2024/03/28
公開

中学生、夏期講習に通うべき?学年別に解説&塾の選び方も紹介!

中学生になると授業レベルが小学生の頃よりも難しくなるため、普段から学習塾に通って勉強をする子どもは少なくありません。すでに塾に通っている子ども、また塾には通っていない子どもを持つ親御さんにとって気になるのが夏期講習です。 夏休みが近くなるにつれて夏期講習の情報が入ってきますが、通うべきなのでしょうか。今回は中学生向けの夏期講習を取り上げ、通うべき必要性を学年別に解説。さらに失敗しない塾の選び方についても紹介します。

目次

目次を全て表示 
目次を一部非表示 

中学生は夏期講習に通うべき?

通っている塾から夏期講習の案内が届いたり、他のお友達が申し込みをしていたりすると、「ウチの子どもも通わせた方が良いのかな?」と悩んでしまいますよね。中学生が夏期講習に通うべきかどうかは、子どもの現在の学力や学年によってさまざまです。学年別の必要性について見ていきましょう。

中学1年生の場合

中学校に入学してからまだ数ヶ月しか経っていないため、学校の授業もさほど進んでいません。授業内容も高度ではないことから、一般的には子ども間で学力の差は大きく生まれていないでしょう。他の学年と比べると夏期講習への必要性はさほど高くありませんが、次に該当する場合は参加の検討が必要です。

学校の成績が著しく悪い 

まずは学校の成績が著しく悪い場合です。先に述べたように中学校1年生の1学期が終わった時点では、多くのケースで子どもの間における学力差は大きくありません。しかし子どもによっては「英語のアルファベットすら正しく書けない」「数学のプラスとマイナスの違いも分からない」など、初歩的な理解さえままならないこともあります。

また中間テストの成績はまあまあだったけど、期末テストで大きく成績を落としてしまった子どもいることでしょう。1学期の成績が著しく悪い場合、できるだけ早めに夏期講習でカバーをしておく必要があります。

学校の授業にもの足りなさを感じている

2つ目は学校の授業をしっかり理解して、もの足りなさを感じている場合です。基礎学力が高い子どもは学校の授業だけではもの足りず、もっと難しい勉強にチャレンジしたいと思っているかもしれません。応用問題や発展問題をとりあつかう夏期講習に参加すれば、意欲的に勉強できるはずです。

中学2年生の場合

続いては中学2年生です。中学2年生は1年生と比べて学習内容がどんどん難しくなることから、子ども間の学力差も大きくなってきます。また高校受験を意識しはじめる子どもも出てくるでしょう。夏期講習に通わせるべきケースは次の3つです。

数学の1学期期末テストが40点以下

まずは数学の1学期定期テストの点数が、40点以下だった場合です。1年生と比べて数学の難易度はグンとアップ。「連立方程式」や「文字式の証明」といった高度な学習項目が出てきます。数学は積み上げ式科目であることから、単なる暗記や短期間学習のみでは克服できません。中学2年生の夏休み前で数学につまずくと、夏休み明け後もどんどん苦手になっていくことが予想されます。

一つの目安として1学期の定期テストが40点以下だった場合、夏期講習に参加をして苦手を克服しておくのがおすすめです。

英語の中学1年生3学期の期末テストが40点以下

2つ目は英語の中学1年生3学期の期末テストが、40点以下だったケースです。なぜ中学1年生3学期の、期末テストの結果を参考にするのかには理由があります。1年生の後半では三単現のsや動詞の過去形などが登場し、内容を良く理解できずに点数下がってしまう子どもが少なくありません。そして2年生の1学期ではcanやwillといった助動詞の学習がはじまり、助動詞の後は動詞の原形を付けることから比較的理解が楽になります。

そのため2年生1学期の定期テストの結果が、1年生と比べてアップする子どももいるでしょう。しかし1年生で習った学習項目を本当に理解しているかどうかは疑問です。英語も数学と同じように積み上げ式科目のため、中学1年生3学期の期末テストが40点以下だった場合は、夏期講習に参加させた方が良いでしょう。

