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共通テスト日本史の勉強法!通史から資料問題まで、安定した得点を狙う5ステップ

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大学受験
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「日本史は暗記すれば点が取れる」と思っていたのに、共通テスト形式になると史料やグラフで急に迷ってしまう。そんな悩みを抱えている受験生は少なくありません。

この記事では、2026年度の平均点・出題傾向から、5ステップの勉強法、問題タイプ別の攻略法、参考書・過去問の使い方まで解説します。読み終える頃には、自分がいま何を優先して勉強すればよいかが具体的にわかるはずです。

なお、本記事は現役東大生でカルペ・ディエムに所属し、『ドラゴン桜』公式noteなどを担当する教育ライター・光永帆希さんの監修のもとで作成しています。

塾選ジャーナル編集部

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塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

光永帆希

監修者

光永帆希

東京大学前期教養学部文科2類2年生在籍。ドラゴン桜公式noteライターとして毎週記事を連載。通信制高校の探究学習講座の設計を担当。 2006年生まれ。奈良県の高校から予備校なしで東京大学に現役合格。受験のための勉強というよりも好奇心による学びを重視し、高校時代は文系ながらSSH(スーパーサイエンスハイスクール)活動に参加。現在はアカデミックマインド講座(探究系講座)に加え、ドラゴン桜公式noteで学際的な視点や、勉強の楽しさを軸に記事の執筆を担当している。

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目次

共通テスト日本史とは?2026年度の平均点・傾向

「大学受験」「大学入学共通テスト」の文字と赤ペン

2026年度の平均点は62.29点

大学入試センターの最終発表によると、2026年度「歴史総合,日本史探究」の平均点は62.29点でした。2025年度の56.99点と比べると、5.30点上昇しています。

ただし、平均点が上がった・下がったという数字だけで、試験が簡単だった・難しかったと決めつけるのは早計です。

共通テストは年度によって資料量や設問の難度が変わるため、平均点はあくまで試験全体の傾向や、自分の得点位置を確認するための材料として使うのが適切です。

大切なのは、平均点以上を取ることそのものではありません。志望校に必要な得点を、本番で安定して取れるようにすることです。この視点は、これから紹介する勉強法や攻略法にもつながっていきます。

参考:共通テスト 受験者数・平均点の推移(本試験)|大学入試センター

光永先生のアドバイス

共通テスト日本史の平均点は、受験生個人の到達度を判定する基準としてそこまで重要ではありません。

例えば平均点を10点上回っていても、志望校合格に80点が必要なら安心材料にはならず、逆に平均点を下回っても、失点が苦手な近現代史に集中しているなら修正可能性は高いでしょう。

平均との差そのものではなく、自分の目標点との差と失点の内訳を見るようにし、あくまで自分が失敗したところを参考書を使って補強するようにするのが大切です。

2026年度は大問6題・34マーク

2026年度の「歴史総合,日本史探究」は、試験時間60分・100点満点で、大問6題・34マークという構成でした。第1問が歴史総合、第2問以降が日本史探究という大枠になっています。

大問ごとのテーマと配点を整理すると、次のとおりです。

大問 出題範囲 テーマ 配点
第1問 歴史総合 災害の歴史(疫病・飢饉・公害・震災復興) 25点
第2問 日本史探究 日本の漁業の歴史 15点
第3問 日本史探究 絵画資料の読み取り(古代の政争) 15点
第4問 日本史探究 中世における女性と政治 15点
第5問 日本史探究 近世の城郭と城下町 15点
第6問 日本史探究 近現代の政治的リーダーシップ 15点

この表からわかるのは、日本史探究の比重が大きい一方で、歴史総合も25点分と無視できないボリュームを占めているという点です。

また、テーマ設定を見ると、政治史一本ではなく、災害・漁業・女性史・建築・リーダーシップなど、複数のジャンルを横断する構成になっていることがわかります。

60分という限られた時間で、文章・資料の両方を読み込みながら解き進める必要があります。

参考:令和8年度 本試験の問題(歴史総合,日本史探究)|大学入試センター

光永先生のアドバイス

初めて過去問を解く際は、点数自体はあまり気にしなくて結構です。まず先に問題を体感するべきでしょう。大問6題という数字だけでは分からない、史料の文章量、地図や統計の密度、テーマの振れ幅があります。

