【2027年度】成蹊大学の総合型選抜は難しい?倍率と条件・対策を解説
成蹊大学の総合型選抜を受けたいけど、倍率はどのくらい?評定や英検®の条件は?AOマルデスはなくなったの?と気になることも多いですよね。
成蹊大学の総合型選抜は、2026年度の倍率が全学科合計で3.6倍でした。2027年度からは「自己推薦型」に名称が変わり、評定平均の出願基準はなく、高卒生も出願できます。一方、新設予定だった「基礎学力型」は実施取りやめとなりました。
この記事では、2027年度の変更点、学部別の倍率や出願条件、入試日程、試験内容と対策、不合格だった場合の選択肢まで解説します。
編集部
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目次
成蹊大学の総合型選抜とは?2027年度の変更点

成蹊大学の総合型選抜は、書類審査と学部ごとの試験を通じて、学力試験の点数だけでは測れない意欲や適性などを評価する入試です。
2027年度は名称の変更に加え、新設予定だった入試方式の取りやめも発表されました。まずは、従来の入試との違いを確認しましょう。
総合型選抜の基本的な仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
AOマルデスから自己推薦型に変更
2026年度まで「AOマルデス入試」と呼ばれていた入試は、2027年度から「総合型選抜 自己推薦型」に名称が変わりました。
大学は、2026年度の過去問を「2026年度AOマルデス入試問題(2027年度より総合型選抜 自己推薦型に名称変更)」として公開しています。名前は変わりましたが、従来のAOマルデス一般受験の流れをくむ入試です。
選考は、書類による一次審査と、学部ごとの課題による二次審査の2段階で行われます。合否は一次審査と二次審査の結果を総合的に組み合わせて判定されるため、どちらの準備も欠かせません。
出典:成蹊大学|自己推薦型|総合型選抜入試概要、2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.15
基礎学力型は実施取りやめ
2027年度に新設予定だった「基礎学力型」は、実施が取りやめになりました。ただし、成蹊大学の総合型選抜そのものがなくなるわけではありません。
大学は2026年7月1日、文部科学省の入学者選抜実施要項で総合型選抜に面接による評価が必須とされたことなどを踏まえ、基礎学力型の実施取りやめを発表しました。
7月3日の追記では、取りやめるのは基礎学力型のみであり、自己推薦型や帰国生・社会人・外国人を対象とする特別受験などは予定どおり実施すると明記されています。
出典:成蹊大学|【※7月3日追記】2027年度 総合型選抜「基礎学力型」の実施取りやめについて
実施学部・学科と募集人数
2027年度の自己推薦型は、経済・経営・法・国際共創・理工の5学部で実施され、募集人員は合計81名です。文学部では自己推薦型を実施しません。
学部・学科別の募集人員は、以下のとおりです。
| 学部 | 学科・専攻 | 募集人員(2027年度) |
|---|---|---|
| 経済学部 | 経済数理学科 | 4名 |
| 経済学部 | 現代経済学科 | 10名 |
| 経営学部 | 総合経営学科 | 25名 |
| 法学部 | 法律学科 | 9名 |
| 法学部 | 政治学科 | 6名 |
| 国際共創学部 | 国際日本学専攻 | 5名 |
| 国際共創学部 | 環境サステナビリティ学専攻 | 7名 |
| 理工学部 | 理工学科 | 15名 |
| 合計 | 81名 |
※理工学部は「理工学科」として出願し、入学する専攻は入学手続きの際に選びます。対象はデータ数理・コンピュータ科学・機械システム・電気電子・応用化学の5専攻です。
※審査結果によっては、合格者数が募集人員を下回る場合があると大学は案内しています。
なお、文学部では帰国生・社会人特別受験などの募集がありますが、一般的な高校生が受験する自己推薦型とは異なる区分です。出願区分を間違えないようにしましょう。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.3
成蹊大学の総合型選抜の倍率は?【2026年度】

成蹊大学の総合型選抜(2026年度・一般受験)は、志願者461人に対して最終合格者が127人で、倍率は3.6倍でした。
2027年度も自己推薦型を実施する5学部に絞ると、2026年度の実績は志願者380人・最終合格者108人で、倍率は3.5倍です。これは2026年度の結果を集計し直したものであり、2027年度の予測倍率ではありません。
※倍率=志願者数(一次審査受験者数)÷最終合格者数、合格率=最終合格者数÷志願者数として、塾選ジャーナルが算出しています。
