保護者が知っておきたい受験・進路情報まるわかり!

保護者が知っておきたい受験・進路情報まるわかり!

メニュー

【2027年度】共通テスト国語の対策・勉強法|点が取れない原因と伸ばし方

更新日:
大学受験
アイキャッチ画像

「共通テストの国語、どう対策すればいい?」「現代文・古文・漢文のどこから勉強すればいい?」と悩んでいませんか。

2026年度の共通テスト国語は、平均点が116.37点と前年から10.30点低下しました。この記事では、2026年度の出題傾向を踏まえ、点が取れない原因や目標点別の対策、勉強の進め方、大問別の攻略法を解説します。

独自のメソッド「お金も時間も節約する自習術」を編み出して東京大学に合格し、現在はカルペ・ディエムにて全国各地で教育や勉強法に関する講演活動を行っている教育ライター・布施川天馬さん監修です。

塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

布施川天馬

監修者

布施川天馬

著述家、教育ライター。東京大学文学部卒。 教育メディア「未来図」副編集長。一般財団法人「ドラゴン桜財団」評議員。 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を編み出し、一浪の末東大合格を果たす。著書に最小コストで結果を出すノウハウを体系化した『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』など。株式会社カルペ・ディエムにて、お金と時間をかけない「省エネスタイルの勉強法」などを伝える。MENSA会員。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)

目的や性格について回答するだけ!簡単10秒!ぴったりの塾を診断
目次

2026年度の共通テスト国語|平均点・出題傾向

Image Etc

まずは、2026年度の共通テスト国語がどのような試験だったのかを振り返りましょう。

2025年度から始まった新課程形式は2026年度も継続され、大問5題・200点満点・90分という構成に変更はありませんでした。

2026年度の平均点は116.37点|前年から10.30点低下

2026年度の共通テスト国語の平均点は、200点満点で116.37点でした。2025年度の126.67点から10.30点低下しています。

年度 平均点
2024年度 116.50点
2025年度 126.67点
2026年度 116.37点

2025年度は新課程初年度でしたが平均点が上昇し、比較的取り組みやすかったと考えられます。一方、2026年度は平均点が再び116点台まで下がりました。

重要なのは難易度予想に振り回されることではなく、実際にどのような問題が出され、どの力が必要だったのかを把握して2027年度対策につなげることです。

出典:大学入試センター「令和8年度大学入学共通テスト 実施結果の概要」

共通テスト国語は大問5題・200点・90分

2026年度の大問構成と配点は以下のとおりです。

大問 内容 配点
第1問 現代文・評論 45点
第2問 現代文・小説 45点
第3問 実用的な文章・資料 20点
第4問 古文 45点
第5問 漢文 45点
合計   200点

現代文にあたる「近代以降の文章」が110点、古文・漢文を合わせた古典が90点です。

2025年度から、従来の大問4題から5題へ変更され、第3問に実用的な文章や資料を扱う問題が加わりました。試験時間も80分から90分へ延長されています。

ただし、試験時間が10分増えた一方で、読むべき文章や資料も増えています。「90分あるから余裕がある」と考えるのではなく、大問ごとに時間を意識して解く必要があります。

2026年度はどんな問題が出た?大問別に振り返る

Image Etc (9)

2026年度は、以下のような内容が出題されました。

大問 分野 2026年度の主な出典・内容
第1問 評論 櫻井あすみ『「贈与」としての美術・ABR』
第2問 小説 遠藤周作『影に対して』
第3問 実用的な文章 科学絵本・イワシを題材とした3つの資料
第4問 古文 『うつほ物語』
第5問 漢文 長野豊山『松陰快談』

第1問の評論では、文章そのものを正確に読み、傍線部の内容を判断するオーソドックスな読解力が問われました。第2問の小説では、生徒同士の対話を踏まえて考える設問も出題されています。

第3問では、科学絵本やイワシを題材にした複数の資料が提示されました。2025年度と同様、「文章を最初から最後まで読む」だけではなく、目的に応じて複数の情報を整理する力が求められています。

