総合型選抜とは?他の選抜方法との違いやメリット・デメリットを徹底解説!【2026年入試】


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塾選ジャーナル編集部
総合型選抜(旧AO入試)とは、知識・技能、思考力・判断力・表現力から、学びへの意欲や人間性までを総合的に判断して合否を決める大学入試方法の一つです。
学力試験ではなく「大学のアドミッション・ポリシーに合う人物を選抜する方式」として実施されていたAO入試が、2021年度から名称変更され誕生した入試形態になります。
総合型選抜について、具体的な内容やほかの選抜方法との違いがよくわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、総合型選抜とほかの選抜方法との違いを紹介しながら、総合型選抜の仕組みや流れを解説します。
総合型選抜とは?AO入試とはどう違う?
「総合型選抜」とはどんな選抜方法か、内容について解説します。
総合型選抜とは「大学が求める学生」を選抜する入試
総合型選抜(旧AO入試)とは、知識・技能、思考力・判断力・表現力に加え、学びへの意欲や人間性までを総合的に評価し、合否を決定する大学入試の一つです。
従来のAO入試は、学力試験を課さず「大学のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)に合う人物を選抜する方式」として実施されていました。しかし、2021年度からの入試改革に伴い「総合型選抜」へと名称が変更され、学力の把握が求められるようになりました。
この変更により、従来のような自由な形式の選抜だけでなく、一定の基礎学力を確認するための課題や試験が課されるケースが増えました。 総合型選抜では、書類審査(志望理由書・活動報告書など)、面接・小論文・プレゼンテーション・口頭試問といった多様な選考方法が採用されており、大学ごとにその評価基準が異なります。
単なる学力試験では測れない個性や適性を評価する入試方法であり、大学が求める学生像に合致するかが大きなポイントとなります。 そのため、事前に志望大学のアドミッション・ポリシーを確認し、自分の強みや学びたいことを明確にすることが重要です。
総合型選抜で重視されるポイントは?
ここでは、総合型選抜で重視されるポイントについて考えてみましょう。
選抜内容は大学ごとに異なりますが、共通して重要視されるのがアドミッションポリシーです。各大学は独自のアドミッションポリシーを持ち、それに基づいて受験生を評価します。
志望大学のアドミッションポリシーを理解し、それに合った準備をすることが、総合型選抜を突破するためには必要です。
アドミッションポリシー
アドミッションポリシーは、大学や学部・学科が「どのような学生に入学してほしいか」を示す指針です。受験生は、アドミッション・ポリシーを理解することで、入試に向けてどのような準備をすればいいのかが明確になります。
特に、総合型選抜や学校推薦型選抜ではアドミッションポリシーに合致するかどうかが、志望理由書や面接での選抜基準となります。そのため、志望大学や学部のアドミッションポリシーをしっかりと読み解き、理解しておくことが重要です。
大学のホームページやパンフレットには「3つのポリシー」としてアドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシーが記載されています。
またアドミッションポリシーは、総合型選抜や学校推薦型選抜の志望理由書や面接で活用されるため、入試ガイドや入試要項にも詳しく書かれています。
受験生は、自分の志望する大学や学部・学科のアドミッションポリシーを熟読し、それに基づいて準備を進めましょう。
学ぶ意欲と姿勢
総合型選抜では、学ぶ意欲や姿勢も重視されます。学力試験だけでなく、どれだけ学びに対して前向きで、熱心に取り組んできたかが評価されます。書類選考や面接では「なぜその分野を学びたいのか」「自分がどのように成長しようとしているのか」を具体的に示すことが求められます。
学業以外の部活動や学外活動などを通じて、自分の成長を実感してきた経験も、強いアピール材料です。困難に直面した時にどのように乗り越えてきたか、エピソードを交えて意欲や姿勢を伝えましょう。真摯な姿勢が見えることで、合格の可能性はぐっと高くなります。
総合型選抜とAO入試の違い
2021年度入試以前は、現在の総合型選抜と類似した入試方法が「AO入試」と呼ばれていました。では、総合型選抜とAO入試の主な違いは何でしょうか?その大きな違いは、学力試験の有無と評価基準の明確化にあります。
AO入試は、学力よりも個性や特長を重視する傾向が強い入試方法でした。 一方、総合型選抜では、小論文や面接に加えて、大学や学部によってはプレゼンテーション、口頭試問、実技試験などが実施されることがあります。 選考方法は大学ごとに異なるため、志望校・志望学部に応じた適切な入試対策が求められます。
