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夏休みは「全部」やろうとしない。逆転合格者が夏にやる“3つの優先順位”

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大学受験
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「夏休みこそ、全科目を一気に立て直そう」と、英語も数学も古文も理科も社会も全部やろうとしていませんか? 時間があるように見える夏休みほど、詰め込みすぎて、結局どれも中途半端になる受験生は少なくありません。

夏休みに成績を伸ばすために、勉強量を増やすこと以上に大切なことがあります。それは合格点に近づく順番でやることを絞ることです。

この記事では、学年最下位から京都大学合格を果たした受験戦略家・篠原好先生が、逆転合格を目指す受験生に向けて、夏休みにやるべき"3つの優先順位"を解説します。

篠原 好

監修者

篠原 好

個別指導型予備校、篠原塾塾長。受験戦略家。現役受験に失敗し浪人するも、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という独自の受験戦略を徹底した結果、秋の京大模試で全国1位・最高偏差値84.9を獲得し、京都大学に合格。大学在学中から受験戦略家として活動を開始し、個別指導型予備校・篠原塾の塾長として5000人以上の受験相談に対応、指導実績は1000人超。 京都大学・早稲田大学など名門大学への合格者を輩出。YouTubeチャンネル登録者数11.7万人、総再生回数7000万超。NHK・フジテレビなど各種メディアでも紹介実績あり。著書『逆転合格90日プログラム』はAmazonランキング1位。

塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

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目次

夏休みに「全部やろう」とすると成績が落ちる

夏休みに「あれもこれも全部やろう」とすると、成績は落ちることが多いです。

理由はシンプルです。英単語は毎日の反復がなければ覚えられません。数学の苦手単元も、同じ問題を何度も解き直さなければ克服できません。古文文法も、1日触れただけでは定着しません。成績が上がる勉強には、一定期間、同じ課題に集中する時間が必要だからです。

ところが、全部やろうとする受験生は、科目を均等に進めたり、得意科目ばかり進めたり、計画を細かく作りすぎたりして、毎日やることを細切れにします。勉強した感覚はあっても、点が取れる完成度には届きません。

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いずれも、一見前向きな取り組み方に見えます。しかし、「点数が動く場所」に時間を集中できていない点は共通しています。夏休みは、広く浅くやる時期ではありません。合格に必要な課題を、狭く深く対策する時期です。

では、どうすればいいのか。答えは、やることを絞ることです。

夏休みは「時間がある」からこそ、やることを絞る

夏休みは学校の授業が休みになるので、まとまった勉強時間を朝から夜まで確保できます。部活を引退した受験生なら、ここから一気に受験モードへ切り替えられます。

だからこそ、多くの受験生はこう考えます。

  • 今まで遅れていた分を、全部取り返そう
  • 苦手科目も参考書を何冊も終わらせて、一気に逆転しよう
  • あれもこれも、手が届く気がする

一見すると、前向きな姿勢です。やる気も危機感もあります。しかし、ここに夏休み最大の落とし穴があります。

1日10時間勉強で合計400時間。全科目・全範囲取り組む時間はない

夏休みは、時間があるように見えて、実は何でもできるほど長くありません。約40日間あるとしても、実質的には5週間程度です。1日10時間勉強できたとしても、合計で約400時間。もちろん400時間は大きな時間ですが、全科目・全範囲を完成させるには十分ではありません。

僕自身も受験生の頃、最初は「全部やれば勝てる」と思っていました。あれもこれもやらなければ、とにかく手を広げていたのです。その結果、何から手をつければいいか分からなくなりました。今日は英単語、明日は数学、明後日は古文。日によって手をつける科目が変わる。そんな日々が続きました。

毎日勉強している感覚はありました。しかし、成績は思うように伸びませんでした。

夏休みの受験勉強は「量」ではなく「順番」で決まる

成績が伸びなかった原因は、勉強量ではありませんでした。勉強する順番を間違っていたのです。

例えば、英語長文が読めない受験生が、毎日ひたすら長文問題を解いたとします。一見、英語の勉強をしているように見えます。しかし、原因が英単語不足や英文法の理解不足にあるなら、長文をいくら読んでも点数は安定しません。

