己推薦書は何文字くらい書けばいい?

文字数に全国共通の決まりはないため、志望校の指定様式や募集要項に従ってください。

文字数の指定がある場合はその範囲で、記入欄だけが用意されている場合は欄の大きさに合わせて書きます。大切なのは、欄を埋めることそのものではありません。不要な文章で埋めず、指定範囲内で必要な内容を具体的に書きましょう。

自己推薦書では「貴校」と「御校」のどちらを使う?

自己推薦書のような書き言葉では「貴校」、面接などの話し言葉では「御校」を使うのが一般的です。

たとえば、自己推薦書では「貴校の探究学習に魅力を感じました」と書きます。一方、面接では「御校の探究学習に魅力を感じました」と話すのが自然です。どちらも相手の学校を敬う言い方なので、場面に合わせて使い分けましょう。

自己推薦書と推薦書は何が違う?

一般的には、自己推薦書は受験生本人が書くもの、推薦書は中学校の校長先生など推薦する側が作るものです。

自己推薦書では自分の強みや経験を自分で伝え、推薦書では学校が生徒の様子を伝えます。ただし、書類の名前や作成者は地域の制度によって異なるため、どの書類が必要かは募集要項で確かめてください。

自己推薦書に書いた内容は面接でも聞かれる?

面接がある入試では、自己推薦書に書いた経験や志望理由について質問される場合があります。

たとえば、次のような質問が考えられます。

  • 部活動で特に大変だったことは何ですか?
  • その経験から何を学びましたか?
  • なぜ本校を志望したのですか?

面接の有無や質問内容は高校によって異なりますが、書いた内容は自分の言葉で説明できるよう準備しておくと安心です。

まとめ 自分の経験を生かして自己推薦書を書こう

まとめ|自分の経験を生かして自己推薦書を書こう

自己推薦書は、実績だけでなく、自分の経験や強みを伝える書類です。苦手なことに向き合った経験や、周りの人のために動いた日常の行動も、場面を思い出して書けば立派なアピール材料になります。

大切なのは、特別な出来事を探すことではなく、自分が実際に頑張ってきたことに気づくことです。まずは、中学校で頑張ったことを3つ書き出してみましょう。その中から自分らしさが伝わる経験を一つ選び、穴埋め式テンプレートに当てはめるところから始めてみてください。

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