例えば前半で一つの史料読解に時間を使いすぎれば、後半で、すぐに解答できるはずの知識問題に到達することすらできない。などの体験をしましょう。

最初の一回は実力測定というより、60分間に何が起こる試験なのかを観察する機会です。配点が高い歴史総合に15〜17分、残りに各8〜9分を目安に、本番を見据えて時間感覚を掴みましょう。

史料・地図・グラフを使う問題が多い

共通テスト日本史では、教科書の文章がそのまま出題されるわけではありません。史料・図版・地図・統計・グラフ・会話文など、さまざまな資料を材料にした問題が中心です。

2026年度を例に挙げると、マラリアの感染経路を示した地図、インドとエチオピアの飢饉に関するグラフ、平安時代の政争を描いた絵巻物、昭和の政党内部対立を風刺した新聞漫画など、資料の種類は多岐にわたりました。ジャンルも、災害史・漁業史・女性史・建築史・政治史と幅広く扱われています。

とはいえ、資料さえあれば答えがすべて読み取れるわけではありません。日本史の知識があるからこそ、その資料がどの時代・どのテーマのものかを判断できるのです。特に、出来事の前後関係や時代背景、日本と外国との関係を問う問題には、あらかじめ整理された知識が欠かせません。

つまり、用語の暗記だけに頼るのではなく、歴史の流れそのものを自分の中に作っておく勉強が必要になります。

参考:令和8年度 本試験の問題(歴史総合,日本史探究)|大学入試センター

光永先生のアドバイス

史料・地図・グラフを見て身構える必要はありません。資料そのものを暗記しているかではなく、その背後にある歴史的文脈を知っているかが問われるからです。

例えば開国期の条約に関する史料なら、文章を完全に解釈できなくても、列強の東アジア進出という背景が見えれば判断材料になります。普段から教科書や史料集に載っている図版に触れ、その歴史的意味を自分の言葉で説明する練習を繰り返しましょう。

資料を読んで歴史を知るというより、歴史知識によって資料の輪郭を浮かび上がらせる感覚が重要です。

歴史総合は25点|日本と世界のつながりも問われる

2026年度の「歴史総合,日本史探究」では、第1問として歴史総合が25点分出題されました。100点中4分の1を占めるため、日本史探究だけに対策を偏らせるのは避けたいところです。

日本史選択者であっても、国内の出来事だけでなく、近現代を中心とした世界の動きとの関係を押さえておく必要があります。

とはいえ、世界史探究を最初からすべて勉強し直すという意味ではありません。世界史探究の細かな知識をすべて覚えるというよりも、日本の開国、帝国主義、世界大戦、冷戦など、日本と世界の動きを関連づけながら歴史総合の範囲を学習することが重要です。

歴史総合を後回しにしてしまうと、本番で思わぬ失点につながる可能性があります。日本史探究と並行して、少しずつ準備を進めておきましょう。

参考:令和8年度 本試験の問題(歴史総合,日本史探究)|大学入試センター

光永先生のアドバイス

歴史総合で扱われる世界史を、日本史とは別の追加科目のように学び始める必要はありません。むしろ、日本史の出来事を世界史と同じ時間軸に置く方が合理的です。

例えば明治維新を国内政治史として孤立させず、欧米列強のアジア進出や条約体制の変容と並べてみる。第一次世界大戦期なら、日本の対華二十一か条要求とヨーロッパ戦線を同時代史として把握する。歴史総合という科目は知識よりも論理構造や出来事の意味が重視される科目です。

基本知識はマストですが、国内史と世界史を接続する視点の訓練と考えた方がよいでしょう。

共通テスト日本史の勉強法|5ステップ

「How to learn」の木製タイルと鉛筆

日本史の勉強を進めていく際、いきなり細かいステップに入る前に、自分がいまどの段階にいるかを把握しておくことが大切です。状態によって、優先して取り組むべき内容が変わってきます。