まずは単語と文法を固める。次に英文解釈で一文を正確に読めるようにする。そのうえで長文演習に入る。

こうした順番が必要です。数学も同じです。典型問題が身についていなければ、応用問題集に手を出しても解けません。

まずは苦手単元を絞る。基本・標準問題を解き直す。解説を閉じても自力で再現できる状態にする。そのうえで入試レベルを上げていく。

間違った順番で100時間使うより、正しい順番で30時間使った方が伸びることもあります。「何時間やったか」ではなく、「合格に近づく順番でやったか」。それが今回、僕が伝えたい夏休みの勉強法です。

では、何から手をつければいいのか。逆転合格者が夏休みにやる優先事項は、明確に3つあります。

夏休みに優先すること① 合格点に直結する科目を絞り込む

大学受験は、総合点で合否が決まります。どれだけ努力したかではなく、入試本番で合格最低点を超えられるかどうかです。志望校の配点と自分の現状を見て、どの科目に時間を使えば合格点に近づくのかを考える必要があります。見るべきポイントは次の3つです。

1. 配点が高い科目

英語の配点が高い大学で英語を落とすと、他科目で取り返すのは難しくなります。数学重視の学部で数学が不安定なら、夏休みに数学から逃げるわけにはいきません。

2. 苦手だが伸びやすい科目

英単語が原因で長文が読めないなら、英単語の完成度を上げるだけで読解の土台が変わります。古文単語や古典文法が抜けているなら、そこを固めるだけで古文の見え方は大きく変わります。

数学も全範囲が苦手に見えて、実は数列、ベクトル、確率、微積分など特定単元で大きく失点しているだけの場合があります。理科・社会も同様です。「全範囲が苦手」に見えて、実際は未履修の分野や、特定の時代・単元の知識が抜けているだけということが少なくありません。

3. 合格最低点との差分が大きい科目

合格まであと80点足りないなら、その80点をどの科目で埋めるのかを考える必要があります。英語で20点、数学で30点、理科で20点、国語で10点なのか。それとも、数学と理科に集中して大きく差を縮めるのか。この設計なしに勉強すると、努力が合格点に結びつきません。

今やるべきことは、新しい参考書を買うことではありません。志望校の配点、合格最低点、自分の模試の点数、苦手単元を数字で見ることです

そのうえで、夏にやる課題を5個以下に絞ってください。「英単語」「数学の特定単元」「古典文法」のように、科目ではなく単元単位で絞り込むのがコツです。あれもこれもと手を広げず、数字で見えた優先度の高いものから着手します。

夏休みは努力の量で安心する時期ではありません。努力の方向性を決める時期です。

✅優先科目の絞り込み度をチェック!

▢ 配点が高い科目を把握しているか
▢ 苦手だが伸びやすい科目を見つけているか
▢ 合格最低点との差分を、科目ごとの得点でシミュレーションしているか
▢ 夏にやる課題を単元単位で5個以下に絞っているか

夏休みに優先すること② 「わかった」を「解ける」に変える

夏休みの頑張りが結果につながらない受験生の多くは、参考書を読む、授業を受ける、解説を聞く、ノートにまとめるといったインプットに偏っています。もちろんインプットは必要です。しかし、入試本番で問われるのは、自分の力で解けるかどうかです。

どれだけ参考書を読んでも、問題を前にして手が動かなければ点数にはなりません。解説を読んで「分かった」と思っても、翌日に同じ問題を解けなければ実力ではありません。

夏休みの受験勉強で重視すべき進度は、以下のような「インプットした量」ではなく、「自力でアウトプットできる量」です。

  • 英単語:眺めた数ではなく、意味を即答できる数
  • 英文法:説明を読んだページ数ではなく、根拠を持って正解できる数
  • 数学:解説を読んで納得した数ではなく、自力で再現できる数

「読んだ」「見た」「分かった」で止まっている限り、成績は安定しません。「解けた」「思い出せた」「再現できた」まで持っていく必要があります。

「分かる」を「解ける」に変える勉強は復習

間違えた問題には印をつけます。そして、なぜ間違えたのかを分類します。知識不足なのか、理解不足なのか、演習不足なのか、ケアレスミスなのか。原因によって対策は変わります。