第4問の古文では『うつほ物語』、第5問の漢文では江戸時代の儒学者・長野豊山の文章が使われました。古典でも、単語・文法・句法などの知識だけではなく、本文や別の引用箇所を照らし合わせて内容を判断する問題が見られました。

出典:大学入試センター「令和8年度 本試験の問題」

2027年度対策で押さえたい3つのポイント

2027年度の問題そのものを予想することはできません。しかし、大学入試センターが公表している問題作成方針や、2025・2026年度の出題から、対策で意識したいポイントは整理できます。

特に重要なのは、次の3つです。

  • 文章の内容を根拠をもって正確に読む
  • 文章・図・資料など複数の情報を整理する
  • 90分の中で必要な情報を取捨選択する

2027年度の大学入試センターの問題作成方針でも、文章の内容を多面的・多角的に解釈する力や、目的・場面に応じて情報を的確に理解する力などを重視する方針が示されています。

そのため、「今年は難しくなるか、易しくなるか」を予想するよりも、共通テスト特有の形式に慣れ、知識問題から読解問題まで取りこぼしを減らすことが重要です。

出典:大学入試センター「令和9年度試験|大学入学共通テスト問題作成方針」

布施川先生のアドバイス

各大問前半の知識問題は配点こそそこまで高くないですが、「みんなが当たり前に取れる」問題なので、ミスしないようにしましょう。そして、各大問後半の問題は、正答率も下がりますが、配点は反比例するように上がります。ひとつ落とすだけでも結構な痛手です。

不安な問題には印をつけ、余った時間に戻ってきてもう一度選択肢をしっかり読み込んで考え、少しでも失点を減らしましょう。

共通テスト国語で点が取れない主な原因

Image Etc (8)

共通テスト国語で思うように点が取れない場合、単純に「国語が苦手だから」と考えてしまうのはおすすめできません。

同じ120点でも、現代文で大きく失点している人と、古文・漢文の知識問題を落としている人とでは、必要な対策が異なるからです。

まずは、自分がどこで失点しているのかを確認しましょう。

時間配分を決めずに解いている

共通テスト国語では、時間配分を決めずに第1問から順番に解いていくと、現代文に時間を使いすぎて古文・漢文に十分な時間を残せないことがあります。

特に、迷った選択肢を長時間考え続けてしまう人は注意が必要です。

問題演習の段階から、

  • 各大問に何分使ったか
  • 予定時間を超えた大問はどこか
  • どの問題で長く迷ったか

を記録しておきましょう。

時間配分や解く順番については、以下の記事で詳しく解説しています。

選択肢を感覚で選んでいる

現代文で安定して点を取れない人に多いのが、「何となくこの選択肢が合っていそう」と感覚で選んでしまうことです。

共通テスト国語では、自分の経験や一般常識ではなく、本文に書かれている内容を根拠に判断する必要があります。

問題演習では、正解したかどうかだけを見るのではなく、「本文のどの部分を根拠にこの選択肢を選んだのか」まで確認してください。

正解した問題でも根拠が曖昧だった場合は、次回は間違える可能性があります。

古文・漢文の基礎知識が不足している

古文・漢文では、本文を読む以前に単語・文法・句法などの知識が不足しているケースがあります。

たとえば、古文単語の意味がわからなければ人物の行動や心情を正確に捉えにくくなります。漢文でも、基本句法がわからなければ文の意味を取り違えてしまいます。

読解問題を何問も解く前に、

  • 古文単語
  • 古典文法
  • 漢文句法
  • 再読文字
  • 重要語句

に抜けがないかを確認しましょう。

第3問の資料を最初から全部読んでいる

第3問の実用的な文章は、評論や小説と同じ読み方をすると時間がかかりやすい大問です。

複数の文章や図表・資料から必要な情報を探す問題なので、最初からすべてを同じ密度で読む必要はありません。

先に設問を確認し、「何を探す必要があるのか」を把握してから資料を見ることで、不要な情報まで読み込む時間を減らせます。

共通テスト国語は何割を目指す?7割・8割・9割別の対策

Image Etc (7)