また、大学入学者選抜においては「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」の3要素をすべての入試方式でバランスよく、多面的かつ総合的に評価する方針が示されています。 そのため総合型選抜では、評定平均や資格・検定試験の成績を通じて基礎学力が確認されることがあるなど、評価される能力の範囲がこれまでよりも広がっています。
総合型選抜とほかの入試方式との違い
総合型選抜の志願者数・入学者数は年々増えている
大学入試における主な選抜方法としては、一般入試・総合型選抜・学校推薦型選抜の3種類があります。
文部科学省の調査によると、2020年度と2023年度の志願者数の比較では、一般選抜志願者数は約69万人減少しているのに対し、総合型選抜(旧AO入試)志願者数は約4万8千人増加しています。
総合型選抜による入学者数も志願者数と比例して増加しており、2020年度が6万5,041名だったのに対し、2023年度では9万2,993人と、約2万8,000人も増加しました。
※文部科学省「入学者選抜実施状況」を加工して作成
※文部科学省「入学者選抜実施状況」を加工して作成
今後も総合型選抜入試の志願者数・入学者数が増加していくことが予想されます。
ほかの選抜方法との選抜日程の違い
大学入試には「一般入試」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の3種類があります。さらに、大学入試の仕組みや流れは国立・公立・私立で異なります。
選抜方式別の選抜日程の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。
選抜方式別の選抜日程の違い | |
---|---|
総合型選抜 | 主に秋頃に開始 |
学校推薦型選抜 | 主に冬に実施 |
一般入試 | 主に年明けから春にかけて実施 |
選抜日程の違いを踏まえたうえで、準備をすることが必要です。
各選抜日程のイメージは、次のとおりです。
総合型選抜の出願は、国公立大学も私立大学も9月に開始されます。総合型選抜は、ほかの選抜方法よりも動き出しが早いため、注意が必要です。大学によっては、出願前に「エントリー」が必要となることがあります。エントリーは、6月頃から始まる場合があるため、早めに情報収集をしておきましょう。
エントリーとは、総合型選抜を受験するための前段階の手続きのことです。エントリー時点で志望理由書や活動報告書を提出し、それに基づいて面談を行う大学もあります。さらに、エントリーシートの提出と同時に課題を提出することが求められる場合もあるため、早めの対策が重要です。
総合型選抜においては、オープンキャンパスへの参加が出願条件となっている大学もあります。
この場合、受験生は夏休み前には志望校を決定し、出願に向けて必要な手続きを開始する必要があります。
総合型選抜は、ほかの選抜方法と比べて動き出すのが早いため、出願準備をしっかりと計画的に進めることが求められます。
総合型選抜の動き出しの早さを理解し、エントリーから出願までの一連の流れを把握しましょう。
また、総合型選抜は、学校推薦型選抜や一般選抜ほど入試日程が特定の時期に集中していません。大学によっては9月から年明けの2月頃まで、複数回の入試日程を設けていることもあります。
受験生は、自身のスケジュールや準備状況に応じて、総合型選抜に挑むチャンスを得られるのです。選抜日程の確認をしっかりと行い、計画的に準備を進めることが成功への鍵となります。
ほかの選抜方法との出願条件や選抜方法の違い
総合型選抜は、ほかの選抜方法よりも早く開始されることを説明しました。次に、出願条件や選抜方法の違いについて見ていきましょう。
総合型選抜には、ほかの選抜方法にはない特徴がありますが、共通点もあります。ここでは学校推薦型選抜と比較しながら、それぞれの出願条件や選抜方法の違いを詳しく解説します。
自分に合う選抜方法を見つけるために、総合型選抜と学校推薦型選抜の違いをしっかりと理解しましょう。
出願条件の違い
総合型選抜の出願条件では、学校長の推薦が不要です。代わりに、受験生は志望理由書に加え、学修計画書や学びの設計書など、大学入学後に何を学びたいかを具体的に記述する必要があります。
これにより大学側は、受験生の意欲や将来の学びに対する計画性を評価します。受験生にとっても自分の学びたいことを明確にし、自己理解を深める機会となるでしょう。
一方、学校推薦型選抜では学校長の推薦が必須です。特に公立大学では「県内・市内の高校に限る」など、出身地に基づく指定がある場合もあります。出願条件については、志望校・志望学部・志望学科について詳細を確認してください。
また総合型選抜と学校推薦型選抜には、共通の出願条件も存在します。
たとえば「学校の成績」は、重要な評価基準です。評定平均が一定以上であることや、高校での履修科目が指定されている場合もあるため、出願前にしっかりと確認する必要があります。