現在の状態と、優先すべきステップの対応関係を示す表は、以下の通りです。

現在の状態 優先するステップ
通史が終わっていない STEP1
用語は覚えているが時代が混ざる STEP2・STEP3
資料問題で失点する STEP4
7割前後から伸びない STEP4・STEP5

この表を見れば、自分に必要な対策がどこにあるかが見えてきます。すべてのステップを順番通りにこなす必要はなく、弱点に応じて重点的に取り組む場所を選んでかまいません。

STEP1|まず通史を一通り終わらせる

最初から細かい用語をすべて覚えようとする必要はありません。原始・古代から現代まで、一度最後まで学習を進めることを優先しましょう。

各時代について、誰が政権を担ったのか、社会がどのように変わったのか、次の時代へ何がつながっていったのかを大まかに押さえておきます。日本史は途中の時代だけを切り取ると理解しづらいため、まず全体の時間軸を作ることが重要です。

到達の目安としては、主要な出来事をおおまかな順番で説明できる状態を目指してください。

光永先生のアドバイス

通史一周目で細かな用語に執着すると、全体を見渡す前に学習が停滞します。

この段階では、例えば鎌倉幕府成立から室町、戦国、統一政権へという大きな政治的変遷を説明できれば十分で、個々の法令や人物を完全に再現する必要はありません。「何が起きたか」だけでなく、「なぜ次の時代へ移行したのか」が見えていれば次へ進んでよいでしょう。

一周目は知識を完成させる工程ではありません。一度にすべてを暗記しようとすると挫折します。まずは原始から近現代までの全体像をスピーディーに見渡すことで、時代間のつながりや変化の全体像が掴めるようになるのです。

STEP2|重要語句を「どの時代の何か」まで整理する

人名・制度名・事件名を、単独で暗記するだけで終わらせないようにします。何世紀・何時代のことか、誰に関係するのか、政治・外交・経済・文化のどのテーマに属するのかまで、セットで整理しましょう。

一問一答は、単語の数を増やすためだけの教材ではありません。その用語を時間軸の中に正しく置けるかどうかを確認する教材として使うことが大切です。

似た制度や人物を、時代違いで混同してしまうケースもよく見られます。時代を正確に特定できる状態が、正誤問題の対策にもそのままつながっていきます。

光永先生のアドバイス

一問一答などで覚えた語句を単なる単語暗記で終わらせないために、用語を見た瞬間に「いつの時代か」「誰が関わっているか」「何のテーマ(政治・外交・文化・経済)か」を頭の中でセットにして引き出す訓練を行いましょう。

混同を防ぐための最も効果的な工夫は、一問一答の解答から問題文を説明する「逆一問一答」です。

これにより、用語の背景にある「誰が、いつ、なぜ、何のために行ったか」という因果関係が整理され、知識が体系的にできます。単語帳だけに頼らず、必ず教科書や図説と往復し、同時代の社会状況と結びつけて知識を強固にしましょう。

STEP3|出来事の前後・因果関係をつなげる

「〇〇年に〇〇が起きた」という点の暗記だけで終わらせず、なぜ起きたのか、何が起きたのか、その後どうなったのかという流れを整理していきます。

政治史だけを縦に覚えるのではなく、同じ時代の外交・経済・社会・文化との横のつながりも意識してみましょう。縦は時代の流れ、横は同じ時代の中でのつながりと捉えると整理しやすくなります。

年号についても、すべてを丸暗記する必要はありません。重要な出来事を基準点として、その前後を判断できるようにしておけば、共通テストの年代整序問題や正誤問題の土台になります。

光永先生のアドバイス

日本史を「点」ではなく「流れ」で覚えるには、縦と横の二つの視点を持った学習が欠かせません。

まず「縦の流れ」を整理するコツは、常に歴史の因果関係を意識することです。「なぜ起きた(原因)→何が起きた(出来事)→その後どうなった(結果・影響)」をストーリーとして捉えましょう。

