【2027年度】共通テスト利用入試とは?何科目必要?27大学のボーダーも紹介
「共通テスト利用入試とは、どんな仕組みなの?」「何科目受ければいいの?」と疑問に感じていませんか。
共通テスト利用入試とは、主に私立大学が大学入学共通テストの成績を合否判定に使う入試方式です。 大学独自の試験を受けずに合格を目指せる方式もあり、受験機会を増やす手段として活用できます。
ただし、大学ごとに必要科目や配点、ボーダー得点率は異なります。この記事では、仕組みや出願方法、メリット・デメリットを解説。2027年度の大学別ボーダー得点率も紹介するので、志望校選びに役立ててください。
| 出願前の注意! 共通テスト利用入試の科目・配点・出願期限は、大学・学部・方式によって異なります。最終的な出願条件は、必ず2027年度の大学公式募集要項で確認してください。 |
編集部
塾選ジャーナル編集部
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目次
共通テスト利用入試とは?仕組みをわかりやすく解説

共通テストの成績をどう使うかという基本と、単独型・併用型の違いを整理します。まずは、実際にどのような仕組みで合否が決まるのかを理解しましょう。
共通テストの成績で私立大学に出願できる入試方式
共通テスト利用入試とは、主に私立大学が実施する、大学入学共通テストの成績を合否判定に使う入試方式です。
同じ共通テストの成績を、複数の大学・学部への出願に使えるのが最大の特徴です。1回の受験結果を軸に、併願の幅を広げられます。
例えば、共通テストで英語・国語・日本史を受験した場合、その3科目を利用する複数の私立大学に出願できます。大学ごとに試験を受ける必要がない方式なら、受験会場へ足を運ぶ負担も抑えられるでしょう。
ただし、共通テストを受験しただけで自動的に大学へ出願されるわけではありません。また、共通テスト利用入試も一般選抜の一方式です。大学独自の試験を中心とする一般方式とは、合否判定に使う試験が異なります。
共通テストと一般入試の違いや、両方を活用する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
共通テスト利用入試で合格するまでの具体例
共通テスト利用入試の単独型では、大学独自の教科学力試験を受けずに合格を目指せます。
例えば、共通テストで英語80%・国語75%・日本史85%の得点だった受験生を考えてみましょう。
この受験生が、3科目を利用するA大学と、高得点の2科目を採用するB大学に出願した場合、同じ共通テストの成績でも評価される得点が異なります。
架空のA大学・B大学を例に、合否判定の仕組みを以下の表で紹介します。
| 項目 | A大学 | B大学 |
|---|---|---|
| 入試方式 | 共通テスト利用・単独型 | 共通テスト利用・単独型 |
| 利用科目 | 英語・国語・日本史 | 高得点の2科目 |
| 判定に使う得点 | 240点/300点 | 165点/200点 |
| 得点率 | 80% | 82.5% |
| 大学独自の教科学力試験 | なし | なし |
| 合否判定 | A大学の基準で判定 | B大学の基準で判定 |
※大学・方式・配点は説明用の架空の例です。
この例では、A大学とB大学で合否判定に使われる科目と得点率が異なります。そのため、A大学に合格してもB大学には不合格になるなど、大学によって結果が分かれる可能性があります。
実際の合否は、各大学の選考基準や志願状況などを踏まえて決まります。出願先によって評価される科目が異なる点が、共通テスト利用入試の特徴です。
単独型と併用型、何が違う?
