【2027年度】共通テストの足切り一覧|国公立大の基準と過去3年の実績
2027年度の共通テストを控え、志望大学の「足切り」が気になっている受験生も多いでしょう。
国公立大学の一般選抜では、志願者数が一定の倍率を超えた場合などに、第1段階選抜が行われることがあります。
この記事では、主要国公立大学について、2027年度の第1段階選抜の条件と、2024〜2026年度の実施実績を一覧で整理します。共通テスト前は志望校選びの参考に、共通テスト後は出願判断の材料として使えるよう、「今年度の条件」と「過去の実績」を分けて掲載しました。
なお、大学の募集要項では、いわゆる「足切り」は「第1段階選抜」「2段階選抜」などと表記されます。詳しい仕組みは以下の記事をご覧ください。
編集部
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目次
2027年度 共通テストの足切り一覧【主要国公立大学】

ここでは、2027年度の入学者選抜要項に書かれている第1段階選抜の条件をまとめます。
第1段階選抜の条件は大学・学部によって異なります。予告倍率だけでなく、共通テストの基準点を設ける場合もあります。
この一覧は2027年度入学者選抜要項に基づいています。一般選抜の学生募集要項は、大学によって10〜12月に順次公表される予定です。条件が更新される可能性があるため、出願時には最新の募集要項を確認してください。
難関国公立大学の第1段階選抜条件
難関国公立大学では、学部や科類ごとに予告倍率が細かく設定されています。
2027年度 難関国公立大学の第1段階選抜条件(前期日程中心)
| 大学 | 学部・科類 | 2027年度の第1段階選抜条件 | 基準点 |
|---|---|---|---|
| 北海道大学 | 総合入試・文・教育・法・経済・水産 | 募集人員の4倍 | なし |
| 北海道大学 | 医学部医学科 | 募集人員の3.5倍 | なし |
| 北海道大学 | 医学部保健学科(各専攻) | 募集人員の5倍 | なし |
| 北海道大学 | 歯学部・獣医学部 | 募集人員の6倍 | なし |
| 東北大学 | 文学部・経済学部(文系) | 募集人員の3.5倍 | なし |
| 東北大学 | 教育学部・法学部・理学部・農学部 | 募集人員の4倍 | なし |
| 東北大学 | 経済学部(理系) | 募集人員の5.8倍 | なし |
| 東北大学 | 医学部医学科 | 募集人員の3.5倍 | なし |
| 東北大学 | 工学部 | 募集人員の3倍 | なし |
| 筑波大学 | 医学群医学類 | 募集人員の約2.5倍 | なし |
| 筑波大学 | 医学群看護学類・医療科学類 | 募集人員の約4倍 | なし |
| 筑波大学 | 体育専門学群 | 募集人員の約3倍 | なし |
| 東京大学 | 文科一類・二類・三類 | 募集人員の約2.5倍 | なし |
| 東京大学 | 理科一類 | 募集人員の約2.3倍 | なし |
| 東京大学 | 理科二類 | 募集人員の約3.0倍 | なし |
| 東京大学 | 理科三類 | 募集人員の約2.8倍 | なし |
| 一橋大学 | 各学部(前期) | 募集人員の約3倍 | なし |
| 一橋大学 | 経済学部・ソーシャル・データサイエンス学部(後期) | 募集人員の約6倍 | なし |
| 東京科学大学 | 理工学系 | 全学院の志願者計が募集人員計の3.5倍を超えた場合 | なし |
| 京都大学 | 総合人間・文・教育・法・経済 | 募集人員の約3.5倍 | なし |
| 京都大学 | 理学部 | 募集人員の約3.0倍 | なし |
| 京都大学 | 工学部 | 学部全体の志願者が学部募集人員の約3.0倍を超えた場合 | なし |
| 京都大学 | 農学部・薬学部 | 学部募集人員の約3.5倍 | なし |
参考:募集要項|東京科学大学
参考:入学者選抜要項|京都大学
東京大学は、同じ大学でも科類によって予告倍率が異なります。理科一類は約2.3倍で、予告倍率だけを比べると通過人数の枠は相対的に狭く設定されています。志望科類を迷っている人は、この倍率の差も判断材料になります。