学部・学科別の倍率・合格率一覧
2026年度の自己推薦型に相当する一般受験区分では、学科によって倍率に差がありました。
2027年度も募集する学科について、志願者数・合格者数・倍率を比較すると次のようになります。
| 学部・学科 | 志願者 | 一次合格 | 二次受験 | 最終合格 | 倍率 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 経済・経済数理 | 5人 | 4人 | 4人 | 3人 | 1.7倍※ | 60% |
| 経済・現代経済 | 18人 | 13人 | 12人 | 10人 | 1.8倍 | 56% |
| 経営・総合経営 | 132人 | 93人 | 86人 | 31人 | 4.3倍 | 23% |
| 法・法律 | 43人 | 25人 | 24人 | 9人 | 4.8倍 | 21% |
| 法・政治 | 52人 | 34人 | 32人 | 9人 | 5.8倍 | 17% |
| 国際共創・国際日本学 | 59人 | 18人 | 16人 | 14人 | 4.2倍 | 24% |
| 国際共創・環境サステナビリティ学 | 25人 | 20人 | 17人 | 16人 | 1.6倍 | 64% |
| 理工・理工 | 46人 | 30人 | 30人 | 16人 | 2.9倍 | 35% |
| 5学部計 | 380人 | 237人 | 221人 | 108人 | 3.5倍 | 28% |
※経済数理学科は志願者が10人未満のため参考値です。少人数の入試では、合格者が1人変わるだけでも倍率が大きく変動します。
2026年度は文学部も一般受験で募集していました。2027年度は自己推薦型を実施しないため、文学部の結果は参考として分けて紹介します。
| 文学部の学科 | 志願者 | 一次合格 | 二次受験 | 最終合格 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 英語英米文学科 | 17人 | 8人 | 8人 | 6人 | 2.8倍 |
| 日本文学科 | 15人 | 7人 | 6人 | 2人 | 7.5倍 |
| 国際文化学科 | 30人 | 12人 | 11人 | 8人 | 3.8倍 |
| 現代社会学科 | 19人 | 6人 | 5人 | 3人 | 6.3倍 |
全国の私立大学の総合型選抜は、2025年度の志願者数と合格者数から計算すると約1.9倍でした。成蹊大学の2026年度の3.6倍は、この全国値より高い水準です。ただし、大学ごとに選考内容や募集条件が異なるため、倍率だけで難易度を判断することはできません。
参考として、成蹊大学の2026年度一般選抜は、一般方式計が7.3倍、共通テスト利用方式計が3.6倍でした。これらは受験者数÷合格者数で算出された値で、総合型選抜とは集計方法や選考内容が異なる点に注意してください。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.37、文部科学省|令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況 P.2、河合塾Kei-Net|成蹊大学 入試結果
総合型選抜の倍率を比較しながら大学を検討したい人は、以下の記事も参考にしてください。
一次審査と二次審査のどちらで絞られる?
2026年度の実績を見ると、一次審査で人数が大きく絞られた学科と、二次審査で絞られた学科に分かれています。
代表的な学科・専攻の通過率を比較してみましょう。
| 学科・専攻 | 一次審査の通過率 | 二次審査の合格率 |
|---|---|---|
| 現代経済学科 | 72% | 83% |
| 総合経営学科 | 70% | 36% |
| 法律学科 | 58% | 38% |
| 政治学科 | 65% | 28% |
| 国際日本学専攻 | 31% | 88% |
| 環境サステナビリティ学専攻 | 80% | 94% |
| 理工学科 | 65% | 53% |
※一次審査の通過率=一次合格者数÷志願者数、二次審査の合格率=最終合格者数÷二次受験者数(2026年度、塾選ジャーナルが計算)。
国際日本学専攻は一次審査の通過率が31%と低く、志願者59人のうち一次審査に合格したのは18人でした。実際に二次審査を受験した16人のうち、14人が最終合格しています。
一方、総合経営学科は一次審査を約70%が通過したものの、二次審査の合格率は36%でした。法律学科と政治学科も、二次審査で人数が大きく絞られています。
この結果から、志望学科によって特に力を入れるべき準備は異なると考えられます。ただし、合否は一次審査と二次審査を総合して決まるため、通過率が高い審査も軽視せず、両方に備えることが重要です。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.15・P.37