共通テスト利用入試には、大きく「単独型」と「併用型」の2つの方式があります。 何を使って合否を判定するかが、それぞれの違いです。
共通テスト利用入試における単独型・併用型の比較表を以下に示します。
| 比較項目 | 単独型 | 併用型 |
|---|---|---|
| 合否判定に使うもの | 共通テストの成績が中心 | 共通テストの成績+大学独自試験 |
| 大学独自の教科学力試験 | 原則なし | あり |
| 向いている受験生 | 共通テストの成績を中心に合否判定を受けたい人 | 大学独自試験でも挽回したい人 |
| 注意点 | 一発の結果で判定されるため失点の影響が大きい | 試験日程の重複に注意が必要 |
単独型は共通テストの成績を中心に合否判定を受けたい人向け、併用型は大学独自試験での挽回も狙いたい人向けという違いを押さえておくと、方式選びの土台になります。
単独型でも学部によっては面接や書類審査が課される場合があります。また、併用型では共通テストと大学独自試験の配点比率が大学によって異なるため、両方の条件を確認することが大切です。
共通テスト併用方式の仕組みや実施大学については、以下の記事で詳しく解説しています。
共通テスト利用入試は何科目必要?方式の選び方

共通テスト利用入試の科目数や配点は、大学・学部・方式によって異なります。自分が受験する科目と得意科目を踏まえて、利用しやすい方式を選びましょう。
1〜2科目型・3科目型・多科目型の違い
共通テスト利用入試は、1〜2科目で出願できる方式から、多くの科目を利用する方式まであります。
代表的なのは3科目型ですが、科目数が少ない方式や、国公立大学志望者が利用しやすい多科目型も設けられています。
主な科目数別の特徴を、以下の表で比較します。
| 方式 | 特徴 | 向いている受験生 |
|---|---|---|
| 1〜2科目型 | 限られた科目で判定する | 特定科目が得意な人 |
| 3科目型 | 英語・国語・地歴公民などを利用する | 私立大学を中心に志望する人 |
| 4〜6科目型 | 複数教科の成績を利用する | 幅広い科目を受験する人 |
| 7科目以上の方式 | 多くの受験科目を活用する | 国公立大学も志望する人 |
※大学によって教科・科目の数え方や方式名は異なります。
例えば、東京理科大学の2027年度共通テスト利用入試では、経営学部などに2教科型・3教科型・4教科型が設定されています。また、近畿大学では、国際学部に英語1科目で判定する方式があるほか、短期大学部には高得点の1科目で判定する方式もあります。
少科目型は得意科目を生かしやすい一方、高得点の受験生が集まりやすい傾向があります。多科目型は国公立大学志望者が受験科目をそのまま利用しやすく、一部の苦手科目をほかの科目で補える場合もあるでしょう。
科目数が少ないほど簡単というわけではなく、自分の得点分布に合う方式を選ぶことが重要です。
参考:入試科目|東京理科大学・河合塾Kei-Net、共通テスト利用方式の試験科目|近畿大学
科目数・配点・得意科目から方式を選ぶコツ
方式選びでは、自分の得意科目が高く評価されるかを確認することが重要です。
例えば、英語が得意な受験生なら、英語の配点が高い方式を選ぶことで、強みを生かせる可能性があります。一方、特定の科目が苦手な場合は、高得点科目を採用する方式も候補になるでしょう。
方式選びは、次の順番で進めると整理しやすくなります。
- 受験予定の科目で出願できるか確認する
- 必須科目と選択科目を確認する
- 各科目の配点と換算方法を確認する
- 得意科目が高く評価される方式を選ぶ
同じ3科目型でも、英語・国語・地歴公民の配点が均等とは限りません。大学独自の配点で有利になるかを見ることが、方式選びの核心です。
なお、単純な総合得点率だけでは、自分に適した方式を判断できない場合があります。大学の配点に換算した得点で比較することが必要です。
具体的な得点率の計算方法や配点換算については、以下の記事で詳しく解説しています。
英語・国語・情報Ⅰなど科目選択の注意点