京都大学の工学部と農学部は、学科ごとではなく学部全体の志願者数で判定します。人気の学科に志願者が集中しても、学部全体が倍率を超えなければ第1段階選抜は行われません。
東京科学大学の理工学系も同じく、全学院を合計した志願者数で判断する方式です。
医学部・医科大学の第1段階選抜条件
医学部医学科では、倍率の決め方が大学によってかなり違います。
2027年度 医学部・医科大学の第1段階選抜条件(前期日程)
| 大学 | 学部・学科 | 2027年度の第1段階選抜条件 | 基準点 |
|---|---|---|---|
| 京都大学 | 医学部医学科 | 基準点以上の者から募集人員の約3倍まで | 1000点中700点以上 |
| 大阪大学 | 医学部医学科 | 基準点以上の者から募集人員の約3倍まで | 1000点中700点以上 |
| 名古屋大学 | 医学部医学科 | 基準点方式 | 950点中650点以上 |
| 和歌山県立医科大学 | 医学部医学科 | 基準点以上の者から募集人員の約3.4倍まで | 900点中630点以上を原則 |
| 奈良県立医科大学 | 医学部医学科 | 基準点以上の者。該当者が330人を超える場合は上位330人まで | 900点換算でおおむね730点以上 |
| 旭川医科大学 | 医学部医学科 | おおむね募集人員の4倍まで | なし |
| 福島県立医科大学 | 医学部 | 募集人員の4倍を超えた場合、約4倍まで | なし |
| 浜松医科大学 | 医学部医学科 | 募集人員の4倍を超えた場合、足切りを行うことがある | なし |
| 京都府立医科大学 | 医学部医学科 | 募集人員の約3倍 | なし |
| 長崎大学 | 医学部医学科 | 募集人員の約5.5倍 | なし |
参考:入学者選抜要項|京都大学
参考:医学部(医学科・看護学科)学生募集要項等|浜松医科大学
表のとおり、医学科の第1段階選抜は大きく3つの型に分かれます。倍率だけで決める大学、基準点と倍率を組み合わせる大学、基準点を中心に決める大学です。
基準点を設けている大学では、原則として基準点を満たす必要があります。京都大学・大阪大学の「700点以上」は、得点率でいえば7割です。
奈良県立医科大学は、さらに二段構えになっています。約81%以上という基準点を満たしても、該当者が330人を超えれば上位330人までしか通過できません。
このように、医学部だから一律に厳しいというわけではなく、方式そのものが大学ごとに異なります。医学科を志望する人は、倍率と基準点の両方を確認してください。
なお、浜松医科大学の後期日程では、志願者が募集人員の10倍を超えた場合に第1段階選抜を行うことがあります。
2027年度に第1段階選抜で注意したい変更点
2027年度は、予告倍率そのものではなく、募集人員の変化に注意したい大学があります。
予告倍率は「募集人員の何倍まで」という形で決まるため、募集人員が変われば通過できる人数の目安も変わります。
2026年度→2027年度 東京大学の前期日程募集人員
| 科類 | 2026年度 | 2027年度 | 予告倍率 |
|---|---|---|---|
| 文科一類 | 401人 | 387人 | 約2.5倍(変更なし) |
| 文科二類 | 353人 | 341人 | 約2.5倍(変更なし) |
| 文科三類 | 469人 | 453人 | 約2.5倍(変更なし) |
| 理科一類 | 1,108人 | 1,071人 | 約2.3倍(変更なし) |
| 理科二類 | 532人 | 514人 | 約3.0倍(変更なし) |
| 理科三類 | 97人 | 92人 | 約2.8倍(変更なし) |
東京大学は全科類で募集人員が減りました。予告倍率が同じでも、第1段階選抜で通過できる人数の目安は前年より少なくなります。
また、京都大学と大阪大学の医学部医学科は、募集人員が今後変更される可能性を大学が明記しています。京都大学では、臨時定員の継続について文部科学省へ認可申請中です。
募集人員が変わると、同じ予告倍率でも第1段階選抜で通過できる人数の目安は変わります。前年の最低点だけでなく、その年度の募集人員もあわせて確認しましょう。
過去3年の足切り実績|2024〜2026年度にどこで行われた?

