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共通テスト9割を取るには?100点の失点枠から考える得点戦略と勉強法

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大学受験
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「共通テスト9割を目指したいけど、どれくらい難しいの?」「どう勉強すれば共通テスト9割をとれる?」そう悩んでいる受験生は多いのではないでしょうか。

共通テストで総合9割を取り大場合、全科目で一律に90%を取る必要はありません。1000点満点の科目構成なら、9割は900点です。重要なのは、合計100点までの失点枠を、どの科目にどう割り振るかという設計です。

この記事では、共通テスト9割の難易度、文系・理系別の得点モデル、現在の得点率別の勉強法、時期別の学習計画、科目別の対策を解説します。

塾選ジャーナル編集部

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目次

共通テスト9割とは?難易度と必要な得点を確認しよう

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勉強法の話に入る前に、「共通テストで9割」が具体的に何を意味するのかを整理しておきましょう。

「9割は何点なのか」「どのくらい難しい水準なのか」を最初に確認することで、この先の得点設計や学習計画がより現実的なものになります。

1000点満点なら9割は900点

この記事では、共通テストで9割とは、受験科目全体の満点に対して9割の得点を取ることを指します。

国公立大学で一般的な1000点換算を例にすると、9割は900点です。ただし、受験する教科・科目や配点は志望大学によって指定が異なるため、この記事では特定の科目構成をすべての受験生に共通のものとして扱いません。自分の受験科目の合計満点に0.9を掛けた点数が、目指すべき9割のラインになります。

なお、「共通テストで9割」という言葉は、文脈によって意味が異なる場合があります。

表現 意味
共通テスト全体で9割 受験科目合計の満点に対する9割
1科目で9割 英語や数学など特定科目のみの9割
私立大学の3教科型で9割 3教科合計に対する9割
大学独自の換算配点で9割 大学が独自の比率で計算した得点の9割
共通テスト利用入試のボーダー9割 出願・合格の目安ライン

今回は、受験科目全体で9割を狙うケースを中心に扱います。

9割を取るには失点を100点以内に抑える必要がある

900点を「積み上げる」のではなく、失点を「100点以内に抑える」という引き算で考えることが、9割達成の出発点です。

たとえば、次のような失点の内訳を考えてみましょう。

  • 国語で25点
  • 数学2科目で20点
  • 英語で15点
  • 理科で15点
  • 地歴・公民で10点
  • 情報Ⅰで15点

これらを合計すると、失点は100点になります。この例からわかるように、9割を狙う段階では次の2つが同時に求められます。1科目で大きく崩れないこと、そして複数科目で数点ずつ落とすミスを減らすことです。

「苦手科目さえなくせば9割に届く」という考え方は、単純化しすぎています。得意科目の小さな取りこぼしも、総合点には確実に影響します。

共通テスト9割はどのくらい難しい?

共通テストで9割は、平均点を大きく上回る水準であり、複数の力が同時に安定して発揮できて初めて到達できるラインです。

大学入試センターが公表した令和8年度本試験の平均点(100点満点換算)を確認すると、主要科目の得点率は次のとおりです。

科目 平均点(100点満点換算)
国語 58.18点
数学Ⅰ・数学A 47.20点
数学Ⅱ・数学B・数学C 54.52点
英語(リーディング) 62.81点
英語(リスニング) 54.65点

出典:共通テスト 受験者数・平均点の推移(本試験)|独立行政法人大学入試センター

主要科目の多くが得点率6割前後、あるいはそれを下回る水準にとどまっており、6教科の合計で9割に届くには、複数科目でこの平均を大きく上回る必要があります。

この差を埋めるために必要なのは、単に平均点との距離を意識することだけではありません。9割に必要な力を具体的に見ていきましょう。

  • 基礎知識に大きな抜けがない
  • 資料や長文を時間内に処理できる
  • 標準問題を確実に得点できる
  • 科目ごとの点数が安定している
  • 時間配分や解答順が固まっている
  • 1科目の失敗をほかの科目である程度吸収できる

ここで押さえておきたいのは、「一度900点を超えること」よりも「複数回の演習で900点前後を安定して取れること」のほうが、本番での9割達成にはるかに重要だという点です。この考え方は、後述する得点戦略や失点分析にもつながっていきます。

共通テスト9割を取る得点戦略|100点の失点枠を設計しよう

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ここからは、共通テスト9割を取る得点戦略を考えていきます。9割を全科目共通の目標として捉えるのではなく、自分の得意・不得意に応じて、100点分の失点枠をどう設計するかを考えていきましょう。

