大学受験を予定している高校生にとって、春休みの勉強計画は欠かせません。しっかり勉強計画を立てておくことで、効果的・効率的な学習成果が期待できます。今回は春休み中の勉強計画の立て方、ポイントについてご紹介。勉強のやる気をアップさせるための方法についても解説するので、春休みにライバルと大きく差を付けたい高校生は必見です。
目次
勉強計画にはある程度共通した、効果的な立て方というものがあります。子どものニーズに沿った勉強計画をしっかり立てておくことで、その後の学習効果が何倍にも大きくなることもあるでしょう。まずは高校生向け春休みの勉強計画の立て方を紹介します。
まずは春休み中のゴールや目標を明確にさせましょう。具体的なゴールが設定されていない状態で闇雲に勉強を始めると、どこに向かって進んでいるのかがわからなくなり、モチベーションの低下にもつながります。
春休みが終わる頃に、何がどうなっていたいのかをイメージしてみましょう。「苦手な数学を克服する」「前学年で学んだ内容を一通り復習して、理解していないところをなくす」など、具体的なゴール・目標を明らかにさせてください。
また春休み終了までの大きな目標、1週間単位や1日単位の小さな目標など、期間に合わせて目標を細かく分けるのも効果的です。
ゴールや目標が定まったら、現状を正確に把握しましょう。どのような現状や課題があり、目標達成に向けて何が足りないのかを理解することで、春休み中に取り組むべきことが絞られてきます。
現状を把握する方法はさまざまですが、おすすめなのが過去の定期テストや模擬試験の結果をふり返ってみること。点数として客観的に結果が示されているため、課題を含めた現状がわかります。
また苦手な科目や分野だけでなく、得意な科目や分野も一緒に確認しておきましょう。受験科目の選択や、今後の受験勉強計画を立てる際の参考になります。
「勉強を始めてみたけれども、上手く続かない」「途中で何をすればよいのかわからなくなる」といった状態を防ぐためには、やるべきことを可視化させることが有効です。
可視化とは、目に見える形に示すこと。メモやノート、パソコン、スマホなど、どのような媒体でも構わないので、目に見える形でやるべきことを整理してみましょう。最近はスマホのアプリでも可視化できるものがあるので、手軽に利用できます。
具体的には、現状からゴールや目標を達成するための必要なことをリストアップ・整理してみてください。やるべきことが明確になり、勉強を始めた後も迷いが生じません。また勉強の途中で、実際に勉強した内容を記録することも大切です。頑張った成果が可視化され、やる気や自信につながります。
勉強計画は時間ではなく、具体的な内容で立てるようにしてください。ある程度の量を確保するためには勉強時間ももちろん大切ですが、時間以上に大切なのが勉強の質です。たとえばダラダラと長時間勉強するよりも、短い時間でも集中して密度の濃い勉強をした方が学習成果は上がります。
1時間や2時間などと勉強時間ではなく、「参考書の10ページ~20ページまで」「問題集の第15問~第30問まで」といったように、具体的な勉強内容で計画を立てるとよいでしょう。
基本的な勉強計画の立て方を理解した後は、計画をスムーズに進めていくためのポイントも確認しておきましょう。主に以下で紹介する4つに注意をしてください。
学習スケジュールは1日単位で立てましょう。行き当たりばったりで勉強をすると、苦手な科目や単元が後回しになる可能性があります。また「何を勉強しようかな?」と、あれこれと迷う時間がムダです。
最初に設定しておいた春休み中のゴールや目標を達成するために、1日単位で何をどの程度勉強すればよいのかを考えてみてください。ただし「1日単位は細かすぎる!」と感じる子どもは、3日単位や1週間単位などでも構いません。子どもの性格や特徴に合わせて、設定する単位を調整してください。
スケジュールを立てる際は、1日の中で若干の余裕を持たせておきましょう。ぎゅうぎゅうにスケジュールを組んでしまうと、予定よりも勉強時間がかかってしまった際に、計画全体がくずれてしまいます。1時間~2時間ほど、余裕を作っておくことが大切です。
やるべきことに優先順位を付けておくこともポイントです。たくさんやるべきことがあっても、それらの中での優先順位は必ずあるはず。限られた時間の中で効率的に学力をアップさせるためには、勉強に優先順位を付けることが欠かせません。
もし優先順位を付けずに勉強を始めてしまうと、本来やる必要のない勉強にも手を出してしまう可能性が高まります。せっかくの勉強時間がムダになり、上がるはずだった学力も上がらなくなるでしょう。
優先順位の付け方は子どもによって異なります。たとえば理系志望なのに数学が苦手な場合、何よりも数学の克服が最優先となるはずです。反対に国公立文系志望で英語と数学が苦手な場合は、数学よりも英語が優先となります。大学入学共通テストで数学が必要だったとしても、英語は二次試験でも課される可能性が高いためです。
あらかじめ立てておいた計画表は、毎日必ずチェックをしてください。春休みの勉強がどのようなペースで進んでいるのか、当初の予定通りに進んでいるのかを確認するためです。
もし計画通りに進んでいない場合、計画の立て方や勉強時間の確保、勉強方法などに問題があるのかもしれません。できるだけ早い段階で正しく軌道修正するためにも、計画表は毎日確認することが大切です。勉強机の前に貼るなど、目に見えるところへ掲示しておくとよいでしょう。