第1段階選抜の実施が予告されていても、毎年必ず足切りが行われるわけではありません。
文部科学省によると、2026年度の前期日程で2段階選抜を予告したのは66大学176学部等でした。そのうち実際に実施したのは35大学55学部等にとどまっています。
参考:令和8年度国公立大学2段階選抜実施状況の概要(前期日程分)|文部科学省
2024〜2026年度の第1段階不合格者数を比較
文部科学省の大学別集計をもとに、前期日程の第1段階不合格者数を3年分並べました。
主要国公立大学の第1段階選抜不合格者数(前期日程・大学全体)
| 大学 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
| 東京大学 | 892人 | 893人 | 835人 |
| 一橋大学 | 306人 | 258人 | 378人 |
| 東京科学大学 | ※ | 429人 | 342人 |
| 東京都立大学 | 360人 | 772人 | 357人 |
| 千葉大学 | 88人 | 113人 | 158人 |
| 京都大学 | 81人 | 66人 | 136人 |
| 大阪大学 | 174人 | 22人 | 191人 |
| 筑波大学 | 80人 | 63人 | 78人 |
| 横浜市立大学 | 39人 | 70人 | 24人 |
| 東北大学 | 19人 | 12人 | 36人 |
| 名古屋大学 | 12人 | 16人 | 16人 |
| 大阪公立大学 | 13人 | 8人 | 10人 |
| 神戸大学 | 0人 | 19人 | 0人 |
| 九州大学 | 20人 | 0人 | 0人 |
| 北海道大学 | 0人 | 0人 | 0人 |
※東京科学大学は2024年10月の統合前のため、2024年度は比較対象外です。参考として、東京工業大学は407人、東京医科歯科大学は19人でした。
医学部・医科大学の第1段階選抜不合格者数(前期日程・大学全体)
| 大学 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
| 旭川医科大学 | 24人 | 0人 | 81人 |
| 福島県立医科大学 | 186人 | 12人 | 102人 |
| 浜松医科大学 | 21人 | 60人 | 135人 |
| 京都府立医科大学 | 0人 | 0人 | 29人 |
| 奈良県立医科大学 | 0人 | 8人 | 2人 |
| 和歌山県立医科大学 | 179人 | 80人 | 20人 |
| 名古屋市立大学 | 9人 | 26人 | 8人 |
| 福井大学 | 0人 | 0人 | 228人 |
| 愛媛大学 | 239人 | 186人 | 141人 |
| 長崎大学 | 207人 | 66人 | 134人 |
| 大分大学 | 169人 | 103人 | 136人 |
※2つの表はいずれも前期日程です。後期日程については、各大学の最新の学生募集要項を確認してください。
※文部科学省の資料は大学全体の人数です。総合大学(名古屋市立大・福井大・愛媛大・長崎大・大分大など)は、医学部医学科のみの人数ではありません。
参考:令和6年度国公立大学入学者選抜の確定志願状況及び2段階選抜実施状況(前期日程)|文部科学省
参考:令和7年度国公立大学入学者選抜の確定志願状況及び2段階選抜実施状況(前期日程)|文部科学省
参考:令和8年度国公立大学入学者選抜の確定志願状況及び2段階選抜実施状況(前期日程)|文部科学省
東大・一橋大・東京都立大では、直近3年間はいずれも数百人規模の第1段階不合格者が出ています。一方で、北海道大学は全学部で予告していながら、3年間不合格者0人でした。
同じ大学でも、年度によって不合格者数は大きく変わります。大阪大学は2025年度に22人まで減りましたが、2026年度は191人に戻りました。
医学部系の掲載大学でも、年度による変動は大きくなっています。福井大学は2年続けて0人でしたが、2026年度は228人に急増しました。和歌山県立医科大学は179人から20人へと大きく減っています。
前年1年分だけでなく3年間の増減を見ると、直近の実施傾向をつかむ材料になります。
【例】東京大学が公表している第1段階選抜最低点
大学によっては、第1段階選抜を通過した人の最低点を事後に公表しています。ここでは例として、科類別に最高点・最低点・平均点を公表している東京大学の2026年度の数字を見てみましょう。
東京大学 2026年度 第1段階選抜合格者の最低点(共通テスト1000点満点)
| 科類 | 2026年度の第1段階選抜合格者最低点 |
|---|---|
| 文科一類 | 720点 |
| 文科二類 | 744点 |
| 文科三類 | 781点 |
| 理科一類 | 775点 |
| 理科二類 | 767点 |
| 理科三類 | 716点 |
※2026年度の実績であり、2027年度の最低点を示すものではありません。
参考:令和8年度一般選抜(前期日程)第1段階選抜合格者の最高点・最低点及び平均点|東京大学
文科三類が781点で最も高く、理科三類が716点で最も低い結果でした。最難関とされる理科三類の通過最低点が最も低いのは、予告倍率と志願者の得点分布の組み合わせによるものと考えられます。
第1段階の通過最低点は、科類の難易度の順番と一致するとは限りません。志望科類を比べるときは、最終合格の難易度とは別の数字として読みましょう。
