2024/03/30
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【大学受験】夏休みの基礎固めのやり方|いつまでにどこまでやればいい?

「大学受験合格には、基礎固めが大切」といわれますが、具体的にどのようなことに取り組めばよいのでしょうか?特に勉強時間を多く確保できる夏休みは、基礎固めに最適な時期ともいわれています。今回は夏休みの基礎固めのやり方について、いつまでにどこまでやればよいのか、基礎固めをする際のポイントと一緒に解説。夏休み中の受験勉強の参考にしてください。

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【大学受験】基礎固めとは?重要性についても解説

基礎固めとは言葉の通り、基礎となる部分をしっかり身につけておくことです。国語や数学、英語など、すべての教科・科目には基礎となる部分があります。基礎固めは志望校の難易度に関わらず、合格するためには欠かせないものです。

大学入試で課される問題は、基礎ができていないと解けないものがほとんど。難関大学では難しい応用問題もたくさん出題されますが、基礎がしっかりしていないと、いくら問題演習をくり返しても太刀打ちできません。

また一見すると難しい問題でも、実は基礎知識を組み合わせることで解けるものもあります。基礎がしっかりしていれば、その後は応用問題演習をくり返すことで、難関大学合格に必要な実力も身につけられるでしょう。

【大学受験】夏休みの基礎固めの具体的なやり方|科目別に紹介

基礎固めのやり方は、科目によって異なります。ポイントをしっかり押さえた上で夏休みの勉強に励むことで、効率的に基礎を固められるようになるでしょう。以下で科目ごとの方法を紹介します。

【英語】基礎固めのやり方

大学入試の英語では文法や長文読解、リスニング、英作文など、さまざまな問題が出題されます。そしてすべての問題の基礎となるのが、単語と文法の2つです。基本的な単語と文法を理解していないと、英語の文章を読んだり、聴いたり、書いたりすることができません。

市販の単語帳や熟語帳を使って、大学入試に必要な単語・熟語を覚えていきましょう。単語は一度で理解するのは難しいため、毎日コツコツと覚えていくことが大切です。

「1日20個を完璧に覚える」ではなく、「1日100個や200個をザっと眺める」といったサイクル法がおすすめ。1語1語を軽く流して進めていき、一通り終わったら、また最初に戻ります。

2回目以降は記憶に残っている単語が徐々に増えていき、無理なく覚えられるはずです。単語数の目安は大学入学共通テストで約4,000語~6,000語難関大学で約6,000語~7,000語となっています。

文法は主語や動詞、目的語といった要素に注意をしながら、参考書や問題集で各項目を勉強していってください。文章は意味をイメージしながら音読をするのがおすすめ。英語を英語のまま理解できる英語脳が生まれ、長文読解やリスニングに生かせます。

【数学】基礎固めのやり方

数学の基礎固めで大切なのは、教科書に掲載されている定理や公式を使えるようになることです。

定理や公式を覚えただけで、実際の問題を解けなければ意味がありません。まずは定理や公式を暗記し、例題や練習問題をくり返し解いて、どのように活用するのかを理解しましょう。

次に問題集へ移り、さまざまなパターンの問題に触れることで、基礎力がどんどんアップしていきます。

最初はじっくり考えて解いても構いませんが、慣れてきたら制限時間を設けて解いてみてください。時間を意識することで問題を解くスピードが自然と上がり、試験本番でも焦らずに臨めるようになるでしょう。

どの単元ができていないかを知るためには、各単元の公式が載っている問題集を使用するのがおすすめ。一通り解いてみることで、苦手な単元が明確になります。

【国語】基礎固めのやり方

国語は現代文と古文、漢文、それぞれで基礎固めの方法が異なります。

現代文の基礎は、筆者が文章内で主張したいことを理解すること。小説や論評、テーマなどは異なるものの、問題を解く上で共通しているのは筆者の主張を読み取ることです。

主張を読み取るためには、段落ごとに要点をまとめてみるのがおすすめ。一つひとつの段落の要点をつかむ練習を重ねることで、文章全体における筆者の主張を理解できるようになります。

古文で大切なのは、単語と文法です。英語と同じですね。基本的な単語と文法を理解していれば、文章を読んで意味を理解できるようになります。単語帳や文法の参考書などを活用して、一通り覚えておくようにしましょう。

漢文は基本的な漢字の読み方、そして句法を身につけることが欠かせません。基本的に漢文は基礎知識があれば解ける問題が多いので、漢字の読み方と句法をマスターした後は、問題演習をくり返せば大丈夫です。

【社会】基礎固めのやり方

社会は世界史や日本史、地理、現代社会など幅広い科目を含みますが、すべてに共通するのは暗記が重視されること。基礎固めとして、まずは用語の理解から始めましょう。一問一答式の問題集などは、隙間時間を使って取り組めるのでおすすめです。

また歴史科目では各年代のつながりや、同じ時期における他の地域の出来事なども理解しましょう。

【理科】基礎固めのやり方

理科は科目によって基礎固めの方法が変わってきます。

生物と地学は暗記が中心。暗記するべき項目は多いですが、基礎だけで解ける入試問題も多いです。教科書に出てくる用語の意味を、イラストなども活用して覚えていきましょう。視覚で覚えることで、記憶にも残りやすくなります。

物理や化学は公式や法則を理解しただけでは問題が解けません。覚えた公式や法則をベースにして、具体的な計算問題を解けるようになるまでが基礎固めです。「なぜそうなるのか?」に意識を向けつつ、必要に応じて図表などを用いると理解が進み、基礎固めに役立ちます。

【大学受験】基礎固めはいつまでにどこまでやればいい?