まずは今日から、間違えた問題に印をつけて、原因を言葉にすることから始めてください。

そして、翌日に必ず解き直します。その場で解説を読んで分かっただけでは不十分です。

翌日に何も見ずに解けるかを確認してください。さらに数日後にもう一度解き直しましょう。このときに解ければ、もう定着しています。ここでまた間違えるなら、まだ自分のものになっていません。

復習は、時間が余ったらやるものではありません。毎日の勉強計画に最初から組み込むものです。極端に言えば1日1分でもいいので、復習の時間をしっかり用意しましょう。

今日の勉強が終わったら、必ず自分に聞いてください。

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「今日、解けるようになったことは何だろう?」と。この質問に答えられない勉強は、見直す必要があります。

【「分かる」を「解ける」に変えるアウトプット勉強法、詳細はvol.3でチェック!】

✅アウトプット力の定着度をチェック!

▢ 「読み進めた量」ではなく「解けた量」を基準にしているか
▢ 間違えた問題に印をつけ、原因を言葉にしているか
▢ 翌日、数日後に解き直す仕組みがあるか
▢ 復習時間を毎日確保しているか
▢ 1日の終わりに「今日、解けるようになった問題」を言える

逆転合格・夏に優先すること③ 崩れない計画の型をつくる

優先すること①②が決まっても、計画通りに実行できなければ意味がありません。

夏休みは学校の補講・塾の夏期講習、模試、オープンキャンパス、家族の予定、体調不良。予定どおりに使えない日は、いくらでもあります。1日10時間勉強すると決めても、そのすべてを高い集中力で使えるわけではありません。朝は調子が出ない。昼食後に眠くなる。夜は疲れて、ただページをめくるだけになる。そんな日もあるはずです。

最後の優先事項は、崩れないよう完璧を目指すのではなく、崩れた後にすぐ戻れる仕組みを作ることです。そのために必要な要素は3つ。「固定時間」「最低ライン」「予備日」です。

順番に、仕組みの作り方を見ていきましょう。

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STEP1 1日の時間割を固定する

まずは何をいつ勉強するのかを固定します。例えば次のようなことです。

  • 朝起きたら英単語をやる
  • 午前中は数学をやる
  • 夜は復習の時間に充てる

毎日同じ時間に同じ勉強をする枠を作ると、「今日は何をしよう」と迷う時間が減ります。学校の時間割のように分刻みで決める必要はありません。「朝は英語」「午後は数学」程度の大枠で構いません。大枠さえ決まっていれば、多少前後しても「今何をすべきか」に迷わずに済みます。

STEP2 どんな日でもできる最低ラインを決める

次に最低ラインを決めます。どんなに調子が悪い日でも、これだけはやるという基準です。例えば次のようなことです。

  • 英単語を100個見る
  • 数学を1問解く
  • 復習ノートを1ページ確認する
  • 古文単語を10個覚える

最低ラインは低めでも構いません。大切なのは、勉強量がゼロの日を作らないことです。

夏休みの受験勉強で怖いのは1日サボることではなく、その後に元に戻れなくなることです。最低ラインがあれば、調子が悪い日でも勉強との接点を保てます。

STEP3 遅れを取り戻す予備日を作る

週に1日、あるいは半日でもいいので、予定の遅れを取り戻す予備日(時間)を入れてください。

予備日を組み込んでおけば、必ず発生する遅れを週単位で回収できます。予定どおりに進む前提ではなく、遅れる前提で設計することが、夏休みを走り切るコツです。

✅計画の崩れにくさをチェック!

▢ 朝・昼・夜など、勉強する時間帯の大枠を「固定」しているか
▢ どんなに調子が悪い日でもこれだけはやる「最低ライン」を決めているか
▢ 計画の遅れを取り戻すための「予備日」を週に1日以上作っているか

これで、①②③がそろいました。あとは、この型を崩さずに走り切るだけです。

夏休み後半、伸びる受験生と伸びない受験生の分かれ道

ここまでの3つの優先順位を実践しても、すぐに結果が出るとは限りません。差がつくのは、むしろ夏休みの後半です。

お盆を境に、二極化が始まる

夏休み前半は、多くの受験生がやる気で走れます。しかし、お盆を過ぎたあたりから伸びる受験生と伸び悩む受験生に分かれていきます。それぞれの受験生には、次のような特徴があります。

