大学の学部が決まらない人へ 先輩100人に聞いて見えてきた決め方と理由
大学の学部が決まらないと、周りだけどんどん先に進んでいくように感じて焦りますよね。
学部が決まらない理由は、「やりたいことがない」だけではありません。将来の就職が不安、学部ごとの学びの違いがわからない、複数の分野に興味がある、親や先生の意見と自分の希望が食い違うなど、人によって迷う理由はさまざまです。そして、迷っていること自体は、真剣に自分の将来を考えている証拠でもあります。
この記事では、学部選びに悩んだ先輩100人のアンケートをもとに、学部が決まらない理由のタイプ別整理から、実際に決め手になった行動、やっておけばよかったこと、今日からできる具体的なステップまでを紹介します。
編集部
塾選ジャーナル編集部
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目次
大学の学部が決まらないのは普通?まず知っておきたいこと

結論から言うと、学部が決まらないのは珍しいことではありません。先輩100人に「最終的に出願校・学部を確定させた時期」を聞いたところ、高3秋以前に決まっていた人は48%、それ以降に決まった人は52%と、半数以上が高3秋まで学部を確定させていませんでした。確定時期として最も多かったのは「高3秋以前」の48件で、次いで「12月」の27件、「共通テスト前後」の11件と続きます。
アンケートでは以下のような声が上がっています。
「友人が次々と志望学部を決めていく中、自分だけが決められず焦りを感じていた」(conectmoreさん・高3秋時点で学部が決まらず悩む)
「志望学部を決めた周りの友達は資料集めや勉強を始めているのに、自分はスタート地点に立てていない不安があった」(nnnnikaさん・高3春時点で学部が決まらず悩む)
周りと自分を比べて焦る気持ちは、多くの先輩が経験してきたことです。まずは、学部が決まらないこと自体を必要以上に責めないでほしいと思います。
また、「どの段階で迷っているか」も人によってさまざまです。アンケートでは、迷い方の内訳は以下のようになっています。

最も多かったのは「文理は決まったが学部が絞れない」44件で、次いで「ほぼ決定したが最後の一歩で迷いがある」26件でした。全くの白紙状態は12件と少数派です。どの段階で迷っていても、それは珍しいことではありません。
学部が決まらない人は「やりたいことがない人」だけではない
「学部が決まらない=やりたいことがない」と思われがちですが、実際にはそう単純ではありません。アンケートで学部が決まらなかった理由を聞いたところ、「将来の就職やキャリアへの不安」が46件と最多で、「やりたいことが特にない」の36件を上回りました。

つまり、やりたいことはあっても、将来への不安が邪魔をして決められないケースの方が多いのです。
先輩たちからは以下のような声が上がっています。
「将来を左右する決断かもと決めきれなかった」(がびるさん・高3冬時点で学部が決まらず悩む)
「就職をする際、学部がどこまで影響するのかよくわからなかった」(やっこさん・高3春時点で学部が決まらず悩む)
「やりたいことがないから決まらない」のではなく、「何を基準に選べばいいかわからないから決まらない」という状態の人がほとんどです。
100%納得して決めなくても大丈夫
学部選びに悩んでいると、「絶対に後悔しない選択をしなければ」というプレッシャーを感じやすくなります。
しかし、アンケートで出願時の納得感を聞いたところ、「70%くらい」と答えた人が59件と最多で、「100%(全く迷いなし)」の32件を大きく上回りました。

完全に迷いが消えた状態で決めた人の方が、むしろ少数派なのです。
大切なのは、迷いをゼロにすることではありません。先輩たちからは以下のような声が上がっています。
「何を優先するかだけは決めた方がいい。好きか、将来性か、環境か。全部取ろうとすると決まりません。悩んでいる時点でちゃんと考えている証拠なので、自分で納得できる理由を一つ作れれば十分」(オケアノスさん・高3春時点で学部が決まらず悩む)
自分なりに調べて、選んだ理由を自分の言葉で説明できる状態になること。それが、学部選びにおける「納得」の正体です。
いつまでに決めるべき?先輩100人が学部を確定させた「リアルなタイムリミット」