全科目で一律90%を取る必要はない

総合点で900点に届けばよいため、すべての科目で90%をそろえる必要はありません。

たとえば、得意科目で95%以上を確保し、苦手科目は80%台に抑えるという得点設計も十分に成立します。総合点さえ900点を超えれば、科目ごとの比率は柔軟に調整してよいのです。

ここで区別しておきたいのが、苦手科目を最低限のラインまで引き上げるという発想と、得意科目の取りこぼしを減らして全体を補うという発想です。この2つは対立するものではなく、両方を同時に進めることが現実的です。

ただし、「得意科目で満点近くを取れるなら苦手科目は放置してよい」という意味ではありません。得意科目であっても、その年の出題によっては難化する可能性があります。苦手科目にも最低限確保しておきたい点数(最低確保点)を設定しておくことが、総合点を安定させる鍵になります。

文系の9割得点モデル

文系受験生の場合、国語・英語・地歴・公民を得点源としつつ、数学で一定の失点を許容するモデルが考えられます。

このモデルはあくまで一つの参考例であり、自分の受験科目・配点に合わせて数字を置き換えることが前提です。

まずは、合計900点になる得点例を見てみましょう。これは本番で9割を取った場合の配点モデルであり、実際に学習目標を立てる際は、次のH3で説明するとおり、合計が900点をやや上回るように設定します。

科目 満点 900点モデルの得点例 失点例
国語 200 180 20
英語(R+L) 200 185 15
数学ⅠA・ⅡBC 200 165 35
理科基礎2科目 100 90 10
地歴・公民 200 185 15
情報Ⅰ 100 95 5
合計 1000 900 100

この表からは、国語・英語・地歴・公民で高い得点率を確保する一方、数学に比較的大きな失点枠を置くことで、総合9割を目指す設計が読み取れます。

ただし、これは唯一の正解ではありません。文系でも数学が得意な人もいれば、国語の得点が不安定な人もいます。自分の過去の得点実績に照らし合わせて、目標点の配分を調整することが大切です。

理系の9割得点モデル

理系受験生の場合は、数学・理科を得点源とするモデルが一般的です。

ただし、数学と理科に得点を依存させすぎると、その年の難化によって総合点全体が崩れるリスクがあるため注意が必要です。

こちらも、合計900点になる得点例です。文系モデルと同様に、実際の学習目標は900点よりやや上に設定します。

科目 満点 900点モデルの得点例 失点例
数学ⅠA・ⅡBC 200 190 10
理科2科目 200 190 10
英語(R+L) 200 180 20
国語 200 160 40
地歴・公民 100 85 15
情報Ⅰ 100 95 5
合計 1000 900 100

得点例の後で意識したいのは、次のような視点です。得意な数学・理科では高得点を積極的に狙う一方、国語や地歴・公民には最低限の確保点を必ず設定しておきます。情報Ⅰを「直前に少し対策すればよい科目」として扱わないことも重要です。得点源を1科目だけに集中させず、複数科目に分散させておくことが、総合点の安定につながります。

苦手科目がある場合の得点モデル

「国語が苦手」「数学が苦手」といったケースは、多くの受験生に共通するパターンです。ここでは、先ほどの文系・理系それぞれの900点モデルを基準にして、苦手科目をどう調整するかを見てみましょう。

苦手科目を低めに設定するだけでなく、どのモデルを基準にして、その差分をどの科目で補うかまでセットで示すことが重要です。

パターン 得点設定の例 補い方
文系で国語が苦手 国語を180点から160点へ下げる 英語と地歴・公民を10点ずつ上げる
文系で数学が苦手 数学を165点から150点へ下げる 英語・国語・地歴公民で計15点補う
理系で英語が苦手 英語を180点から160点へ下げる 数学・理科・国語・地歴公民のうち、伸ばせる複数科目へ分散する

理系モデルの数学・理科はすでに各190点まで積み上げているため、英語の不足分を数学・理科だけで補おうとすると、両方でほぼ満点が必要になってしまいます。そのため、英語が苦手なケースでは、数学・理科に加えて国語や地歴・公民も含めた複数科目に分散して補うのが現実的です。

このように、「どのモデルを基準に、どの科目をどれだけ下げ、その分をどこで補うか」をセットで考えることで、900点という合計を崩さずに苦手科目と付き合っていくことができます。

