総合型選抜(旧AO入試)に落ちてしまったら?とるべき対応と今後の進路を徹底解説


編集部
塾選ジャーナル編集部
総合型選抜に向けて準備を進めるなかで、「落ちたらどうしよう」「専願なのに不合格だったら…」と不安や焦りを感じている人もいるかもしれません。
総合型選抜は「受かりやすい入試」と思われがちですが、学力だけでなく志望理由書や面接など、多面的に評価される入試です。その分、自分の思いがうまく伝わったかどうか不安になるのも自然なことです。
とはいえ、たとえ不合格だったとしても、進学の道が閉ざされるわけではありません。
この記事では、総合型選抜に落ちた後の進路や、今から取るべき行動について解説します。また、再チャレンジを視野に入れたサポートとして、合格保証制度を設けている塾も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
総合型選抜に落ちることはある?
「総合型選抜は一般選抜よりも受かりやすい」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、実際には総合型選抜でも落ちることがあります。
総合型選抜で落ちることの背景や、実際の合格率はどうなのかについて見ていきましょう。
総合型選抜でも落ちることはある
結論からいえば、総合型選抜でも落ちることはあります。
総合型選抜(旧AO入試)とは、知識や技能に加えて、思考力・判断力・表現力、さらには学ぶ意欲や人間性までも評価対象となる入試方式です。この方式では、学力だけでは判断されないため、対策の方向性を間違えると、実力を発揮できないまま終わってしまうこともあります。
志望理由書や自己PR、面接で「伝える力」が求められるため、事前準備が極めて重要です。事前準備をおろそかにすると、第三者からの添削や面接練習を取り入れている受験生との間には、大きな差が生まれます。
総合型選抜に受かる人・落ちてしまう人の特徴については、以下の記事をご覧ください。
総合型選抜の合格率は?
実際のところ、総合型選抜の合格率はどの程度なのでしょうか。
ここでは、私立大学と国公立大学の合格率を例に挙げて紹介します。なお、大学や学部、年度によって合格率は変動するため、最新の志望校の情報はご自身で必ず確認するようにしてください。
総合型選抜の合格率【私立大学】
例えば、私立大学である同志社大学と慶應義塾大学の総合型選抜では、合格率は以下のとおりです。
同志社大学の総合型選抜合格率
学部・学科・コース | 募集人数 | 志願者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
商学部 商学科 フレックス複合コース | 10 | 22 |
10 |
約45% |
文化情報学部 文化情報学科 | 15 | 70 |
23 |
約33% |
生命医科学部 医情報学科 | 2 | 7 |
3 |
約43% |
スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科 | 4 | 44 |
4 |
約10% |
参考:2024年度 アドミッションズオフィス方式による入学者選抜(AO入試)結果|同志社大学
慶應義塾大学の総合型選抜合格率
学部 | 募集人数 | 志願者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
総合政策学部 | 150 | 712 |
121 |
約17% |
環境情報学部 | 150 | 582 |
129 |
約22% |
参考:アドミッションズ・オフィスによる自由応募入試(AO入試)(総合政策学部・環境情報学部)2024年度|慶應義塾大学
同志社大学の一部学部では、合格率が10%前後となっているケースもあります。慶應義塾大学も同様に、志願者数に対して狭き門となっています。
このように、総合型選抜は決して「受かりやすい入試」ではありません。不合格になる受験生の方が多いのが現実です。だからこそ、綿密な準備と対策が求められます。
総合型選抜の合格率【国公立大学】
国公立大学では総合型選抜の合格率はどうなっているのでしょうか。ここでは、京都大学の総合型選抜の合格実績を例として紹介します。
京都大学の総合型選抜合格率
学部・学科・コース | 募集人数 | 志願者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
総合人間学部 | 5 | 33 |
5 |
約15% |
文学部 | 10 | 61 |
10 |
約16% |
教育学部 | 6 | 19 |
4 |
約21% |
法学部 | 20 | 56 |
14 |
約25% |
京都大学の一部の学部では、合格率が10%前後にとどまることもあります。募集人数が少ないうえに、ハイレベルな志願者が集まるため、競争は非常に激しくなるからです。
このように、国公立大学の総合型選抜も狭き門であり、不合格になる受験生のほうが多いのが現実です。十分な対策なしでは突破は難しいといえるでしょう。
総合型選抜に落ちても大丈夫!進学の道はまだある
