【2027年度】国公立の教育学部で入りやすい大学は? 共通テストボーダー得点5割台から比較
「国公立大学の教育学部に行きたいけれど、今の成績で合格できる大学はあるのかな」と不安を感じていませんか。
国公立大学の教育学部には、共通テストのボーダー得点率が5割台の課程・専攻が全国に数多くあります。とくに北海道・東北・九州の大学に、5割前後で狙える候補が集まっています。
この記事では、入りやすい国公立大学の教育学部を、偏差値・共通テスト得点率・実質倍率の3つで比較しました。「関東で狙える大学は?」「3教科で受験できる?」といった疑問にも答えます。取得できる教員免許など、入りやすさ以外に確認したい点もあわせて解説します。
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目次
入りやすい国公立大学の教育学部はどこ?偏差値・共通テスト得点率で比較

入りやすい国公立大学の教育学部は、北海道・東北・九州など地方の大学に多く見られます。河合塾の2027年度入試難易予想では、共通テストのボーダー得点率が5割台前半の課程・専攻が数多く並びました。
ボーダー得点率とは、合格の可能性が50%となる共通テストの得点率の目安です。
以下は、前期日程の教員養成課程から各大学1件ずつ代表的な課程・専攻を選び、ボーダー得点率の低い順に20件をまとめた表です。
入りやすい国公立大学の教育学部の比較(前期日程・ボーダー得点率順)
| 大学・学部 | 課程・専攻など | 共通テストボーダー得点率 | 二次試験偏差値 | 実質倍率(2026年度) |
|---|---|---|---|---|
| 北海道教育大学 教育学部(釧路校) | 地域学校教育実践 | 44% | 37.5 | 1.3倍 |
| 北海道教育大学 教育学部(旭川校) | 教育発達 | 50% | 42.5 | 2.1倍 |
| 大分大学 教育学部 | 初等中等教育 | 51% | 47.5 | 3.7倍 |
| 岩手大学 教育学部 | 小学校教育 | 52% | 42.5 | 1.4倍 |
| 山形大学 教育学部 | 小学校教員養成 | 52% | ― | 1.7倍 |
| 福岡教育大学 教育学部 | 初等教育(小学校教育) | 52% | ― | 1.3倍 |
| 福井大学 教育学部 | 初等教育(理系型) | 52% | 42.5 | 1.5倍※1 |
| 宮城教育大学 教育学部 | 初等教育(理系型) | 53% | 42.5 | 1.7倍 |
| 秋田大学 教育文化学部 | 初等中等教育(教科選択) | 53% | 47.5 | 1.6倍※2 |
| 長崎大学 教育学部 | 小学校教育 | 53% | 45.0 | 1.5倍 |
| 宮崎大学 教育学部 | 小学校主免(2/3型) | 53% | 45.0 | 2.0倍 |
| 琉球大学 教育学部 | 小学校教育(学校教育) | 53% | ― | 2.9倍 |
| 上越教育大学 学校教育学部 | 初等教育教員養成 | 54% | ― | 1.5倍 |
| 弘前大学 教育学部 | 小学校 | 55% | 45.0 | 2.2倍 |
| 佐賀大学 教育学部 | 小学校教育主免 | 55% | 45.0 | 2.7倍 |
| 鹿児島大学 教育学部 | 初等教育(一般・理系型) | 55% | 45.0 | 1.9倍※3 |
| 高知大学 教育学部 | 学校教育教員養成(幼児教育・科学技術を除く) | 55% | 45.0 | 1.8倍 |
| 群馬大学 共同教育学部 | 数学 | 55% | 45.0 | 0.9倍※4 |
| 山梨大学 教育学部 | 科学教育 | 55% | 47.5 | 2.5倍 |
| 和歌山大学 教育学部 | 文科系 | 58% | 42.5 | 1.5倍 |
※課程・専攻名は河合塾の表記を基にしています。二次試験偏差値の「―」は、学力試験の偏差値が設定されていない方式です。
※1 2026年度は初等教育・中等教育(理系型)として募集した際の数値です。
※2 選択型を合算した数値です。
※3 文系型と理系型を合算した数値です。
※4 合格者数が受験者数を上回っているため、倍率が1倍を下回っています。
表の大半は5割台で、二次試験の偏差値も40台が中心です。学力に不安がある人でも、候補を見つけやすい水準といえます。