上記で解説したような科目ごとの基礎固めは、いつまでに、どこまでやればよいのでしょうか?それぞれの詳細を見ていきましょう。

基礎固めはいつまでにやるのがいい?

前述したように基礎固めはどの大学入試においても、最も大切な要素の一つ。基礎力がないと難しい問題やクセのある問題は当然のこと、基礎的な知識を問われる問題も解けません。しかし基礎固めを終わらせておくべき時期は、志望校のレベルによって異なります。

たとえば最難関大学や難関大学を受験する場合は、ハイレベルの問題に取り組む時間をできるだけ多く確保しなければいけません。そのため基礎固めも早い時期、高校1年生や2年生までに終わらせておく余裕が生まれるでしょう。

どのような志望校にも共通するのが、どれだけ遅くても高校3年生の夏休みまでには終わらせておくこと。応用問題演習や志望校別の入試問題演習は、数カ月~半年ほどかかるため、高校3年生の夏休みまでには基礎固めをしておくようにしましょう。

基礎固めはどこまでやればいい?

基礎固めで取り組むべき範囲も、志望校のレベルによってさまざまです。たとえば入試問題で基本的な知識ばかりが問われる大学と、高度なレベルの問題が課される大学とでは、受験生に求められる基礎力は異なります。

一つの目安となるのが、志望校の入試問題を解いてみること。問題を解けるのが一番ですが、問題が解けなかったとしても、解答を読んですんなり理解できれば、ある程度の基礎は固まっていると判断できます。

また問題を解く方向性、考え方が一致していた場合も、受験に必要な基礎はできていると考えて間違いありません。基礎が固まっていると判断できたら、後述するように入試問題演習へ移っていきましょう。

【大学受験】夏休みに基礎固めをする際のポイント

効率的に夏休みの基礎固めを進めていくためには、いくつかのポイントがあります。以下で紹介する3つのポイントを意識して、夏休み中の勉強に臨みましょう。

正しい勉強法を身につける

まずは正しい勉強法を身につけることです。

たとえばこれまで勉強をしてきたにも関わらず、思ったように成績が伸びなかった場合、勉強法が間違っていたのかもしれません。勉強には科目ごとに、正しい勉強法や進め方というものがあります。「学力が上がらないな」と感じたら、一度勉強法を見直してみるとよいでしょう。

また部活動が忙しく、夏休みまでまともな勉強をしてこなかった高校生も、正しい勉強法を身につけることで一気に挽回できるチャンスとなります。

正しい勉強法はインターネット上や書籍などでも公表されていますが、不安がある子どもは塾や予備校へ通ってみるのもおすすめです。学習指導を受けられるだけでなく、豊富な指導実績による効率的な勉強法も教えてもらえるでしょう。

複数の科目を同時並行で進めない

基礎固めでは、複数の科目を同時並行で進めないことも大切です。基礎ができていない科目がたくさんあると、つい「あれもやろう、これもやろう」と同時にいくつもの科目を勉強しがち。

しかし基礎が身についていない状態で、複数の科目を同時並行で勉強すると、学習効率が下がってしまいます。学習内容がなかなか頭に入らず、時間の無駄になってしまうでしょう。同時並行は基礎力が身についてからおこなうべきです。

基礎固めは1科目集中で、短期間で終わらせましょう。1科目にだけ集中すれば、参考書や問題集を1冊終わらせるのに時間はかかりません。また成功体験となり、勉強へのモチベーションにもつながります。

学校の授業・課題を徹底する

最後は学校の授業や課題を徹底することです。学校の授業であつかうものは、どれも基礎的なものばかり。教科書に沿って進められることが大半なので、学校の授業内容を理解することが、基礎固めにそのままつながります。

特に高校1年生~2年生で習う学習項目は、基礎固めに最適です。これまでの授業内容や学校から課された課題などをふり返り、基礎固めを進めていくとよいでしょう。

【大学受験】基礎固めが終わった後にやるべきこと

基礎固めをするべき範囲は先述した通りです。一人ひとりに必要な基礎固めが終わった後は、志望校別の入試対策や過去問題演習へ移りましょう。

基礎は大切といっても、いつまでも基礎固めにこだわるのはよくありません。基礎固めにばかり時間をかけると、入試本番で合格点を得るための本格的な対策が不十分になってしまいます。

過去問題や予想問題に取り組むほか、模擬試験を受けるのもよいでしょう。間違えた箇所を中心に課題や弱点を分析して、一つずつ確実につぶしていってください。やるべきものを絞ることで、効率的な学習につながります。

また塾や予備校で開催している、夏期講習へ参加するのもおすすめです。コースや講座によっては、大学入学共通テストや志望大学別の授業をおこなっているところがあります。授業スタイルやカリキュラム、費用などは講習によって異なるため、いろいろと比較してみるとよいでしょう。

下記の記事でジュクセンがおすすめする、夏期講習情報を解説しています。ぜひご覧ください。

【大学受験】高校生向けのおすすめ夏期講習11選|塾・予備校の選び方など紹介

まとめ

大学受験において、基礎固めは非常に大切なもの。基礎がしっかりしていないと、あらゆる入試問題を解くのは難しくなってしまうでしょう。科目ごとに求められる基礎力は異なるため、今回紹介した内容も参考にして、夏休みの学習へ生かしてください。

基礎固めが終わったら、入試問題演習といった実践的な対策へ移りましょう。志望校別の入試対策をすることで、合格力を身につけられるようになるはずです。

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塾選(ジュクセン)編集部

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