「総合型選抜に落ちた」としても、大学進学が不可能になるわけではありません。
入試には複数のルートが用意されています。進路を柔軟に見直すことで、新たな可能性が開けることもありますので、ぜひ参考にしてください。
総合型選抜=“受験チャンスのひとつ”にすぎない
総合型選抜は、一般選抜や学校推薦型選抜と同様に「大学入試の一手段」にすぎません。言い換えれば、数ある受験機会のひとつでしかないということです。
たとえ総合型選抜で不合格だったとしても、進路が断たれるわけではありません。むしろ、「どこが足りなかったか」を見つめ直し、次のチャンスに向けて改善していくことが重要です。
切り替えが早い人ほど、その後の受験対策に集中しやすくなります。難しいかもしれませんが、気持ちをリセットして、新たな入試方式に備えましょう。
学校推薦型や一般選抜はこれからが本番
国公立大学および私立大学の総合型選抜は、一般的に9月ごろから出願が始まります。ほかの選抜方式よりもスケジュールが早いため、受験も早期に終わる傾向があります。
学校推薦型選抜の出願は11月ごろ、共通テストは1月に実施されます。まだ時間が残されている場合は、次の入試に向けた準備を始めるチャンスです。
たとえ総合型選抜で結果が出なかったとしても、これからの行動次第で十分に巻き返すことはできます。気持ちを切り替え、志望校に向けた学力強化を着実に進めましょう。
「落ちた=進学できない」ではない
「総合型選抜に落ちた=大学進学ができない」と考えてしまう人は少なくありません。しかし、それは誤解です。
大学入試には、学校推薦型選抜や一般選抜、共通テスト利用入試など、複数の選抜方法があります。実際、総合型選抜で不合格となった後、別の入試で第一志望に合格する受験生もいます。
大切なのは、落ちた原因を分析し、次に活かすことです。志望校の選び直しや勉強計画の見直しを行えば、次にどういった対策をすべきかが見えてくるでしょう。
落ち込む気持ちは自然ですが、「まだ進学のチャンスはある」と自分に言い聞かせて、次の目標に向かって一歩を踏み出しましょう。
総合型選抜に落ちたら、どんな進路が考えられる?
総合型選抜に落ちてしまった場合、今後の進路としては大きく3つの選択肢が考えられます。
- 一般選抜に切り替える
- 他大学の総合型・推薦型に再挑戦する
- 浪人・進路変更を検討する
すぐに気持ちを切り替えるのは難しいかもしれませんが、自分に合った進路を冷静に選び、できるだけ早く次の準備に取りかかることが大切です。
一般選抜に切り替える
総合型選抜で不合格となった場合、一般選抜へと切り替えるという選択肢が考えられます。
もし総合型選抜の準備と並行して、一般選抜の勉強も進めていたなら、そのまま計画通りに対策を継続しましょう。ペースを落とさず、今ある力を生かして本番に備えることができます。
一方、一般選抜の対策が不十分だった場合は、今からでも遅くありません。まずは現状を整理し、どこまで取り組めるかを見極めたうえで、無理のないスケジュールを立てましょう。焦らず、着実に取り組むことが合格への近道です。
なお、国公立大学を目指す場合は、大学入学共通テストで5教科の対策が必要です。試験範囲も広いため、効率的な学習計画が欠かせません。
私立大学を志望する場合でも、高校3年間の学習内容が出題範囲となるため、重点分野を見極めて対策を進めることが重要です。
総合型選抜に落ちた直後に気持ちを切り替えるのは簡単ではありません。しかし、その経験を振り返り、課題を見つけることで、一般選抜への対策は確実に前進します。
他大学の総合型・公募推薦に再挑戦する
総合型選抜を実施している大学の中には、併願を認めているところもあります。そのため、第一志望の総合型選抜に落ちた場合でも、他大学での再挑戦が可能になるケースがあります。
特に、結果通知の早い大学を受験していれば、後期の総合型選抜や、公募推薦の出願に間に合うこともあります。志望校がまだ募集中かどうかを、大学の公式サイトなどで確認してみましょう。
希望に合う大学が見つかったら、すぐに募集要項や出願条件をチェックすることが重要です。必要書類やスケジュールの確認は早めに済ませておきましょう。
再挑戦する際は、前回の試験を振り返っておくことがカギになります。志望理由書や面接の内容を見直すことで、1回目の経験を次に生かすことができます。
失敗を単なる結果で終わらせず、成長の材料として捉えることが、合格への近道になります。
浪人を検討する
総合型選抜で不合格になり、その後一般選抜にも挑戦したものの、思うような結果が出なかった——。
それでも「やっぱり第一志望を諦めたくない」という強い想いから、浪人という選択肢を取る人もいます。
浪人にはリスクもありますが、自分の意思で決めたうえで取り組めば、結果につながるケースも多くあります。予備校の活用や生活習慣の見直しなど、1年をどう過ごすかが重要です。
目標を持って再挑戦する覚悟があるなら、浪人は決して後ろ向きな選択ではありません。
なお、総合型選抜は浪人生でも受験が可能です。もし浪人して同じ大学の総合型選抜に再挑戦する場合は、1度目の失敗から学び、改善したうえで臨むことが大切です。
総合型選抜に落ちたら、いつ何をすればいい?