「でも、いつまでに学部を決めないと手遅れになるんだろう…」と不安になりますよね。そこで、先輩100人に「最終的に出願校・学部を確定させた時期」を聞きました。
最も多かったのは「高3秋以前」の48件ですが、注目すべきは「高3の12月」に決めた先輩が27件、「共通テスト直前・直後」に決めた先輩も11件いるという結果です。つまり、約3割の先輩が12月以降まで学部を確定させていませんでした。夏までに決まっていなくても、決して手遅れではありません。
ただし、入試方式によって本当のリミットは異なります。先輩たちのデータから、現実的な3つのデッドラインを押さえておきましょう。
① 総合型選抜・学校推薦を狙うなら【高3の夏〜秋】
アンケートで「高3秋以前」に決めた先輩の多くが、推薦制度や総合型選抜(旧AO入試)を利用しています。志望理由書の提出や面接対策が必要なため、このルートを選ぶなら夏休み明けが実質的なタイムリミットになります。以下のような声が上がっています。
「推薦入試で出願するため、夏休み中に志望理由書を書き始めなければならず、その時点で学部を絞らざるを得なかった」(こっこ152さん・高3夏)
総合型選抜を視野に入れているなら、遅くとも高3の夏には候補学部を1〜2つに絞り、志望理由の言語化を始めることをおすすめします。
② 一般選抜で受験するなら【高3の12月】
一般選抜を受ける多くの先輩が最終決定の場としたのが「12月の三者面談」です。冬期講習や年明けの共通テストに向けて受験科目を完全に絞る必要があるため、アンケートで多くの先輩が12月をリミットとして意識していました。
「12月の三者面談で先生に背中を押してもらい、ようやく決心がついた」(たいなかさん・高3夏)
ただし、12月時点で完全に決まっていなくても、共通テストの結果を見てから最終調整する先輩も少なくありません。「12月に仮決定、共通テスト後に確定」という流れも十分に現実的です。
③ 最後の砦は【共通テスト直後・出願締め切り直前】
アンケートでは、共通テスト後や出願締め切り直前に確定させたという先輩も1割以上いました。以下のような声が上がっています。
「自分の点数が出て初めて、どの学部を現実的に狙えるかが見えてきた。最後は点数と相談して腹を括った」(デフさん・浪人中)
ギリギリまで迷い続けることは、決して悪いことではありません。大切なのは「その時点でできる最善の判断をすること」です。共通テストの結果を踏まえて調整できる余地は、出願締め切りまで残されています。
学部が決まらないときの決め方7ステップ|先輩100人の突破口から逆算