一部の大学では、語学検定の級やスコアを出願条件としていることもあります。さらに、卒業年度(現役生か高卒生か)や、併願の可否についても出願条件に含まれているか確認しましょう。
選抜方法の違い
次に、選抜方法についてです。総合型選抜と学校推薦型選抜の主な選抜方法は、共通しています。
具体的な選抜方法は、書類審査、小論文、面接、学科試験などです。総合型選抜では上記の選抜方法に加えて、下記のような実践的な課題を課す大学が一般的です。
口頭試問 ・プレゼンテーション ・グループディスカッション ・フィールドワーク ・講義レポート など
学校推薦型選抜ではなく、総合型選抜を選ぶ際には実践的な課題にも取り組む必要があります。
以上のように、総合型選抜と学校推薦型選抜の出願条件や選抜方法の違いを把握することで、受験生はより効果的な準備が可能になります。
それぞれの出願条件や選抜方法の特徴を理解し、合格への適切な戦略を立てましょう。
総合型選抜のメリット・向いている人の特徴
総合型選抜には、ほかの入試方式とは異なる多くのメリットがあります。特に、学力だけでなく、自分の強みや意欲を活かして受験できる点が魅力です。受験生にとっては、自分に合った入試方式を選ぶことが大学合格の秘訣となるでしょう。ここでは、総合型選抜を選ぶことの具体的なメリットについて紹介します。
高校からの推薦がなくても受験できる
総合型選抜のメリットは、高校からの推薦がなくても受験できることです。学校推薦入試を受けるためには学校側からの推薦が必要ですが、総合型選抜を利用すれば高校からの推薦がなくても受験のチャンスが得られます。
総合型選抜では学校からの推薦がない分、書類選考や面接で自分をしっかり表現することが重要です。自分がこれまで頑張ってきたことを、自信を持って伝えられるように準備しておきましょう。
ただし出願に必要な条件として、評定平均が定められている大学や、高校で履修した科目に制限がある場合もあります。一部の大学では、語学検定の級やスコアを出願条件として求めていることもあります。これらの条件は、必ず事前に確認しておくことが大切です。
受験機会が増える
一般入試と総合型選抜は別々の入試方式なので、両方を受験すれば受験機会が増えます。総合型選抜の受験で結果が出なかった場合でも、一般入試の受験機会があるため、受験のチャンスを2回以上持つことが可能です。複数の方法を活用することで、合格の可能性を高めることができます。
また、総合型選抜では学力だけで合否が判断されないため、部活動や課外活動に力を入れている人にとっては、学力が合格ラインに達していない大学でも合格の可能性が生まれます。
対策を通して将来のビジョンが固まる
総合型選抜の対策をする中で、将来の目標をしっかり考え、ビジョンを固めることができます。書類選考や面接対策を通じて、自分の進みたい道や、やりたいことを考える機会が多くなるからです。
どのような大学で学びたいか、将来どんな仕事に就きたいかを具体的に考えることで、自分のビジョンがより明確になります。将来のビジョンが明確になれば、大学生活の目標もはっきりするでしょう。目標がはっきりすることで、受験のモチベーションも高まります。
書類選考や面接では、固まった将来の夢や目標を具体的に伝えることが求められます。対策を通して身につけられる、自分の考えをしっかり伝える力は社会に出た時にも役立つでしょう。
一般選抜よりも倍率が低いところが多い
総合型選抜は難関に感じるかもしれませんが、実際には倍率が1倍台の大学もあります。特に、私大の場合、一般選抜よりも倍率が低いところが多いです。私大志望者にとって総合型選抜は、ぜひ活用したい選抜方法といえます。
また、国公立大学でも、提出書類や受験資格がそれほど厳しくない学校も多いです。ポイントを押さえた対策を行えば、合格の可能性は十分にあります。
総合型選抜は自分の強みを活かし、多様な実績を評価してもらえるチャンスです。倍率が高い大学を志望する際も、合格を目指す価値は十分にあります。学力試験だけではなく、自分の活動実績や意欲を具体的にアピールしましょう。
一般選抜より合格が早く決まる
総合型選抜は、一般選抜よりも合格が早く決まる「年内入試」として注目されています。 「年内入試」は、一般選抜が翌年の1月以降に行われるのに対して、年内に結果が出る点を強調するための表現です。
総合型選抜の合格発表は、早ければ11月に行われ、年内に進学先が確定するケースが多いです。一方、一般選抜は1月に大学入学共通テストが実施され、その後2月から3月にかけて個別試験が行われます。
総合型選抜は「年内入試」として合格が早く決まるため、大学入学までの期間をゆとりを持って過ごすことができます。合格後は入学準備に専念でき、新生活の計画も余裕を持って進められるでしょう。
また早く進路が決まることで、受験以外のことにも集中できます。部活動や課外活動にも十分な時間を割くことができ、一般選抜を受験する場合よりも多くの時間を有効に使うことが可能です。
総合型選抜のデメリットは?
