小学生の塾は集団と個別どっち?違い・向いている子・費用相場を解説
「小学生の塾は、集団と個別のどっちがいいの?」——塾選びで多くの保護者が最初に迷うのが、この指導形態の選択です。集団指導と個別指導にはそれぞれ向き・不向きがあり、さらにオンラインや自習型といった選択肢もあります。
結論からお伝えすると、集団か個別かを決める一番の近道は「通う目的をはっきりさせること」です。中学受験を目指すのか、学校の補習が目的なのかによって、お子さんに向いている形態は変わってきます。
このページでは、小学生の塾の集団・個別をはじめとする4つの指導形態の違いを比較しながら、お子さんに合うタイプの選び方・費用の目安・通い始める時期まで解説します。お子さんに合った塾を見つけるための参考にしてください。
なお、小学生の塾代は月1〜2万円ほどが目安で、中学受験対策などで科目が増えるとさらに高くなります。費用の内訳は記事の後半でくわしく解説します。
編集部
塾選(ジュクセン)編集部
塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。
目次
塾に通う目的を明確に
小学生の塾選びで最初にやるべきことは、「何のために塾に通うのか」をはっきりさせることです。
目的が決まれば、選ぶべき塾のタイプ・かける費用・通い始める時期も、おのずと絞り込めます。逆に目的があいまいなまま塾を探すと、「うちの子に本当に合っているのかわからない」と迷いやすくなります。
小学生が塾に通う目的は、大きく次の3つに分けられます。お子さんにあてはまるものを考えながら読んでみてください。
中学受験に備えるため
中学受験では、小学校では習わない範囲の問題が出ることも多く、学校の授業と家庭学習だけで合格レベルに届かせるのは簡単ではありません。そのため、中学受験専用のカリキュラムで対策できる塾に通うご家庭がほとんどです。
受験のノウハウを持つ塾なら、日々の勉強の進め方だけでなく、志望校選びや学習計画づくりの面でも、保護者にとって心強い味方になってくれます。
ただし、塾によって指導方針やカラーは大きく異なります。中学受験は数年がかりの長丁場だからこそ、お子さんの性格や学力に合った環境を選ぶことが何より大切です。
学校の授業についていく・基礎を固めるため
学校の授業は学年が上がるほど難しくなり、低学年のうちは家庭でフォローできても、だんだん親だけでは手が回らなくなってきます。「気づいたらテストの点数が下がっていた」という声も少なくありません。
中学受験は考えていないけれど、学校の授業でついていけない単元がある、苦手分野を克服しておきたい——そんな目的で塾を検討するご家庭は多くいます。
学校の進度やお子さん本人のペースに合わせて教えてくれる塾を選べば、「わかる」「できる」が増えていきます。勉強が楽しくなり、自分から復習するようになれば、学習習慣も自然と身についていきます。
長期休暇に学力を伸ばす・季節講習を活用するため
「夏休みのまとまった時間で苦手を克服したい」「進級前の春休みに1年分を復習しておきたい」——こうした目的に活用しやすいのが、塾の季節講習(夏期・冬期・春期講習)です。
季節講習だけを単発で申し込める塾も多く、まずは講習を受けてみて、お子さんに合いそうなら通塾を始める、という試し方もできます。塾の雰囲気や講師との相性を確かめる、よい機会にもなります。
集団・個別はどう違う?指導形態別のメリット・デメリット

「中学受験に備えたい」「苦手分野を克服したい」「学習習慣を身につけたい」——通う目的が見えてきたら、次は「集団と個別、どちらがお子さんに合うか」を考えていきましょう。たとえば、中学受験を本格的に目指すなら仲間と競い合える集団指導、苦手の克服やマイペースな学習を重視するなら一人ひとりに合わせてくれる個別指導、というように、目的によって向いている形態は変わります。
小学生の塾選びでメインとなる選択肢は「集団指導」と「個別指導」の2つです。これに加えて、近年はオンラインや自習型という形態も広がっています。
まずは下の表で、4つの形態の向き・費用感・中学受験への対応を横並びで比べてみましょう。
| 指導形態 | こんな子に向いている | 費用の目安 | 中学受験対応 |
|---|---|---|---|
| 個別指導 | 自分のペースで進めたい・質問が苦手 | やや高め | ◯ |
| 集団指導 | 競い合って伸びる・受験を本格的に狙う | 標準 | ◎ |
| オンライン | 通塾時間を省きたい・近くに良い塾がない | 安め | ◯ |
| 自習型学習塾 | 自分で学ぶ力を育てたい | 標準 | △ |
お子さんの性格や学習スタイルによって、合う形態・合わない形態があります。ここからは、まず中心となる「個別指導」と「集団指導」から詳しく見ていきましょう。
個別指導
講師1人がお子さん1人(塾によっては2〜3人の少人数)を見るのが、個別指導です。決まったカリキュラムを一律に進めるのではなく、お子さんの学力や理解度、家庭からの要望に合わせて授業を組み立ててくれるのが特徴です。
