【中学生】春休みの英語学習方法|効率的な勉強のコツも紹介
編集部
塾選(ジュクセン)編集部
ほとんどの中学生にとって、英語学習は欠かせません。国際化社会にともなって就職に有利となるだけでなく、高校受験や大学受験でも多くの学校で英語の成績は重視されるためです。しかし英語は短期間で身につくものではないので、中学生の早い段階からコツコツと勉強をすることが求められます。比較的余裕のある春休み中も英語学習に取り組み、成績アップを目指しましょう。今回は中学生向けの春休みの英語学習方法について、効率的な勉強のコツと一緒に紹介します。
【学年別】春休みに取り組みたい!中学生の英語学習方法
春休みに取り組んでほしい中学生の英語学習方法は、基本的に学年によって異なります。
子どもによっては英語塾や英会話塾などで、すでに学校の授業よりも先の単元を勉強しているかもしれません。しかし一般的にはそれぞれの学年で、次で紹介する点に注意をして勉強を進めていくと良いでしょう。
新中学1年生
現在小学校における英語学習が必修化されたことから、基本的にはすべての新中学1年生もすでにある程度英語には触れているはず。しかし小学校で習った英語とは異なり、難しい単語や文法学習も加わることから、一気に苦手意識を持ってしまう子どもも出てきます。
本格的な英語学習がスタートする4月に向けて、新中学1年生は春休みの間に英語の基礎づくりに力を入れましょう。これまでに習った英単語や熟語、あいさつ、簡単な表現などをふり返ります。
また英語のCDやDVD、動画などを視聴して、英語の音に慣れておくのもおすすめです。少しでも英語に触れる機会を多く持つことで、苦手意識を予防できます。
新中学2年生
新中学2年生では、中学1年生で習った単語や文法事項を中心に復習してください。中学1年生で習う文法事項の中で、特に一般動詞の活用や三単現のS、複数形のSなどは日本語にはない概念のため、混乱する子ども続出します。
英語は一つひとつの文法項目が積み重なって次に進めるようになるので、一度つまずきが生じるとどんどんわからなくなってしまうでしょう。
春休みのうちに理解不十分な文法項目をしっかり身につけておくことで、さらに学習内容が難しくなる中学2年生の単元にもスムーズに進めるようになるはずです。
新中学3年生
中学校の英語学習でキーとなるのが、中学2年生で習う学習項目です。中学3年生でもさらに難しい文法項目が出てきますが、日常会話や高校入試で大切なのは中学2年生で習う文法項目といわれています。
中学1年生のうちから単語や熟語をコツコツと覚え、中学2年生で習う文法項目を完璧にしておけば、この先将来にわたって英語が苦手となる可能性はグンと下がるでしょう。英語が得意科目となり、高校受験においても強い武器となるはずです。
春休み中は中学2年生で習った単語や文法項目を、しっかり復習してください。英語が苦手な子どもは中学1年生の学習単元でつまずいている可能性があるため、どこでつまずいているのかを見極めた上で、必要に応じてさかのぼります。
また、英語が得意で基礎力が身についている場合は、長文読解をおこないましょう。長文読解や高校受験で出題されるため、いまのうちから長い文に慣れておくことが効果的です。
【中学生】春休みの英語学習のコツ
英語学習にはいくつかのコツがあります。以下で紹介するコツを押さえた上で英語学習を続けることで、中学生の英語力をグンとアップさせられるようになるでしょう。
1日30分でもいいから勉強を継続する
まずは1日30分であっても、毎日英語の勉強を継続させることです。もちろん30分以上の学習時間を確保できるに越したことはありません。
しかし中学生の多くは英語以外にも勉強する教科があったり、学校の部活動や習いごとへ参加したりと、英語学習にだけ勉強時間を長く割くことは難しいでしょう。そのため最低でも30分は、英語学習のための時間を作るようにしてください。
英語は積み重ねの科目です。毎日コツコツと勉強を積み重ねていくことで、少しずつ学力が上がっていきます。