一方で、ボーダー得点率が低いことと、倍率が低いことは同じではありません。琉球大学はボーダー得点率53%ですが、2026年度の実質倍率は2.9倍でした。佐賀大学も55%で2.7倍と、表の中では高めです。実質倍率は受験者数を合格者数で割った値で、年によって大きく変わります。
参照:河合塾 Kei-Net「2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)【教育-教員養成課程】」「入試結果」
※各大学ページから2026年度実績を基に編集部で集計
学部を問わず入りやすい国公立大学を比べたい人は、こちらも参考にしてください。
共通テスト5〜6割台で狙える国公立大学の教育学部
自分の得点で狙える大学を探しやすいよう、比較表の大学を中心に、ボーダー得点率の帯ごとに整理しました。
共通テストのボーダー得点率帯別に見た国公立大学の教育学部(前期日程)
| ボーダー得点率 | 主な大学 | 地域の傾向 |
|---|---|---|
| 4割台 | 北海道教育大学(釧路校) | 北海道 |
| 5割台前半 (50〜54%) |
北海道教育大学(旭川校)、岩手大学、山形大学、宮城教育大学、秋田大学、上越教育大学、福井大学、福岡教育大学、長崎大学、宮崎大学、大分大学、琉球大学 | 北海道・東北・九州が中心 |
| 5割台後半 (55〜59%) |
弘前大学、群馬大学、宇都宮大学、山梨大学、茨城大学、千葉大学、和歌山大学、高知大学、佐賀大学、鹿児島大学 | 関東周辺・近畿・四国にも広がる |
| 6割台 | 埼玉大学、東京学芸大学など | 関東の大学が中心 |
※大学によっては複数の課程・専攻があり、ボーダー得点率は課程・専攻ごとに異なります。
比較表に掲載した課程では、4割台は北海道教育大学釧路校の地域学校教育実践専攻(44%)のみでした。得点率に強い不安がある人にとって、有力な候補の1つになります。なお、ほかの大学にも、美術や特別支援教育などの専攻で4割台のものがあります。
5割台前半の候補は、北海道・東北・九州に多く見られます。5割台後半になると宇都宮大学・茨城大学・千葉大学なども加わり、6割台まで広げれば関東の選択肢はさらに増えます。
候補を絞るときは、自分の得点と照らし合わせる手順が大切です。たとえば、模試の自己採点で共通テストが6割程度だった人を考えてみましょう。表のボーダー得点率は5割台が中心なので、数字の上では多くの課程を上回ります。
ただし、合否は二次試験を含めた総合点で決まります。次の3つのステップで、候補が本当に自分に合っているかを確かめましょう。
自分の得点から志望校の候補を絞る3つのステップ
| ステップ | 確認すること | 確認する理由 |
|---|---|---|
| 1 | 志望校の配点で自分の得点率を計算し直す | 教科ごとの配点や満点が大学によって異なるため |
| 2 | 共通テストと二次試験の配点の比率を募集要項で確認する | 共通テストの比重が大きい大学ほど、共通テストの得点を生かしやすいため |
| 3 | 過去2〜3年の実質倍率の推移を確認する | 倍率は年によって大きく変わるため |
ステップ3の倍率には、とくに注意が必要です。大分大学の初等中等教育は、2025年度の1.1倍から2026年度は3.7倍に上がりました。前年の倍率が低かった大学には、翌年に志願者が集まりやすい傾向があります。これを「隔年現象」と呼び、1年分の倍率だけで判断しないことが大切です。
参照:河合塾 Kei-Net「2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)【教育-教員養成課程】」「入試結果」各大学ページ
偏差値が比較的低い国公立大学の教育学部
表の偏差値は、二次試験の難易度を示す目安です。河合塾の全統模試の偏差値を基準に、2.5刻みの区分の下限値で表示されています。
最も低いのは北海道教育大学釧路校の37.5です。続いて、北海道教育大学旭川校、岩手大学、福井大学、宮城教育大学、和歌山大学が42.5でした。二次試験で高い得点を取る自信がない人は、このあたりが検討の出発点になります。
注意したいのは、偏差値と共通テストの得点率は別々に決まる点です。和歌山大学は偏差値42.5ですが、ボーダー得点率は58%と表の中で最も高くなっています。偏差値が低くても、共通テストで一定の得点が求められる大学はあります。2つの指標をセットで確認しましょう。
参照:河合塾 Kei-Net「入試難易予想ランキング表」
関東で入りやすい国公立大学の教育学部は?

