2024/03/29
公開

【大学受験】高校生が通う夏期講習を徹底解説!メリットや選び方も紹介

大学受験を予定している高校生にとって悩ましいのが、塾や予備校の夏期講習に参加するべきかどうかということ。「夏期講習では何をするのかな?」「参加すると、どのようなメリットがあるのだろう」などと思っている子どもや親御さんも多いのではないでしょうか。今回は大学受験向けの夏期講習について徹底解説。いつから始まるのか、メリットやデメリット、選ぶ際のポイント、そして当サイトがおすすめする夏期講習情報も一緒に紹介します。夏期講習への参加を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

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【高校生】そもそも夏期講習とは?

夏期講習は塾や予備校が、基本的には通常授業とは別に開催しているものです。

カリキュラムは場所や学年、コースなどによってさまざま。集団指導塾の場合はあらかじめ準備されているたくさんの科目ごとの講座から、好きなものを選べるようになっています。1コマあたり50分~90分授業で、1講座4回~5回開催しているところが多いでしょう。

個別指導塾では通常授業と同じように、一人ひとりの状況や希望に合わせて学習指導をしてくれます。苦手科目の克服や入試問題演習など、幅広いニーズに応えてもらえるのが特徴です。

実際に夏期講習を受講する高校生の目的は、一人ひとり異なります。「1学期の復習をして、基礎固めをしておきたい」「2学期以降の先取り学習をして、定期テストで高得点をマークしたい」「大学入学共通テストの問題演習をくり返したい」など、さまざまな目的を持った子どもたちが集まります。

【高校生】夏期講習はいつから?夏休みや7月中旬~

夏期講習の開催時期は塾や予備校によって差があるものの、一般的には大きく3つのパターンに分けられます。

  • 「夏休みの間で1週間~2週間ほど開催」
  • 「7月中旬~8月上旬、8月中旬~8月下旬の2回に分けて開催」
  • 「7月中旬~8月下旬までで、1週間ごとにカリキュラムを変えて開催」

の3つです。

講習申し込みは早いところで6月上旬からスタートし、定員になると締め切られてしまう場合もあります。また塾によっては先着順で授業料割引といったお得なキャンペーンもしているので、できるだけ早く申し込むようにしましょう。

大学受験に向けて夏期講習を受けるメリットやデメリット

大学受験に向けて夏期講習へ通うか迷っている子どもにとって気になるのが、「どのようなメリットがあるのか」ではないでしょうか。続いては夏期講習によってもたらされる、主なメリットとデメリットを紹介します。

【高校生】夏期講習を受けるメリット5選

夏期講習に対して具体的にどのようなメリットを感じられるかは、実際に受講する子どもの性格や状況によって異なります。しかし一般的には次に挙げる5つのメリットが出てくるでしょう。

メリット①苦手科目の克服ができる

1つ目は苦手科目の克服ができることです。集団指導塾で科目ごとに受講できる講座が細かく設定されている場合、自分の苦手な科目やレベルに合わせて好きな講座を選べます。「数学Ⅱ・Bが苦手」「大学入学共通テスト用の英語を克服したい」など、一人ひとりの学習ニーズに沿って勉強を進めていけます。

また個別指導塾の場合もオリジナルカリキュラムを作ってくれるので、苦手科目の克服にピッタリです。

大学受験合格のカギは、苦手科目をできるだけ作らないこと。足を引っ張る科目をなくしておくことで志望校合格の可能性が高まり、また受験できる大学の選択肢も広がるでしょう。

メリット②授業の復習ができる

復習に重点を置いているコースや講座を受講する場合、効率的にこれまでの学習単元を復習できるでしょう。高校で学ぶ学習項目はレベルが高く、また進度も速くなっています。学校の定期テストは何とかクリアしていても、理解不十分な箇所がたくさんあるかもしれません。

特に英語と数学は積み上げ式の科目のため、これまで勉強してきた土台が形成されていないと、その後の学習でつまずきが生じてしまいます。夏休みの間の授業の復習をしておくことで、2学期以降の授業や勉強もスムーズに進められるようになるはずです。

メリット③志望校の受験対策ができる

大学入試といっても、実際に入学試験で課される試験内容は大学や学部などによって異なります。同じ入試科目だったとしても、大学や学部によって大きく出題傾向が異なるため、それぞれに特化した勉強をしなければいけません。

夏期講習の中には「大学入学共通テストの英語対策講座」や「早稲田大学・慶応義塾大学向けハイレベル数学Ⅱ・Bコース」など、大学入学共通テストや志望校別の授業をおこなっているところがたくさんあります。