総合型選抜には多くのメリットがありますが、注意が必要な点もいくつかあります。ここでは、総合型選抜のデメリットを紹介します。
他大学と併願できないケースがある
総合型選抜では、他大学と併願できないケースがあります。専願の場合、合格すると必ずその大学に入学しなければいけません。
総合型選抜を検討する際には、出願予定の大学の入試要項をしっかり調べ、他大学との併願が可能か確認することが大切です。基本的には、合格したら行きたい大学のみを受験することをおすすめします。
中には、併願が可能な大学もあります。早めに情報を集め、志望校選びや併願する大学についてじっくりと検討しましょう。
出願時期が早めで準備期間が短い
総合型選抜の出願時期は、一般選抜よりも早く設定されています。早ければ6月からエントリーが始まるため、一般入試よりも準備期間が短いです。学力試験とは異なり、書類選考や面接を行うため、しっかりと準備をするためには、早めに対策に着手しなければなりません。
学校の授業や部活動などと対策を並行すると、予想以上に忙しく感じることもあります。そのため、出願時期をしっかりと確認し、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
早めに計画を立てて準備を進めることで、無理なく、効率よく対策を進めることができます。忙しい中でも落ち着いて取り組めるよう、情報収集を早めに始めておきましょう。
一般選抜との勉強のバランスが難しい
総合型選抜と一般選抜との勉強のバランスを取ることは、想像以上に難しいです。総合型選抜の対策では、書類選考や面接の準備が必要であり、一般選抜の学力試験対策とは異なる内容だからです。
また、一般選抜と総合型選抜の両方を準備する際は、対策する内容のボリュームが大きくなります。場合によっては両方の対策をうまく並行できず、どちらも十分に準備できないこともあるかもしれません。
対策を両立させるには、時間の使い方が非常に重要です。総合型選抜に向けた書類選考や面接対策に取り組みながら、一般選抜の学力試験の勉強時間を確保する必要があるからです。スケジュールをきちんと立てて効率的に勉強を進めることで、自信を持って試験に臨めるでしょう。
総合型選抜を設置している大学は?