総合型選抜に落ちた後、何をすべきか迷ってしまう人は多いかもしれません。しかし、受験スケジュールはまだ続いています。
ここでは、落ちた後にやるべきことを時期ごとに整理して紹介します。次の目標に向けて気持ちを切り替え、計画的に行動を進めていきましょう。
11月〜12月:出願できる大学を探しつつ一般選抜対策
総合型選抜では、一般的に11月以降に結果が発表されます。
11月以降も出願を受け付けている大学はゼロではありません。私立大学では、総合型選抜の2期募集や公募推薦が行われていることがあります。出願可能な大学をリストアップし、自分の成績や志望と照らし合わせて検討しましょう。
あわせて、一般選抜に向けた対策もスタートさせる必要があります。共通テスト対策、私大の個別試験の過去問演習、苦手分野の克服など、優先順位をつけて取り組むことが大切です。
特にこの時期は、「進路変更するかどうか」「志望校を変えるべきか」など悩みが増える時期でもあります。焦って決めるのではなく、担任や塾の先生、保護者と相談しながら、現実的かつ納得のいく進路を選ぶことが大切です。
落ち込んだままでいる時間が長いほど、次の準備が遅れてしまいます。今できることに集中し、少しずつでも前に進んでいくことが、合格への第一歩になります。
12月〜1月:一般選抜に向けて対策を進める
この時期は、一般選抜に向けた本格的な対策に集中する重要なフェーズです。志望校の出題傾向を確認し、重点的に学習すべき範囲を絞り込むことが求められます。
共通テストを受験する人は、時間配分やマークミスを防ぐための練習も必要です。本番と同じ形式で模試や過去問を繰り返すことで、実践力を高めましょう。
また、私立大学を第一志望にしている場合は、個別試験の対策に力を入れる時期でもあります。科目数が少ない分、得点源となる教科の完成度が合否を大きく左右します。
加えて、出願準備も同時進行で進める必要があります。出願書類の不備は大きなロスにつながるため、大学ごとの提出期限や必要書類を事前に整理しておきましょう。
学習と事務作業の両立で忙しくなる時期ですが、計画的に進めることで気持ちにも余裕が生まれます。焦らず、一歩ずつ着実に積み重ねていくことが大切です。
もし一人での対策が難しいと感じた場合は、塾のサポートを受けることも検討してみてもよいかもしれません。大学受験対策に強い塾については、以下の記事をご覧ください。
1月~:二次試験対策・個別試験対策に向けて最終仕上げ
1月以降は、いよいよ入試本番に向けた最終調整の時期に入ります。国公立大学を志望する人は、共通テストの結果を踏まえた上で、二次試験に向けた準備を本格化させましょう。
私立大学を志望する場合は、2月に実施される個別試験に向けた対策が中心になります。過去問演習や答案の見直しを繰り返し、得点力をしっかり仕上げていく段階です。
主なスケジュールは次のとおりです。
- 国公立大学:1月中旬に共通テスト、2月下旬に二次試験
- 私立大学:一般的に2月に個別試験を実施
ここからは、体調管理も非常に重要になります。夜更かしや無理な追い込みは避け、万全のコンディションで試験当日を迎えられるように整えましょう。
ラストスパートの時期ですが、焦らずに「できることを確実にやる」意識を持つことが大切です。積み上げてきた努力は、最後のひと踏ん張りで成果につながります。
総合型選抜で落ちたとき、まだ出願できる入試方式・大学はある?