このモデルの目的は、「苦手科目でも絶対に9割が必要」という思い込みを解消することです。同時に、苦手科目を放置するのではなく、総合点全体の中で管理する視点を持つことも欠かせません。

科目ごとに目標点と最低確保点を決める

各科目には、1つの目標点だけでなく、目標点と最低確保点という2段階の数字を設定することをおすすめします。

目標点とは、通常どおり実力を発揮できた場合に取りたい点数です。最低確保点とは、出題の難化や多少のミスがあっても、これだけは下回りたくないという点数です。たとえば国語であれば、目標点を180点、最低確保点を165点のように設定します。

ここで注意したいのは、目標点の合計をちょうど900点に設定してしまうと、1科目の失敗だけで9割を割り込んでしまうという点です。目標点の合計は、900点をやや上回るように設定しておくと安全です。

また、最低確保点は「この点数まで下がってもよい」という危険ラインとして使うものであり、すべての科目が同時に最低確保点まで下がることを前提にはしません。最低確保点の合計だけを見て一喜一憂せず、目標点と最低確保点の両方を、科目ごとの記録とあわせて確認していきましょう。

以下は、自分で書き込みながら使える記入式の表です。

科目 直近平均 目標点 最低確保点 主な失点原因
国語        
数学ⅠA        
数学ⅡBC        
英語(R)        
英語(L)        
理科        
地歴・公民        
情報Ⅰ        

この表を実際に埋めてみることで、自分がどの科目でどれだけの余裕を作れているのか、逆にどの科目にリスクが集中しているのかが見えてきます。

現在の得点率から9割までの勉強法を決めよう

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ここからは、現在の得点率別に取るべき対策を見ていきます。同じ「9割を目指す」という目標でも、現在6割の受験生と8割後半の受験生とでは、届かない原因も優先すべき学習も大きく異なります。

6割以下なら基礎知識と未習範囲を優先する

6割以下の段階では、時間配分や解答テクニックよりも、未習範囲と基礎知識の不足を埋めることを最優先にしましょう。

具体的には、次のような方向性で学習を進めます。

  • 教科書や授業内容そのものを理解する
  • 基礎的な問題を自力で解けるようにする
  • 未習範囲をできるだけ早く終わらせる
  • 時間をかければ正解できる問題を確実に増やす
  • まずは7〜8割を中間目標として置く

「6割から短期間で9割を取る裏技」のようなものを期待するのではなく、9割までの最初の段階は基礎の完成であると、まずは明確に位置づけておく必要があります。

7割台なら苦手分野を絞って補強する

7割台の段階では、科目全体を最初からやり直すのではなく、大問・単元別に失点を確認していくことが効果的です。

「時間をかければ正解できたか」「そもそも知識や解き方がわからなかったか」を分けて考えることが、この段階の分析の出発点になります。

  • 時間をかければ正解できた問題だったか
  • 解き方や知識自体が身についていなかったか
  • 特定の大問だけを毎回落としているか
  • 未習範囲が点数を下げている原因になっていないか

知識不足が原因の単元は基礎教材に戻って対策し、共通テスト形式への不慣れが原因であれば、分野別・形式別の問題集を活用します。基礎学習と共通テスト形式の演習、どちらか一方に偏らせないことが重要です。

8割前後なら得点差と時間不足を改善する

8割前後まで得点できている場合、全体的な基礎不足というよりも、科目ごとの得点差や時間不足が問題になっているケースが多く見られます。

この段階では、毎回同じ科目が崩れていないかを最初に確認することが有効です。

  • 毎回同じ科目で失点していないか
  • 時間切れになりやすい大問はどこか
  • 得意科目で不必要な失点をしていないか
  • 難問に時間を使いすぎていないか
  • 解答順が固定されているか

この段階では、苦手科目を一から勉強し直すことよりも、すでに得点が安定している科目を維持しながら、短期間で回収しやすい失点から優先的に減らしていくことが効果的です。

8割後半なら失点原因を分けて復習する

8割後半から9割への差は、1つの難問によるものではなく、複数科目にまたがる小さな失点の積み重ねであることがほとんどです。

失点を「知識不足」「処理速度不足」「判断ミス」「不注意」の4つに分類することが、この段階の復習の出発点になります。

失点原因 判断の目安 対策
知識不足 解説を見ても前提知識が不足している 教科書・参考書へ戻る
処理速度不足 時間を延ばせば正解できる 大問別の時間制限演習
判断ミス 条件や選択肢を読み違えた 判断の根拠を言語化する
不注意 解き直すとすぐ正解できる ミスの発生状況を記録する