子ども自身が通いたいと希望する

中学2年生になると他の子どもが塾に通いはじめたり、高校受験を意識しはじめたりすることから、子どもによっては自分から夏期講習への参加を希望するかもしれません。学習意欲が高いこと自体は良いことなので、通わせるのがおすすめです。

中学3年生の場合

高校受験を希望する子どもにとって、中学3年生は受験学年。約1ヶ月にもおよぶ夏休みの過ごし方によって、志望校への合格率も大きく変わってくるはずです。志望校のレベルと現在の学力に大きく差がなく、さらに夏休み中も自分で計画を立てて勉強できる場合は、必ずしも夏期講習に参加する必要はありません。参加すべきケースは主に次の2つです。

苦手な科目がある

苦手な科目がある場合、子どもによっては自分一人で勉強を進めたり、克服をしたりするのは難しいもの。苦手なままにしておくと高校入試で足を引っ張ってしまう可能性があるため、できるだけ早い段階で克服しておくのはおすすめです。特定の科目だけ選択して受講できる夏期講習もあるため、苦手な科目がある人は利用すると良いでしょう。

ハイレベルの高校受験を予定している

2つ目はハイレベルの高校受験を予定している場合です。特に私立難関高校の入学試験では、学校の授業内容では解けない問題が出題されることも少なくありません。学校ごとの入試傾向に沿った上で勉強を進めていく必要があるため、夏期講習に参加することで学習効率がアップするはずです。

夏期講習の目的・メリット

夏期講習に参加する場合、具体的な目的を持つことが大切です。講習によってカリキュラムや対象とする子どもは異なるため、まずは目的を明確にしておくと良いでしょう。また参加することで学習習慣の継続や、理解できていない箇所の復習など、さまざまなメリットも得られます。
詳細は下記の記事で解説しているので、ぜひチェックしてください。

塾の夏期講習について徹底解説!いつから開始?参加メリットや費用など紹介
夏期講習とは?
夏期講習の目的について
夏期講習のメリット
夏期講習に参加する際の注意点
夏期講習の平均費用・相場|学年別に紹介
夏期講習はいつから?
夏期講習だけ参加してもOK?
夏期講習の参加を断りたい場合
おすすめの夏期講習|学年別に紹介

中学生の夏期講習の選び方

中学生向けの夏期講習はどのような基準で選べば良いのでしょうか。それぞれの講習で特徴やカリキュラムが異なるため、いざ選ぼうと思っても迷ってしまいますよね。夏期講習は基本的に、次で紹介する3つを基準にして選ぶのがおすすめです。

苦手科目を克服したい

1つ目は苦手科目の克服です。苦手科目がある子どもの場合、「何から取り組めば良いのか分からない」「勉強のスケジュールを立てられない」といったケースも珍しくありません。そのため一人ひとりのニーズに沿った上で、密な指導をしてくれる夏期講習への参加が良いでしょう。おすすめなのが個別指導塾。個々の学力や学習ニーズに合わせてカリキュラムを設定して、個別に学習指導をしてくれるため苦手科目克服にピッタリです。

応用力をつけたい

基礎学力は十分に身に付いているため、夏期講習で応用力を付けたいと思っている子どももいることでしょう。応用力を付ける場合は集団型と個別指導型のどちらでも構いません。基礎学力があることから集団型の授業にも付いていけるため、他の生徒と切磋琢磨できる環境が合っているのであれば、集団型の夏期講習が適しています。もし自分のペースでじっくりと取り組みたいなら、個別指導型の方が良いでしょう。どちらの指導スタイルも、事前に学習内容を確認しておくことが大切です。

志望校に合った内容で勉強したい

特に中学3年生で志望校に合った内容で勉強したい場合、それぞれの塾における合格実績をチェックしてください。志望校の合格実績が豊富であれば、出題傾向やレベルに沿った形で勉強できる可能性が高まります。

夏期講習で思ったような成果が出ない…なぜ?

