大学の休学学費相場一覧!国公立と私立の違いや在籍料を解説
「休学したら、学費は払わなくていいの?」「すでに納めた学費は返ってくる?」と気になっている人も多いでしょう。
休学中の学費は大学によって異なり、授業料が免除されても在籍料などが必要になる場合があります。また、休学する期間や申請する時期によって、負担額が変わることもあります。
この記事では、国公立大学と私立大学の違いや主要大学の休学費用、学費の返還、奨学金の扱いまで解説します。休学を決める前に、お金の面で確認しておきたいポイントを整理していきましょう。
編集部
塾選ジャーナル編集部
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目次
大学を休学すると学費はどうなる?

休学中の学費は、国公立大学であれば授業料が原則として免除されます。一方、私立大学の多くは授業料が免除されても在籍料などの費用が発生します。
金額は大学や学部、休学する期間、申請する時期によって大きく変わるため、事前の確認が欠かせません。

休学しても学費が0円になるわけではない
「休学中は大学に通わないのだから、学費もかからないはず」と考える人は少なくありません。しかし、実際にはそう単純ではないケースが多くあります。
国公立大学の場合、授業料は原則として免除されますが、免除を受けるには所定の期日までに休学願を提出し、許可を得る必要があります。手続きが遅れると、免除の対象外になってしまうこともあるため注意が必要です。
私立大学の場合は、授業料そのものは免除されても、在籍料や諸会費といった名目で一定の費用がかかることがほとんどです。休学すれば費用が一切発生しないと思い込んでいると、想定外の請求に驚くことになりかねません。
学費は「大学・休学期間・申請時期」で変わる
休学中の学費は、大学ごとの制度だけでなく、休学する期間や申請する時期によっても変わります。同じ大学でも、半期だけ休学する場合と1年間休学する場合とで、必要な費用が異なることもあります。
たとえば、東京理科大学では休学在籍料は半期の場合5万円、1年間の場合は10万円と定められており、学費納入後に休学する場合は納入済みの金額から休学在籍料を差し引いた額が返還されます。
参照:東京理科大学「休学に関する取扱いについて」
また、早稲田大学では休学に伴い授業料が在籍料に変更となる申請期日が春学期は4月30日、秋学期は10月31日と定められており、この期日を過ぎて申請すると、その学期の学費は満額を徴収されます。
参照:早稲田大学 文化構想学部「休学/退学手続等」
休学の検討を始めたら、申請期日を早めに確認しておくことが大切です。
休学中の学費は国公立大学と私立大学でどう違う?

国公立大学と私立大学とでは、休学中の学費を支える財源の仕組みが異なります。この違いが、免除の範囲や在籍料の有無に直結しています。
国立・公立大学を休学した場合
国立大学の多くは、休学が承認されると授業料が原則として免除される運用を取っています。たとえば東京大学大学院総合文化研究科・教養学部では、休学する者は原則としてその期間の授業料が免除されると案内されています。
参照:東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部「休学・復学について」
公立大学についても、休学中の授業料等の扱いは大学の規程によって定められています。大阪公立大学では、「授業料等に関する規程」により、休学者は授業料・実験機器充実負担金・実習充実負担金が原則として免除されると定められています。
参照:大阪公立大学「大阪公立大学の授業料等に関する規程」
同じ「国公立」でも、免除の対象となる費用の範囲や、休学した日を含む学期の扱いなど、細かい規定は大学によって異なります。在籍する大学の窓口で、自分の大学の規定を確認しておくと安心です。
私立大学を休学した場合
私立大学は国立大学と異なり、施設の維持や在籍管理にかかる事務費用の多くを学生からの納付金でまかなう必要があります。そのため、休学中に授業を受けていなくても、在籍を継続するための費用として在籍料などの名目で一定額を負担する仕組みが一般的です。
在籍料の金額は大学によって幅があり、半期数万円程度で収まる大学もあれば、休学するタイミングによって金額が変わる大学もあります。具体的な金額については、次の章で主要な私立大学を比較しながら紹介します。
主要大学の休学中の学費はいくら?