総合型選抜で不合格になった場合でも、出願できる入試方式や大学はまだあります。
ここでは、出願が可能な選抜方式や、12月以降も受験チャンスが残っている大学について紹介します。自分に合った選択肢を見つけるために、諦めずに情報をチェックしましょう。
公募推薦や後期に実施される総合型選抜を視野に入れる
総合型選抜に落ちてしまった場合は、公募推薦や後期日程の総合型選抜を視野に入れることが大切です。
公募推薦では、面接や小論文を課す大学が多く、試験の形式は総合型選抜と共通点があります。これまで取り組んできた志望理由書や自己PRの対策が、そのまま生かせるケースもあります。
また、12月以降に出願を受け付ける大学も少なくありません。特に私立大学では、後期日程として総合型選抜を複数回実施している場合があります。大学の公式サイトや入試要項をこまめにチェックし、出願できる大学を探しておきましょう。
過去の対策を無駄にせず、次の入試に生かす視点を持つことが、合格への近道になります。
私立大の一般選抜(1月〜2月)は選択肢が豊富
私立大学では、1月後半から2月にかけて一般選抜の入試が集中します。出願時期は大学によって異なるため、早めの確認が必要ですが、この時期の選択肢は非常に多くあります。
総合型選抜に不合格だった場合でも、私立大学の一般選抜は多くの学部や学科で出願を受け付けています。複数の大学に併願することも可能であり、これにより合格のチャンスを広げやすいのが特徴です。
また、入試方式もさまざまです。共通テスト利用型や、英語外部試験のスコア提出型など、自分に合った形式を選べる大学も増えています。
重要なのは、出願期間と入試方式をしっかり把握しておくことです。入試日程が重ならないように計画を立てれば、無理のない併願戦略が組めます。
選択肢が多いこの時期だからこそ、視野を広げて受験校を検討しましょう。
国公立大学の中期・後期日程なども
私立大学の一般選抜を逃してしまった場合でも、大学入学共通テストを受験していれば、国公立大学の中期日程や後期日程に出願することが可能です。
後期日程は、一般的に3月に実施されます。前期試験よりも募集人数は少ないものの、出願できる学部が残っているケースもあります。
一部の大学では、中期日程を設けていることもあり、日程や受験科目が異なる場合があります。自分の受験スケジュールと照らし合わせて、出願可能な選択肢を検討しましょう。
なお、これらの受験には共通テストの成績が必要です。事前の出願を忘れずに行っておくことが重要となります。
前期での合格が難しいと感じている場合は、後期にもチャンスを残すのが基本戦略です。後期日程は倍率が高くなりがちですが、最後まで準備を続けていれば、合格の可能性を広げられます。
ただし、どのように共通テストを対策しておけばよいかわからない、という人もいらっしゃるでしょう。共通テストの対策方法についてより詳しく知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。
総合型選抜で落ちたら受験で不利になる?
