2024/03/26
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中学生の塾にかかる平均費用はいくら?学年別や個別・集団塾ごとの料金表など紹介

中学校に進学すると勉強内容が難しくなることから、学習塾に通いはじめる中学生は少なくありません。一口に学習塾といっても巷にはたくさんあり、それぞれで料金体系や費用が異なります。多くの家庭にとって塾費用は塾選びで大切な判断材料の一つ。しかしあまりにも情報量が多すぎて、「塾費用を比較するのが大変!」と感じている保護者も多いのではないでしょうか。 そこで、今回は中学生向け大手学習塾の費用について、料金表を用いて分かりやすく解説。費用を抑える方法や塾選びのポイントも一緒に紹介するので、参考にしてください!

目次

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【中学生】塾の平均的な年間費用はいくら?学年別に紹介

まずは実際に塾に通っている中学生は、塾費用にどのくらいかけているのかを見ていきましょう。以下の表は文部科学省が発表した「平成30年生 子供の学習費調査」に基づく、中学生が学習塾へ費やす1年間の費用相場です。

中学生向け授業料金が安いおすすめ学習塾15選!塾ごとの費用や特徴も比較

▼中学生が学習塾へ費やす1年間の費用相場

学年 全体平均 公立中学校に通う場合 私立中学校に通う場合
中学1年生 年間11万3,958円 年間11万774円 年間11万7,141円
中学2年生 年間16万7,526円 年間17万8,408円 年間15万6,644円
中学3年生 年間25万175円 年間31万3,780円 年間18万6,569円

※小数点繰り上げ

公立中学校と私立中学校、どちらも学年が上がるにつれて費用は高くなっていきます。授業内容が難しくなっていくこと、そして高校受験対策から塾に通いはじめる子どもが多くなっていくのが主な理由です。

また中学1年生では私立中学校の方が公立中学校よりも費用が高くなっていますが、中学2年生では逆転しています。特に中学校3年生になると公立中学校の塾費用は私立中学校よりも2倍以上の開きです。

私立中学校の中には中高一貫教育を導入しているため、そもそも高校受験対策をする必要がないこと、また受験が必要であっても学校内で受験対策をする環境が整っていることが理由と考えられるでしょう。

【中学生】大手塾の費用相場|授業形式別に紹介

中学生を対象とした学習塾の費用は、塾やコースなどによって異なります。続いては集団指導塾と個別指導塾に分けて、それぞれ大手塾の費用相場をチェックしていきましょう。

大手個別指導塾の費用相場|学年別に紹介

続いては個別指導塾の費用相場です。集団指導塾と同じように、『ジュクセン』が「週1回の受講」を想定して、各塾の費用相場をまとめました。

塾名(授業時間) 中学1年生(月額) 中学2年生(月額) 中学3年生(月額) 年間の平均授業料
創英ゼミナール(60分) 月額5,450円 月額5,450円 月額5,850円 年間65,000円
個別指導塾スタンダード(75分) 月額11,800円 月額13,000円 月額13,000円 年間151,200円
対話式進学塾 1対1ネッツ(50分) 月額19,400円 月額19,400円 月額20,000円 年間235,200円
ITTO個別指導学院(50分) 月額7,750円 月額8,160円 月額8,460円 年間97,480円
東京個別指導学院(80分) 月額23,112円 月額23,112円 月額24,840円 年間284,256円
栄光の個別ビザビ(80分) 月額22,000円 月額22,000円 月額23,100円 年間268,400円
明光義塾(90分) 月額14,300円 月額14,300円 月額15,400円 年間176,000円
スクールIE(90分) 月額15,010円 月額15,010円 月額15,505円 年間182,100円
個別教室のトライ(120分) 月額28,620円 月額28,620円 月額28,620円 年間343,440円
フリーステップ(80分) 月額15,950円 月額15,950円 月額17,600円 年間198,000円
Z会進学教室(80分) 月額33,200円 月額33,200円 月額36,400円 年間411,200円