関東の1都6県と、関東に隣接する山梨県の大学に絞って比較します。
関東の国公立大学の教育学部を比較
以下は、関東周辺の国公立大学の教育学部から、比較的入りやすい課程・専攻を中心にまとめた表です。
関東周辺で入りやすい国公立大学の教育学部の比較(前期日程・ボーダー得点率順)
| 大学・学部 | 課程・専攻など | 共通テストボーダー得点率 | 二次試験偏差値 | 実質倍率(2026年度) |
|---|---|---|---|---|
| 山梨大学 教育学部 | 障害児教育 | 52% | 40.0 | 1.7倍 |
| 群馬大学 共同教育学部 | 理科 | 54% | 42.5 | 1.4倍 |
| 宇都宮大学 共同教育学部 | 自然科学系 | 55% | ― | 1.5倍 |
| 山梨大学 教育学部 | 科学教育 | 55% | 47.5 | 2.5倍 |
| 茨城大学 教育学部 | 理科 | 58% | ― | 1.4倍 |
| 千葉大学 教育学部 | 中学校(技術科教育) | 59% | 50.0 | 2.8倍 |
| 埼玉大学 教育学部 | 特別支援教育 | 61% | 50.0 | 2.4倍 |
| 東京学芸大学 教育学部 | 初等教育(理科) | 62% | 50.0 | 1.8倍 |
| 都留文科大学 教養学部 | 学校教育 | 72% | ― | 1.8倍 |
※課程・専攻名は河合塾の表記を基にしています。
5割台で狙えるのは、山梨大学・群馬大学・宇都宮大学・茨城大学・千葉大学の一部の課程です。埼玉・東京の大学は6割台からが中心で、全体として地方の大学より高めの得点率が求められます。
倍率を見ると、東京学芸大学は1.8倍、茨城大学は1.4倍でした。地方の大学と比べても、大きな差はありません。関東の教育学部では、倍率よりも共通テストの得点率が合格への壁になりやすいといえます。
神奈川県や東京都で暮らす受験生なら、山梨県の大学は選択肢として検討しやすい位置にあります。関東にこだわらず候補を広げたい人は、全国の比較表もあわせて確認してください。
参照:河合塾 Kei-Net「2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)【教育-教員養成課程】」「入試結果」各大学ページ
国公立大学の教育学部は3教科で受験できる?

3教科で受験したい場合、共通テストの科目数と二次試験の科目数を分けて考える必要があります。それぞれの選択肢を順に見ていきましょう。
3教科で受験できる教育学部・教員養成系の大学
国公立大学の一般選抜では、共通テストで5教科以上を課すのが一般的です。教育学部の教員養成課程も、多くの大学が5〜6教科の受験を求めています。
河合塾の2027年度予想を確認した範囲では、前期日程で共通テスト3教科型を採用している教員養成課程は、都留文科大学の学校教育学科でした。都留文科大学は山梨県都留市にある公立大学で、中期日程にも3科目型の方式があります。
ただし、科目が少ない分、ボーダー得点率は72%と高めです。2026年度の前期日程の実質倍率は1.8倍で、前年度の2.8倍から下がりました。得意な3教科で高得点を狙える人に向いた選択肢といえます。
参照:河合塾 Kei-Net「2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)【教育-教員養成課程】」「入試結果」各大学ページ
二次試験の科目が少ない教育学部・教員養成系の大学
共通テストは5教科以上でも、二次試験の負担が軽い大学は多くあります。全国比較表の中では、弘前大学と大分大学が、二次試験の学力試験を1教科の選択制としています。高知大学は、英語・数学・小論文から1つを選ぶ方式です。
山形大学・福岡教育大学・琉球大学・上越教育大学は、二次試験で学力試験の偏差値が設定されていません。小論文や面接などを中心に選考する方式です。たとえば上越教育大学の前期日程は、二次試験に学力試験がなく、小論文と集団面接で選考されます(2027年度入学者選抜要項)。
こうした大学は、二次試験の教科対策の負担を抑えられます。その分、合否は共通テストの得点に左右されやすくなります。小論文や面接にも対策が必要なため、2027年度の募集要項で試験内容を必ず確認しましょう。