休学中の学費は、同じ「私立大学」であっても金額や仕組みに差があります。ここでは早稲田・慶應・上智・東京理科大学とMARCHの5大学、国立・公立大学の代表例を比較しながら、具体的な金額を確認していきます。
早稲田・慶應・法政など主要大学の休学費用を比較
主要大学の休学時の学費は、下記の表のとおりです。半期あたりの金額を中心に、免除される費用の範囲や注意点も合わせて整理しています。
主要大学の休学時学費比較
| 大学 | 半期休学の目安 | 1年休学の目安 | 免除される費用 | 申請期限の目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 早稲田大学 | 学部は非公開(要問い合わせ) | 学部は非公開(要問い合わせ) | 授業料 | 春学期4月30日・秋学期10月31日 | 期日を過ぎると当該学期の学費は満額徴収 |
| 慶應義塾大学 | 2年目以降なら数万円程度(在籍基本料等) | 1年目は学費の減免なし | 授業料・施設設備費・実験実習費(2年目以降のみ) | 学部により異なる(詳細は各学部に確認) | 入学1年目は学費が減免されず、2年目以降は在籍基本料等のみで済む |
| 上智大学 | 学部により異なる(要問い合わせ) | 学部により異なる(要問い合わせ) | 授業料・教育充実費・実験実習費(減額) | 休学するクォーター開始1ヶ月前まで | 既納の学費は原則として返還されない |
| 東京理科大学 | 5万円 | 10万円 | 授業料・施設設備費 | 前期・1年は6月末日、後期は11月末日 | 納入期日を過ぎると除籍になる場合がある |
| 明治大学 | 8万円 | 休学する学期ごとに8万円 | 授業料・専攻指導料・教育充実料・実験実習料・実習料 | 春学期5月31日・秋学期11月20日 | 学費完納後の余剰金は現金返還でなく次学期に繰り越し |
| 法政大学 | 5万円 | 10万円 | 授業料・教育充実費・実験実習料(諸会費は別途必要) | 春学期5月31日・秋学期10月31日 | 入学した学期に休学する場合は学費を全額徴収 |
| 立教大学 | 6万円 | 12万円 | 在籍料を除く学費全般 | 春学期休学は2月上旬〜5月末頃(年度により変動) | 学部・研究科を問わず一律の金額 |
| 青山学院大学 | 在籍基本料(学部による) | 在籍基本料(学部による) | 授業料等(在籍基本料を除く、入学年度は一部発生) | 前期・通年は6月末日、後期は12月末日 | 入学した年度に休学する場合は授業料の一部も別途発生 |
| 中央大学 | 非公開(要問い合わせ) | 非公開(要問い合わせ) | ─ | 大学の案内に従う(要問い合わせ) | 学部・大学院で要件が異なるため個別確認が必須 |
| 桜美林大学 | 3万円 | 休学する学期ごとに3万円 | 学納金(休学料に一本化) | 大学の案内に従う(要問い合わせ) | 学期途中からの休学は通常の学納金を徴収 |
| 東海大学 | 2万5,000円 | 休学する学期ごとに2万5,000円 | 学納金(休学在籍料に一本化) | 大学の案内に従う(要問い合わせ) | 学則に金額が明記されている |
| 東京大学 | 原則0円 | 原則0円 | 授業料 | 大学院は開始1ヶ月前まで(学部は要問い合わせ) | 免除には休学願の提出と許可が前提 |
| 大阪公立大学 | 原則0円 | 原則0円 | 授業料・実験機器充実負担金・実習充実負担金 | 大学の案内に従う(要問い合わせ) | 在学期間扱いの学期は通常どおり学費が発生 |
参照:早稲田大学 文化構想学部「休学/退学手続等」、慶應義塾大学「休学における授業料等の減免について」、上智大学 文学部「学費・経済的支援」、東京理科大学「休学に関する取扱いについて」、明治大学「学則別表」、法政大学「学部生」、立教大学「休学制度について」、青山学院大学 経営学部「学費・経済的支援」、中央大学「休学時の学費」、桜美林大学 リベラルアーツ学群「学費・経済的支援」、東海大学「東海大学学則」、東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部「休学・復学について」、大阪公立大学「大阪公立大学の授業料等に関する規程」
こうして並べると、同じ半期休学でも数万円で収まる大学と、入学年度によっては高額になる大学とがはっきり分かれることがわかります。金額だけでなく、申請期限や免除の範囲も大学ごとに異なるため、自分の大学の最新情報を確認することが欠かせません。
在籍料以外に必要な費用にも注意する
在籍料や授業料の免除だけに気を取られていると、見落としがちな費用があります。多くの大学では、休学中も学生健康保険互助組合費や父母会費といった諸会費の納入を求めています。
これらは金額としては数千円から数万円程度と大きくはありませんが、「休学中は費用が一切かからない」と思い込んでいると想定外の請求に感じられることがあります。休学願を提出する際は、在籍料だけでなく諸会費の有無も合わせて確認しておくと安心です。
休学前に払った学費は返ってくる?