2025年度と2026年度の倍率を比較
総合型選抜の倍率は、同じ学科でも年度によって変わります。2025年度と2026年度の実績を比較すると、法学部と現代経済学科では特に大きな変化がありました。
| 学科 | 募集人員 | 志願者 | 最終合格 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 経済数理 | 4→4名 | 11→5人 | 4→3人 | 2.8→1.7倍 |
| 現代経済 | 8→10名 | 44→18人 | 8→10人 | 5.5→1.8倍 |
| 総合経営 | 20→25名 | 130→132人 | 25→31人 | 5.2→4.3倍 |
| 法律 | 6→9名 | 43→43人 | 18→9人 | 2.4→4.8倍 |
| 政治 | 4→6名 | 24→52人 | 18→9人 | 1.3→5.8倍 |
| 理工 | 10→15名 | 30→46人 | 12→16人 | 2.5→2.9倍 |
※左が2025年度、右が2026年度の数値です。国際共創学部は2026年度新設のため、前年度との比較はできません。2026年度の経済数理学科の倍率は参考値です。
法学部では、法律学科・政治学科ともに募集人員が増えたものの、最終合格者はそれぞれ18人から9人に減りました。学部全体では36人から18人に半減しています。特に政治学科は志願者も24人から52人に増え、倍率が1.3倍から5.8倍に上昇しました。
反対に、現代経済学科は志願者が44人から18人に減少し、倍率も5.5倍から1.8倍に下がっています。過去の倍率が低い学科でも、翌年度に同じ傾向が続くとは限りません。志望学科を選ぶ際は、倍率だけでなく、出願条件や試験内容との相性も確認しましょう。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.37
成蹊大学の総合型選抜の出願条件|評定平均・英検®・併願

2027年度の自己推薦型では、全学部共通の出願資格に加えて、経済学部や理工学部などに学部別の条件があります。
成績や資格が理由で出願できないことがないよう、志望学部の要件を事前に確認しておきましょう。
評定平均の基準はある?
成蹊大学の自己推薦型には、評定平均の最低基準が設けられていません。 出願資格に「評定平均〇以上」という条件は記載されていないため、評定だけを理由に出願できなくなるわけではありません。
ただし、調査書は一次審査の対象です。たとえば経営学部では、調査書・志望理由書・活動報告書などに合計50点が配点されています。評定の基準がなくても、高校での学習状況は評価に関わると考えておきましょう。
また、要項では現役生・高卒生の区別を設けていません。高卒生も、必要な出願資格を満たしていれば受験できます。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.1・P.4・P.21
英検®・英語資格・履修科目の条件
学部別の追加条件は、以下のとおりです。
| 学部・学科 | 出願条件 |
|---|---|
| 経済学部(両学科) | 英検®・TOEFL iBT・TOEIC L&R・IELTS・GTEC・TEAP・ケンブリッジ英語検定のいずれかの成績を取得していること |
| 経済数理学科 | 上記に加え、数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bをすべて履修し、数学の合計修得単位数が13単位以上 |
| 理工学部 | 数学の合計修得単位数が14単位以上(旧教育課程履修者は13単位以上)、理科が10単位以上 |
| 経営学部・法学部・国際共創学部 | 学部別の追加出願条件なし |
経済学部では英語資格・検定試験の成績取得が必須ですが、要項に一律の最低スコアは示されていません。指定された試験の成績を取得していることが条件です。
一方、国際共創学部では英語資格は出願条件ではなく、保有している場合に一次審査の評価資料として提出できます。
なお、TOEFL ITPやTOEIC IPの成績は認められません。IELTSはアカデミック・モジュールのみが対象で、指定試験のスコアには有効期限や提出方法の条件もあります。必ず募集要項を確認してください。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.6〜8・P.30
英検®の級やスコアの考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
他大学との併願はできる?