「何から始めればいいかわからない」。学部選びで行き詰まったとき、多くの人がそう感じます。このステップは、アンケートで先輩たちが「実際にやって効果があった行動」と「やらずに後悔したこと」をもとに組み立てたものです。先輩たちが実際に突破口にした行動のランキングを見ると、その答えが見えてきます。
オープンキャンパス・模擬講義への参加が43件と圧倒的な1位で、先生への相談・就職実績を調べる・自己分析が続きます。この順番に沿って動くことで、漠然とした迷いが少しずつ整理されていきます。
ステップ1. まず「なぜ決まらないのか」を原因を1つに絞る
学部を決めようとする前に、まず「なぜ決まらないのか」を特定することが大切です。やりたいことがないのか、就職が不安なのか、学部の中身がわからないのか、親や先生の意見で迷っているのか。原因によって、次にやるべきことがまったく違います。
すべての悩みを一度に解決しようとすると、かえって混乱します。今自分を最も動けなくさせている理由をひとつに絞り、そこから手をつけることが突破口になります。
ステップ2. 自己分析で「好き・得意・避けたいこと」を書き出す
自己分析と聞くと、「将来の夢を決める作業」と身構える人が多いですが、そこまで大きく考える必要はありません。「好きな科目」「苦にならない作業」「避けたい授業スタイル」「やりたくない働き方」。こうした身近な問いから書き出すだけで、自分に合う学部の輪郭が見えてきます。
アンケートでも、「自己分析をもっと早くからすべきだった」という後悔が46件と最多でした。以下のような声が上がっています。
「自分と徹底的に向き合うことで、こうしようと決断できた」(ユキさん・共通テスト後) 「素直に自分を見つめていればよかった」(タケちゃんさん・高3冬)
将来の夢がなくても、自分の傾向を書き出すだけで、選択肢は自然と絞られていきます。
ステップ3. 気になる学部の授業内容・シラバスを確認する
学部名だけで選ぼうとしていることが、迷いの原因になっているケースは少なくありません。同じ「経済学部」でも、大学によって授業内容・ゼミのテーマ・実習の有無・取れる資格が大きく異なります。パンフレットの印象だけで判断せず、シラバス(授業内容の一覧)を実際に読んでみることで、リアルなイメージがつかめます。
アンケートでは、「実際の講義内容やシラバスを細かく確認すべきだった」という後悔が21件ありました。一方で、以下のような声も上がっています。
「自分がそこで学習していて、知識がついているイメージを持つことができた」(Noddyさん・高3春)
大学の公式サイトから誰でも閲覧できるので、気になる学部があればまず開いてみることをおすすめします。
ステップ4. 資格・就職実績・卒業後の進路を調べる
将来への不安が漠然としたままだと、何を調べても決め手に欠けます。就職実績・取得できる資格・大学院進学の割合など、具体的な数字を確認することで、不安が判断材料に変わります。以下のような声が上がっています。
「将来の資格・就職実績を調べたことで、未来のイメージができた」(デフさん・浪人中) 「就職に結びつくかどうかを図るにはこれが一番」(野良黒さん・高3夏)
各大学の公式サイトにある就職実績ページや、学部ごとの資格取得情報を確認してみてください。
ステップ5. オープンキャンパスや学祭で「自分が通うイメージ」を確かめる
アンケートで「最終的な決定に最も効果があった行動」を聞いたところ、オープンキャンパス・学祭への参加が43件と圧倒的な1位でした。Web検索やパンフレットだけではわからない、先生の雰囲気・学生の空気・施設の様子・授業の進め方を、実際に見て感じることが決定打になったケースが多く見られます。
以下のような声が上がっています。
「実際に大学の雰囲気や授業の進め方を体験できたことで、パンフレットやサイトでは分からない自分に合うかどうかが明確になった」(みなとさん・高3夏) 「実際に行って自分が通っているのをイメージできた」(かなとさん・高3夏)
気になる大学があれば、まず1校だけでも足を運んでみることをおすすめします。
ステップ6. 先生・親・先輩に相談して、判断軸を整理する
相談は「答えをもらう場」ではなく、「自分の判断軸を整理する場」です。先生には受験制度や自分の学力に合った選択肢を、親には費用や生活面の現実を、先輩には授業の難しさや大学生活のリアルを聞くと、それぞれから得られる情報が変わります。以下のような声が上がっています。
「とにかく先生や先輩に相談し、よかったこと悪かったことを聞いて色んな進路の中から決定していくのがベスト」(たいなかさん・高3夏) 「現役大学生の話がいちばんリアルで参考になると思った」(ユキさん・共通テスト後)
一人で抱え込まず、複数の視点から話を聞くことで、自分が何を優先したいのかが見えてきます。
ステップ7. 最後は「選んだ理由」と「選ばなかった理由」を言える状態で決める
最後のステップは、選んだ学部とそうでない学部の両方について、自分の言葉で理由を言えるようにすることです。「なんとなく良さそう」ではなく、「なぜこの学部を選ぶのか」「なぜもう一方は選ばないのか」を言語化することで、納得感が生まれます。以下のような声が上がっています。
「自分で納得できる理由を一つ作れれば十分」(オケアノスさん・高3春)
完璧な答えを探す必要はありません。選んだ理由と選ばなかった理由が自分の口から出てくる状態になれば、それが「納得して決めた」ということです。
学部が決まらない理由|先輩100人のアンケートから見えた悩み