学費の返還可否は、休学を申請する時期や大学の規定によって大きく異なります。すでに納めた学費が戻る大学もあれば、次学期に繰り越される大学、原則として返還されない大学もあるため、事前の確認が欠かせません。
学費が返還・減免されるかは大学や申請時期による
学費の返還や減免を受けられるかどうかは、休学が承認された時点で学費をすでに納入しているかどうかによって変わります。
東京理科大学では、学費納入後に休学する場合、納入済みの金額から休学在籍料を差し引いた額が返還される仕組みになっています。
参照:東京理科大学「休学に関する取扱いについて」
慶應義塾大学でも、学費を全額支払い済みの場合は、所定の手続きを行うことで減免分が後日返還されると案内されています。
参照:慶應義塾大学「休学における授業料等の減免について」
一方、明治大学では、学費を完納したうえで休学した場合の余剰金は現金で返還されるのではなく、次学期の学費に繰り越される仕組みが採用されています。
参照:明治大学「在学生の学費納入FAQ」
上智大学では、既に納めた納付金は同窓会費を除いて原則として返還されないと定められており、休学を申請するタイミングによって受け取れる恩恵に差が出ることがわかります。
参照:上智大学「2023年度学費案内(学部)」
同じ「休学で学費が浮く」という状況でも、現金で戻ってくるのか、次学期に繰り越されるのか、そもそも戻らないのかは大学によって仕組みが異なります。休学を決める前に、自分の大学がどの方式を採用しているかを確認しておくと安心です。
学期途中の休学では学費が満額かかる場合もある
休学を申請するタイミングが遅れると、在籍料への切り替えが間に合わず、その学期の学費を満額納めなければならないことがあります。
早稲田大学では、休学に伴い授業料が在籍料に変更となる申請期日が春学期は4月30日、秋学期は10月31日と定められており、この期日を過ぎて申請すると、その学期の学費は満額を徴収されます。
参照:早稲田大学 文化構想学部「休学/退学手続等」
法政大学でも、入学した当該学期に休学する場合は授業料・教育充実費・実験実習料・諸会費を全額徴収するという規定があります。
参照:法政大学「学部生」
休学を思い立ったタイミングによっては、想定より大きな出費になることもあります。休学を検討し始めたら、まず自分の大学の申請期日を確認し、余裕を持って手続きを進めることが負担を抑える近道です。
大学を休学すると奨学金はどうなる?

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を受けている場合、休学すると自動的に支給が止まるわけではなく、自分で「休止」の手続きを行う必要があります。この手続きを怠ると、思わぬトラブルにつながることもあるため、休学を決めたら早めに対応することが大切です。
JASSOの奨学金は原則として休止になる
休学した場合は、速やかに学校の奨学金窓口に申し出て「休止」の手続きを行う必要があります。この手続きにより、給付奨学金・貸与奨学金ともに支給が止まります。
参照:日本学生支援機構「奨学金の休止・復活(休学・復学)」
注意したいのは、休止の手続きをしないまま休学し、その間に口座へ奨学金が振り込まれてしまった場合です。この場合は、学校の指示に従って速やかに金融機関を通じて返金しなければなりません。休学が決まったら、まず奨学金窓口への連絡を最優先で済ませておくと安心です。
また、休学中であっても在籍報告は必須です。定められた期限までにスカラネット・パーソナル(スカラAC)から報告を行わないと、手続き上のトラブルにつながる可能性があります。
復学するときは奨学金の再開手続きが必要
休学を終えて復学した場合は、「復活」の手続きを行うことで奨学金の支給が再開されることがあります。貸与奨学金は休止と停止が連続して2年(大学院は特に認められた場合3年)を超えると、奨学生としての資格を失います。一方、給付奨学金には休止期間の制限がありません。
参照:日本学生支援機構「学校を休学する予定ですが、休学中も奨学金を受けることはできますか。」
貸与奨学金を受けている場合は、この2年(大学院は3年)という期限を踏まえた計画が欠かせません。休学期間が長引きそうなときほど、早めに大学の奨学金窓口へ相談し、資格喪失を避けるための見通しを確認しておきましょう。
なお、休止や復活の具体的な手続きは大学によって窓口が異なるため、各大学の奨学金担当窓口への確認をおすすめします。
休学を決める前に確認したい3つのこと