参照:河合塾 Kei-Net「2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)【教育-教員養成課程】」「入試結果」各大学ページ
入りやすさだけで選ばない!国公立大学の教育学部で確認したいこと

入学後に「目指していた先生になれない」と後悔しないために、受験前に確認したい点が2つあります。
希望する学校種・教科の教員免許を取得できるか
教員になるには、学校の種類ごとの教員免許状が必要です。中学校と高等学校は、さらに教科ごとに免許状が分かれています。特別支援学校の教員は、特別支援学校の免許状に加えて、小学校や中学校などの免許状も必要です。
同じ教育学部でも、課程やコースによって主に取得する免許は異なります。たとえば宮崎大学の小学校主免専攻は、小学校の免許を主に取得する専攻です。中学校の免許を同時に取れるかどうかは、大学やコースによって条件が変わります。
中学校の英語教員を目指す人が、入りやすさだけで小学校コースを選ぶと、希望の免許が取れない場合もあります。大学公式サイトの「取得できる免許・資格」のページで、希望の学校種・教科の免許が取れるかを確認してください。
参照:文部科学省「教員免許制度の概要」
教育実習や教員採用試験に向けたサポートが充実しているか
令和7年度の公立学校教員採用選考で、国立の教員養成大学・学部出身者の小学校の採用率は61.8%でした。一般大学・学部出身者の45.9%を上回っています。採用率は本人の努力や受験地にも左右されますが、教員養成に特化した学びの環境は大きな強みです。
そのうえで、大学ごとのサポート内容は公式サイトやオープンキャンパスで確かめましょう。教育実習の時期と回数、附属学校での実習の有無は、実践力に直結する項目です。教員採用試験の対策講座や面接練習の有無も確認しておくと安心できます。
卒業生の教員就職率を公表している大学も多くあります。地元で教員になりたい人は、その県の教員採用と連携した取り組みがあるかも見ておきましょう。
参照:文部科学省「教育委員会月報 2026年2月号『令和7年度公立学校教員採用選考試験の実施状況』について」
入りやすい国公立大学の教育学部について、よくある質問

最後に、国公立大学の教育学部を志望する受験生に多い疑問に答えます。
教育学部は偏差値が低い?不人気なの?
教育学部の中には、ほかの学部よりボーダーが低めの課程・専攻もあります。ただし、河合塾は、ボーダーラインは入試の難易度を示すもので、各大学の教育内容や社会的な位置づけを表すものではないと説明しています。偏差値の低さが、教育の質の低さを意味するわけではありません。
教員の採用倍率も低下しています。公立小学校の採用倍率は、平成12年度に12.5倍でしたが、令和7年度は2.0倍でした。入りやすい教育学部が多い今は、教員を目指す人にとって挑戦しやすい状況ともいえます。
参照:河合塾 Kei-Net「入試難易予想ランキング表」、文部科学省「教育委員会月報 2026年2月号『令和7年度公立学校教員採用選考試験の実施状況』について」
教育学部に入りやすい私立大学はある?
私立大学にも、教育学部や子ども教育系の学部・学科は数多くあります。一般選抜は3教科以内の方式が中心で、共通テスト利用方式を設けている大学もあります。科目数を絞って受験したい人には、私立大学も選択肢になるでしょう。
ただし、私立大学は国公立大学より学費が高くなる傾向があります。国公立大学を第一志望とする場合は、私立大学を併願先として組み合わせるのが現実的です。
まとめ 自分の学力と希望に合う国公立大学の教育学部を探そう

入りやすい国公立大学の教育学部を選ぶ鍵は、共通テスト得点率・偏差値・倍率・取得できる免許の4つをそろえて確認することです。5割台で狙える大学は全国にあり、今の成績からでも候補を見つけられる可能性は十分にあります。
まずは、直近の模試の結果から共通テストの得点率を出してみましょう。そのうえで、比較表を参考に、通学のしやすさも含めて3〜5校の候補を選んでください。候補が決まったら、2027年度の募集要項で配点と試験科目を確認します。
最後は大学公式サイトやオープンキャンパスで、希望する免許とサポート体制を確かめましょう。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
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