共通テスト国語の勉強を始めるときは、「できるだけ高得点を取る」だけではなく、自分が何点を目指すのかを決めておくことも大切です。

200点満点なので、目安は以下のようになります。

目標 得点の目安 対策のポイント
7割 140点 基礎問題・知識問題を落とさない
8割 160点 苦手な大問を作らず得点を安定させる
9割 180点 読解・選択肢判断・時間配分の精度を高める

必要な得点は志望大学・学部や共通テストと個別試験の配点によって異なるため、まず志望校の募集要項を確認してください。

7割を目指すなら基礎問題を落とさない

7割前後を目標とする場合、難しい読解問題をすべて正解しようとするよりも、まず取るべき問題を確実に取れる状態を作ることが重要です。

特に優先したいのが、

  • 現代文の漢字・語彙
  • 古文単語・文法
  • 漢文の句法
  • 本文から根拠を見つけやすい基本的な内容理解問題

です。

知識不足による失点を減らしたうえで、現代文・古文・漢文それぞれで大崩れしない状態を目指しましょう。

8割を目指すなら大問ごとの得点を安定させる

8割、つまり160点前後を目標にする場合、「得意な現代文で稼いで古文は捨てる」といった極端な戦略では得点が安定しにくくなります。

重要なのは、どの大問でも大きく崩れないことです。

過去問や模試を解いたあとは、大問別に点数を記録してください。

毎回第4問だけ低いのであれば古文の対策を増やす、第1問で時間を使いすぎるのであれば評論の読み方を見直すなど、失点の原因に合わせて勉強を調整しましょう。

9割を目指すなら判断ミスを減らす

9割、つまり180点前後を目標にする場合、基本的な知識不足による失点はできるだけなくしておきたいところです。

そのうえで差がつきやすいのが、読解問題での細かな判断です。

本文の内容と選択肢を照らし合わせ、

  • 一部だけ本文と合っていない
  • 本文には書かれていない内容が加えられている
  • 原因と結果が入れ替わっている

といった違いまで確認する必要があります。

さらに90分以内に一通り解き終え、迷った問題を見直す時間を残せる状態まで仕上げることが理想です。

共通テスト国語の勉強法|何から始める?

Image Etc (2)

共通テスト国語の対策では、いきなり過去問を何年分も解くのではなく、現在地を確認してから基礎・大問別対策・実戦演習へ進むのがおすすめです。

次の5ステップで進めてみましょう。

STEP1 現在の得点と苦手分野を確認する

まず、共通テスト形式の問題や模試を一度解き、自分がどこで失点しているのかを確認します。

見るべきなのは合計点だけではありません。

  • 評論
  • 小説
  • 実用的な文章
  • 古文
  • 漢文

の大問別に点数を確認しましょう。

さらに間違えた理由も、

  • 知識不足
  • 本文の読み違い
  • 選択肢の判断ミス
  • 時間不足

などに分けると、何を優先して勉強すべきかが見えやすくなります。

STEP2 古文・漢文などの基礎知識を固める

次に、知識を覚えることで改善できる分野を優先して固めます。現代文であれば漢字・語彙、古文であれば単語と文法、漢文であれば句法などです。

こうした知識は読解力そのものより短期間で補いやすく、覚えていれば本番でも得点につながります。

一度に新しい教材を何冊も使うのではなく、学校教材や普段使っている単語帳・参考書を繰り返し確認しましょう。

STEP3 大問ごとの読み方・解き方を身につける

基礎を固めたら、それぞれの大問に合った読み方・解き方を練習します。

評論、小説、古文、漢文では必要な知識や注目するポイントが異なります。本記事でも後ほどポイントを紹介しますが、細かな勉強法や解き方については、それぞれの専用記事で詳しく解説しています。