学部が決まらない理由は、一つではありません。今回のアンケートでは「将来の就職やキャリアへの不安」が46件と最多で、次いで「やりたいことが特にない」が36件、「各学部の学習内容が具体的にイメージできない」が33件と続きました。
複数の理由が絡み合いながら、決断を難しくしているケースがほとんどです。自分の迷いがどこから来ているのかを知るだけでも、次の一手が見えやすくなります。
将来の就職やキャリアが不安
学部が決まらない理由として最も多く挙がったのが、将来の就職やキャリアへの不安です。先輩たちからは以下のような声が上がっています。
「就職をする際、学部がどこまで影響するのかよくわからなかった」(やっこさん・高3春) 「選択を間違えたら、その先の選択も違ってくるのではないかという不安や恐怖があった」(やっこさん・高3春時点で学部が決まらず悩む)
就職を意識して学部を選ぼうとすること自体は間違いではありません。アンケートでも、就職のしやすさや資格を「かなり考慮した」「最優先した」と答えた先輩は合わせて57件と半数以上を占めています。

ただ、「この学部でないと就職できない」という思い込みが判断を硬直させることがあります。就職への不安は「漠然としているから怖い」という側面が大きいです。卒業生の就職先や取得できる資格、業界別の採用実績を具体的に調べることで、不安はぐっと小さくなります。
やりたいことが特にない
「やりたいことが特にない」と感じている人は、アンケートで36件と2番目に多い回答でした。以下のような声が上がっています。
「自分の将来の夢がいくら調べても決まらず、そのために何の学部が最適かわからなかった」(ユキさん・共通テスト後時点で学部が決まらず悩む)
「特にやりたいこともないし、どれを選べばいいかわからなかった」(なんちーさん・高3春時点で学部が決まらず悩む)
やりたいことが明確にある人の方が、実は少数派です。やりたいことがないまま入学した先輩も、大学の授業やサークル、アルバイトを通じて興味を見つけていることがしばしば。「やりたいことが決まってから学部を選ぶ」ではなく、「学びながらやりたいことを見つける」という順番も十分に成立します。
各学部で何を学ぶのかイメージできない
「法学部で何を勉強するのか」「経済学部と経営学部はどう違うのか」。学部の名前は知っていても、実際に何を学ぶのかイメージできないという悩みは33件と3番目に多い回答でした。以下のような声が上がっています。
「学部ごとの学びの内容と卒業後の進路が具体的に見えていなかった。名前だけで判断しており、自分に合うかどうかを深く調べていなかった」(フクク64さん・高3秋時点で学部が決まらず悩む)
パンフレットや偏差値表を眺めているだけでは、実際の授業内容やゼミの雰囲気、課題の量まではわかりません。シラバス(授業内容の一覧)を実際に読むことで解消できる悩みです。
複数の学部に興味があり優先順位がつかない
「心理学も面白そう、経済学も気になる」「文学部にも教育学部にも惹かれる」。複数の学部に興味があって絞れないという悩みは27件と4番目に多い回答でした。
興味が広いこと自体は悪いことではありませんが、比較の軸がないままだとどの学部も良く見えて、かえって決められなくなります。以下のような声が上がっています。
「好きか、将来性か、環境か。全部取ろうとすると決まりません」(オケアノスさん・高3春時点で学部が決まらず悩む)
何を最優先にするかという比較軸を一つ決めることが、複数学部の迷いを抜け出す鍵になります。卒業後のイメージを軸に考えると、自然と優先順位がつきやすくなります。
偏差値・学力・親や先生の意見で迷っている
自分の興味だけで学部を選べればシンプルですが、実際には偏差値や受験科目、家庭の経済状況、親の希望、先生のアドバイスなど、さまざまな要素が絡んできます。
アンケートでも「偏差値・学力に見合わない」が18件、「親や先生の意見と自分の希望が食い違う」が17件と、外部からのプレッシャーが決断を難しくしているケースが少なくありませんでした。以下のような声が上がっています。
「親の理系希望に引っ張られていた部分が大きかったが、オープンキャンパスで研究室を見学し学生が自分の研究を楽しそうに語る姿を見たことで、理系を選ぶことが親の希望ではなく自分の選択として感じられるようになった」(ゆうよしさん・高2以前時点で学部が決まらず悩む)
親や先生の意見を無視するのでも、そのまま従うのでもなく、自分の希望・現実的な条件・周囲の意見をいったん分けて整理することが、最初の一歩です。
文系・理系の学部の違いが気になる人へ