そして「横のつながり」は、ある時代において「政治・外交・経済・文化がどう連動しているか」を意識して教科書を読むことで整理されます。

さらに、各時代を横断する「テーマ史(土地制度や外交など)」を自分なりに整理してみることも、体系的な流れの理解に非常に有効です。

STEP4|史料・図表から時代背景を読み取る

通史と基礎知識がある程度固まったら、共通テスト形式の資料問題へ進みます。史料そのものをすべて理解することを目的にするのではなく、どの時代のものか、何についての資料か、設問に必要な情報がどこにあるのかを判断する練習をしましょう。

資料ごとの具体的な読み方については、次の章で詳しく解説します。まずはこの段階で、通史・基礎知識と資料問題を切り離さずに学習を進めることを意識してください。

光永先生のアドバイス

通史を一通り学んだ後、資料問題へ移る際に、資料を完全に理解しようとする必要はありません。まず、その資料がどの時代の何について述べているかを特定する練習から始めればよいでしょう。

例えば「富国強兵」「殖産興業」といった語句や、その時代の年号があれば、明治初期の国家建設という大枠が見えてきます。資料集では資料と既習事項を結びつけ、問題集では必要な情報を選別する。

教材の使い分けとしては、問題集を使って「設問に答えるための視点や情報の抜き出し方」を実践的に磨き、間違えたり不安だったりした箇所は、資料集に戻って関連する地図や図版、文化財の写真などを視覚的に確認・補強しましょう。

STEP5|過去問で得点と時間配分を仕上げる

最後の段階では、現行課程の過去問を60分で通して解いてみます。単に点数だけを見るのではなく、どの大問やどの問題タイプで時間を使ったのかも記録しておきましょう。

目標点を安定して取れるようになるまで、復習と解き直しを繰り返します。本番が近づいてきたら、知らない問題をなくすことよりも、取れる問題を確実に取ること、時間切れを防ぐことに学習の重心を移していきましょう。

光永先生のアドバイス

過去問は得点を記録するだけでは、教材として半分しか使えていません。点数に加えて、各大問の所要時間、迷った問題、根拠なく正解した問題まで記録すると、自分の得点構造が見えてきます。

例えば80点でも、資料問題で毎回時間を失っているなら再現性には疑問が残るでしょう。解き直しでは正答を覚えるのではなく、その判断に至るまでの経路を再構成します。本番が近づくほど、新しい問題を増やすより、自分が繰り返す失点の型を潰す方が得点は安定します。

特に本番が近づいた段階では、時間配分の感覚を体に染み込ませつつ、正答率50%以上の標準問題で絶対に失点しない安定性を磨くことが重要です。

共通テスト日本史の問題タイプ別攻略法

「対処法」の文字と電卓・ノート

共通テストでは「資料問題」とひとくくりに考えがちですが、資料の種類によって見るべきポイントは異なります。それぞれの特徴を押さえておきましょう。

史料問題は「いつ・誰が・何について」を見る

史料を最初から完璧に読み解こうとする必要はありません。出典・人物名・制度名・特徴的な表現などから、まず時代とテーマを特定することを優先しましょう。

「誰が書いたのか」「どんな状況で書かれたのか」「何について述べているのか」という3点を意識してみてください。現代語訳が完全にできなくても、設問と既習知識を組み合わせれば解ける問題は少なくありません。

史料に圧倒されるのではなく、手がかりを拾いながら判断する姿勢を持つことが大切です。

光永先生のアドバイス

初見史料では、全てを現代語訳しようとする必要はありません。

まず出典、人物名、地名、制度名など、時代判定に使える情報を探します。例えば「公議世論」や「版籍奉還」といった語句があれば、文章の細部が理解できなくても明治初期という範囲は絞れます。

その後、設問が何を要求しているかを確認し、必要な箇所だけ精査する。史料読解で問われるのは国語的な精読能力ではなく、歴史的文脈を復元する能力です。読めない部分を残したまま判断する技術も必要になります。

地図・図版は時代背景と結びつける

地名や作品名を単純に暗記するのではなく、その地図や図版が表している時代や社会状況を考えるようにしましょう。

地図であれば勢力範囲・交通路・交易・領土などに注目し、図版であれば文化・身分・社会生活といった要素を見ていきます。これは何かという疑問だけで終わらせず、なぜこの時代にこうなっているのかまで考える癖をつけてください。