現代文・古文・漢文については、該当する専用記事へ内部リンクし、本記事では共通テスト全体の攻略に必要なポイントに絞って解説します。

STEP4 共通テスト形式の問題で演習する

基礎的な読解ができるようになったら、共通テスト特有の問題形式に慣れていきましょう。

特に練習しておきたいのが、

  • 複数の文章を関連づける問題
  • 会話・ノートなどを踏まえて考える問題
  • 複数資料から必要な情報を探す問題
  • 長い選択肢を本文と照合する問題

です。

単に文章を読めるだけではなく、「設問が何を求めているのか」を意識しながら必要な情報を探すことがポイントです。

STEP5 過去問を90分で解いて復習する

最後は、本番と同じ90分で共通テストの過去問を解きます。

この段階で重要なのは、点数だけを見ることではありません。

演習後には、

  • 各大問に何分かかったか
  • どこで時間を使いすぎたか
  • なぜ間違えたか
  • 本文の根拠を正しく確認できていたか

を振り返りましょう。

2026年度の本試験問題は大学入試センターで公開されています。まだ解いていない場合は、本番形式の演習材料として活用できます。

出典:大学入試センター「令和8年度 本試験の問題」

共通テスト国語の大問別攻略法

image_etc

ここからは、第1問から第5問まで、それぞれの大問で意識したいポイントを紹介します。

評論・小説・古文・漢文については専用記事で詳しく解説しているため、本記事では共通テストを解くうえで特に押さえておきたいポイントに絞ります。

【第1問】評論は筆者の主張と論理展開を追う

第1問では、特定のテーマについて筆者の考えが論理的に展開された文章が出題されます。いわゆる評論文が中心で、共通テスト「国語」では毎年安定して出題されている大問です。

この大問の特徴は、本文中に示された筆者の主張や考え方を、別の表現に言い換えた形で問われる設問が多い点にあります。また、結論部分だけでなく、そこに至るまでの論理の流れや対比構造が設問の根拠になることも少なくありません。

評論で重要なのは、難しい文章をすべて完全に理解しようとすることではありません。

「筆者が何を主張しているのか」「その主張に至るまで、どのような対比や理由が示されているのか」を追いながら読みましょう。

選択肢を判断するときも、文章全体の印象ではなく、本文の該当箇所と一つずつ照らし合わせます。

布施川先生のアドバイス

評論文はすべてを理解する必要はありません。筆者の思考の癖や立ち位置をどこまで丁寧に追えるかが問われているからです。難しいテーマや言葉に惑わされず、本質を見抜くことが大切です。

筆者の主張を自分の言葉で簡単に説明できるようにする。これが評論文を理解するために最も手っ取り早い勉強法です。共通テストにももちろん生きる方法なので、普段から意識してやってみましょう。また、選択肢の読点ごとに内容を本文と照らし合わせ、合っていたらマル、間違っていたらバツをつける方法もおすすめです。

評論・小説を含む共通テスト現代文の詳しい勉強法や解き方については、以下の記事をご覧ください。

【第2問】小説は心情を本文の根拠から判断する

第2問では、小説を中心に、詩や随筆などの文学的な文章が出題されます。

この大問の特徴は、物語の中で描かれる登場人物の心情や行動の変化が、設問の軸になりやすい点にあります。

また、読み手自身の価値観や経験をもとに解釈するのではなく、本文中に示された人物関係や情景描写、比喩表現などを手がかりとして内容を捉えることが前提となります。

小説を解くときは、「自分ならこう思う」ではなく、本文中で登場人物が何を見て、何を言い、どのように行動したのかを確認しましょう。

特に心情問題では、傍線部の直前・直後だけでなく、それまでの人物関係や出来事の変化が根拠になる場合があります。

布施川先生のアドバイス

小説と聞くと、どうしても主人公に感情移入して共感しないと解けないと感じてしまいがちですが、そんなことはありません。書かれている情報から登場人物の感情や行動原理をどれだけ冷静に追えるかが大切なのです。

【第3問】実用的な文章は設問を先に読む

第3問では、文章そのものよりも、図表・グラフ・資料を含む情報全体を読み取る形式の問題が出題されます。

問題文には、図表や数値データだけでなく、それらを補足・説明する短い文章が組み合わされており、受験生はそれぞれの情報を照らし合わせながら内容を把握する必要があります。

第3問は、評論や小説とは解き方を切り替えることがポイントです。

おすすめの手順は次のとおりです。

  • 先に設問を読む
  • 何を探す必要があるか確認する
  • 設問に関係する資料を見る
  • 複数の資料を照らし合わせる
  • 選択肢と資料の内容が一致するか確認する