総合型選抜で不合格になったからといって、その後の受験で不利になることはありません。
受験スケジュールはまだ続いています。出願可能な大学は数多く残されており、一般選抜や公募推薦、後期日程などの選択肢もあります。
また、総合型選抜に向けて取り組んできた志望理由書や自己分析の経験は、他の入試形式でも活かせます。失敗を通して得た気づきや反省点は、むしろその後の選抜でプラスに働くことがあります。
出願可能な大学は多数残っている
すでに解説してきた通り、総合型選抜の合否が判明する11月の時点でも、出願できる大学は数多く残っています。
私立大学の一般選抜は1月〜2月に実施されるため、まだ準備期間があります。さらに、公募推薦や総合型選抜の後期募集を行っている大学もあり、複数のルートが選択可能です。
国公立大学においても、共通テストを活用した前期・中期・後期日程の出願が可能です。特に後期日程では、3月まで受験チャンスが残されている大学も多くあります。共通テストを受験していれば、複数の選択肢にチャレンジすることができます。
大学の入試方式や出願期限は大学ごとに異なるため、最新の情報を公式サイトで確認するようにしましょう。こまめな情報収集が、次のチャンスを見逃さないポイントになります。
落ちた経験が今後の面接・志望理由書に活きることもある
総合型選抜に落ちた後、公募推薦や他大学の総合型選抜に再チャレンジする場合、その経験が面接や志望理由書で生きることがあります。
公募推薦では、小論文や面接を課す大学が多く、これまでの準備がそのまま活用できるケースも少なくありません。落ちた経験をふまえて、自分の課題や反省点を整理することは、説得力のある志望理由につながります。
また、すでに1回試験を経験していることで、当日の緊張感や質問の傾向を把握できているのも大きな強みです。初めて受験する人よりも一歩リードできる場面もあります。
大学に合格した後も、「あのときの失敗があったからこそ今の自分がある」と感じる瞬間が訪れることは珍しくありません。落ちた経験は決して無駄ではなく、自分を成長させる大切なプロセスになります。
総合型選抜の不合格についてよくある質問
ここでは総合型選抜と不合格についてよくある質問を解説します。不安をそのままにせず、一つずつ整理して、前に進むための参考にしてください。
総合型選抜で専願で落ちたらどうなりますか?
総合型選抜で「専願」として出願した場合でも、不合格となった後に一般入試で同じ大学を再受験することは可能です。
ただし、総合型選抜と一般入試では、出題形式や評価基準が大きく異なります。面接・小論文中心だった総合型選抜に対して、一般入試では学力試験の対策が必要になります。出願時点での併願計画や対策スケジュールを、早めに見直しておくことが大切です。
専願で落ちたショックは大きいかもしれませんが、受験のチャンスが完全に閉ざされたわけではありません。次の機会に向けて、気持ちを切り替えて行動を始めることが、合格への第一歩になります。
総合型選抜は併願できますか?何回でも受けられますか?
総合型選抜では、他大学との併願を認めている大学もあります。ただし、すべての大学で自由に併願できるわけではありません。
一部の大学では、「合格したら必ず入学すること(専願)」を出願条件としている場合があります。このような大学では、他校との併願が認められていないこともあります。
また、同じ大学が総合型選抜を複数回実施しているケースもあります。例えば、1期と2期に分かれている場合、1回目の選抜で不合格になっても、2回目の選抜に再チャレンジすることが可能です。
ただし、再出願できるかどうかや、書類の再提出が必要かどうかは大学によって異なります。出願要項や日程、条件の詳細をしっかり確認しておくことが大切です。
総合型選抜に落ちた後、指定校推薦は受けられますか?
総合型選抜の結果が早めに出ていて、なおかつ指定校推薦の校内選考がまだ始まっていない場合は、理論上、指定校推薦に応募することは可能です。
ただし、制度上は可能であっても、通っている高校の運用ルールで認められていないケースもあるため注意が必要です。
このような場合は、早めに担任の先生や進路指導の先生に相談しましょう。スケジュールの確認とともに、出願に関する校内のルールを把握しておくことが大切です。
総合型選抜に強い塾は?【合格保証があるところも】
一般選抜や翌年の再チャレンジに向けて切り替えていくなかで、「ひとりでの対策が不安…」「このままのやり方で大丈夫かな」と悩む人も少なくありません。
そのようなとき、受験対策に詳しいプロの力を借りてみるのも一つの方法です。
実際に、総合型選抜や推薦入試に特化した塾もあり、志望理由書の添削や面接練習、小論文対策などを手厚くサポートしてくれます。
なかには合格保証制度を設けている塾もあるので、再チャレンジを検討している方や、今後のために情報収集しておきたい方は、参考にしてください。