※上記は一般的な目安となります

個別指導塾も塾によって費用相場は大きく異なります。主に金額に影響を与えているのは授業時間の長さだけでなく、正社員講師なのかアルバイト講師なのか、そして講師1人に対する生徒数などです。集団指導塾の多くは正社員のプロ講師が指導していますが、個別指導塾の場合は塾によって正社員講師やアルバイト講師などとさまざま。アルバイト講師を雇っている塾の場合、授業料は一般的にリーズナブルです。また講師1人に対する生徒数が少なくなればなるほど、授業料は割高となります。

個別指導塾のメリット

個別指導塾が持つ最も大きいメリットの一つが、自分だけのカリキュラムとペースで勉強できること。集団指導塾と違って一人ひとりに合わせて塾が学習カリキュラムを作成し、日々の指導はカリキュラムに沿って行われます。「数学が苦手なので、前の学年にさかのぼって復習をする」「英語は得意なので、高校入試問題にチャレンジする」といったように、それぞれが持つ課題やニーズに合わせて勉強できるのは大きなメリットといえるでしょう。効果的・効率的に成績アップを目指せます。

また子どものスケジュールに合わせて通塾できるのもメリットといえるでしょう。集団指導塾の場合はあらかじめ決められた日時に通塾する必要がありますが、個別指導塾は子どもの希望に合わせて日時を調整できます。部活や習いごとと勉強を両立させたい子どもにおすすめです。

関連記事:【中学生】個別指導塾おすすめ10選!塾の特徴・費用も徹底解説!

個別指導塾のデメリット

個別指導塾のデメリットは個別指導自体の内容や講師に関する問題、指導スピードの遅さがあげられます。個別指導の内容が学校のワークだけだったり遅かったり、講師が突然変わり相性が悪ければ不満も出るものです。他にも個別指導に慣れると、指導されているときは調子がいいのに、集団でテストを受けたときは結果が出ないこともあります。

個別指導の内容は各子どもに合わせたオーダーメイド授業も多いですが、反面、勉強のペースが遅くなるケースがあるのです。学校のワークだけ取り組ませる方針のところなら、塾に行くだけのメリットも減りますし、自主勉強をしているのと同じになりかねません。集団塾と共通するのは講師との相性が悪い問題で、勉強にも身が入らず指導を受けても成績が伸び悩んでやる気もそがれます。他の生徒がいると、実力の半分も発揮できずにテスト結果が悪いというケースも出てくるのです。

大手集団指導塾の費用相場|学年別に紹介

まずは集団指導塾です。『ジュクセン』が「週1回の受講」を想定して、各塾の費用相場をまとめました。

塾名(授業時間) 中学1年生(月額) 中学2年生(月額) 中学3年生(月額)​​ 年間の平均授業料
臨海セミナー(100分) 月額14,500円 月額14,500円 月額14,500円 年間174,000円
湘南ゼミナール(80分) 月額10,065円 月額14,960円 月額14,960円 年間159,940円
国大セミナー(120分) 月額13,200円 月額13,750円 月額14,850円 年間167,200円
栄光ゼミナール(50分) 月額7,957円 月額10,157円 月額13,640円 年間127,013円
創研学院(90分) 月額8,140円 月額8,140円 月額11,000円 年間109,120円
開成教育セミナー(55分) 月額7,425円 月額7,865円 月額8,415円 年間94,820円
第一ゼミナール(120分) 月額5,500円 月額5,500円 月額6,050円 年間68,200円
早稲田アカデミー(120分) 月額9,240円 月額11,000円 月額11,990円 年間128,920円
成基学園(75分) 月額5,500円 月額5,500円 月額8,000円 年間76,000円

※上記は一般的な目安となります。

塾によって授業料が大きく違うことが分かります。中学1年生の料金を見ると、最も高いのが臨海セミナーの14,500円、最も安いのが創英ゼミナールの5,250円と、3倍近い料金差です。ただし授業時間も塾によって異なるため、表面上の料金が高い・安いだけでは一概に比較はできません。例えば国大セミナーは1回の授業時間が120分と、栄光ゼミナールの50分よりも倍以上です。