最初から資料を隅々まで読んでいると、使わない情報の処理に時間を取られてしまいます。

一方、設問を先に読めば、「この図を見る必要がある」「この文章と別の資料を比べる必要がある」と読む目的を持つことができます。

布施川先生のアドバイス

新課程で新しくつけ加えられた問題ですね。第3問は「読む」よりも「情報を正確に拾う」ことを求められる大問。どの資料が何を前提にどのようなことを示しているのかに注目することが大切です。

この問題は絶対に「先に設問を読んで」ください。時間がギリギリの共通テストにおいて、一番時間を削れるのは確実に第3問です。そのためにも、まずは設問に目を通し、問われている情報を資料から探しましょう。

【第4問】古文は単語・文法を土台に本文の根拠を確認する

第4問の古文は、共通テスト「国語」の中で古典分野を扱う大問です。配点は45点で構成されており、設問の一部では語句や文法などの基礎的な知識が問われる一方で、残りは本文全体を踏まえた内容理解が求められます。

文章の内容理解を前提とした設問が多く、物語の展開や登場人物の関係性、心情の動きなどが問われる傾向があります。

古文を安定して得点するには、まず古文単語・文法などを固め、本文の意味を取れる状態にすることが重要です。

そのうえで、「誰が誰に対して何をしたのか」「誰の発言なのか」を確認しながら読みましょう。

問題演習では、正解した選択肢だけを見るのではなく、本文のどの部分が判断の根拠だったのかまで確認してください。

布施川先生のアドバイス

共通テストの古文は、古典文法の基礎基本と背景知識をしっかり定着させれば安定して取れる問題。時代や表現に距離を感じても、語り手や登場人物の立場に目を向けることで、少しずつ輪郭を掴めるはずです。

古文は単語や背景知識を多く知っておいて損することはありません。さまざまな文章に触れ、当時の人々の生活や感情の変化に思いを馳せて、地道に練度を高めるのが、結局一番効率的な勉強法といえます。

共通テスト古文の詳しい勉強法や解き方については、以下の記事をご覧ください。

【第5問】漢文は句法と文構造から内容をつかむ

第5問の漢文は、共通テスト「国語」において漢文分野を扱う大問で、配点は45点に設定されています。

設問では文章の意味内容だけでなく、文の構造や表現の違いに注目させるものも含まれます。

漢文対策では、共通テストだけの特殊なテクニックを覚えるよりも、基本句法や再読文字などを使って文章を正確に読める状態を作ることが重要です。

問題を解くときは、句法を見つけるだけで終わらず、「この語順だから、なぜこの意味になるのか」まで確認しましょう。

布施川先生のアドバイス

漢文は出題形式が変わってきてはいますが、求められている力の本質は変わっていません。共テ型に慣れる必要はあるでしょうが、何か特別な対策が必要なわけではないでしょう。これまで通りの勉強をすればいいのです。

なぜその漢字の並びからその意味になるのか。問題演習のたびに問うてください。漢文も古文同様、とにかくたくさんの文章に触れることが結局成績アップに直結します。そして、ただなんとなく読むのではなく、なぜ?どうして?と疑問を持ち続けることが何より大切なのです。

共通テスト漢文の詳しい勉強法や解き方については、以下の記事をご覧ください。

共通テスト国語はいつから対策する?時期別スケジュール

image_etc

共通テスト「国語」は、短期間で急激に伸ばすのが難しい科目です。そのため、時期ごとに目的を切り替えながら学習を進めることが、高得点への近道になります。

高3夏まで|現代文・古文・漢文の基礎を固める

この時期は、「読める状態をつくる」ことが最優先です。現代文・古文・漢文いずれも、土台となる知識や読み方が不十分なまま演習量を増やしても、得点には結びつきにくくなります。

  • 現代文:文章構造を意識して読む練習、語彙・漢字の確認
  • 古文:単語・文法を中心に、本文を読んだときに意味が取れる状態を作る
  • 漢文:句法や文構造を意識しながら、内容理解を優先する