「ケアレスミスをなくす」とひとことでまとめるのではなく、設問の読み飛ばし、単位の見落とし、転記ミス、マークのずれ、計算ミスなど、ミスの種類ごとに防止策を考えることが大切です。

模試・過去問は失点管理表を使って復習する

模試や過去問は、解いた回数や取り組んだ年数だけで評価しないようにしましょう。

「本来取れたはずの点数」を記録することが、次回すぐに回収できる失点を把握する鍵になります。

以下のような項目を記録する失点管理表を活用することをおすすめします。

科目・大問 失点数 失点原因 本来取れた点数 次に行う対策 再確認日 再演習で正解できたか

たとえば現在850点の受験生であれば、この表をつけることで、次回すぐに回収できそうな失点が具体的に何点分あるのかが見えてきます。

復習の優先順位は、次の順番で考えるとよいでしょう。知っていれば取れた標準問題、時間があれば取れた問題、判断や読み方を誤った問題、そして現時点では解けなくてもよい難問、という順です。

一度9割を取れたら平均点と最低点を引き上げる

一度900点を超えたとしても、そこで対策を終えるのは早計です。

直近3〜5回の演習結果から、平均点と最低点の両方を確認することが、本番での再現性を高めます。

  • 直近の平均点は何点か
  • 最低点は何点か
  • 得点差が大きい科目はどれか
  • 毎回同じ失点を繰り返していないか
  • どの科目が崩れたときに総合点が下がりやすいか

たとえば、最高920点・最低820点という結果よりも、最高910点・最低880点という結果のほうが、本番で9割を狙いやすい状態だと考えられます。最高点を伸ばすことよりも、最低点を引き上げることのほうが、本番での安定につながります。

共通テスト9割を取るための時期別学習計画

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ここからは時期別の学習計画を見ていきます。ただし、時期だけで一律に学習内容を決めるのではなく、現在の得点率に応じて内容を調整することが前提になります。

春から夏は二次試験にもつながる基礎力を固める

春から夏にかけては、共通テスト専用の解き方だけを練習するのではなく、各科目の基礎力と標準問題への対応力を固めることが優先です。

特に英語・数学・国語・理科など、二次試験にも必要となる科目については、記述問題や標準的な問題への対応力を優先して身につけます。

この時期の模試は、判定結果だけを見るのではなく、次のような点を確認する機会として活用しましょう。

  • 未習範囲が残っていないか
  • 苦手単元はどこか
  • 時間切れになった大問はどこか
  • 基礎知識があれば取れたはずの問題はなかったか
  • 科目ごとの得点差はどの程度か

秋から11月は形式演習と苦手補強を並行する

秋以降は、共通テスト形式の問題に定期的に取り組んでいく時期です。

演習だけを続けるのではなく、そこで見つかった弱点を分野別教材や教科書に戻って補うことが重要です。

  • 大問を解く順番
  • 大問ごとの時間配分
  • 後回しにする問題の判断基準
  • 見直し時間の確保の仕方
  • 科目別の目標点と最低確保点の見直し

模試のたびに解答手順を変えるのではなく、複数回試した中から、最も得点が安定する方法を絞り込んでいく時期と位置づけましょう。

12月以降は本番形式の演習を増やす

12月以降は、過去問、試作問題、実戦問題集などを使い、本番と同じ制限時間で解く機会を増やしていきます。

この時期に新しい教材を次々と増やすのではなく、失点管理表をもとに回収可能な失点を減らすことに集中します。

また、1科目ずつ解くだけでなく、複数科目を続けて解く練習も取り入れておきましょう。長時間の試験の中で、どの時間帯に集中力が下がりやすいかも、この時期に確認しておきたいポイントです。