「たった30分で何ができるの?」と疑問に思うかもしれません。しかしたった30分でも単語や熟語の暗記、文法の問題を解く、教科書の一つの単元を音読するなど、できることはたくさんあります。
隙間時間を有効活用する
英語の勉強は机に向かわないと、必ずしもできないものではありません。単語や熟語の暗記、リスニング、文法問題演習などは、電車やバスに乗っているときやお風呂に入っているとき、部活の休憩時などの隙間時間でも十分できるものです。
特に春休み中も忙しい子どもは、隙間時間を上手に活用して英語の勉強に取り組んでみましょう。たとえば単語学習は隙間時間ごとに何度もくり返すことで、記憶に定着しやすくなるメリットもあります。
最近はスマホの無料アプリでも、英語学習ができるものがたくさん登場してきました。単語学習や文法演習などができるアプリもそろっているため、スマホを持っている中学生は活用するのも良いですね。単語や英文を読み上げてくれるものもあるので、リスニング対策にもなります。
単語はサイクル法で覚える
単語の暗記が苦手な子どもは、単語学習にサイクル法を取り入れてみましょう。サイクル法とは一度の学習で少ない単語を完璧に覚えようとするのではなく、一度にたくさんの単語にサッと目を通すものです。
単語学習ではできるだけ短期間のうちに、何度も同じ単語に触れることがポイント。そのためサイクル法を取り入れることで、短期間でたくさんの単語に何度も触れられるようになります。
一つの単語に時間をかけず、「sit→座る、sit→座る」「think→考える、think→考える」「take→持って行く、take→持って行く」といったように、リズミカルにどんどん単語の暗記を進めてください。
音読をする
英語の文章を声に出して読む、音読もぜひ取り入れてもらいたい学習法の一つです。英語のリスニング力を高めたり、長文読解を早いスピードで進めたりするためには、英語を英語のまま理解する力が求められます。
たとえばリスニングで聞き取った英語を逐一日本語に訳してしまうと、訳している間に次の英文がどんどん流れてきてしまうでしょう。また長文読解でも一文一文を日本語に訳しながら読んでいると、時間内に問題を解き終えることは難しくなります。
そのためリスニングや長文読解でスラスラと問題を解くためには、英語を英語のまま理解する力が欠かせません。そして英語を英語のまま理解する力を養成してくれるのが、音読なのです。
春休み中は英語の教科書を使って、音読学習を取り入れてみましょう。文章を読んでわからない単語や文法事項は確認をして、まずは日本語に訳して意味を理解できるようにしておきます。
次に文章の意味を頭の中でイメージしながら、声に出して読んでください。最初はつまずいて、スラスラと最後まで読めないかもしれません。つまずいた箇所は単語の発音なども確認しながら、何度もくり返し音読をします。
数をこなすうちにスラスラと文章を読めるようになり、少しずつ英語を英語のまま理解できる力も身についていくはずです。
ディクテーションをする
4つ目はディクテーションです。ディクテーションとは耳で聞いた単語や英文を、聞いた通りに紙へ書くトレーニングを指します。
英語の正しい音や文法事項を理解していないと、目で見てわかっても正確に聞き取れません。ディクテーションを通して目で見る英語と耳で聞く英語の違いを理解し、リスニング力のアップが期待できるでしょう。
方法はとても簡単。英単語や英文を耳だけで聞いて、聞こえた通りに紙に書いてみます。間違えた箇所は英語の音や文法事項を正しく理解できていないため、該当箇所を良く勉強してください。もう一度同じところをディクテーションして、書きとれるようになっていれば大丈夫です。
シャドーイングをする
シャドーイングもディクテーションと同じように、リスニング力アップに効果的です。英語の文章を聞きながら、聞こえた英文をワンテンポ遅れてそのまま口にしてください。
英語を英語の語順のまま理解できるようになる、英語特有のテンポ感や抑揚を身につけられるメリットがあります。
ただしある程度のリスニング力や基礎力が身についていないと、難易度が高いトレーニング法です。リスニングのみでも難しい英文の場合、まずは英文の内容理解から始めましょう。英文を読んで単語や文法項目、意味などを完璧に理解します。