成蹊大学の2027年度自己推薦型の要項には、他大学への出願を一律に禁止する記載はありません。ただし、出願資格には、合格した場合は必ず成蹊大学に入学することが定められています。
そのため、他大学を受験すること自体は可能でも、成蹊大学に合格したら入学する意思があることが前提です。ほかの大学の合格結果を待ってから進学先を選ぶつもりで出願することは、条件に合いません。
また、成蹊大学の総合型選抜では1つの出願区分にしか出願できず、自己推薦型では1学科・専攻のみ出願可能です。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.4
総合型選抜で併願できる大学については、以下の記事で詳しく解説しています。
成蹊大学の総合型選抜の日程【2027年度】

2027年度の自己推薦型の出願期間は、2026年9月23日(水)〜10月7日(水)でした。2027年度入試の出願受付はすでに終了しています。
一次審査の合格発表は全学部共通ですが、法学部は二次審査以降の日程が異なります。
| 項目 | 経済・経営・国際共創・理工学部 | 法学部 |
|---|---|---|
| 出願期間 | 9月23日(水)〜10月7日(水)消印有効 | 9月23日(水)〜10月7日(水)消印有効 |
| 一次審査合格者発表 | 11月6日(金)10:00 | 11月6日(金)10:00 |
| 二次審査 | 11月14日(土) | 11月28日(土) |
| 最終合格者発表 | 11月20日(金)10:00 | 12月5日(土)10:00 |
| 入学手続期間 | 11月20日(金)〜12月7日(月)消印有効 | 12月5日(土)〜12月18日(金)消印有効 |
※日付はすべて2026年。合格者発表は成蹊大学の入試情報サイト「S-NET」で行われます。
入学検定料は35,000円です。出願はWeb出願サイトで登録・支払いを行い、必要書類を角2封筒に入れて「簡易書留・速達郵便」で郵送する方式です。
出願書類を郵送した後は、出願区分や志望学科の変更、書類の差し替えは認められません。また、出願資格の確認が必要な場合には、通常の出願期間より前に大学へ連絡するよう指定されているため、次年度以降の受験生は余裕を持って準備しましょう。
出典:成蹊大学|自己推薦型|総合型選抜入試概要、2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.2・P.11〜16
成蹊大学の総合型選抜の試験内容と学部別対策

二次審査の内容は学部によって大きく異なります。筆記試験が中心の学部もあれば、グループ討論やプレゼンテーションを重視する学部もあります。
まずは、一次審査の主な提出物と二次審査の内容を比較しましょう。
| 学部 | 一次審査の主な追加提出物 | 二次審査 |
|---|---|---|
| 経済 | 課題レポート・英語資格の証明書 | 事前学習確認審査40分・発表審査約20分 |
| 経営 | 課題レポート | 総合分析力審査60分・討論力審査 |
| 法 | 学修計画レポート | 基礎読解力審査75分・討論力審査約60分 |
| 国際共創 | 課題レポート | 理解力・思考力審査40分・発表・質疑応答審査約20分 |
| 理工 | 科学に関係するコンクール等の資料など(該当する場合) | 思考力審査90分・表現力審査30分・面接審査30分程度 |
※表は共通の調査書・志望理由書・活動報告書などを除いた主な提出物です。学部ごとに必要な証明書類も異なるため、詳細は要項を確認してください。
以下では、各学部の評価内容に合わせて、優先したい対策を紹介します。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.9〜10・P.18〜35
経済学部の選考内容と対策
経済学部の二次審査は、事前に公表される文献資料をもとにした筆記試験と、個人面接による発表審査です。2027年度の文献資料は、10月15日(木)にS-NETで公表されました。
事前学習確認審査では、和文・英文の文章や数値、図表をもとに、資料の理解度と分析に必要な基礎力が審査されます。発表審査は、A4・1枚のレジュメを使った10分間のプレゼンテーション、5分程度の質疑応答、2分間の自己アピールと質疑応答で構成されます。
対策では、文献に書かれている事実と、自分自身の意見を分けて整理することが重要です。要点を短くまとめた後、その内容から何が考えられるかを説明する練習をしておきましょう。
また、一次審査では実用数学技能検定や統計検定が特に重要な評価対象とされています。取得している場合は、活動報告書に必ず記入してください。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.18〜20
経営学部の選考内容と対策
経営学部は、一次審査で課題レポート(50点)を提出し、そのテーマが二次審査のグループ討論にも使われます。レポートの内容を理解するだけでなく、自分とは異なる意見も考えておくことが必要です。
総合分析力審査(60分)では、和文・英文の読解力、基礎的な数的思考力、図表のデータを分析する力が審査されます。出題形式については、大学が公開している過去問も参考になります。