直前期は得点より再現性を確認する

直前期は、1回の演習で高得点を出すことよりも、本番でも同じ動きを再現できる状態を目指す時期です。

確認すべきは、解答順や時間配分といった「動き方」の再現性です。

  • 解答順
  • 大問ごとの終了予定時刻
  • 迷った問題を切り上げる時間
  • 見直しをする箇所
  • マーク確認の方法
  • 休憩中の過ごし方

知識面については、新しい範囲を広げるのではなく、過去に間違えた内容や頻出事項の再確認を中心に進めます。

二次試験対策との割合は現在の得点で調整する

12月になったからといって、全員が一律に共通テスト対策だけへ切り替える必要はありません。

学習の割合は、現在の共通テスト得点率と志望校における配点比率をもとに決めることが基本です。

  • 現在の共通テスト得点率
  • 志望校における共通テストの比重
  • 共通テスト形式への慣れ具合
  • 苦手科目の数
  • 二次試験で必要な記述力
  • 共通テストと二次試験で重なる学習内容

共通テストの得点がすでに安定している場合は、二次試験対策の時間を維持してかまいません。一方、形式への不慣れや特定科目への不安が残る場合は、その部分だけ共通テスト対策を増やすという考え方が現実的です。

科目別に押さえたい9割への対策

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ここでは、9割を狙う段階で特に確認しておきたいポイントを、科目ごとに「主な原因・優先対策・記録する数字」の3点に絞って簡潔にまとめます。

英語は読解速度と根拠確認を両立する

リーディングで9割を阻む主な原因は、速く読むことだけを意識しすぎて、設問の根拠を本文から正確に確認できていないことです。

優先すべき対策は、大問ごとの所要時間を計測すること、選択肢の根拠を本文に戻って確認すること、後回しにする問題の判断基準を決めておくことです。

リスニングでは、継続的に英語音声に触れること、設問文の先読み、聞き逃した際に次の設問へ素早く切り替える練習が有効です。

記録する数字は、大問別の所要時間と正答率で、英語全体ではなくリーディング・リスニングそれぞれに目標点を設定しておきましょう。

国語は大問ごとの得点差を小さくする

国語で9割を阻む主な原因は、現代文・古文・漢文・実用的文章のどこで失点しているかを分けずに、国語全体の点数だけを見てしまうことです。

優先すべき対策は、現代文では本文と選択肢の根拠を対応させること、古文では単語・文法・主語や人物関係を確認すること、漢文では句法・重要語・主語や発言者を整理すること、実用的文章では複数資料の目的と関係を捉えることです。

記録する数字は、大問別の得点と所要時間です。国語は得点の振れ幅が大きくなりやすいため、この記録を継続することが失点傾向の把握につながります。

数学は誘導の読み取りと途中撤退を身につける

数学で9割を阻む主な原因は、知識不足だけでなく、誘導の読み違いと1問への固執です。

まず時間無制限で解けるかを確認し、解けるなら大問別に制限時間を設けます。参考書は、知識不足・典型解法不足・形式への不慣れ・処理速度不足のどこに自分の課題があるかで選びましょう。

記録する数字は、大問ごとの所要時間と、途中で止まった箇所です。

理科は知識問題と考察問題を分けて対策する

理科で9割を阻む主な原因は、知識・典型計算の失点と、実験・資料の考察問題の失点を分けずに対策してしまうことです。

知識問題や典型計算での失点は優先的に回収し、考察問題では条件整理とデータの読み取り方を確認します。2科目受験の場合は、一方の得意科目だけで補う設計にせず、それぞれの科目に最低確保点を置きましょう。記録する数字は、分野別の正答率です。

地歴・公民は資料と知識を結びつける

地歴・公民で9割を阻む主な原因は、単語の暗記にとどまり、地図・統計・史料・会話文などの資料と知識を結びつけて判断する練習が不足していることです。

正誤問題では、選択肢全体を一度にまとめて判断するのではなく、内容を要素ごとに分けて、どこが誤っているかを一つずつ確認しましょう。記録する数字は、分野別の誤答数と、資料問題の正答率です。得意科目であっても細かな知識漏れが積み重なりやすいため、継続的な記録が有効です。

情報Ⅰは演習を通して処理手順を身につける

情報Ⅰで9割を阻む主な原因は、用語の暗記だけで得点できる科目だと捉え、演習量が不足していることです。

情報社会、ネットワーク・セキュリティ、データ活用、表計算、プログラミングの分野ごとに、現在の得点状況を確認しましょう。表やプログラムの処理を、実際に手順どおり追っていく演習が欠かせません。

記録する数字は、分野別の正答率です。ほかの科目と同様に、目標点と最低確保点を設定し、100点の失点枠の中で管理していきましょう。

共通テスト9割に関するよくある質問

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共通テスト9割を取るには何時間勉強すればよい?