必要科目を受験していても、大学が指定する条件を満たしていなければ出願できない場合があります。
特に注意したいのが、英語のリーディング・リスニングの比率や、国語の利用範囲、地歴公民の選択条件です。
科目別に確認したいポイントを、以下の表にまとめました。
| 科目 | 確認したいポイント |
|---|---|
| 英語 | リーディングとリスニングの配点比率 |
| 国語 | 近代以降の文章のみか、古文・漢文も含むか |
| 数学 | 数学ⅠA・数学ⅡBCなどの指定 |
| 地歴公民 | 選択可能な科目と第1解答科目の指定 |
| 理科 | 基礎科目・専門科目の取り扱い |
| 情報Ⅰ | 必須科目・選択科目・利用対象外のいずれか |
例えば、英語ではリーディング・リスニングの配点を大学独自に換算する場合があります。国語についても、近代以降の文章だけを利用する方式と、古文・漢文まで利用する方式では判定対象が異なります。
また、2027年度入試では「情報Ⅰ」の取り扱いも確認しておきたいポイントです。大学や方式によって、必須・選択・利用対象外などの違いがあります。
地歴公民や理科では、第1解答科目の指定がある方式にも注意が必要です。志望大学の募集要項にある「利用科目」「配点」「選択方法」を確認し、受験科目との食い違いを防ぎましょう。
参考:入試科目|河合塾Kei-Net大学検索システム、共通テスト利用方式の試験科目|近畿大学
こんな人は共通テスト利用が向いている
次のいずれかに当てはまる場合、共通テスト利用の活用価値は高いといえます。
- 国公立大学を第一志望にしている
- 共通テスト形式の問題で安定して得点できる
- 私立大学の受験機会を増やしたい
- 地方から遠方の私立大学へ出願したい
- 得意科目を高く評価する方式がある
- 大学独自試験の日程を増やしたくない
特に国公立大学志望者は、共通テストに向けて学習している科目を私立大学の受験にも生かせます。共通テストの模試や過去問で安定して得点できているなら、単独型を検討する価値があるでしょう。
一方、大学独自の記述問題が得意な人は、共通テスト利用だけでなく一般方式や併用型も候補になります。
すべての項目に当てはまる必要はありません。自分の学習状況や受験計画に合うかどうかを基準に考えてみてください。
私立専願でも共通テスト利用は使える?
私立専願者にとって共通テスト利用が向いていないというわけではありませんが、いくつか注意点があります。
一般方式と共通テストでは問題形式が異なるため、共通テスト対策に時間を使いすぎると、志望大学の一般方式の対策が薄くなってしまうことがあります。
私立専願者は、共通テスト対策を新たに大きく増やすのではなく、一般方式の学習を生かせる方式に絞って利用するのが基本です。
例えば、英語・国語・地歴公民を中心に学習している場合は、その3科目で出願できる方式が候補になります。共通テスト利用のためだけに、新しい科目の学習を増やす必要があるかは慎重に判断しましょう。
第一志望校の一般方式を軸に、負担が増えすぎない範囲で共通テスト利用を組み合わせることをおすすめします。
共通テスト利用入試のメリット・デメリット

共通テスト利用には、受験機会や費用面でのメリットがあります。一方、本番の結果が複数大学の合否に影響するなど、注意すべき点も理解しておきましょう。
1回の共通テストで複数の大学に出願できる
共通テスト利用の大きな特徴は、1回の共通テストの成績を複数校の出願に使えることです。
単独型であれば、大学ごとに試験会場へ足を運ばずに済む場合が多く、移動や宿泊の負担を抑えられます。特に地方在住の受験生にとっては、首都圏や関西圏まで出向かなくても複数の大学に出願できる点が大きな利点です。
国公立大学志望者であれば、共通テストの受験勉強をそのまま私立大学への出願に生かせます。大学独自の試験日程を増やさずに併願先を確保できれば、第一志望校の対策に時間を充てやすくなるでしょう。
一般方式より受験料が安く済むことが多い
共通テスト利用は、一般方式より検定料が低く設定されている大学が多い傾向にあります。