次に音読をしてください。英語の意味をイメージしながら、英文を何度も音読します。その後でシャドーイングをすると、すでに英文の意味を理解しているため、スムーズに進むはずです。
中学生にはおすすめできない英語の学習方法
以下の学習方法は中学生にはおすすめできません。
間違えた問題をそのままにする
問題演習をする中で、間違えた問題をそのまま放置するのは絶対に止めましょう。難関大学受験や英検の上位級受験では、難易度が高すぎる問題は状況に応じて捨てることも考えられます。
しかし中学校で学ぶ英語は基礎的なものばかりなので、どれも確実に身につけておかなければいけません。間違えた問題は解説を良く読んで、なぜ間違えたのか、正しい答えや考え方などを確認してください。
チェックをつけておいて、時間が経ってから再び同じ問題にチャレンジします。すんなりと解ければOKです。
一度の勉強ですべて覚えようとする
他の教科にも共通するものですが、一度の勉強ですべてを覚えようとするのも止めましょう。知識をしっかり記憶に定着させるためには、何度もくり返し勉強することが欠かせません。
一度の勉強で「完璧に覚えた!」と思っても、再び同じ参考書や問題集に取り組んでみると、案外できないものです。
同じ参考書や問題集を使って、何度もくり返し勉強してください。「あれもこれも」とたくさんの参考書や問題集に手を出さず、同じものをボロボロになるまで使いこなすことが大切です。
英語を聞き流すだけで終わる
最後は英語を聞き流すだけで終わる勉強法です。英語学習には多聴と呼ばれる、英語をできるだけたくさん聞き流すトレーニング法があります。
しかし多聴が有効となるのは、英語上級者だけです。耳で聞いた英語を正しく聞き取り、同時に意味も理解できるレベルであれば多聴トレーニングは効果が上がります。
英語の基礎力が身についていない中学生が、英語をただ聞き流すだけではまったく意味がありません。
【中学生】他の子どもと一気に差をつける!おすすめの春休みの過ごし方
春休みは一つの学年の終わりとなることから、ほとんどの子どもは気持ちが緩みます。全く勉強をしない子どももいることでしょう。だからこそ春休みは他の子どもと一気に学力差をつける、絶好のチャンスです。
新中学1年生と2年生は、これまでの1年間で勉強した学習項目を復習しましょう。特に今回解説した英語は積み上げ式の科目のため、春休み中に苦手な分野や単元を克服しておくことが重要です。
受験学年となる新中学3年生では、春休み中に入試当日までの学習スケジュールを立ててください。4月以降は学校の授業や部活動、受験勉強、模擬試験、塾の季節講習、学校見学、志望校選びなどで忙しくなります。
おおまかな学習スケジュールを立てておくことで、入試本番までを乗り越えられるようになるはずです。
自宅学習が難しい中学生は春期講習を受けるのもおすすめ
子どもによっては自宅で勉強に集中できなかったり、具体的な何から勉強すれば良いのかわからなかったりするかもしれません。
自宅学習が難しい中学生におすすめなのが、塾の春期講習です。さまざまな学習塾で英語を含む、各教科の講習会を開催しています。
以下の記事ではおすすめの英語塾や、英語塾の選び方について解説しています。ぜひご覧ください。
まとめ
中学生の春休み中に、特に勉強してもらいたいのが英語です。積み重ねの科目のため短期間で学力が上がらないこと、またほとんどの高校受験や大学受験で重要視されることから、春休み中もしっかり勉強をしておきましょう。
今回紹介した学習法やコツも参考にして、英語学習に励んでください。
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1. be動詞 | 英語文法の基礎 | グローバルボイス英会話
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塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。