高校生の中には、基本的な勉強習慣ができていない子どもがいるかもしれません。机に向かって長時間勉強することに慣れていないと、春休みだからといって、いきなりまとまった時間の勉強をするのは大変です。
勉強習慣ができていない子どもの場合は、習慣化させるために学習のハードルを下げてみましょう。たとえば短い勉強時間からスタートして、慣れてきたら少しずつ伸ばしていく方法もあります。
せっかく良い学習計画を作っても、勉強に対するやる気がなければ意味がありません。勉強は多くの高校生にとってつまらないもの。特に自宅にて一人で黙々と勉強をしていると、やる気が出てこないこともあるでしょう。
続いては、勉強のやる気をアップさせる方法を紹介します。
人間が集中できる時間には限界があります。何時間も続けて勉強をしても、疲れきった脳では勉強効率も上がりません。適度に息抜きの時間を設けて、脳をリフレッシュさせてあげましょう。
集中できる時間は子どもによってさまざまですが、学校の授業時間に合わせて45分や50分ごとに休憩してください。
同じ目標や課題を持っている仲間やライバルがいると、「一緒に頑張ろう」「あいつには負けたくない」など、勉強のモチベーションアップに役立ちます。
自分よりも少し成績が高い子どもをライバルにすると、さらにモチベーションアップが期待できるはずです。
同じ部屋の中でも工夫次第で、勉強に集中できる環境に変えられます。
まずは部屋の中に、勉強への集中を妨げるものを置かないようにしてください。マンガやゲーム、テレビ、スマホなどは部屋の中から出したり、鍵のかかる引き出しやクローゼットへしまったりしましょう。すぐに手を伸ばせないところへ置くことがポイントです。
また家族の話し声や生活音が気になったり、外を走る車の音がうるさかったりする場合は、耳栓・ヘッドフォンを使ってみるとよいでしょう。生活音や騒音をカットするだけで、勉強に集中できるようになるはずです。
4つ目は勉強する場所を変えてみることです。ずっと同じ場所で勉強していると、環境に悪い意味で慣れてしまい、学習意欲が高まらないこともあります。「モチベーションが下がってきたな」と感じたら、勉強する場所を変えてみましょう。新鮮な気持ちで、再び勉強に集中できるようになるはずです。
図書館によっては勉強スペースを設けており、私語がない静かな環境で勉強に集中できます。周りの人も静かに勉強や読書をしているので、必然的に勉強へ取り組めるようになるでしょう。また外に出なくても、たとえば自分の部屋からリビングに勉強場所を移すといった方法もあります。
大学受験生の目標は、志望大学に合格すること。志望大学へ合格したい気持ちが、勉強へのやる気アップにつながります。
志望校に合格したときの自分の姿をイメージしてみましょう。希望する大学のキャンパスで、希望する学問を学び、やりたいことにチャレンジしている自分を想像すると、勉強へのモチベーションが大きく上がるはずです。
苦手な科目や嫌いな科目に取り組もうと思っても、なかなか腰が上がりにくいもの。反対に得意な科目や好きな科目なら、スッと勉強を始められるはずです。
まずは得意な科目や好きな科目から勉強を始め、気持ちが乗ってきたら苦手な科目や嫌いな科目の勉強に移ってみましょう。高いモチベーションのまま勉強を続けられるようになります。
高校生に適した春休みの勉強法は、学力や志望校のレベル、学年、受験科目などによって異なります。ただし多くのケースに共通しているのが、1年間の総復習に重点を置くことです。
特に大学受験では基礎をしっかり固めておくことが欠かせません。難関大学の入試問題も、すべては基礎的な項目がベースになっているためです。
復習をすることで理解できていなかった箇所が浮き彫りになり、基礎固めに役立ちます。また短い春休み中にできることは限られています。勉強する科目や単元を絞って、効率性をアップさせることも大切です。
高校生向け春休みの勉強法については、こちらの記事でも解説しています。学年別の学習法も紹介しているので、ぜひご覧ください。
・【大学受験】春休みの過ごし方は重要?高校生のやるべきことや勉強法を紹介
春休み中は塾や予備校で開催される、春期講習へ参加するのもおすすめです。基礎学力定着や苦手科目の克服、大学受験対策用の問題演習など、さまざまなニーズに対応したカリキュラムが組まれています。
春期講習へ参加することで、短い期間でもポイントを押さえた勉強が可能となり、課題の克服や成績アップにつながるはずです。
また集団指導塾には自分と同じような学力や目的を持った子どもが集まるため、互いに切磋琢磨しながら勉強へのモチベーションも大きく上げられるでしょう。
以下は、ジュクセンがおすすめする高校生向けの春期講習です。
それぞれの塾の特徴や春期講習情報は、こちらの記事で解説しています。ぜひチェックしてみてください。
・高校生の春期講習おすすめ10選!選び方や塾ごとの特徴を解説
春休みを有意義なものにするためには、必ず事前に勉強計画を立ててください。課題ややるべき内容を細かく落とし込むことで、春休み中の学習効率がグンと上がります。
「何から手を付ければよいのかわからない」「学習計画を上手く立てられない」「勉強のモチベーションが上がらない」といった子どもは、春期講習へ通うのもおすすめです。さまざまな特徴を持った春期講習があるので、子どもの学習ニーズに合った場所も見つけられるでしょう。
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