こうした視点を積み重ねることで、初見の地図や図版にも対応しやすくなります。

光永先生のアドバイス

地図や図版を暗記項目として処理すると、情報量の多さだけが残ります。

見るべきなのは、そこにどんな変化が表れているのかです。地図なら勢力圏の拡大・縮小、交通路の転換、都市の位置関係を確認する。

例えば江戸時代の五街道なら、名称を覚えるだけでなく、なぜ江戸を中心に放射状の交通網が整備されたのかまで考える。図版も同様で、建築や服飾から当時の権力構造や文化的背景を読むようにしてみてください。

グラフ・統計は変化した時期に注目する

グラフや統計の問題では、まず縦軸・横軸・単位・対象期間を確認します。数値そのものよりも、いつ増えたのか、いつ減ったのか、どこで大きく変化したのかを見ることが重要です。

変化した年代と、その頃に起きた政策・戦争・産業化・社会変化などを結びつけて考えましょう。グラフを見てから知識を思い出すという、年代と出来事の往復を意識することが得点につながります。

一度この見方を身につければ、初めて見るグラフでも落ち着いて対応できるようになります。

光永先生のアドバイス

グラフを見た瞬間に歴史知識をあてはめようとするのではなく、まず資料そのものの構造を確認します。軸は何か、単位は何か、どの期間を扱っているのか。その後、数値が大きく変化する地点に注目します。

例えば人口が急増・急減しているなら、その背景に戦争、飢饉、産業化など何らかの歴史的変動があるはずです。

重要なのは数字を暗記することではありません。「この変化は何を意味するのか」と問うことです。細かい年号を完璧に覚えていなくても、変化の背景にある歴史的な出来事の流れが掴めていれば、十分に正解を絞り込めます。

年代整序は基準となる出来事から考える

すべての出来事の西暦を正確に覚えていなくても、年代整序の問題は解ける場合があります。確実に年代がわかる出来事を1つ基準にして、残りを前後関係で並べていく方法です。

政権、元号、外交関係、制度の成立なども、年代を判定する手がかりになります。普段の勉強から、出来事を単独で覚えるのではなく、前後をセットで整理する習慣をつけておきましょう。

光永先生のアドバイス

年代整序のために西暦を網羅的に記憶するのは効率的ではありません。

重要なのは、確実に覚えている出来事を基準にして考えることです。例えば大政奉還、明治維新、日清戦争、日露戦争を基準点に置けば、その周辺の事件は相対的に配置できます。

また、自由民権運動→大日本帝国憲法→日清戦争のように、複数の出来事を順番ごと覚えてしまう方法も有効です。年代とは数字ではなく位置関係です。点を増やすより、点と点の間隔を把握する方が整序問題には強くなります。

正誤問題は時代・人物・制度を照合する

選択肢をなんとなく読んで、正しそうだから選ぶという判断は避けましょう。人物・時代・制度・場所・出来事の組み合わせが、きちんと整合しているかを確認することが基本です。

内容自体は正しく見えても、人物や時代だけが入れ替えられているパターンには注意が必要です。復習の際には、なぜその選択肢が誤りだったのかを説明し、可能であれば正しい文章に直してみましょう。

二択まで絞れているのに間違えてしまう人ほど、この復習の積み重ねが得点アップの鍵になります。

光永先生のアドバイス

二択まで絞れて間違える場合、知識不足より選択肢の検証が粗いことがあります。人物・時代・制度・場所を一つずつ切り分け、どこかに不自然な接続がないかを見る。

例えば「松平定信」と「寛政の改革」は正しくても、その政策内容に田沼時代の要素が混ざれば誤文になります。復習では誤りを確認して終わらせず、自分で正文へ修正する作業が有効です。

一語を直すだけで正しくなるのか、それとも論理全体が破綻しているのか。選択肢を文章として検証する習慣が、最後の判断精度を左右します。

参考書・過去問の使い方

本がぎっしり詰まった本棚

参考書や過去問は、種類によって役割が異なります。まずは自分がいま何を目的として使っているのかを整理してから取り組みましょう。

参考書は目的に合わせて使い分ける

特定の商品名を並べるよりも、教材ごとの役割を理解しておくことが大切です。教科書や講義系参考書は、通史や背景を理解するために使います。一問一答は、重要語句の抜けを確認する教材です。