塾や予備校ごとに過去の入試問題を徹底的に分析し、最新の傾向に合った形でカリキュラムを設定。志望校合格へダイレクトにつながる受験対策ができるでしょう。

メリット④学習習慣を継続できる

4つ目のメリットは学習習慣を継続できることです。夏休み中は学校の授業がなくなるため、子どもによってはまったく勉強をしなくなるかもしれません。特に普段学校の授業以外で勉強する機会がない高校生は、ほぼ夏休み中は自宅学習をしないといっても大げさではないでしょう。

夏期講習へ通うと、学校の授業と同じように必然的に勉強するようになります。夏休み前にあった学習習慣を継続し、大学入試に向けた学力育成につなげられるはずです。

またこれから学習習慣を身に付けたい子どもにも適しています。受験勉強が本格的になると、毎日長時間の勉強が必要です。学習習慣が形成されていない子どもが、いきなり毎日長時間の勉強をするのは非常に困難なこと。スタートしてから数日で、燃え尽きてしまうでしょう。

毎日夏期講習へ通うことで学習習慣が形成され、長時間の勉強にも耐えられるようになります。

メリット⑤授業以外のサポートを受けられる

夏期講習へ通うと、授業以外のサポートを受けられるのも大きなメリットの一つです。夏期講習のメインは講師による学習指導ですが、塾や予備校によっては学習指導以外にもさまざまなサポート体制がそろっています。

たとえば学習相談。授業をしている講師や塾の専任スタッフに、普段の勉強について相談ができます。「どのように受験勉強を進めていけばよいのか」「苦手科目をどのように克服すればよいのか」など、学習計画の立て方や具体的な勉強方法など、プロの観点から的確に教えてくれるはずです。

また進路相談に乗ってくれるところもあるでしょう。いまの学力や学習状況などを鑑みて、志望大学の選び方や併願校の決め方などをアドバイスしてくれます。

さらに塾によっては夏期講習のみ受講する高校生に対しても、自習室や自習スペースを開放しているところも少なくありません。エアコンが効いた快適な空間で、暑さを気にせずに受験勉強に集中できます。

【高校生】夏期講習を受けるデメリット2選

夏期講習にメリットがあるということは、デメリットの可能性もあるということ。すべての高校生に発生するものではありませんが、夏期講習による主なデメリットは次の2つです。

デメリット①費用がかかる

デメリットの1つ目は費用がかかることです。具体的な料金は塾やコースによって異なるものの、1講座あたり1万円以上の費用がかかることを理解しておきましょう。費用については本記事の下部で解説しているので、ぜひご覧ください。

デメリット②時間の無駄になることもある

子どもの学習ニーズとかけ離れた講習を受講してしまうと、時間の無駄になるかもしれません。「大学受験に関係のない科目を受講してしまった」「得意で自己学習が十分できる科目を受講してしまった」など、受講する科目選びには十分気を付けたいところです。

【大学受験】高校生が受講する夏期講習の費用相場

高校生向け大学受験対策ができる、夏期講習の費用相場は次の通りです。

学年 個別指導塾 集団指導塾
高校1年生~2年生 約6万円~15万円 約5万円~10万円
高校3年生 約9万円~22万円 約7万円~14万円

同じ個別指導塾でも、講師1人に対する生徒数によって費用相場は変わってきます。一般的に1対1の完全マンツーマンは授業料が高く、生徒数が多くなればなるほどリーズナブルです。

夏期講習の費用については以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

【大学受験】夏期講習の平均的な費用は?大手塾・予備校の料金比較も紹介

【大学受験】夏期講習を選ぶ際のポイント5つ

夏期講習を開催している塾や予備校はたくさんあるため、どこが子どもに合っているか迷ってしまいます。夏期講習を選ぶ際は、次に紹介する5つのポイントを押さえておきましょう。

志望校の合格実績や入試情報が豊富か

先述したように大学入試では同じ入試科目でも、大学や学部ごとに出題内容は大きく異なります。そのため志望校の入試傾向や特性に合わせて、ピンポイントの勉強を進めていくことが合格のカギです。

すでにある程度志望大学や学部を絞れている場合、志望校の合格実績や入試情報がどのくらいあるのかをチェックしましょう。塾によってはホームページ上で合格実績を公表しているところもあります。また個別に問い合わせることで、可能は範囲で教えてくれるところもあるでしょう。

志望校の合格実績が豊富ということは、受験に直接沿った勉強ができるということ。夏期講習選びの大きな材料となります。

目的にあったカリキュラムかどうか

授業カリキュラムは講習の種類によってさまざま。子どもの学習ニーズとは関係のない講座や、ニーズを満たせないカリキュラムとなっている講座を受講しても、時間とお金の無駄になってしまいます。

まずはなぜ夏期講習を受けたいのか、その目的をはっきりさせましょう。「苦手な英語を克服したい」「志望校別の問題演習に取り組みたい」などと目的が明確になれば、おのずと受講するべき講座やコースが絞られてくるはずです。