この段階では、時間を意識しすぎる必要はありません。正確に読むことを重視し、「なぜその答えになるのか」を説明できる読みを身につけることが重要です。

9~11月|共通テスト形式の演習を増やす

9月以降は、共通テスト形式を意識した演習に比重を移します。

  • 共通テスト形式の問題や予想問題を活用する
  • 大問ごとの時間配分を意識して解く
  • 実用的な文章や資料問題など、共通テスト特有の出題形式に慣れる

注意点は、解きっぱなしにしないことです。

演習後は必ず振り返りを行い、「どの大問で時間を使いすぎたか」「どこで迷ったか」を確認しましょう。

12月~本番|90分の実戦演習で仕上げる

12月以降の直前期は、学力を新しく積み上げる段階ではなく、本番で力を出し切るための調整期間と位置づけることが重要です。

この時期は、過去問や共通テスト形式の問題を使い、本番と同じ90分設定で解く演習を中心に進めます。

大切なのは、単に「何点取れたか」を見ることではありません。

毎回同じ解答手順を再現できているか、特定の大問で時間を使いすぎていないかを確認し、本番までに修正していきましょう。

共通テスト国語の点数を直前期に上げる3つのコツ

image_etc

共通テスト直前は、これまでの勉強方法を大きく変えるよりも、短期間で改善できる部分と、本番の再現性を高めることに力を入れましょう。

漢字・古文単語・漢文句法など知識系を固める

直前期に最も優先すべきなのは、短期間で得点に直結しやすい知識分野の確認です。具体的には、現代文の漢字・語彙、古文・漢文の単語や句法が該当します。

これらは理解力や読解力に比べて即効性が高く、直前の詰め直しによって失点を防ぎやすい分野です。

新しい問題集に手を広げるよりも、これまで使ってきた教材を活用し、「知っているはずの知識に抜けがないか」を確認する意識が重要です。

布施川先生のアドバイス

直前に見た単語がそのまま出た、なんていう話もあるくらいです。ギリギリまで知識を増やそうともがいてください。

ただ、知識を「優先」するのであって、直前だからといって読解をするなといっているわけではありません。むしろ定期的に読解にチャレンジしないと、読むスピードが落ちてしまいます。知識を最優先にしつつも、読解も計画に組み込みましょう。

過去問を本番と同じ90分で解く

共通テスト直前期は、問題集や共通テスト予想問題、過去問を、必ず90分を計り、本番と同じ条件で解くようにしましょう。

単に問題を解くだけで終わらせず、演習後の振り返りまで含めてセットで行うことが大切です。

大問ごとの得点を記録し、「どの大問で失点しやすいか」「時間をかけすぎていないか」を確認することで、次の演習に生かすことができます。

布施川先生のアドバイス

自分に合った最適な解き方や時間配分を知るためにも、本番と同じ条件、環境を作って過去問や予想問題に取り組むことがとても大切。できれば、当日と同じ時刻にスタートして、頭がどれくらい回るかも確かめておきましょう。

時間配分と解く順番を決める

共通テスト本番では、時間配分と解答手順を事前に決めておくことが重要です。

その場の判断に任せてしまうと、読み返しや迷いが増え、時間不足につながりやすくなります。

演習を通して、「どの大問から解くか」「各大問に何分かけるか」をあらかじめ固めておきましょう。

なお、必ず第1問から順番に解く必要はありません。古文・漢文から始めるなど、複数の順番を過去問で試し、自分が最も安定して得点できる順番を決めておきましょう。

布施川先生のアドバイス

現代文に時間をかけすぎて、後ろの古文漢文でごっそり点を落としてしまった、なんてこともあるようです。それを防ぐため、古文から解き始め、時間のかかる現代文を後ろに回す人もいます。

どの順番が自分に合うか、過去問で試しながら自分の解き方を固めていきましょう。

共通テスト国語の具体的な時間配分や解く順番については、以下の記事で詳しく解説しています。

共通テスト国語でよくある質問

Image Etc (3)

最後に、共通テスト国語の対策でよくある疑問を紹介します。

センター試験の過去問も対策に使える?