例えば、立教大学が公表している2027年度入試の選考料は、共通テスト利用入試が18,000円、一般入試が35,000円です。
共通テストの検定料も含め、費用の具体例を以下の表にまとめました。
| 費用 | 金額 |
|---|---|
| 共通テスト検定料(2教科以下) | 12,000円 |
| 共通テスト検定料(3教科以上) | 18,000円 |
| 立教大学の共通テスト利用入試 | 18,000円 |
| 立教大学の一般入試 | 35,000円 |
※立教大学の共通テスト利用入試は1学科・専修および科目型につき、一般入試は1試験日につき選考料が必要です。別途、1回の出願登録につき1,100円のサービス利用料がかかります。
この例では、大学へ支払う選考料は共通テスト利用の方が17,000円低く設定されています。ただし、共通テストを受験するための検定料も必要です。
同じ大学の複数学部・方式へ出願する場合に、割引制度を設けている大学もあります。一方、立教大学では選考料の割引を実施していません。
実際の金額は大学・方式によって異なるため、受験に必要な総額を確認しましょう。交通費や宿泊費も含めて比較すると、費用面でのメリットを判断しやすくなります。
参考:大学入学共通テスト検定料|大学入試センター、一般入試・共通テスト利用入試についてのQ&A|立教大学
募集人数が少ない方式は倍率の見方に注意
共通テスト利用は、一般方式より募集人数が少ない方式も多く見られます。
出願しやすいことから志願者が集まりやすく、志願倍率(志願者数÷募集人員)は高く見えやすい傾向があります。
ただし、共通テスト利用には国公立大学やほかの私立大学との併願者も含まれます。また、募集人員より多くの合格者を出す大学もあるため、志願倍率だけでは合格難易度を判断しにくい面があります。
倍率を見る際は、志願倍率と実質倍率を区別することも大切です。実質倍率は、一般に受験者数を合格者数で割って求めます。
共通テスト利用の出願先を比較するときは、倍率に加えて合格者数やボーダー、過去の入試結果も確認しましょう。
共通テスト本番の結果が複数大学の合否を左右する
共通テスト利用では、同じ成績を複数校で利用するため、一度の受験結果が複数の合否判定に影響するという構造があります。
マークミスや時間配分の乱れ、体調不良などの影響を大きく受けやすく、単独型では大学独自試験で挽回することもできません。
例えば、英語を重視する複数の大学に出願している場合、共通テスト本番で英語の得点が伸びなければ、それぞれの合否判定に影響する可能性があります。
この1回の結果に依存するリスクをカバーする方法として、大学独自の一般方式を併願しておくことが有効です。共通テスト利用は合格ルートの一つと考え、受験機会を分散させておくとよいでしょう。
共通テスト利用入試の出願方法と合格までの流れ

共通テスト利用は、出願のタイミングによって流れが少し異なります。大学への出願時期や必要書類に加え、試験後の自己採点から合格までの流れを確認しておきましょう。
共通テストへの出願と大学への出願は別物
共通テスト利用を受けるには、共通テストと志望大学の両方に申し込む必要があります。
共通テストへの出願だけでは、私立大学へ出願したことにはなりません。共通テストを受験する手続きと、各大学への出願手続きはまったく別のものです。
利用したい大学・学部・方式ごとに、それぞれ出願が必要です。同じ大学であっても、一般方式と共通テスト利用は別出願になっている場合があります。
2027年度の共通テスト本試験は、2027年1月16日(土)・17日(日)に実施されます。
共通テスト利用入試の出願から合格までの基本的な流れを、以下の表にまとめました。
| 順番 | ステップ | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 共通テストに出願 | 大学入試センターへ申し込む |
| 2 | 志望大学の出願期間を確認 | 大学・学部・方式ごとの期間を調べる |
| 3 | 志望大学に出願 | 指定の期間内に手続きを行う |