必要な勉強時間は、現在の得点率と失点原因によって決まります。まず直近の模試で不足している点数を科目別に分け、知識補強と演習それぞれに必要な時間を見積もりましょう。

現在6割の人と8割後半の人では、必要な学習内容も期間も異なります。

共通テスト9割は何か月前から目指せる?

9割までの期間は、「時間無制限なら何点取れるか」で見積もれます。時間を延ばせば9割近く取れる人は、形式慣れや速度改善が中心になり、比較的短期間でも伸びる可能性があります。

一方、時間を延ばしても解けない問題が多い人は、基礎知識や理解を補う期間が必要です。

共通テスト9割を取るための参考書は?

9割への参考書選びは、失点原因に合わせることが近道です。

知識不足には教科書や講義系参考書、典型問題が解けない場合は基礎〜標準の問題集、形式への不慣れには共通テスト形式の問題集、時間不足には実戦問題集や予想問題を選びましょう。

模試で何割取れていれば本番9割を狙える?

本番9割の目安は、直近3〜5回の平均点・最低点・得点の振れ幅です。1回の最高点だけでなく、8割後半から9割前後を安定して取れているかを確認しましょう。

模試ごとに難易度や母集団のレベルが異なるため、「模試で〇割なら本番9割」と単純に対応させることはできません。

過去問は何年分・何周解けばよい?

過去問は、時間配分が固まり、同じ種類の失点が減るまで取り組むのが目安です。解いた年数や周回数よりも、演習後に何点回収できたかを確認してください。

答えを覚えた状態のまま同じ問題を繰り返すだけにならないよう注意しましょう。

本番で9割を取り切るには何に注意する?

本番特有の注意点は、終わった科目の答え合わせをその場でしないこと、1日目の結果を2日目に持ち越さないこと、2日間の連続受験に慣れておくことです。

1科目のミスや手応えの悪さを引きずると、次の科目にまで影響が及びやすいため、科目間の気持ちの切り替え方を事前に決めておきましょう。

解答順や時間配分、見直し箇所、マーク確認の方法といった具体的な「動き方」については、前述の直前期の対策で解説した再現性の確認を参考にしてください。

共通テスト9割でどの大学を狙える?

共通テスト9割(得点率90%前後)は、国内でもトップクラスの難関大学のボーダーに近い水準です。河合塾が公表している「2027年度入試難易予想ランキング表」(2026年6月時点のボーダー)を見ると、共通テスト得点率のボーダーが90%近くに達する大学・学部は、全体でもごく一部に限られます。

たとえば、掲載大学の中で共通テスト得点率のボーダーが最上位に位置する例は次のとおりです。

系統 大学・学部(方式) 共通テスト得点率ボーダー
工学系 東京大学 理科一類・理科二類(前期日程) 87%程度
文・人文学系 お茶の水女子大学 文教育学部 人文科学科(中期・後期・別日程) 88%程度

出典:入試難易予想ランキング表|河合塾Kei-Net

共通テストで9割前後を確保できれば、こうした最難関クラスの大学でも共通テストの得点で不利になりにくいということです。

ただし、これらのボーダーは前期日程・個別試験の配点や年度によって変動します。また、同じ「9割」でも学部・方式によって必要な得点率は大きく異なり、7〜8割台のボーダーで出願できる国公立大学・学部も数多くあります。

9割という数字だけで出願先を決めるのではなく、志望する大学・学部のボーダー情報を必ず個別に確認しておきましょう。

高2から9割を目指すには何をすればよい?

高2の段階では、共通テスト専用のテクニックよりも、英語・数学・国語を中心とした基礎学力の完成を優先しましょう。未習範囲を計画的に進めるとともに、模試で見つかった苦手単元を放置しない習慣をつけることが大切です。

高3になる前に、主要科目で「時間をかければ標準問題を正解できる状態」を目標にしておきましょう。

まとめ 共通テスト9割への近道は100点の失点枠を管理すること

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共通テストで総合9割を取るには、全科目で一律に90%を取る必要はありません。まず受験科目全体の満点を確認し、科目ごとの目標点と最低確保点を決めましょう。

次に、模試や過去問の失点を、知識不足・処理速度不足・判断ミス・不注意の4つに分類します。現在の得点率に応じて、回収しやすい失点から減らすことが重要です。

共通テスト9割への近道は、100点の失点枠を科目ごとに設計し、最高点ではなく平均点と最低点を引き上げることです。まずは直近の結果を使って、自分の得点設計表を作成しましょう。

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