討論力審査では、自分の意見を主張するだけでなく、ほかの受験生の意見を理解し、議論を前に進める姿勢が重視されます。対策としては、課題テーマについて賛成・反対の両方の根拠を整理し、複数人で結論をまとめる練習をしておくとよいでしょう。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.21〜23
法学部の選考内容と対策
法学部の二次審査は、基礎読解力審査(50点)と討論力審査(50点)です。
基礎読解力審査は2027年度から新しく実施される試験で、75分間のマークシート方式です。高校の「現代の国語」と「言語文化」のうち、近代以降の文章を対象とし、古文・漢文は出題範囲に含まれません。
現代文の基本的な読解力が問われるため、文章の主張と根拠を正確に読み取る練習が重要です。教科書レベルの文章を使い、段落ごとの要点や筆者の主張を整理するところから始めましょう。
討論力審査は約60分間のグループ討論です。テーマは事前に公表され、準備したメモや資料、一定の条件下で電子機器を持ち込めます。制度の比較や統計データの読み取りなどが課題になる場合もあるため、複数の立場から問題を考えておくことが大切です。
大学は審査のポイントとして、事実の分析、討論への貢献、他人の意見の理解、論理的な説明を挙げています。意見の違いを整理しながら、根拠に基づいて発言する練習を重ねましょう。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.24〜26
国際共創学部の選考内容と対策
国際共創学部は、一次審査で書類(60点)と課題レポート(40点)を評価します。二次審査は、資料をもとにした記述式の理解力・思考力審査(40分)と、約20分間の発表・質疑応答審査です。
2027年度の発表課題は10月20日(火)にS-NETで公表されました。二次審査では、指定された課題について約10分間のプレゼンテーションを行い、発表内容や志望理由などについて質疑応答を受けます。
対策としては、最初に結論を示し、その根拠を具体例やデータで説明できるようにしておきましょう。発表後は「なぜその結論に至ったのか」「別の考え方はないか」といった問いに、自分の言葉で答える練習も有効です。
試験ではパソコンなどの電子機器を使用できません。A4・1枚のレジュメを4部持参する必要があるため、資料を見なくても説明できる状態を目指しましょう。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.30〜32
理工学部の選考内容と対策
理工学部の二次審査は、思考力審査(50点)、表現力審査(20点)、面接審査(30点)の3つで、1日で行われます。
思考力審査は90分間の数学的思考力を問う試験で、解答の途中経過も採点対象です。答えを出すだけでなく、どのように考えて解いたのかを、式や文章で説明する練習をしておきましょう。
表現力審査では、当日出題される科学技術のテーマについて、自分の考えを文章にまとめます。日頃から希望する分野の新聞やニュースに目を通し、技術の仕組みだけでなく、社会にどのような影響を与えるかまで考えることが対策になります。
面接審査は一人30分程度で、高校の数学・理科の理解度が問われる場合もあります。大学は、評価を減点法ではなく、受験生の特長を加点する方法で行うと説明しています。学習内容を復習するとともに、興味のある分野や取り組んできた活動について説明できるよう準備しましょう。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.33〜35
成蹊大学の総合型選抜に向けた書類・過去問対策

成蹊大学の自己推薦型では、志望理由書や活動報告書などの提出書類も審査対象です。二次審査に向けた学習と並行して、自分の経験や考えを具体的に伝えられる書類を準備しましょう。
ここでは、学部に共通して役立つ書類作成のポイントと、過去問の活用方法を解説します。
志望理由書・活動報告書の書き方
成蹊大学の出願資格には、将来の明確な目標を持って努力していることや、志望学部での学びがその目標の実現に役立つことが挙げられています。
志望理由書では、この2点を具体的に結びつけることが重要です。次の3つの順番で考えると、自分の志望理由を整理しやすくなります。
- 将来実現したいこと:どのような仕事や社会課題に関わりたいのか
- 目標を持つようになった経験:授業や活動、身近な出来事など、関心を持ったきっかけ
- 成蹊大学で学びたいこと:目標に向けて、志望学部で何を学ぶ必要があるのか
「経済について学びたい」という説明だけでなく、関心を持った理由や、学びを将来どのように生かしたいかまで書くと、志望理由が具体的になります。
活動報告書には、課外活動・生徒会・地域活動・ボランティアなどの内容と、取得した資格や検定の成績を記載します。目立った受賞歴がなくても、活動の中で担当した役割や工夫したこと、経験を通じて学んだことを整理してみましょう。
なお、経済学部・経営学部・国際共創学部では、活動の成果や資格を証明する資料の提出も求められています。 書類の内容と証明資料が一致しているか、提出前に確認してください。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.4・P.9〜10・P.18・P.21・P.25
課題レポート・学修計画レポートの書き方