| 4 | 共通テストを受験 | 指定した科目を受験する |
| 5 | 自己採点・出願先の再検討 | 自己採点し、必要に応じて事後出願する |
| 6 | 大学が正式な成績を取得 | 成績請求情報をもとに大学が成績を取得する |
| 7 | 合否判定・合格発表 | 大学が選考し、結果を発表する |
| 8 | 入学手続き | 指定期限までに必要な手続きを行う |
※共通テスト受験後に大学へ出願する方式もあるため、順番は方式によって前後します。
大学への出願期限は、共通テスト本番より前に設定されている場合もあります。共通テストへの申し込みとは別に、私立大学の出願スケジュールを管理することが大切です。
共通テスト自体の出願期間やマイページの作成方法、申込番号の確認方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
出願は共テ前?後?「事前出願」と「事後出願」の違い
私立大学の共通テスト利用には、出願時期の異なる2つのタイプがあります。
事前出願では共通テスト模試や過去問演習の得点を参考にします。一方、事後出願では本番の自己採点結果を踏まえて出願先を検討できるのが特徴です。
事前出願と事後出願の違いを、以下の表で比較します。
| 項目 | 事前出願 | 事後出願 |
|---|---|---|
| 出願時期 | 共通テスト前 | 共通テスト後 |
| 判断材料 | 共通テスト模試の結果、過去問演習の得点 | 自己採点 |
| メリット | 早めに受験機会を確保できる | 得点を見て判断できる |
| 注意点 | 本番の得点がわからない | 出願できる大学・方式や期限が限られる |
事前出願では、共通テスト模試などで把握した得点帯をもとに出願先を決めることになります。事後出願では、自己採点後に大学独自の配点へ換算し、出願先を選ぶという流れです。
実際の例として、2027年度の龍谷大学では、共通テスト利用入試に前期・中期・後期の3つの日程が設けられています。
それぞれの出願期間を以下にまとめました。
| 日程 | 2027年度の出願期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 前期 | 2027年1月4日〜1月17日 | 共通テスト当日まで出願可能 |
| 中期 | 2027年1月4日〜2月3日 | 共通テストの自己採点後も出願可能 |
| 後期 | 2027年2月4日〜3月7日 | 国公立大学受験後にも出願可能 |
このように、同じ大学でも出願時期によって判断材料が異なります。共通テスト後に追加出願したい場合は、中期・後期などの実施状況を調べておくとよいでしょう。
なお、出願期間と検定料の支払い期限、書類提出期限は必ずしも同じではありません。実際の手続きは大学の募集要項に従ってください。
共通テスト受験後は何をする?自己採点から出願までの流れ
共通テストが終わったら、問題冊子に控えた自分の解答と、公表された正解・配点を照らし合わせて自己採点します。 試験中に選んだ番号を問題冊子へ記録しておけば、解答を覚えておく必要はありません。
正解・配点は大学入試センターの公式サイトで公表されます。自己採点でおおよその得点がわかったら、ボーダーや判定結果を参考に出願先を検討しましょう。共通テスト後も出願を受け付けている大学なら、追加出願も可能です。
ただし、自己採点はあくまで推定得点であり、実際の合否判定には正式な成績が使われます。自己採点の詳しい方法や判定サイトの使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:令和9年度試験|大学入試センター、2027年度大学入学共通テスト特集|河合塾Kei-Net
出願のときに必要な手続き・書類まとめ
出願時に必要となる代表的な項目は、次のとおりです。
- Web出願登録
- 検定料の支払い
- 調査書
- 顔写真
- 志願票
- 成績請求に必要な情報の登録
- 郵送書類(必要な場合)
- 必着または消印有効の期限確認