成績アップを目指して夏期講習に参加したものの、思ったような成果が出ないことも考えられます。どのような原因があるのか、主な対策と一緒に見ていきましょう。

学習方法が間違っている

学習方法が間違っていることが原因で、夏期講習の成果が表れない可能性があります。適切な学習方法は科目によってさまざま。

例えば数学ではまず公式を覚えてから、覚えた公式を使って実際に問題を解いて解法を身に付けていくのが基本です。社会は暗記が中心で、さらに重要単語や重要事項の意味、出来事の因果関係を捉えていくことが求められます。

夏期講習に参加したからといって、ただ闇雲に勉強をしても成績はアップしません。一度科目ごとの学習方法を見直してみると良いでしょう。

勉強嫌い・モチベーションが低い

2つ目は勉強嫌いやモチベーションが低いことです。そもそも勉強が嫌いだったり、勉強へのモチベーションが低かったりすると、夏期講習へ通っても受け身の学習ばかりで成績は伸びません。

そのまま同じ講習へ通い続けても、成績アップは期待できないでしょう。大切なのは成功体験を多く積んで、「もっと勉強したい」と感じてもらうこと。例えば個別指導塾なら講師と生徒の距離が近く、一人ひとりの性格や特性に合わせて指導をしてくれます。成功体験をたくさん積むことで勉強嫌いやモチベーションの低さが改善され、成績も向上していくはずです。

中学生が夏期講習に通わない場合の対策

子どもや家庭の事情によっては、夏期講習に通わないケースもあるでしょう。自宅で勉強する際は以下の点に注意してください。

学習計画を立てて、自分で勉強できるようにする

自宅学習の場合、当然のことながら子ども自身で勉強を進めていかなければいけません。一人でも計画的に学習を進められるように、夏休み前に学習計画を立てましょう。

科目ごとに「英語は1学期までに習った単語と文法を完璧にする」「数学の基礎問題集を2週する」など、夏休み中の大きな目標を設定します。さらに夏休み全体のスケジュールと、1日単位のスケジュールを立てることで、計画的に自宅学習を進められるようになるはずです。

模試を受けて、自分の学力を把握する

2つ目は模試を受けて、自分の学力を把握することです。自宅学習だけをしていると、客観的に自分の学力を把握しにくいデメリットがあります。他の子どもと比べて自分の学力がどの程度あるのか、志望校のレベルと比較してどうなのかを適時知ることで、学習計画を修正しながら効率的に勉強を進めていけます。外部模試を受けることで自分の学力を客観的に把握し、自宅学習にも役立つでしょう。

親が適度に介入し、フォローする

子どもによっては学習計画を作っても、ついついさぼってしまって計画通りに勉強が進まないことも考えられます。学習計画を作ったからといって、全てを子ども任せにするのはやめましょう。計画が順調に進んでいるかを親がチェックし、適度にフォローをするようにしてください。

まとめ

中学生が夏期講習に通うべきかどうかは、子どもの学力や学年、志望校のレベルなどによって異なります。参加する場合は苦手科目の克服や応用力を付けたいなど、子どもそれぞれの目的に合わせて塾を選ぶと良いでしょう。

塾によって指導スタイルや特徴、対象とする子どもは異なるため、目的にピッタリ合った講習に参加することで成績アップが期待できるはずです。

 

・関連記事 ~この記事を読んだ方は、こちらの記事も読んでいます。

中学生の夏期講習はどのぐらいかかる?費用・平均相場・塾の選び方についても解説!

中学生は夏休みにどのぐらい勉強すべき?効果的な勉強方法も紹介!

【中学生】夏期講習の日程・スケジュールを解説!大手塾情報も紹介

【中学生】オンライン夏期講習のメリットとは?おすすめ塾も紹介!

【中学生】夏の勉強合宿とは?メリット・注意点も解説します

注目記事

すべての注目記事を見る

新着記事

すべての新着記事を見る

塾選(ジュクセン)編集部

この記事を執筆した執筆者

塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。

塾選(ジュクセン)編集部の記事一覧を見る