総合型選抜の個別指導塾 洋々
ビジネス最前線のプロによる1対1指導で実績豊富な老舗専門塾です。
塾の特徴
東京都の渋谷に教室を持っています。授業は1対1の完全マンツーマンスタイルです。さまざまなバックグラウンドを持つ生徒に個別対応し、志望校合格に必要なギャップを埋めるための指導を展開。生徒と綿密なコミュニケーションを重ねながら、一人ひとりに合ったサービスを実施します。
講師は大手企業の外部講師やMBA(経営学修士)保持者、トップレベルの予備校講師など、そうそうたるメンバーです。さまざまな分野のプロフェッショナルが集まり、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試指導をおこないます。「書類総合コース」や「面接総合コース」「小論文・学科講座」などが開設され、個々のニーズに合わせて受講できるのも特徴です。
【総合型選抜の個別指導塾 洋々の口コミの一部をご紹介】
完全個別指導でサポート体制が強力な点が良かったですね。私が受講したのは、出願書類の作成、テーマ探求のサポートと、月2回の小論文添削が受けられるコースでした。まず担当指導員が就いてサポートの方針を決め、具体的な指導をしてくれます。日々のフォローはメンターという現役大学生が就いて、カリキュラムの調整や状況をヒアリングしてくれます。ほかにもプロフェッショナルと呼ばれる社会人経験のあるアドバイザーや、エキスパートと呼ばれる専門分野に特化した講師が、面接や小論文を指導してくれます。さらに全体を統括するGM(ジェネラルマネージャー)という存在がいて、チーム全体で私一人を徹底的にフォローしてくれました。総合型選抜の個別指導塾 洋々「合格者インタビュー」より
塾の費用
授業料については各自でお問い合わせください。
総合型選抜の個別指導塾 洋々 | |
---|---|
塾タイプ | 総合型選抜専門塾 |
指導形式 | 個別(完全マンツーマン) 対面/オンライン(通塾不要) |
大学選びのサポート | 無料個別相談をはじめ、 サポートブースターの一貫でも 志望大学・学部選びについて 相談可 |
書類作成サポート | 1人の受講生にプロ・ メンターの2名の講師が 専属でつき完全個別指導 |
小論文対策 | 過去の合格答案を参考に、 小論文の基本技術を習得した上で、 志望校の過去問を中心に 演習、解説、添削、リライトを繰り返す |
面接対策 | プロ(社会人講師)が1対1で 模擬面接と回答の内容にまで 踏み込んだ本質的な フィードバックを受けられる |
講師 | プロ講師 |
合格実績 | 〜2024年度〜 慶應、早稲田、 上智など難関大学に強い |
展開エリア | 渋谷本校/オンライン |
総合型選抜専門塾ホワイトアカデミー高等部
総合型選抜専門塾ホワイトアカデミー高等部は、新宿の校舎での対面指導と全国どこでも受けられるオンライン指導を実施している総合型選抜と推薦入試対策の専門塾です。
塾の特徴
ホワイトアカデミー高等部では、社会人のプロ講師がマンツーマン形式で指導してくれます。志望校に現役合格するためのカリキュラムを一人ひとりに合わせて作成。授業以外の時間もメールやチャットで質問することが可能です。授業はオンライン受講もできるので、部活との両立もしやすいでしょう。
また、小論文や出願書類の添削も無制限に行っており、面接・口頭試問の練習も繰り返し納得いくまで付き合ってくれます。もちろん出願書類の作成方法や小論文の書き方についても0から教えてもらえるので安心です。
総合型選抜と推薦入試に特化した対策塾なので、一般選抜ではない、受験形式で大学進学を目指す受験生との相性が良いでしょう。塾の合格実績は一般受験では日東駒専ランクの大学に受からない生徒が中央大学や同志社大学や上智大学といった難関私大に合格した事例も。特に上智大学に関しては、創業以来、推薦入試で上智大学の合格者を出し続けており、上智大学の推薦入試対策に特化したコースもあります。
【ホワイトアカデミー高等部の口コミの一部をご紹介】
面接に対しての苦手意識がなくなったことと、 小論文の完成度が上がったことです。 文章の書き方や話し方などの受験テクニックを身につけることができたと思います。自分の強みやアピールポイントが明確になったのも良かったことの一つです。ホワイトアカデミー高等部「合格者インタビュー」より
塾の費用
授業料はホームページ上で公表されていませんが、ホワイトアカデミー高等部に確認したところ月謝制ではなく定額料金。入学する時期が早ければ早いほどお得となっています。
最新の授業料については、各自でお問い合わせください。初回の体験授業を無料で行っていたり、無料の受験相談も開催したりしているので、まずは利用してみると良いでしょう。料金については以下の記事も参考にしてください。
▶総合型選抜(旧AO入試)対策の専門塾ホワイトアカデミー 高等部の料金は?