これらはあくまで代表例であり、大学・方式によって必要な項目は異なります。Web出願の登録を完了しただけでは出願完了とならず、書類の郵送や検定料の支払いが別途必要になる場合がある点には注意しましょう。
特に混乱しやすいのが、成績請求情報の提供方法です。
共通テスト利用では、受験生が自己採点の結果を大学へ申告して合否が決まるわけではありません。大学は所定の成績請求情報を使い、大学入試センターから正式な成績を取得します。
2027年度の成績請求情報の提供方法には、次の2種類があります。
| 方式 | 手続きの概要 |
|---|---|
| Web方式 | 志望大学の出願サイト上で申込番号などを登録する |
| チケット方式 | 成績請求チケットを取得し、大学の指定方法で提出する |
どちらを利用するかは大学が指定するため、受験生が自由に選べるわけではありません。
成績請求情報の提供方法や必要書類の詳細は、志望大学の募集要項で確認してください。郵送が必要な場合は、提出期限に余裕を持って準備しておくことが大切です。
参考:令和9年度試験|大学入試センター、大学入学共通テストQ&A|大学入試センター
合格発表と入学手続き期限の注意点
共通テスト利用入試に合格したら、大学が指定する期限までに入学金の納付や必要書類の提出を済ませる必要があります。 期限を過ぎると、入学できなくなる場合があるため注意してください。
特に国公立大学を第一志望にしている場合は、合格発表を待つ間に私立大学の入学手続き期限が到来することがあります。大学によっては延納制度を設けていますが、利用条件は異なります。
また、一度納付した入学金は返還されない場合もあります。出願前に、併願校の入学手続き期限や必要な納付金、延納制度の有無を確認しておきましょう。
【2027年度】共通テスト利用のボーダーは何割?大学別一覧

共通テスト利用入試では、どれくらいの得点が必要なのでしょうか。出願先を検討する際は、河合塾Kei-Netなどが公表するボーダー得点率が参考になります。
2027年度の河合塾「バンザイシステム」とボーダーライン一覧は、2027年1月20日(水)に公開される予定です。共通テスト後は、自己採点結果と最新のボーダーを照らし合わせ、出願先を検討できます。
ただし、予測データの公開前に出願が締め切られる方式もあります。志望大学の出願期限は、共通テスト前に確認しておきましょう。
以下では、河合塾Kei-Netが公表する2027年度入試の予想ボーダーをもとに、主要私立大学の目安を紹介します。
参考:2027年度大学入学共通テスト特集|河合塾Kei-Net
主要私立大学の共通テスト得点率の目安
共通テスト利用入試のボーダー得点率は、大学だけでなく学部・方式によって大きく異なります。
河合塾Kei-Netのボーダーラインは、合否の可能性が50%に分かれると予想されるラインです。大学が保証する合格点ではなく、実際の入試結果である合格最低点とも異なります。
以下は、2027年度入試の「方式別ランク」をもとに、主要27大学の共通テスト得点率の最小値〜最大値をまとめたものです。
【2027年度】主要私立大学27校の共通テスト利用ボーダー得点率一覧
| 大学名 | 2027年度のボーダー得点率 |
|---|---|
| 早稲田大学 | 75%〜94% |
| 上智大学 | 74%〜89% |
| 東京理科大学 | 60%〜86% |
| 明治大学 | 77%〜87% |
| 青山学院大学 | 73%〜87% |
| 立教大学 | 74%〜89% |
| 中央大学 | 75%〜88% |
| 法政大学 | 70%〜86% |
| 日本大学 | 39%〜76% |
| 東洋大学 | 54%〜88% |
| 駒澤大学 | 55%〜77% |
| 専修大学 | 59%〜81% |
| 成蹊大学 | 64%〜84% |
| 成城大学 | 71%〜80% |
| 明治学院大学 | 65%〜82% |
| 武蔵大学 | 71%〜79% |
| 関西大学 | 62%〜86% |
| 関西学院大学 | 69%〜92% |