資料集は、史料・地図・図版を歴史の流れと結びつけるために活用します。共通テスト型の問題集は、資料と知識を組み合わせる練習として、過去問は本番形式や時間配分を確認するために使いましょう。

教材ごとの役割と、使うタイミングの目安を示す表は、以下の通りです。

教材 主な役割 使うタイミング
教科書・講義系参考書 通史・背景理解 STEP1〜STEP3
一問一答 知識の穴埋め STEP2以降
資料集 史資料と時代を結びつける STEP2〜STEP4
共通テスト型問題集 実戦練習 STEP4
過去問 本番形式・時間配分の確認 STEP5

1冊を読んで終わらせるのではなく、読む・問題を解く・戻るというサイクルを繰り返すことが上達への近道です。先に紹介した5ステップと照らし合わせながら、いま使うべき教材を選んでみてください。

光永先生のアドバイス

教材を増やすほど学習が進むとは限りません。教科書や講義系参考書は歴史の骨格をつくり、一問一答は知識の欠損を探し、資料集は知識に空間的・視覚的な輪郭を与え、問題集はそれらを運用する場になります。

役割を混同すると、例えば一問一答だけを何周して「勉強したつもり」になりやすいでしょう。

重要なのは教材を並列に消費することではなく、インプット→確認→資料との接続→問題演習という循環をつくることです。教材を多くしすぎてしまうと自分がどこまで理解しているのか見失いかねないため、注意が必要です。

現行課程の過去問を優先して解く

まずは「歴史総合,日本史探究」として出題された、現行課程の過去問を優先して解きましょう。最新の資料量や大問構成、設問の聞かれ方を把握することが目的です。

最初から実力測定の一発勝負にする必要はありません。形式研究として解く回があってもよいでしょう。本番が近づいてきたら、60分通しで演習する形に切り替えていきます。

参考:令和8年度 本試験の問題|大学入試センター

光永先生のアドバイス

現行課程の過去問は、まだ蓄積が多くないからこそ、一回ごとの情報の価値が大きい教材です。最初から得点だけを気にするのではなく、資料はどの程度出るのか、設問はどこで時間を要するのか、大問ごとにどのような思考を要求しているのかを観察したいところです。

例えば同じ正誤問題でも、単純な知識確認なのか、複数資料を踏まえた判断なのかで処理は異なります。過去問は「何点取れたか」を測る教材である以前に、「この試験は何をさせようとしているのか」を解剖する教材でもあります。

旧日本史Bも問題演習に活用する

旧課程の日本史Bは、現行課程と出題範囲・構成が完全に同じというわけではありません。この点は理解しておく必要があります。

一方で、日本史探究部分の基礎知識や、正誤問題・史料図表問題の演習量を補う目的では活用できます。新課程特有の対策については、現行問題や試作問題で別途補いましょう。旧日本史Bを、そのまま現在の本番形式と同一視しないことが注意点です。

光永先生のアドバイス

現行課程の演習量を補うために旧課程の日本史Bを使うことには意味があります。ただし、それを現在の共通テストの完全な代替物と考えるのは危険でしょう。問題構成や資料の扱いには課程変更による差があるためです。

一方で、正誤問題や年代整序、史料から時代背景を判断する問題など、個別の技能を鍛える用途には十分使えます。

例えば苦手な正誤問題だけを抽出して解くのも一つの方法です。旧課程問題は模擬試験として丸ごと解くより、特定の思考技能を補強する素材として使う方が合理的です。

間違えた問題は原因を分けて復習する

誤答を一律に「覚えていなかったから」で片付けないようにしましょう。知識不足なのか、時代の混同なのか、前後関係や因果関係の理解不足なのか、資料の読み落としなのか、選択肢の読み違いなのか、時間不足なのかを分けて考えます。

原因によって、教科書に戻るべきなのか、年表を確認すべきなのか、問題演習を増やすべきなのかが変わってきます。自分の失点パターンを把握することが、得点アップへの近道です。