課題レポートや学修計画レポートは、学部によってテーマや文字数、評価方法が異なります。
2027年度の指定は以下のとおりです。
| 学部 | 書類の名称 | 主な指定 |
|---|---|---|
| 経済 | 課題レポート | 公表されたテーマについて1,200字程度 |
| 経営 | 課題レポート | 公表されたテーマについて1,200字程度。二次審査の討論テーマにもなる |
| 法 | 学修計画レポート | 志望学科に関するテーマを自分で設定し、A4・2ページ以内 |
| 国際共創 | 課題レポート | 指定されたテーマ・字数に従い、参考文献を明記 |
| 理工 | 該当する課題レポートなし | — |
レポートを書く際は、最初にテーマを正確に理解し、自分が答えるべき問いを明確にしましょう。そのうえで根拠になる資料を集め、調べた事実と自分の考えを区別しながら文章を組み立てます。
構成は「問いの提示→根拠となる事実やデータ→自分の考察→結論」の流れを基本にすると、論点が伝わりやすくなります。経営学部では、客観的な事実やデータに基づいて論理的に説明することも重視されています。
また、法学部や国際共創学部などでは参考文献に関する指定があります。記載方法を含めて、必ず志望学部の募集要項と所定の書式を確認してください。
出典:成蹊大学|2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.9〜10・P.18・P.21・P.25・P.30
過去問の入手方法と活用のコツ
成蹊大学は、2026年度のAOマルデス入試問題を、S-NETの自己推薦型ページで学部別に公開しています。
経済・経営・法・国際共創・理工の過去問を確認できるため、志望学部でどのような問題が出されているかを把握する際に役立ちます。ただし、法学部の基礎読解力審査は2027年度から新設された試験のため、該当する過去問はありません。
過去問を解くときは、最初に出題形式や制限時間を確認し、時間を計って取り組むことがおすすめです。解答後には、正解・不正解だけでなく、文章のどこを読み違えたのか、どの資料から判断すべきだったのかを振り返りましょう。
また、課題の内容や出題形式は年度によって変更される可能性があります。過去問をそのまま暗記するのではなく、資料の読み取り方や自分の意見を整理する方法を身につけることが重要です。
過去問は、以下の大学公式ページから確認できます。
出典:成蹊大学|自己推薦型|総合型選抜入試概要、2027年度 入学試験要項 総合型選抜(第4版) P.22
成蹊大学の総合型選抜に落ちたら?

成蹊大学の総合型選抜で不合格になった場合でも、一般選抜や共通テスト利用入試で再挑戦できます。
2027年度入試では、自己推薦型の最終合格発表後にも出願できる一般選抜の方式があります。志望学部が対象となる方式を確認し、必要な科目の対策を進めましょう。
一般選抜・共通テスト利用で再挑戦する
成蹊大学の2027年度一般選抜には、A・E・C・S・Pの5方式があります。出願期間と試験日は次のとおりです。
| 方式 | 出願期間(2027年) | 試験日 |
|---|---|---|
| A方式:3教科型学部個別入試 | 1月5日〜1月26日 | 2月10日〜14日(学部別) |
| E方式:2教科型全学部統一入試 | 1月5日〜1月20日 | 2月3日 |
| C方式:共通テスト利用3教科型入試 | 1月5日〜1月15日 | 共通テスト1月16・17日 |
| S方式:共通テスト利用4教科6科目型奨学金付入試 | 1月5日〜1月20日 | 共通テスト1月16・17日 |
| P方式:共通テスト・独自併用5科目型国公立併願アシスト入試 | 1月5日〜1月20日 | 共通テスト1月16・17日+2月3日 |
※出願期間は消印有効。A方式の試験日は学部によって異なります。S方式は理工学部を対象とするなど、方式ごとに対象学部や科目が異なるため、詳細は募集要項を確認してください。
出典:成蹊大学|2027年度 一般選抜入学試験要項 P.2
一般選抜で再挑戦する場合は、まず志望学部の試験科目と配点を確認し、現在の学習状況から受験方式を選びましょう。共通テストを利用する方式もあるため、自己推薦型の合格発表を待つ間から一般選抜の勉強を続けておくと、次の受験に切り替えやすくなります。
また、成蹊大学以外の大学を受験する場合も、出願締切や試験日が重ならないか確認しておくことが大切です。
総合型選抜に落ちた場合の進路や一般選抜への切り替え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ 成蹊大学の総合型選抜は学部別の条件と対策が重要

成蹊大学の総合型選抜は、2026年度の倍率が全学科合計で3.6倍でした。2027年度からは「自己推薦型」として、文学部を除く5学部で実施されます。
評定平均の出願基準はなく高卒生も受験できますが、合格した場合は必ず入学することが条件です。また、経済学部では英語資格、経済数理学科と理工学部では履修科目の単位数について、追加の条件があります。
選考内容は学部によって異なり、一次審査と二次審査で人数が絞られる割合にも差があります。志望学部の募集要項や過去問を確認し、書類作成と二次審査の対策を並行して進めましょう。
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