総合型選抜専門塾ホワイトアカデミー高等部 | |
---|---|
塾タイプ | 総合型選抜専門塾 |
指導形式 | 個別(完全マンツーマン) 対面/オンライン(通塾不要) |
大学選びのサポート | ・約半数は志望校が決まっていない生徒 ・評定平均や将来の夢と相性が抜群の大学と 確実に手が届く大学リストを提示 |
書類作成サポート | ・志望理由書や自己推薦書を はじめとした出願書類のサポート ・生徒のこれまでの経験をもとに、 志望する大学や学部から 高評価を受けるテーマ設定や文章校正を提案 ・添削は回数無制限 |
小論文対策 | 回数無制限で添削、指導 |
面接対策 | プロの担当講師が マンツーマンで面接練習を行う |
講師 | 社会人プロ講師 学生バイトなし |
合格実績 | ※特に上智大学の公募推薦の対策が得意 上智大学、慶應大学、同志社大学、 新潟大学、中央大学、日本大学、 専修大学、武蔵大学、帝京大学 |
展開エリア | 新宿本校/オンライン |
個別指導学院フリーステップ
関西中心200教室以上。
大学受験にも強い個別指導学院フリーステップが「総合型選抜対策 オンラインコース」を2024年に開講。
塾の特徴
フリーステップでは、講師1名に対して生徒2名を原則としているため、小さなつまずきも見逃しません。
分からないところをその都度、徹底的に解消できるのが最大のメリットです。また、学習プランナーが講師とは別で存在し、生徒の目標達成を最短距離で駆け抜けられる学習プランを作成します。
塾の費用(総合型選抜コースの費用)
コース | 月額費用(税込) |
---|---|
小論文基礎コース | 26,400円 |
小論文実践コース | 29,700円 |
志望理由書対策コース | 52,800円 |
面接対策コース | 26,400円 |
※入塾金や教材費、通常授業料などは別途必要の可能性があるので詳しくは教室までお問い合わせください。
その他の一般的な指導に関する料金について知りたい方はこちらの記事を参照してください。
個別指導学院フリーステップ | |
---|---|
塾タイプ | 小中高対象の個別指導塾 |
指導形式 | 個別(マンツーマン) 対面/オンライン(通塾不要) |
指導内容 | 志望理由書対策コース 小論文対策の基礎/実践コース 面接対策コースなど |
一般選抜対策 | 総合型選抜だけなく、 国公立大学2次試験対策もできる |
展開エリア | 全国260教室以上 |
Loohcs志塾(ルークス志塾)
難関大学の総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試対策に特化しているのが、Loohcs志塾(ルークス志塾)です。
塾の特徴
Loohcs志塾(ルークス志塾)は東京都を中心に千葉県や神奈川県、宮城県、兵庫県、大阪府などに教室を持っています。
志望大学の傾向に合わせて、生徒一人ひとりに合ったオリジナルの計画を作成。得意なことや苦手なこと、過去の活動などをふまえて作成し、合格に必要となる取り組みが記載されています。
志望理由書の書き方や自由記述の作成方法、パソコンを使った見た目にも優れた資料の作成、小論文、グループディスカッションなどを徹底指導。講師の多くは総合型選抜の合格者で、自らの体験ももとにして、子どもたちの志や魅力を引き出してくれます。
東京大学へ5年間で50名、慶應義塾大学へ10年間で1030名の合格者を輩出し、難関校進学率は86.1%と高い数値を誇っている学習塾です。
塾の費用
高校3年生向けの月極めコースは、月6コマで月額76,780円です。月4コマ、8コマ、10コマコースのほか、1コマ単位で受講できるコースもあります。
無料体験授業や相談会もおこなっているので、気軽に利用してみてください。
Loohcs志塾(ルークス志塾) | |
---|---|
塾タイプ | 総合型選抜専門塾 |
指導形式 | 個別/集団 対面/オンライン(通塾不要) |
大学選びのサポート | 「将来やりたいことがわからない」という生徒の悩みに対して、 自己分析ツールや講師との丁寧な対話を通じて一緒に考える。 実績や海外経験がなくても問題ない。 その他大学探求講座や活動計画講座など |
書類作成サポート | 個別または少人数指導で丁寧に書類作成。 自分の力である程度書けるようになってきた後は、 講師による添削を行い、自分の志望理由に何が足りないのか、 どのように改善していけるなのかを ディスカッション形式で深めていく |