光永先生のアドバイス

過去問や演習で間違えた問題を、すべて「知識不足」として安易に扱ってしまうと演習の意味が薄れてしまいます。失点原因を「時代の混同」「因果関係の理解不足」「資料の読み違い」「時間不足」などに正しく分類しましょう。

原因が変われば、次に取るべき勉強法も変わります。時代の混同なら年表での整理、因果関係の不足なら教科書のストーリーの読み込み、資料の読み違いなら設問の先読み練習、時間不足なら大問ごとの時間配分の見直しが必要です。

自分の弱点の性質を見極め、適切なアプローチで復習することが得点向上のために最適です。

60分で解く練習を重ねる

共通テスト日本史は資料を読む量が多いため、知識があっても時間切れになってしまう可能性があります。大問ごとに一律の固定時間を押しつけるのではなく、過去問演習を重ねながら自分なりの配分を作っていきましょう。

迷った問題に時間をかけすぎず、いったん飛ばす判断も必要です。最後に見直しの時間を確保できる配分を目指してください。時間配分は一度決めて終わりにせず、演習結果を見ながら調整していきましょう。

光永先生のアドバイス

時間配分は、あらかじめ「一大問10分」と機械的に決めれば済むものではありません。資料量も設問の難度も大問ごとに異なるからです。

まず過去問演習で各大問の所要時間を記録し、自分がどこで時間を消費するかを把握する。史料問題で立ち止まりやすい人と、正誤問題で迷いやすい人では対策も異なります。

本番では、解けない問題を保留する判断も必要でしょう。時間配分とは時計を見る技術ではなく、限られた時間の中で得点効率を判断する技術です。

共通テスト日本史でよくある質問

木製ブロックの「FAQ」と観葉植物

共通テスト日本史は知識がいらないって本当?

知識がいらないという理解は、正確ではありません。資料内の情報だけで判断できる設問がある一方で、資料の時代や背景を理解するには、日本史の基礎知識が欠かせないからです。

一問一答だけに頼るのでも、資料読解の練習だけに頼るのでも、十分な対策にはなりません。大切なのは、人物・制度・出来事を単独で覚えるのではなく、どの時代の出来事なのか、前後に何が起きたのかまで整理しておくことです。

光永先生のアドバイス

「共通テスト日本史は資料を読めば解ける」という理解は半分だけ正しく、半分は危険です。資料から情報を抽出する力は必要ですが、その情報を歴史的に意味づけるには知識が要ります。

例えば人口統計の変化を見ても、それが戦争や産業化と結びつかなければ単なる数字の増減で終わります。人物名や制度名も、時代や前後関係が分からなければ判断材料になりません。資料読解と知識は対立するものではなく、資料が問いを提示し、知識がその意味を確定するという関係にあります。

出やすい年代はある?

特定の時代に絞って対策できるかどうかを、過去の出題傾向も踏まえて解説します。全範囲を学ぶことを前提に、学習上重点を置きたい時代・テーマがあるのかを整理しましょう。

共通テスト日本史は、古代・中世・近世・近現代のいずれからも出題されます。特定の時代だけに絞って勉強してよいという結論にはせず、まんべんなく学習を進めたうえで、重点の置き方を工夫するという考え方が現実的です。

歴史総合との関わりを考えると、近現代の対外関係や社会経済の変化にも目を配っておく必要はあります。ただし、これは近現代を優先すべきという意味ではなく、全範囲学習の中の一つの視点として捉えてください。

光永先生のアドバイス

共通テスト日本史に「頻出分野」を期待し、それを理由に学習範囲を選ぶ発想は危険です。むしろ複数時代を横断させる設問では、出題頻度の低い事項が判断材料になることもあります。

重要なのは、全範囲を同じ密度で学ぶことではなく、まず全時代について構造的な理解を持つことです。

そのうえで近現代のほか、各時代に繰り返し登場して差がつきやすい「土地制度」「対外関係」「文化史」といった重要テーマは、縦のつながりを意識して深く整理しておくと大きな得点源になります。

年号はどこまで覚えるべき?