| 同志社大学 | 76%〜90% |
| 立命館大学 | 68%〜90% |
| 京都産業大学 | 57%〜72% |
| 近畿大学 | 48%〜85% |
| 甲南大学 | 56%〜84% |
| 龍谷大学 | 53%〜79% |
| 大東文化大学 | 42%〜73% |
| 東海大学 | 38%〜83% |
| 帝京大学 | 42%〜90% |
※2026年10月22日時点で確認した河合塾Kei-Netの2027年度「方式別ランク」をもとに作成。共通テストの得点を使う単独型・併用型などの最小値〜最大値を掲載しています。対象学部・方式は大学によって異なり、予想値は今後変更される場合があります。
多くの大学で、同じ大学でも得点率の範囲が10ポイント以上開いていることが読み取れます。 これは、学部や入試方式によって科目数、配点、独自試験の有無などが異なるためです。
例えば、東京理科大学は60%〜86%、関西大学は62%〜86%となっています。一方、明治大学は77%〜87%、立教大学は74%〜89%です。
ただし、大学全体の最小値が低いからといって、希望する学部にもその得点率で出願できるとは限りません。大学によっては、一部の学部や併用方式が得点率の下限になっている場合があります。
そのため、大学単位の数値は志望校探しの入口として使い、実際の出願では学部・方式別のボーダーを確認してください。
日東駒専の学部別ボーダーや入試方式については、以下の記事で詳しく解説しています。
また、共通テストだけで受験できる私立大学の一覧については、以下の記事で詳しく紹介しています。
参考:早稲田大学|河合塾Kei-Net、上智大学|河合塾Kei-Net、東京理科大学|河合塾Kei-Net、明治大学|河合塾Kei-Net、青山学院大学|河合塾Kei-Net、立教大学|河合塾Kei-Net、中央大学|河合塾Kei-Net、法政大学|河合塾Kei-Net、日本大学|河合塾Kei-Net、東洋大学|河合塾Kei-Net、駒澤大学|河合塾Kei-Net、専修大学|河合塾Kei-Net、成蹊大学|河合塾Kei-Net、成城大学|河合塾Kei-Net、明治学院大学|河合塾Kei-Net、武蔵大学|河合塾Kei-Net、関西大学|河合塾Kei-Net、関西学院大学|河合塾Kei-Net、同志社大学|河合塾Kei-Net、立命館大学|河合塾Kei-Net、京都産業大学|河合塾Kei-Net、近畿大学|河合塾Kei-Net、甲南大学|河合塾Kei-Net、龍谷大学|河合塾Kei-Net、大東文化大学|河合塾Kei-Net、東海大学|河合塾Kei-Net、帝京大学|河合塾Kei-Net
同じ大学でも学部・方式によってボーダーはどう違う?
同じ大学・学部でも、利用する科目数や方式が違うと、ボーダー得点率が変わります。
例えば、東京理科大学の経営学部経営学科では、2027年度の共通テスト利用入試に複数の教科型が設けられています。
実際にどの程度の違いがあるのか、4大学の具体例を以下の表で比較します。
【2027年度】同じ学部・学科における共通テスト利用ボーダーの比較
| 大学・学部・学科 | 方式 | ボーダー得点率 |
|---|---|---|
| 東京理科大学・経営学部経営学科 | A方式2教科型(英語利用) | 80% |
| 同上 | A方式3教科型 | 79% |
| 同上 | A方式4教科型 | 78% |
| 青山学院大学・文学部英米文学科 | 3科目型 | 84% |
| 同上 | 4科目型 | 81% |
| 関西大学・文学部総合人文学科 | 前期2科目 | 85% |
| 同上 | 前期3科目 | 82% |
| 同上 | 前期4科目 | 81% |
| 同上 | 前期8科目 | 77% |
| 近畿大学・文芸学部日本文学専攻 | 前期3科目型 | 74% |
| 同上 | 前期7科目型 | 70% |
※2027年度の河合塾Kei-Net方式別ランクをもとに作成。比較のため、各大学・学科の一部の方式を抜粋しています。