学部の決め方を考えるうえで、「そもそも各学部で何が学べるのか、もっと詳しく知りたい」と感じている人もいるかもしれません。
なお、先輩100人のアンケートでは、学部選びで「学びの内容」を優先した人が64件と、「大学名(ブランド)」を優先した36件を大きく上回りました。どちらが正解ということはありませんが、4年間学び続けるうえで自分が興味を持てるかどうかを軸に置いた先輩が多数派だったことは、ひとつの参考になるはずです。

文系・理系それぞれの学部の特徴や学べる内容については、以下で詳しくまとめています。
学部選びで後悔しやすいポイント|先輩の声からわかった注意点

先輩たちが実際に感じた後悔を知っておくことで、同じ失敗を今のうちに防ぐことができます。アンケートで「やっておけばよかったこと」を聞いた結果は以下の通りです。

「もっと早くから自己分析をすべきだった」が46件、「より多くの大学・学部を比較すべきだった」が44件、「卒業後の進路を詳しく調べるべきだった」が35件と続きます。それぞれの後悔の中身を詳しく見ていきましょう。
もっと早く自己分析をすべきだった
後悔として最も多く挙がったのが、自己分析の遅さです。以下のような声が上がっています。
「自己分析をもっと早くしていれば、自分にとっていい学部を選べたと思う」(デフさん・浪人中) 「素直に自分を見つめていればよかった」(タケちゃんさん・高3冬)
後悔した先輩たちが口を揃えて言うのは「早さ」の問題です。高3になってから始めても間に合いますが、高2のうちから「好きなこと・避けたいこと」を言語化しておくと、学部選びの判断が格段にスムーズになります。早めに取り組むほど、迷いの期間が短くなるというのが先輩たちの共通した実感です。
もっと多くの大学・学部を比較すべきだった
「より多くの大学・学部を比較すべきだった」という後悔は44件と2番目に多い回答でした。以下のような声が上がっています。
「近いからという理由で選ぶのではなく、色々検討したら良かった」(こっこ152さん・高3夏時点で学部が決まらず悩む) 「もっと多くの大学や学部を比較していれば、より客観的に判断できた」(ゆうよしさん・高2以前時点で学部が決まらず悩む)
「偏差値が合うから」「なんとなく無難だから」だけで候補を絞ってしまうと、後から別の可能性に気づくことがあります。最初から選択肢を狭めすぎず、気になる学部は名前だけでも書き出しておくことが、比較の第一歩になります。
そこに通っている学生の本音を聞くべきだった
パンフレットやホームページに載っているのは、大学側が見せたい情報です。課題の量、授業の難しさ、資格取得の実際の大変さ、学生のモチベーションの差といったリアルは、現役生や卒業生に直接聞かないと見えにくい部分です。以下のような声が上がっています。
「現役大学生の話がいちばんリアルで参考になると思った」(ユキさん・共通テスト後時点で学部が決まらず悩む)
「オープンキャンパスでは意欲のある学生が表に出ることが多く、同じ学部でもモチベーションに大きく差があると感じた」(くろさん・高3夏時点で学部が決まらず悩む)
オープンキャンパスの印象だけで判断せず、SNSや大学の口コミサイトなども活用して、在学生のリアルな声を集めることをおすすめします。
卒業後の進路を詳しく調べるべきだった
「卒業後の進路を詳しく調べるべきだった」という後悔は35件と3番目に多い回答でした。
「取れると思っていた資格が実は条件付きだった」「希望する職種に進むには大学院が必要だった」「就職先のイメージと実態が違った」。こうしたギャップは、事前に調べることで防げるものがほとんどです。以下のような声が上がっています。
「卒業後の進路を詳しく調べるべきだった。周囲に相談し、過去の卒業生の進路などを教えてもらえればさらに幅が広がった」(たいなかさん・高3夏時点で学部が決まらず悩む)
大学の就職実績ページだけでなく、具体的な職種や業界まで確認しておくと、入学後のギャップを減らすことができます。また、入学後に「もっと必要だった」と痛感したスキルについても、先輩たちの声からヒントが得られます。