すべての年号を丸暗記する必要はありません。重要な出来事の年代は押さえつつ、それを基準にして前後関係を判断できるようにしておくことが目標です。

世紀・元号・政権など、西暦以外の手がかりも積極的に活用しましょう。年号暗記そのものを目的にするのではなく、年代整序や時代判定に使える状態を目指してください。

光永先生のアドバイス

年号はすべてを暗記するものではなく、歴史の時間軸を考える基準として選ぶべきでしょう。

例えば645年、1185年、1600年、1868年のような転換点を押さえれば、周辺の出来事を相対的に配置しやすくなります。

ただし、数字だけを孤立させて覚えても意味はありません。明治維新の1868年なら、その前に王政復古、後に版籍奉還・廃藩置県が続くという流れまで含めて記憶する。年代は暗記事項ではなく、出来事の順序を判断するための座標として扱う方が有効です。

共通テスト対策はいつから始める?

「〇月から始めるべき」と一律に決められるものではなく、通史の進み具合によって変わってきます。通史がある程度進んだ段階から、資料問題や共通テスト形式の演習を少しずつ並行して始めてよいでしょう。

秋以降は過去問や実戦問題の比重を上げ、本番が近づくほど60分通しの演習へと移行していきます。対策の開始が遅れてしまった場合には、まず現在の失点原因から優先順位を決めることをおすすめします。

光永先生のアドバイス

共通テスト対策を始める時期を「何月から」と一律に決める必要はありません。通史の完成度と現在どこで失点しているかをもとに判断してください。全範囲を終えていなくても、ある程度の流れが見えた段階で資料問題には触れてよいでしょう。

例えば通史が七割程度進んだら、その範囲の共通テスト形式を解き始めるという方法もあります。インプットを完全に終えてから演習へ移る必要はありません。知識を増やす時期と、それを問題の中で運用する時期は、本来は並行して進むものだからです。

まとめ 歴史の流れと史料読解をセットで対策しよう

「合格」の紙とだるまの置物

共通テスト日本史で大切なのは、用語を大量に覚えることではなく、それぞれの出来事を時代の流れの中に置いて理解することです。この記事では、その考え方を軸に、平均点・出題傾向から勉強法、攻略法までを整理してきました。

まず通史を終え、重要語句を時代と結びつけ、前後関係や因果関係を整理する。そのうえで史料・地図・グラフなどを使った問題演習に進み、初見の資料を見ても、どの時代・テーマの話かを判断できる状態を目指しましょう。

過去問に取り組む際には、得点だけでなく、失点の原因や時間配分まで確認することが欠かせません。人物・制度・出来事を単独で暗記せず、時代の流れや前後関係の中で捉えられるようにすること。これが、共通テスト日本史で安定した得点を目指すうえで重要です。

いま自分がどの段階にいるかを振り返り、必要なステップへ戻りながら対策を進めていきましょう。

光永先生のアドバイス

共通テスト日本史は、資料読み取りのハードルもあり、最初は手強く感じるかもしれません。

しかし、焦らず一歩一歩進めていれば必ずライバルと差がつく教科でもあります。

日々の学習で歴史のストーリーを楽しみ、因果関係を解き明かす面白さを感じながら進めていきましょう。

あなたがこれまで丁寧に教科書を読み込み、資料と向き合ってきた時間は、本番で必ず初見の資料を読み解く大きな力へと変わります。自分を信じて、着実に進んでいってください。本番で持てる力をすべて発揮できるよう、心から応援しています!

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塾選ジャーナル編集部

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株式会社カルペ・ディエム所属
光永帆希

東京大学前期教養学部文科2類2年生在籍。ドラゴン桜公式noteライターとして毎週記事を連載。通信制高校の探究学習講座の設計を担当。 2006年生まれ。奈良県の高校から予備校なしで東京大学に現役合格。受験のための勉強というよりも好奇心による学びを重視し、高校時代は文系ながらSSH(スーパーサイエンスハイスクール)活動に参加。現在はアカデミックマインド講座(探究系講座)に加え、ドラゴン桜公式noteで学際的な視点や、勉強の楽しさを軸に記事の執筆を担当している。

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