また塾によっては学年が上がるにつれて、授業料が高くなっているところもあります。高校受験対策としてカリキュラムがより濃くなるのが理由です。

集団指導塾のメリット

集団指導塾に通う主なメリットはいくつかあります。まずは費用が個別指導塾と比べてリーズナブルなこと。後述する個別指導塾では生徒一人ひとりにかかる講師分の人件費が高くなることから、必然的に授業料も割高です。集団指導塾は塾によって費用はさまざまですが、一般的に個別指導塾よりもリーズナブルに利用できるでしょう。

質の高い指導を受けられやすいのも大きなメリットの一つです。正社員講師や指導実績の高い有名講師の多くは、集団指導塾に在籍している傾向が高くなります。生徒を飽きさせず、思わず引き込まれるような授業展開で、意欲的に勉強に取り組めるようにもなるはずです。

また自分と同じような目標や学力を持つ生徒が集まることから、自然と仲間意識が芽生えやすいのも集団指導塾の特徴。仲間と切磋琢磨し合いながら、日々の学習を進めていけます。

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集団指導塾のデメリット

集団指導塾のデメリットは、複数人で勉強するからこそ起きる環境や負担の問題です。他の生徒がいると集中できませんし、自分のペースで勉強できないと成績アップではなく落とす結果になりかねません。例えば、引っ込み思案だと恥ずかしくて萎縮し質問できずわからないまま授業だけが進むことも出てきます。

友だちと雑談ばかりして勉強に集中できない、授業のペースが早すぎる、学校と塾で課題の量が負担になる子どももいるでしょう。先生との相性が悪いと勉強へのやる気もなくなったり、教えてもらってもすんなり頭の中に入らなかったりする問題も出てきます。集団塾の場合、授業が終わると先生はすぐどこかへ行ってしまうため、質問しようにもタイミングを逃すケースもあります。個別指導塾では起きない問題が、集団指導塾にあるため、向いていない子どもだと塾のお金や時間がムダになるのです。

夏期・冬期・春期講習の費用相場

学習塾に通う場合は、授業料以外にも発生する費用について理解しておく必要があります。

中でも大きいのが夏期講習、冬季講習などの季節講習費用でしょう。

  夏期講習
(7~8月)
冬期講習
(12~1月)
春期講習
(3月末)
集団塾 3~10万円 2~7万円 0~3万円
個別塾 6~25万円 4~15万円 0~5万円

※上記は一般的な目安となります

一般的に夏期講習や冬期講習などの季節講習は集団塾よりも個別塾の方が高い傾向にあります。しかし、個別塾の場合は、参加は強制ではない場合もあります。また、通常授業料に追加で支払う必要がある場合や、通常授業と併せた料金になっている場合もあります。

詳しくは各塾で年間費用として何にいくらかかるのか事前に確認しておくと良いでしょう。

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塾代以外にかかる学習費用

学習塾に必要となる費用は授業料だけではありません。以下の表は文部科学省の「平成30年生 子供の学習費調査」に基づく、中学生の家庭内学習費の内訳と年間の費用相場です。

▼中学生の家庭内学習費の内訳と年間の費用相場

費用内訳 公立中学校 私立中学校
家庭内学習費 年間13,229円 年間28,534円
物品費 年間5,286円 年間13,819円
図書費 年間7,943円 年間14,715円

物品費には学習机やいす、本棚、補助学習を目的としたパソコンといった物品の購入費用が該当します。そして図書費に含まれるのは参考書や問題集、辞書、パソコンソフト、学習用カセットテープなどです。自宅学習にどのくらい時間や労力を費やすのか、新しく参考書や問題集を購入するのかどうかにもよって、家庭学習費の金額は変わってくるでしょう。

塾代が高い!費用を抑える方法

これまで説明してきたように、中学生が学習塾へ通う場合は決して安くはないお金が必要です。そのため家庭によっては、「できるだけ費用を抑えたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。
費用を抑える方法は主に次の3つです。

オンラインコースがある塾を選ぶ

塾によっては対面式だけでなく、インターネット通信を介した授業を行うオンラインコースを設定しているところがあります。スマホやパソコンなどの通信機器の他、インターネット環境があれば自宅にいながら授業を受けられるものです。オンライン授業は設備費や人件費を抑えられるため、授業料も対面式よりリーズナブルにしているところも少なくありません。
オンライン授業の概要やメリット・デメリットについては、以下で紹介する記事を参照してください。

学習塾のオンライン授業とは?メリット・デメリットを徹底解説!