自分のペースで学習を進められるため、コツコツ取り組むタイプのお子さんに向いています。少人数で質問しやすいので、人前で手を挙げるのが苦手な引っ込み思案なお子さんも、安心して取り組めるでしょう。
<メリット>
- 個人の学力に合わせた授業を受けられる。
- 自分のペースで学習を進められる。
- 分からないところがあったら、すぐに質問できる。
- スケジュールの自由度が高く、習い事との両立がしやすい。
<デメリット>
- 集団塾に比べると、月謝が高い。
- 学生の講師が多く、指導力にバラつきがある。
自分のペースで学べる点に魅力を感じたら、お住まいの地域にどんな個別指導塾があるか探してみましょう。
集団指導
1人の講師が多数の生徒に向けて授業を行うのが、集団指導(集団塾)です。学校の授業に近い雰囲気で、塾が用意したカリキュラムに沿って進んでいきます。
学力別にクラス分けをしている塾も多く、塾内テストの成績によってクラスが上がったり下がったりします。とくに中学受験向けの大手進学塾では、志望校別のコースやクラスが用意されていることもあり、長年蓄積された受験ノウハウが強みです。
仲間と競い合いながら伸びていける環境なので、負けず嫌いなお子さんや、一人よりも仲間がいたほうが頑張れるタイプのお子さんに向いています。
<メリット>
- 個別指導に比べると、月謝は安い。
- 塾のカリキュラムが確立しており、学習指導について任せることができる。
- 他の生徒との間に競争意識が芽生え、切磋琢磨できる。
<デメリット>
- 控えめな性格のお子さんの場合、講師に質問しづらいことがある。
- 子供のペースで学習を進められない。
- 理解度が低くても授業は進むため、ついていけないと大変。
競い合いながら伸びるタイプなら、お住まいの地域の集団指導塾を探してみるのがおすすめです。
集団と個別、結局どっちを選ぶ?
ここまでをふまえて、集団指導と個別指導のどちらが向いているかを整理すると、次のようになります。
集団指導が向いているお子さん
- テストの順位や友だちの存在が「がんばろう」の原動力になる
- 決められた時間割・カリキュラムにそって進むのが苦にならない
- 中学受験を本格的に目指していて、同じ目標の仲間と取り組みたい
- 授業でわからない点があっても、家や次の機会に自分で取り戻せる
個別指導が向いているお子さん
- 大人数の中では緊張して質問できず、わからないと手が止まってしまう
- 自分のペースでじっくり進めたい(または得意科目を先取りしたい)
- 特定の苦手な科目・単元だけを集中的に克服したい
- 部活や習い事があり、通う曜日・時間を調整したい
迷ったときは、集団と個別を組み合わせて使う方法もあります。
たとえば「主要科目は集団でペースをつかみ、つまずきやすい1科目だけ個別で補う」という併用は、“全体の授業にはついていけるけれど、特定の科目だけ苦手”というお子さんに向いています。あるいは「まずは集団を試して、ついていくのが難しそうなら個別に切り替える」と段階的に決めるのも一つの手です。
集団・個別それぞれで具体的にどんな塾があるかは、以下の記事でくわしく比較しています。気になる形態が決まったら、あわせて参考にしてください。
なお、集団・個別のほかにも、通塾せずに学べる「オンライン」や、自分で学習を進める「自習型」という選択肢もあります。それぞれの特徴も見ておきましょう。
オンライン
インターネットを使って自宅で学べるのが、オンライン塾です。小学生向けでも、中学受験に対応したオンライン塾や家庭教師が増えています。
通塾の必要がなく、すきま時間を活用できるのが大きな魅力です。
ネット環境さえ整えれば、自宅で授業を受けられます。講師と1対1で進める個別指導タイプと、進学塾などが制作した映像授業を見て学ぶタイプがあり、保護者がそばで様子を確認できるのも安心なポイントです。
<メリット>
- 自宅で授業を受けられる。通塾の必要がない。
- スケジュールを組みやすい。授業1コマから、受講可能。受講時間が自由ということも。
- 授業料が安い。
<デメリット>
- 通信環境が不安定な場合、利用しづらい。
- 映像授業の場合、その場で質問することができない。
- 自宅のため、気が緩むことも。集中力が求められる。
自習型学習塾
自立型・巡回型とも呼ばれる形態です。映像授業やIT・AIを活用したデジタル教材を使い、講師が一斉授業をするのではなく、お子さん一人ひとりが自分の課題に取り組んでいくスタイルです。
名前のとおり「自分から勉強する力」を育てることを重視した塾です。分からないところは講師が個別にサポートしてくれるので、放任ではない点も安心です。
<メリット>
- 個人の学力、ペースに合わせた授業を受けられる。
- 主体的に学習する習慣をつけられる。
- 講師に質問・相談しやすい。
<デメリット>
- 比較的新しい指導方法のため地域が限定されている。また、定員の空きがないことも。
費用は、どれくらいかかるの?