小論文・面接対策 | 小論対策講座や面接対策講座あり |
グループディスカッション | Loohcs志塾では他の仲間たちと一緒に グループディスカッションの 経験を積むことが可能 |
合格実績 | 2022年 慶應124名、早稲田11名、上智31名、 中央26名、明治11名、青山学院14名、 立教16名、法政10名、関関同立33名、 東大3名、九州大11名 |
展開エリア | 東京12教室、神奈川4教室、千葉2教室、 宮城、愛知、大阪、京都、 兵庫、福岡、沖縄、 オンライン校の全26教室 |
総合型選抜専門塾AOI
人づくりをベースとしたカリキュラムで、総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試合格を目指せるのが総合型選抜専門塾AOIです。
塾の特徴
総合型選抜専門塾AOIは東京都(渋谷校)と大阪府、京都府、兵庫県にそれぞれ1つずつ教室を持っています。またオンラインにも対応可能です。
カリキュラムは人づくりをベースとしており、学年ごとに細かく設定。高校1年生では「自由に考えてみる」をテーマにかかげ、課外活動や自由研究活動、プレゼンテーション、読書などに取り組みます。
受験学年となる高校3年生では志望校の選定や大学別の提出書類作成、面接練習などを実施。濃密なカリキュラムで総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試で合格を目指します。
総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試で合格を勝ち取るためには、コミュニティの形成が不可欠です。有名大学に通っている大学生の講師や個性的な講師、同じような目標を持つ仲間たちが集まり、コミュニケーション力を高めながら受験対策ができます。
塾の費用
総合型選抜専門塾AOIの授業料は入会金が33,000円、高校1~2年生が44,000円~、高校3年生・高卒生が48,750円~です。一人ひとりに合った最適な学習プランを提案してくれます。無料カウンセリングをおこなっており、気軽に利用できるのもうれしいポイントです。料金についてはこちらの記事でも解説しています。
総合型選抜専門塾AOI | |
---|---|
塾タイプ | 総合型選抜専門塾 |
指導形式 | 個別(完全マンツーマン) 対面/オンライン(通塾不要) |
大学選びのサポート | 将来の夢から逆算した 独自のカリキュラムを設計。 自分の夢を見つけるための 自己分析をメンターや 生徒同士の会話で行う |
書類作成サポート | 自己分析や志望理由書作成を基礎から指導し、 生徒の個性を活かした熱意あふれる 志望理由書作成をサポート。 AOI独自の映像授業も充実。 |
小論文・面接対策 | 1コマずつ総合型選抜の受験に必要な 志望理由書、小論文、面接の 対策を行っている |
グループディスカッション | 生徒同士2〜5人程度で、 さまざまな社会問題などについて ディスカッション。 フィールドワーク等も実施 |
講師 | 約80%が実際に総合型選抜で 合格をつかんだ現役大学生 |
合格実績 | 合格率97.5%(2023年3月時点) 早稲田、慶応、上智、 明治、法政、青山学院、 中央、立教、東京工業 |
展開エリア | オンライン校/渋谷校/大阪校/ 京都校/西宮北口香/大分校/ 沖縄校 |
まとめ|「落ちた=進学できない」ではない!
総合型選抜は、誰でも合格できる試験ではありません。実際、倍率が高く、落ちることも十分にあり得ます。
しかし、総合型選抜に落ちたからといって、大学進学の道が閉ざされるわけではありません。私立大学の一般選抜や国公立大学の後期日程、公募推薦など、受験のチャンスはまだ数多く残されています。
また、総合型選抜に向けて取り組んできた準備や経験は、決して無駄にはなりません。面接や志望理由書の書き方、自己分析の結果などは、次の選抜方式でも必ず役立ちます。
もちろん、落ち込む気持ちをすぐに切り替えるのは簡単ではありません。でも、「落ちた経験」を糧にして行動できれば、次のステップで結果を出すことは十分に可能です。
焦らず、少しずつでも前に進んでいきましょう。
執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。