総合型選抜を導入している主な学部を、特徴を交えながらあわせて10校紹介します。気になる大学や学部の詳細を調べて、志望校選びの一歩を踏み出しましょう。
総合型選抜を設置している国立大学
大学・学部名 | 都道府県 | 特徴 |
---|---|---|
東北大学 文学部 | 宮城県 | 書類審査、筆記試験、面接を実施。出願時期により大学入学共通テストの結果が必要 |
筑波大学 人文・文化学群 | 茨城県 | 書類審査と面接を実施。書類審査では自己推薦書と志望理由書を重視 |
お茶の水女子大学 文教育学部 | 東京都 | プレゼミナールを受講し、レポートを書類審査で提出。その後グループ討論や面接も実施 |
名古屋大学 理学部 | 愛知県 | 書類審査、小論文、面接を実施。出願時期により大学入学共通テストの結果が必要 |
京都大学 総合人間学部 | 京都府 | 提出書類、能力測定考査、大学入学共通テストの結果を総合的に評価 |
九州大学 共創学部 | 福岡県 | 書類審査、講義レポート、討論、小論文、面接を実施。講義の一部は英語で行われる場合あり |
総合型選抜を設置している私立大学
大学・学部名 | 都道府県 | 特徴 |
---|---|---|
国際基督教大学 教養学部 | 東京都 | 書類選考とオンラインでの個人面接を実施。 |
法政大学 経済学部 | 東京都 | 書類審査と面接を実施。国際バカロレア利用に限り受験が可能 |
慶応義塾大学 総合政策学部 | 神奈川県 | 書類選考と面接を実施。面接は日本語または英語で行われる |
立命館大学 産業社会学部 | 京都府 | 書類、小論文、面接を実施。小論文のテーマは現在社会の諸問題 |
関西大学 法学部 | 大阪府 | 書類選考と面接を実施。英語外部試験の成績提出が必要 |
2026年度から新たに設置するところも
東京電機大学と青山学院大学は、2026年度から新たに総合型選抜を設置します。東京電機大学は「とんがりAO」を実施し、特定分野に情熱を持つ受験生を募集する予定です。出願には「工学部が本当に出会いたい“とがった個性や経験”を持つ受験生像」を明示した「とんがり要件」を満たすことが求められます。
また、青山学院大学は「理工系女子特別入学者選抜」を開始し、女性比率20%以上を目指して積極的な受け入れを行います。選考は書類選考・基礎学力調査・面接です。
これらの新しい制度は、多様な才能や個性を重視しており、大学での学習環境への良い影響が期待されます。
総合型選抜でよくある質問
総合型選抜は、受験生の個性や意欲、将来の目標などを総合的に評価する入試です。そのため、書類選考や面接で自己PRをしっかり伝えることが大切です。ここでは、総合型選抜でよくある質問について解説します。
総合型選抜の面接でよく聞かれる質問は?
総合型選抜の面接では、自己紹介や志望動機がよく聞かれます。加えて、これまでに取り組んだ活動や、将来の目標もよく聞かれる質問です。面接官は、受験生が自分の考えをしっかりと伝えられるかを見ています。
面接に向けて、自分の考えや具体的な経験をわかりやすく話せるように準備をしておきましょう。また、素直で前向きな姿勢も評価されるので、無理に背伸びをすることなく自分を表現することが大切です。
総合型選抜で重視されることは何ですか?
総合型選抜で重視されることは、受験生の個性や熱意です。特に部活動やボランティア、趣味、アルバイトなどに積極的に取り組んできたことが評価されます。大学側は、受験生が自分の興味や目標に向けてどれだけ努力してきたかを、書類や面接で確認します。
そのため学業だけでなく、これまでの活動から得たスキルや経験、価値観をしっかり伝えることが大切です。
面接で「貴学」という言葉は使ってはいけないですか?
面接で「貴学」という表現を使うこと自体に問題はありません。面接官との会話では、丁寧で敬意を持った言葉遣いが重要です。しかし「貴学」を使うと、少し堅苦しく感じられる場合があります。代わりに「御校」や「貴校」を使うとよいでしょう。
過度に形式的になることなく、熱意を込めて自分の志望理由を伝えてください。自分らしく話し、リラックスした態度を見せることが、面接官に好印象を与えます。
総合型選抜でアピールすべきことは何ですか?
総合型選抜では、自己PRや課外活動での経験が大きな評価対象です。自分の強みやこれまでの経験を具体的に伝え、将来どのように活躍したいかを示すことが重要です。特に、ほかの受験生と差別化できる部分を明確にし、自分の意欲や将来のビジョンをアピールしましょう。
また、大学側が求める学生像と自分のビジョンがどれだけ合致しているかを伝えることも重要です。アピール内容に自信を持つためにも、早めに準備をしておきましょう。
まとめ
総合型選抜は、学力に加えて個性や意欲も評価される選抜方法として注目を集めています。ほかの選抜方法との違いや特徴を理解して早めに準備を始めることで、受験生は自分に最適な選択肢を見つけられます。
総合型選抜のメリットを活かすためにも、選抜の仕組みや総合型選抜を設置している学部をしっかりと把握し、受験準備を進めましょう。
執筆者プロフィール

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