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思い通りに進まない部分があっても、やり方が崩れない。それが、後半で伸びる受験生の共通点です。

模試の判定に、一喜一憂しなくていい理由

夏の頑張りがすぐに模試の判定へ反映されるとは限りません。8月・9月の模試でD判定やE判定が出ることも、珍しくありません。努力が得点力として表れるまでには、時間差があるからです。

ここで焦って参考書や勉強法を変えすぎると、積み上げたものが崩れてしまいます。夏休み後半にやるべきことは、新しいことを増やすことではありません。ここまでお伝えした型を、崩さずに続けることです。

夏休みは合格最低点から逆算して、自分が本当にやるべきことに絞ってください。

✅夏の後半戦、勉強の型が崩れていないかチェック!

▢ 模試の判定が悪くても、参考書や勉強法を変えずに続けているか
▢ 崩れた計画を「最低ライン」と「予備日」で立て直しているか
▢ 新しいことを増やさず、合格点に直結する課題から順に立て直しているか

逆転合格するために、夏休みに「やらないこと」リスト

最後に、夏休みに必ず作ってほしいものがあります。それは「やらないことリスト」です。

夏休みの鉄則は、量ではなく、絞ることでした。多くの受験生はやることリストを作ります。しかし、夏休みで本当に差がつくのは「やらないことを決められるかどうか」です。

スマホ、動画、SNS、ゲーム、必要以上の情報収集、新しい参考書の買い足し、夏期講習の取りすぎ、友達との長時間の雑談、夜更かし、受験に直結しない宿題への過剰なこだわり……。

これらを放置したまま、気合いで勉強時間を増やそうとしてもうまくいきません。

朝起きてすぐスマホを見ると、通知やSNSに意識を奪われ、その日全体のリズムが崩れます。逆に、英単語や計算、前日の復習から始めると、脳が勉強モードに入りやすくなります。

✅夏休みにやらないことをチェック!

▢ 朝起きてすぐスマホを見ない
▢ 勉強法の動画を見続けない
▢ 新しい参考書を衝動的に増やさない
▢ 夏期講習を取りすぎない
▢ 夜更かししない
▢ 受験に直結しない宿題に必要以上の時間をかけない

やらないことを決めると時間が生まれます。時間が生まれると、やるべき勉強に集中できます。夏休みの戦略は足し算だけでは勝てません。引き算こそが必要です。

次回予告 スマホがやめられない...夏の中だるみを一瞬で断ち切るリセット術

ここまで読んでくれたあなたは、「夏休みに全部やろうとして空回りする受験生」から脱却できています。

  • 好きな科目ではなく、点数が動く科目から手をつける
  • 読み進めたページ数ではなく、自力で解けた量で進度を見る
  • 完璧な計画ではなく、軌道修正できる計画を作る

まずは今日、志望校の配点と自分の現状を数字で見ることから始めましょう。合格に直結する課題だけをやり切る、引き算の夏にしてください。

やること・やらないことが決まっても、もう一つ乗り越えるべき壁があります。多くの受験生が計画通りに勉強できない最大の原因、それは「スマホ」です。

次回の記事では、夏の中だるみを引き起こすスマホとの付き合い方をテーマに、我慢に頼らず手が伸びなくなる仕組みづくりをお伝えします。

監修者プロフィール

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篠原塾塾長・受験戦略家
篠原 好

個別指導型予備校、篠原塾塾長。受験戦略家。現役受験に失敗し浪人するも、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という独自の受験戦略を徹底した結果、秋の京大模試で全国1位・最高偏差値84.9を獲得し、京都大学に合格。大学在学中から受験戦略家として活動を開始し、個別指導型予備校・篠原塾の塾長として5000人以上の受験相談に対応、指導実績は1000人超。 京都大学・早稲田大学など名門大学への合格者を輩出。YouTubeチャンネル登録者数11.7万人、総再生回数7000万超。NHK・フジテレビなど各種メディアでも紹介実績あり。著書『逆転合格90日プログラム』はAmazonランキング1位。

執筆者プロフィール

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編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

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