足切り一覧を出願判断に使う3ステップ

ここまでの一覧は、時期に合わせて見る順番を決めておくと使いやすくなります。
共通テスト前、自己採点後、出願期間の3つの時期に分けて、確認することを整理しました。
共通テスト前|予告倍率・基準点を確認する
共通テスト前にやるべきことは、志望大学の第1段階選抜の条件を把握しておくことです。
まず、予告倍率だけの大学なのか、基準点もある大学なのかを確認します。基準点を設ける大学では、必要な得点の目安が事前に示されています。
あわせて、その年度の募集人員も見ておきましょう。前の章で触れたとおり、募集人員が変わると通過できる人数も変わります。
この段階で条件を知っておけば、共通テストの目標点も立てやすくなります。
自己採点後|過去の実施実績・最低点を参考にする
自己採点が終わったら、過去3年の実施実績を確認します。
毎年不合格者が出ている大学なのか、年によって0人になる大学なのかで、出願のリスクは変わります。
前年の最低点が公表されていると、自己採点と直接比べたくなるものです。しかし、志願者数や募集人員、共通テストの難易度は年度ごとに変わります。
前年最低点は「過去にはこの点数まで第1段階を通過した」という実績として見ましょう。今年の安全圏を示す数字として使うのは避けてください。
出願期間|最新の志願者数を確認する
最後に、出願期間中の志願状況を確認します。
多くの国公立大学は、出願期間中に志願者数を公式サイトで更新しています。現在の志願者数が予告倍率に近づいているかを確認し、出願締切までの動きを見ながら判断材料にしましょう。
このように、共通テスト前は条件、自己採点後は過去実績、出願期間中は最新の志願状況を確認します。最後に学生募集要項で条件を確かめてから、出願を判断しましょう。
共通テストの足切り一覧に関するよくある質問

ここでは共通テストの足切りについてよくある質問を解説します。
予告倍率を超えたら必ず足切りされますか?
必ずとは限りません。
多くの大学は「第1段階選抜を行うことがある」と予告しています。志願倍率が予告倍率を超えても、大学の判断で取り止めたり緩和したりする場合があります。
2026年度前期日程では、8大学10学部等が取り止め、9大学16学部等が緩和しました。取り止め・緩和によって第1段階選抜合格となった人は393人です。
参考:令和8年度国公立大学2段階選抜実施状況の概要(前期日程分)|文部科学省
足切り点はいつ分かりますか?
大学によって異なります。
京都大学医学部医学科のように、基準点を事前に定めている大学では、その点数は出願前から分かります。
倍率だけで選抜する大学では、足切り点は志願者数と得点分布によって結果として決まります。東京大学のように事後に最低点を公表する大学もあれば、公表しない大学もあります。
なお、2027年度の第1段階選抜合格者発表は、東京大学・京都大学ともに2月10日の予定です。
足切り最低点を公表していない大学はどう見ればよいですか?
最低点が分からない場合は、ほかの材料で判断します。
具体的には、2027年度の選抜条件と過去3年の実施状況、出願期間中の志願倍率の3つです。
数字が公表されていないところを、推定点で埋めて判断しないことが大切です。予備校やSNSの推定点は、大学の公式値とは区別しましょう。
足切りされたら二次試験は受けられませんか?
受けられません。
第1段階選抜で不合格になると、その募集区分の個別学力検査等には進めません。ただし、前期で不合格になっても、後期日程に出願していれば後期の選抜は別に行われます。
足切りされた場合、検定料は返金されますか?
第1段階選抜で不合格になった場合、検定料の一部が返還される大学があります。
たとえば和歌山県立医科大学では、第1段階選抜の不合格者について、第2段階選抜に相当する検定料を返還する扱いがあります。
返還額や申請方法は大学によって異なります。出願先の学生募集要項を必ず確認してください。
参考:令和9年度入学検定料の返還について|和歌山県立医科大学
共通テストのボーダーと足切り点は同じですか?
同じではありません。
足切り点は、第1段階選抜を通過できるかに関する基準や結果です。一般にいう共通テストボーダーは、予備校などが示す合格可能性の目安です。
詳しくは、以下の記事で解説しています。
まとめ 最新条件と過去の実績を確認して出願に備えよう

共通テストの足切りを確認するときは、2027年度の条件だけでなく、過去に実際に第1段階選抜が行われたかもあわせて見ることが大切です。
同じように予告していても、毎年数百人が不合格になる大学もあれば、3年間0人の大学もあります。医学部では、倍率だけでなく基準点の有無によっても条件が大きく変わります。
この記事で伝えたかったのは、「今年の条件」と「過去の実績」を分けて読むことが、出願判断の土台になるということです。前年の実績だけで判断せず、その年度の募集人員や志願状況も確認しましょう。
まずは今のうちに、志望大学の予告倍率と基準点を確認しておいてください。共通テスト後は過去3年の実績と照らし合わせ、出願期間中は最新の志願者数と募集要項を確かめてから判断しましょう。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
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