東京理科大学の経営学科では、2教科型が80%、4教科型が78%となっています。また、関西大学の総合人文学科では、前期2科目が85%、前期8科目が77%です。
今回取り上げた例では、利用科目数が多い方式ほどボーダー得点率が低くなっています。
ただし、すべての大学で同じ傾向になるわけではありません。学部・方式ごとの募集人数や志願者の得点分布によって、必要な得点率は変わります。
また、少科目型と多科目型では、得点率の算出に使われる科目が異なります。ボーダーの数字だけで「多科目型の方が簡単」と判断するのではなく、自分の得点を生かせる方式かどうかを考えることが大切です。
なお、ボーダーはあくまで合格可能性50%の予測ラインです。志願状況などによって実際の結果と差が生じる場合があります。
ボーダーが「あてにならない」と言われる理由や、予想値の正しい見方については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:東京理科大学|河合塾Kei-Net、青山学院大学|河合塾Kei-Net、関西大学|河合塾Kei-Net、近畿大学|河合塾Kei-Net
共通テスト利用入試のよくある疑問Q&A

最後に、共通テスト利用入試について受験生からよく寄せられる疑問を紹介します。出願数や一般方式との併願、国公立大学での共通テスト利用について確認しましょう。
共通テスト利用は何校まで出願できるの?
共通テスト利用入試には、全国共通で定められた出願校数の上限はありません。
出願条件を満たしていれば、同じ共通テストの成績を使って複数大学に出願できます。ただし、大学・学部・方式ごとに出願が必要となり、検定料も発生するのが一般的です。
例えば、同じ大学の複数学部や複数方式に出願できる場合でも、大学ごとに出願可能な組み合わせや条件が定められています。
出願できる数を増やすことよりも、実際に進学したい大学かどうかを重視しましょう。入学手続きに必要な費用も考慮し、無理のない出願数を決めることが大切です。
共通テスト利用で落ちたら一般選抜にも影響する?
共通テスト利用入試で不合格になっても、原則として別方式の一般選抜の合否には影響しません。
共通テスト利用の単独型と、大学独自試験を中心とする一般方式は、それぞれの選考基準で合否が判定されます。そのため、共通テスト利用で不合格になった大学でも、一般方式で合格できる可能性はあります。
ただし、共通テストの成績を利用する併用方式では、その得点も判定に関わります。
同じ大学・学部であっても方式ごとに選考方法が異なるため、共通テスト利用の結果だけで一般方式の合否を判断する必要はありません。
共通テストだけで受験できる国公立大学はある?
共通テストの得点を中心に判定し、個別の教科学力試験を課さない国公立大学・学部もあります。
ただし、面接や調査書などを利用する場合もあり、実施の有無は大学・学部・年度によって変わります。
なお、これは国公立大学の一般選抜における制度であり、私立大学の共通テスト利用とは制度上別のものです。
共通テストだけで受験できる国公立大学の一覧については、以下の記事で詳しく紹介しています。
まとめ 共通テスト利用は自分の得点を生かせる方式を選ぼう

共通テスト利用入試は、共通テストの成績を使って私立大学への受験機会を広げられる方式です。単独型なら大学独自の教科学力試験が不要な場合もあり、一般方式と組み合わせることで合格のチャンスを増やせます。
ただし、大学・学部・方式によって必要科目や配点は異なります。同じ大学でもボーダー得点率に差があるため、大学名や総合得点率だけで出願先を決めないことが大切です。
共通テスト利用入試で重要なのは、自分の得点を生かせる方式を見つけることです。
まずは志望大学の2027年度募集要項を確認し、利用科目・配点・出願期限を調べてみましょう。共通テスト受験後は自己採点を行い、最新のボーダーと照らし合わせて出願候補を検討してください。
大学独自の一般方式も組み合わせながら、自分に合った受験計画を立てていきましょう。
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