センター試験の過去問も、現代文・古文・漢文の基本的な読解練習として活用できます。

特に、評論・小説で本文を正確に読む練習や、古文・漢文で基礎知識を使って文章を読む練習には役立ちます。

一方、2025年度から加わった第3問の実用的な文章や、現在の共通テストで見られる言語活動・複数資料を用いた形式はセンター試験にはありません。

そのため、センター試験だけで対策を完結させるのではなく、最後は2025年度以降の共通テストや共通テスト形式の問題で仕上げましょう。

古文・漢文を捨てても大丈夫?

志望大学が近代以降の文章だけを利用する場合を除き、古文・漢文を最初から捨てることは基本的におすすめできません。

共通テスト国語200点のうち、古文45点・漢文45点で合計90点を占めるからです。

大学入試センターによると、志望大学で「古典(古文、漢文)」が課されていない場合は、受験者の判断で近代以降の文章のみを解答することも可能です。ただし、大学ごとに共通テストの利用方法は異なるため、必ず志望大学の募集要項を確認してください。

出典:大学入試センター「令和9年度 大学入学共通テストQ&A」

また、古文・漢文は単語・文法・句法など、知識を増やすことで改善しやすい部分もあります。苦手だからと完全に捨てるのではなく、まず基礎知識から取り組んでみましょう。

布施川先生のアドバイス

古文と漢文はギリギリまで点数を上げることができます。

この2つに注力しつつ、読解スピードを下げないために現代文もたまに取り入れるのが直前期の勉強計画としてはいいのではないでしょうか。

共通テスト国語は独学でも対策できる?

共通テスト国語は、独学でも対策できます。

重要なのは、

  • 現在の得点と苦手分野を確認する
  • 古文・漢文などの基礎知識を固める
  • 大問ごとの読み方を身につける
  • 共通テスト形式で演習する
  • 間違えた原因まで復習する

という流れを繰り返すことです。

ただし、解説を読んでも「なぜ自分の選択肢が間違いなのかわからない」「現代文を何問解いても点数が変わらない」という場合は、自分だけでは読み方の癖に気づけていない可能性があります。

その場合は、学校や塾の先生などに答案や解き方を見てもらうのも一つの方法です。

まとめ 共通テスト国語は苦手分野を見つけて対策しよう

Image Etc (1)

2026年度の共通テスト国語は、2025年度と同じ大問5題・200点・90分で実施され、平均点は126.67点から116.37点へ低下しました。

2027年度に向けて重要なのは、難易度を予想することではなく、共通テストで求められる力を一つずつ身につけることです。

まず過去問や模試を使って、

  • どの大問で失点しているか
  • 知識不足なのか、読解の問題なのか
  • 時間不足になっていないか

を確認しましょう。

そのうえで、古文・漢文などの基礎知識を固め、大問ごとの読み方を身につけ、最終的に90分の実戦演習へ進むのがおすすめです。

布施川先生のアドバイス

国語は、短期間で劇的に伸びた実感を得にくい科目です。そのため不安になりやすいと思いますが、これまで積み重ねてきた読み方が、本番で最も裏切られにくい科目でもあります。

共通テストの国語は、文章や資料に対して誠実に向き合うことを求めている試験です。丁寧に読み解く姿勢を保ち続ければ、きっと満足のいく結果になります。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部のサムネイル画像
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者プロフィール

布施川天馬のサムネイル画像
株式会社カルペ・ディエム所属 東京大学文学部卒ライター
布施川天馬

著述家、教育ライター。東京大学文学部卒。 教育メディア「未来図」副編集長。一般財団法人「ドラゴン桜財団」評議員。 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を編み出し、一浪の末東大合格を果たす。著書に最小コストで結果を出すノウハウを体系化した『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』など。株式会社カルペ・ディエムにて、お金と時間をかけない「省エネスタイルの勉強法」などを伝える。MENSA会員。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)

最大12,000円分プレゼント
目的や性格について回答するだけ!簡単10秒!ぴったりの塾を診断
塾選で塾を探す