小学生の塾にかかる費用は、指導形態やコースの内容によって幅があります。塾選の塾データベースをもとに小学生向けコースの月額料金を集計すると、集団・個別それぞれの目安は次のようになりました。
| 指導形態 | 月額のボリュームゾーン | 中央値の目安 |
|---|---|---|
| 集団指導 | 約7,000〜13,000円 | 約1万円 |
| 個別指導 | 約8,000〜18,000円 | 約1.1万円 |
※塾選の登録データ(小学生向けコース)から算出した、本記事公開時点の目安です。データは随時更新され、地域・校舎・コースによっても変わります。
注目したいのは、基本コースの料金で見ると、集団と個別に大きな差はないという点です。どちらも月1万円前後がボリュームゾーンになっています。
違いが出るのは料金の「上限」です。個別指導は、受講する科目数を増やしたり、中学受験対策を本格化させたりすると、月3〜5万円ほどまで上がるケースもあります。
一方、集団指導は比較的おさえやすい傾向です。「料金の上がりやすさは個別のほうが大きい」と覚えておくとよいでしょう。
月謝以外にかかる費用にも注意
塾の費用は、毎月の月謝だけではありません。入塾時の入会金や、毎年の教材費、テスト(模試)代、季節講習費などが別途かかるのが一般的です。
とくに中学受験向けの進学塾では、通常授業に加えてオプション講座や講習費がかさみやすいので、「毎月いくら」だけでなく「年間でいくらかかるか」という視点で確認しておくと安心です。
正確な金額は塾やコースによって変わります。気になる塾が見つかったら、入会前に費用の総額を問い合わせて確認しましょう。
通い始める時期は、いつ頃がいいの?
塾に通い始めるベストな時期は、通う目的によって変わります。ここでは「中学受験を目指す場合」と「学校の補習が目的の場合」の2つに分けて、目安をお伝えします。
1.中学受験のための通塾の場合
中学受験を目指す場合は、進学塾に通うのが一般的です。多くの進学塾では、小学3年生の2月(新4年生)から中学受験向けのカリキュラムがスタートします。
1年を通してどの時期に何を学ぶかが計画されており、それに沿って授業が進んでいきます。
そのため、可能であればこのスタート時期に合わせて通い始めるのが理想です。中学受験を考えているご家庭は、お子さんが小学3年生になった頃から塾の情報収集を始めるとよいでしょう。
とはいえ、年度の途中から入塾することもでき、2月スタートでなくても志望校に合格するお子さんはたくさんいます。焦りすぎず、ご家庭のペースで検討しましょう。
2.補習のための通塾の場合
学校の授業の補習が目的なら、「ここから通うべき」という決まった時期はありません。お子さんが「授業が難しくなってきた」「苦手な単元が増えてきた」と感じたタイミングが、始めどきです。
とくに、つまずきが大きくなる前の早めのスタートがおすすめです。学習内容は学年が上がるほど積み重なっていくため、後からまとめて取り戻すのは大変になります。
「最近テストの点数が下がってきたな」と感じたら、まずは塾の体験授業や季節講習から試してみるのもよいでしょう。
通い始める時期の目安がついたら、お住まいの地域で小学生向けの塾を探してみましょう。
まとめ|集団か個別か、お子さんに合うほうを選ぼう
ここまで、小学生の塾の集団・個別を中心に、4つの指導形態の違いと選び方を見てきました。最後に、塾選びのポイントをおさらいします。
苦手克服・マイペースな学習なら 個別
じっくり型・質問が苦手なら 個別
どうしても決めきれないときは、両方の体験授業を受けて、お子さんの反応で選ぶのが確実です。集団・個別を組み合わせて使う方法もあるので、「絶対にどちらか一方」と気負いすぎる必要はありません。
形態の方向性が見えたら、次は「実際にどの塾を選ぶか」です。小学生におすすめの塾を集団・個別それぞれ具体的に比較した記事もあわせて参考にしてください。
執筆者プロフィール
塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。