学力にあった講座を受ける

3つ目は子どもの学力に合った講座を受けることです。たとえば同じ夏期講習の同じ科目であっても、基礎レベルから標準レベル、ハイレベル、難関大学入試レベルなど、学力に合わせて複数の講座を開設しているところがあります。

必ず子どもの学力に合った講座を選ぶようにしましょう。簡単すぎたり、反対に難しすぎたりすると、夏期講習で得られる成果が小さくなってしまいます。

よく見受けられるケースがいまの学力ではなく、理想の学力に合わせた夏期講習を受講すること。現在の学力よりも高いレベルの講座を受講することで、成績を大きく引き上げられると考えている子どももいますが、間違いです。

授業を聞いても内容が分からず、勉強する意欲もなくなってしまうかもしれません。まずは子どもが理解できるレベルの講座を受講し、少しずつ確実にレベルアップをしていくことが大切です。

授業形式をチェック

夏期講習の授業形式は大きく個別指導型と集団指導型、映像授業型の3つです。それぞれの授業形式で主な特徴やおすすめできる子ども像が異なるため、子どもの特性や性格、生活スタイルなどに合わせて授業形式を選ぶようにしてください。

個別指導型は生徒一人ひとりに合わせてカリキュラムが作成され、カリキュラムに沿って個別に学習指導がおこなわれます。また1コマ単位で受講できる夏期講習も多いので、自分のペースで勉強したい子ども、部活動や習いごとと勉強を両立させたい子どもなどにおすすめです。

集団指導は同じ学力や目標を持った子どもが一同に集まり、同じ授業を受けます。他の子どもと競ったり、支え合ったりすることも多く、ライバル意識が学習モチベーションにプラスになる子どもに向いているでしょう。

映像授業型は塾の教室や自宅などで、授業映像を視聴して勉強を進めていきます。たくさんある講座の中から自由に選べ、また子どもの都合に合わせていつでも受講できるのが大きな魅力です。塾によっては確認テストやスタッフとの面談など、フォロー体制も整っています。

授業以外のサポート体制

最後は授業以外のサポート体制が、どの程度あるかを確認することです。先述した学習相談や進路相談、自習室の設置のほか、授業を欠席した場合の補習や振替え、講習終了後の面談、学習計画作成のアドバイスなど、塾や予備校によってさまざまな内容があります。

すべてのサポートが子ども全員に必要とは限りません。どのようなサポート体制があり、子どもにとって有意義となるのかを良く考えてみるとよいでしょう。

【大学受験】おすすめ塾・予備校の夏期講習

最後に当サイトがおすすめする、大学受験対策ができる夏期講習情報を紹介します。

河合塾

河合塾は集団指導塾。2022年におこなわれた夏期講習は、1講座90分×5日間。5日間という短い期間でも学習効果を高められるように、学ぶべき学習項目がギュッとつまっています。

レベルアップ講座やテーマ講座など、幅広い講座がそろっており、学習ニーズに合わせて自由に選択可能です。

東京個別指導学院

個別指導塾でおすすめなのが、東京個別指導学院です。ベネッセグループに所属しており、最新の大学受験情報をもとに受験対策を進めていけます。

2023年の夏期講習は7月中旬~8月下旬に開催予定。期間中は好きな日程で通塾でき、また1科目からの受講もOKです。

お近くの教室を選択し、お問合せください。
無料 料金を知りたい
東京個別指導学院の紹介ページはこちら

▶東京個別指導学院の料金を徹底解説!他塾と比べて授業料は?

東進衛星予備校

東進衛星予備校の授業形式は映像授業です。全国的に有名な一流講師が授業を担当し、受験生がつまずきやすいポイントを丁寧に解説。「なぜ、そうなるのか」にとことんこだわり、本物の思考力育成を目指します。

2022年の夏期講習では高校1年生~2年生を対象に、申し込み日に合わせて複数の講座受講料が無料となりました。

▶東進の月額費用は5万~10万!実際の費用を328名にアンケート

おすすめの夏期講習情報は以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。

【大学受験】高校生向けのおすすめ夏期講習10選|塾・予備校の選び方など紹介

まとめ

大学受験を目指している高校生が夏期講習へ通うことで、苦手科目の克服や授業の総復習、志望校別の受験対策など、さまざまなメリットが生まれます。講習によってカリキュラムやレベルが異なるため、参加する目的や学習ニーズを明確にした上で選ぶことが大切です。

今回紹介した3つの夏期講習以外にも、質の高い学習指導をしてくれるところがたくさんあります。気になるところを比較しながら、子どもに合った場所を見つけてください。

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塾選(ジュクセン)編集部

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