コマ数や受講科目を調整する

2つ目はコマ数や受講科目を調整することです。特に個別指導塾の場合、自分で自由に受講コマ数や受講科目を選べます。1コマ当たりで授業料が発生するため、受講コマ数を増やせば当然授業料は高くなってしまうでしょう。苦手な科目の中でも、特に自分一人では勉強しにくいものに絞って受講するのがおすすめです。一般的に数学や英語は、独学での克服は難しいといわれています。

特待生制度を利用する

塾によっては特待生制度を設けています。成績上位の子どもを対象に特待生として認定し、入会金や毎月の授業料の全額免除・半額免除などを受けられるのが特徴です。
「模擬試験で偏差値〇〇以上取得」「学校の成績が〇〇以上」など、認定条件は塾によってさまざま。事前にどのような制度があるのかをチェックしておくと良いでしょう。

中学生の塾選びのポイント

「学校の成績をアップさせる」「第一志望の高校に合格する」などの目的を達成させるためには、子ども一人ひとりに合った塾選びが欠かせません。塾によってカリキュラムや特徴、主に対象とする子どもは異なるので、良く考えずに塾を選んでしまうと思ったような学習効果は得られないでしょう。

「塾に通う目的を明確にさせる」「いくつかの塾をピックアップして、それぞれを比較する」などが大切です。以下の記事では中学生向けの塾選びにおけるポイントを解説しています。ぜひ一読して参考にしてください。

【2024年】中学生におすすめの学習塾22選!塾選びの方法や特徴を徹底解説
 

中学生が塾にかかる費用に関するよくある質問

集団指導塾や個別指導塾のメリットやデメリット、夏期講習や冬講習、関連する学習費用以外のよくある質問をご紹介します。費用を塾選びの優先順位1番手の方は、悩む可能性のある内容を知っておけば事前対策が効率的にできるためチェックしてみてください。

中学生の塾の授業料を比較して1番安い塾はどこでしょうか?

ジュクセンで週1回受講を前提とした、各塾の費用相場まとめを参考にすると創英ゼミナールが1番安い塾です。中学1年と2年は月額5,250円、3年は5,750円で年間65,000円、1番高額な塾の年間174,000円で半分以下に価格設定されています。ただし授業時間は60分で、1番高い臨海セミナーより40分短い点をどう考えるかで印象も変わるでしょう。
授業時間が120分で創英ゼミナールの次に安いのが第一ゼミナールで、中学1年と2年で月謝は5,500円、3年だけ6,050円で年間68,200円です。一番安いのは創英ゼミナールですが、指導内容や授業時間も踏まえてトータルで得か損かを考えて判断したほうがいいでしょう。

中学生の塾代がきつい場合はどうすれば良いでしょうか?

塾代がきついと感じたら、無理のない生活を目指してください。塾代で生活が厳しいと、子どもやご両親の精神的な負担で、受験勉強以外の悩みにより良好な学習環境を作れません。
対策として、苦手教科だけ塾で学習したりスタディサプリなどを併用したりするなら費用負担を軽くできます。また、アプリやYouTubeを使えば安く学習が進められます。例えば、ノート共有アプリのClear(クリア)では、30万冊の中学生から大学生までのノートを無料で見ることができます。他にもスマホや光熱費を安いところと契約し直し、保険を見直すだけでも節約できます。

まとめ

今回は中学生向けの大手学習塾における費用を、表にして解説しました。授業時間やカリキュラム、1クラスあたりの生徒数、講師が正社員かアルバイトかなどが授業料に大きく影響を与えるため、表面上の料金だけで判断しないようにしてください。中身を細かく見ていくことも大切です。参考にしてみてください!
 

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塾選(ジュクセン)編集部

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塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。

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