論文・レポート作成力が36件と最多で、論理的思考力・数学的知識・英語読解力と続きます。「文系だから数学は関係ない」「レポートはそれほど多くないだろう」という思い込みが、入学後のギャップにつながるケースが多く見られます。
学部選びの段階で、こうした現実を頭に入れておくと、より具体的なイメージを持って選択できます。
学部が決まらない人が今日やることチェックリスト

「結局、今日何をすればいいの?」。ここまで読んで、そう感じている人もいるかもしれません。完璧な結論を出す必要はありません。まずは小さな行動から始めることが、長い停滞を動かす第一歩になります。
候補学部を3つまで書き出す
まず、頭の中にある候補を紙やメモに書き出してみてください。いきなり1つに絞る必要はありません。「少しでも気になる学部」「好きな科目に近い学部」「就職面で気になる学部」を3つまで出してみましょう。
全くの白紙状態でも、「嫌ではない学部」を消去法で拾い上げることから始められます。頭の中だけで考えていると堂々巡りになりがちですが、書き出すことで初めて比較できる状態になります。
それぞれの「学ぶこと・将来・不安」を1行で書く
書き出した候補学部について、「何を学ぶか」「将来どうつながるか」「何が不安か」を1行ずつ書いてみてください。調べないとわからない部分はそのままで構いません。
この作業によって、漠然とした不安が「調べれば解消できる不安」と「自分の価値観に関わる不安」に分かれてきます。比較できる形にするだけで、次に何を調べるべきかが自然と見えてきます。
1校だけでもオープンキャンパス・模擬授業・シラバスを確認する
すべての大学を調べ尽くす必要はありません。まず1校だけでも、シラバスを開いてみる、オープンキャンパスの日程を調べてみる、大学の公式動画を見てみるという行動を取ってみてください。
アンケートでも、オープンキャンパスへの参加が決定打になったケースが43件と最多でした。「実際に足を運んで初めてわかることがある」という先輩たちの声は、裏を返せば「行く前はわからなくて当然」ということでもあります。まず1校、そこから始めてみてください。
迷った理由と選ばなかった理由を言葉にする
最後に、「なぜ迷ったのか」「なぜその学部を選ばなかったのか」を自分の言葉にしてみてください。うまくまとまらなくても構いません。言語化する過程で、自分が何を大切にしているかが少しずつ見えてきます。
完璧な正解を探す必要はありません。選んだ理由と選ばなかった理由を自分の口から説明できる状態になったとき、それが「納得して決めた」ということです。
まとめ 学部が決まらないときは、完璧な正解より"納得できる理由"を見つけよう

学部が決まらないと、「早く決めなければ」と焦ってしまうかもしれません。しかし、アンケートに回答してくれた先輩たちも、出願時に「100%納得していた」と答えた人は全体の3割程度で、最も多かったのは「70%くらい」の納得感でした。完全に迷いが消えた状態で決めた人の方が、むしろ少数派なのです。
迷うのは、将来や大学生活を真剣に考えているからこそです。大切なのは、最初から完璧な正解を探すことではありません。まずは自分が何に迷っているのかを整理し、気になる学部の授業内容や卒業後の進路を調べ、必要に応じてオープンキャンパスや先生・先輩への相談で判断材料を増やしていきましょう。
最終的には、「なぜこの学部を選ぶのか」「なぜ別の学部を選ばないのか」を自分の言葉で説明できる状態を目指してください。たとえ迷いが完全に消えていなくても、自分なりに調べて納得できる理由が一つあれば、その選択は前に進むための十分な一歩になります。学部選びは、正解を選ぶことではなく、選んだ道を自分の正解にしていくことです。
【調査概要】
調査対象:高校生時代に、志望学部の選択において「なかなか決められなかった」「迷いがあった」経験がある方(現役大学生・または大学を卒業した社会人)
調査時期:2026年5月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:【100人調査】大学の学部選びに関する実態調査
※本調査レポートの内容(グラフ・データ・本文など)の無断転載・改変を禁じます。掲載しているグラフや内容を引用する場合は、出典「塾選ジャーナル調べ:『進路が決まらない』に関する実態調査」と明記し、『塾選ジャーナル』の記事へのリンク設置をお願いします。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
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