ここまで見てきたように、休学中の学費は大学ごとに仕組みが異なり、申請時期によっても負担額が変わります。休学を決める前に、次の3つのステップで自分の状況を整理しておくと、金銭面での思わぬ負担を避けやすくなります。
STEP1 大学の休学規程と学費規程を確認する
まず取り組みたいのは、自分の大学の休学規程と学費規程を確認することです。休学中に必要な費用の名目や金額、免除の範囲は大学によって大きく異なるため、他大学の情報をそのまま当てはめて判断するのは避けた方がよいでしょう。
大学のウェブサイトには、学部ごとに休学時の学費の取り扱いが掲載されていることが多く、まずはそこから確認するのが確実です。掲載されている情報だけでは判断がつかない場合は、次のステップで学生課に相談しましょう。
STEP2 学生課に学費・返還・申請期限を確認する
規程を確認したら、次は学生課などの窓口に直接問い合わせて、学費の金額や返還の有無、申請期限を具体的に確認します。ウェブサイトの情報だけでは、学部や入学年度による違いまでは読み取れないことがあるためです。
特に、休学の申請時期によって学費の扱いが変わる大学は少なくありません。自分が休学したいタイミングで、実際にどのくらいの費用がかかるのかを窓口で確認しておくと、後から想定外の請求に驚くことを避けられます。
STEP3 奨学金や学費支援制度を確認する
奨学金を受けている場合は、休学に伴う休止手続きについても忘れずに確認しておく必要があります。手続きを怠ると、思わぬトラブルにつながることは前の章で触れたとおりです。
また、経済的な事情から休学を検討している場合は、休学以外の選択肢として学費の支援制度が使えないかも合わせて確認しておきたいところです。この点については、次の章で詳しく紹介します。
休学と学費に関するよくある質問

ここまでの内容を踏まえ、休学と学費についてよくある質問をQ&A形式で整理します。
休学すると学費は免除されますか?
国立大学の多くは、休学が承認されると授業料が原則として免除されます。一方、私立大学の場合は、授業料は免除されても在籍料などの費用が別途必要になることがほとんどです。免除の範囲や金額は大学ごとに異なるため、自分の大学の規定を必ず確認しましょう。
学費を払えない場合は休学したほうがいいですか?
学費の支払いが難しいと感じたときは、休学を検討する前に、延納(納付期限を延ばす制度)や分納(分割して納める制度)が使えないか、学生課などの窓口に相談してみましょう。
また、国の制度として、高等教育の修学支援新制度もあります。これは授業料・入学金の減免と返還不要の給付型奨学金をあわせて受けられる制度で、住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯に加え、2025年度からは多子世帯(扶養する子ども3人以上)も所得制限なく対象になっています。
こうした制度をうまく組み合わせることで、休学せずに学業を続けられるケースもあります。休学は在学期間が延びることにもつながるため、まずは学費面の負担を軽くする方法から検討する価値があります。
休学が認められる理由は?
休学は、希望すれば誰でも自由にできるわけではありません。休学が認められる理由は大学によって細かく定められており、休学したくてもできないケースがあります。
一般的には病気や怪我、経済的な事情、留学、その他やむを得ない事情などが休学理由として認められています。たとえば早稲田大学国際教養学部では、怪我・疾病、経済事情、その他の理由について、それぞれ診断書や証明書などの根拠書類の提出が求められています。
参照:早稲田大学 国際教養学部「休学・復学・退学・再入学」
理由によって必要な書類が異なる可能性もあり、事前に大学の窓口で確認しておくとスムーズです。
高校や専門学校を休学した場合の学費はどうなる?
高校や専門学校の休学時の学費の取り扱いは、大学以上に学校ごとの差が大きいのが実情です。授業料や在籍にかかる費用が一部免除される学校もあれば、通常どおり学費がかかり続ける学校もあります。
進学先の休学制度と大学の休学制度は仕組みが異なるため、高校や専門学校に在籍中の場合は、大学の情報をそのまま当てはめず、それぞれの学校の窓口で個別に確認することをおすすめします。
まとめ 休学する前に学費と申請期限を確認しよう

ここまで見てきたように、休学中の学費は「休めば必ず無料になる」という単純な話ではありません。国立大学は授業料が原則として免除される一方、私立大学の多くは在籍料などの費用が発生し、その金額や申請期限、返還の有無は大学ごとに大きく異なります。
この記事で伝えたいのは、休学を決める前に、自分の大学の規定を自分の目で確かめることの大切さです。同じ「休学」という言葉でも、東京理科大学のように半期5万円で明確に定められている大学もあれば、早稲田大学のように学部への個別確認が必要な大学もあります。申請のタイミングひとつで、学費が満額かかるか、大きく抑えられるかが変わることも少なくありません。
もし今、休学を検討し始めたばかりであれば、まずは自分の大学の学生課や学部事務室に連絡を取り、学費の扱いと申請期限を確認するところから始めてみましょう。奨学金を受けている場合は、休止の手続きも忘れずに合わせて相談してください。金銭面の不安を早めに解消できれば、休学中の時間を本来の目的のために落ち着いて使えるはずです。
執筆者プロフィール
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